前回46話では、三島の好意的な態度にはっきりNOと答え、みちへの気持ちを再確認した陽一。
肝心のみちはというと新名との不倫を終わらせ、さらに夫の陽一との関係に悩むことよりも自分のスキルアップの勉強をはじめたりしてイキイキと過ごしていた。
一方では 新名の心が離れていることを知って孤独を感じる楓。
新名の忘れた携帯のロックを解除しようとしたり暴走気味である。
そんな楓が新名に忘れ物の携帯を届けるため会社に来て、みちとのまさかの初対面!
新名との関係は終わったこととはいえ、戸惑うみち。
それとは裏腹に、何も気づいていない楓…
このあと2人はどうなるのか…?
『あなたがしてくれなくても』47話のネタバレありの感想とあらすじをお送りする。
みちの動揺
楓を案内するため社内を先導して歩くみち。
無言のまま2人の靴音だけが廊下に鳴り響いている。
まさかの楓の登場に、まだみちの動揺は隠しきれない。
平然を装っていてもフラフラと立っていられないほどに……。
そして、ついにみちは倒れてしまうのである。
華「だから言ったじゃないですか。覚悟が必要だって!」
意識が遠のくみちは、昔華に言われた言葉を思いだすのである。
新名に奥さんがいることはわかっていたが、どこかバーチャルで考えていたみち。
自分の甘さを痛感する。
やはり不倫をしたという事実は消えない、さらに罪悪感は本人に会うことでさらに大きくなってしまったのである。
度胸がないみちには不倫には向いていなかったのかもしれない。
理解者の華
具合の悪いみちは休憩室で楓に付き添われていた。
そこへ連絡を受けた同部署の田中と華がやってくる。
田中「あの、申し訳ありません。お待たせしまして……」
楓の要件を知って出向いた田中と、みちの様子をみにきた華。
華はみちに付き添っていた女性を見て、正直に美女だと感じるのである。
この美女が新名の奥さんを知ったら驚くことだろう。
田中「今 新名が出ているようでして……」
楓「それでは携帯を主人に渡しておいていただけますでしょうか?」
華「へ!?」
2人の会話から楓が新名の奥さんであることがわかると、思わず奇声を上げてしまう華。
読者の期待通りの反応をする華。
倒れて眠っているみちをみて、みちには荷が重たかったか……と心の中で理解を表す。
華は、倒れるほどに動揺を隠しきれないみちは本当に不倫には向いていないタイプだと再認識したのかもしれない。
そんなみちの心労は露知らず、一方の楓は会社をあとにしながら新名本人がいなくてホッとしていた。
もしあのまま新名に会ってしまっていたら、また変なことを言って困らせるかもしれないと思ったからである。
楓は知っていた。
女のヒステリーほど愚かな感情はないことを。
ここからの楓の行動には注目したいところである。
新名と楓はどうなっていくのか…。
みちの様子に気づく陽一
帰宅途中の電車内、窓に写る自分の姿を見たみちは、改めて楓の風貌との違いにショックをうけている。
まるでファッション誌からそのまま出てきたような楓を目の当たりにして、自分のアップした髪も、ゴールドのイヤリングも、新調したバッグも、とってつけたようで惨めな気持ちになったのである。
みち『私がどんなに着飾ってもあの人のスッピンにすら適わない』
そう気づいたみちの心は重い。
新名との関係は終わっているとはいえ、楓の魅力に屈辱ともいえぬような感情を持ってしまったのかもしれない。
帰宅すると陽一がご飯を作っている途中だった。
みちへの愛情に気づいた陽一は前とは打って変わって献身的である。
他愛のない会話を交わした中で、みちの変化に気づくほどになった陽一。
汗をかいたからシャワーを浴びてくる、とリビングを後にするみちが気になる様子。
みちは会社での楓との出会いにより平常心ではいられなくなっていた。
一応新名との関係は終わってはいるものの、事実が消えるわけではない。
そう思うといろいろな思考が頭をめぐる……。
陽一「…どうか…した?みち…?」
扉の向こうから陽一が優しく問いかける。
陽一はみちが何か思い詰めているように感じて気になっているのである。
今までの陽一ならちょっとしたみちの変化には気づくこともなかったであろう。
今ではみちのことが気になって仕方がない。
みち「どうもしてないよ!ちょっと色々あって…」
陽一「じゃあどうもしてなくないじゃん。話聞くだけなら出来っからさ…」
確かに今までの陽一であればどうもしてないと言えば、そう。で終わっていただろう。
だけど今の陽一はみちのことを1番に考えているので寄り添いたいのである。
そんな対応をもっと早くからしていれば、みちと新名の関係もはじまることはなかったのだがこればかりは仕方がない。
そしてみちの悩みは新名と一度関係を築いてしまったことは消えることはないと痛感し、たいした覚悟もなく不倫してしまった自分への弱さのこと。
とても陽一には話せない内容である。
みち「自分が嫌い 大っ嫌い…」
そんなみちの言葉に陽一は一瞬びっくりするものの、
陽一「俺は好きだよ…どんなみちでも」
優しく声をかける陽一。
扉ごしでもそんな陽一の優しさが伝わって、さらに罪の意識が強くなる。
本当のことを知れば自分のことを嫌いになるであろう。
そう思ったみちは陽一の言葉に対して、
みち「ううん…」
としか答えられなかった。
読者的にはここで陽一にはもっと頑張ってもらいたい!
弱っているみちの心を誰が救うのか注目である。
今後の2人の展開はどうなっていくのか…。
みちと陽一の関係はいい方に向かうのか?
新名と楓の関係にも目が離せない。
では次回48話もお楽しみに!
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