最近本が読めていないなぁ……
と感じている、あなたに、おすすめのイベントがあります。
本とじっくり向きあう時間、ほしくないですか?
西荻窪まで行ってみましょう!
もくもくと読む読書会
西荻窪駅の南口からてくてく歩いて、約4分、曲がり角に公園が見えてきます。その隣の建物が、BREWBOOKS(ブリューブックス)です。
読書会は、上の窓からちらっと見える、「書斎」で開催されます。
どんな人と、本と、出会えるのか。わくわくしながら扉を開けました。
イベント詳細
日 時:2019年1月27日(日) 19:00〜21:00
テーマ:もくもくと読む
参加費:1500円(クラフトビール1本付き)
★おかわり可(通常料金)
★おつまみ、お酒の差し入れ大歓迎!
持ち物:本
会 場:BREWBOOKS
〒167-0053 東京都杉並区西荻南3-4-5
取材の様子は、こちらをご覧ください。
BREWBOOKSに行ってきた【「西荻」がぎゅっとつまった本屋さん】(東京・西荻窪)
読書会の流れ
- 1階で参加費のお支払い。
- ドリンクを受け取る。
- 2階の書斎に行き、入り口で靴を脱ぐ。
- 好きなクッションまたは椅子を選んで座る。
- 持ってきた本を紹介する。
- 読む。(同時に、飲む&食べる)
BREWBOOKSさんが用意してくださったお菓子やおつまみに加え、参加者が持ってきた差し入れも加わります。みんなで少しずつつまみながら、ゆるりと読書会が始まりました。
持参した本紹介
本を並べてみた
さすが読書家。参加者は全員、積読本も読みかけの本も大量にあるため、「どの本を持っていくかとても悩んだ」という声が共通していました。
そしてほかの人が本を紹介するのを聞き、また読みたい本リストが更新されるのでした。
つながっていく本
持ち寄った本のため、ジャンル等はバラバラ。けれど、筆者なりにつながりを(無理やり)見つけたので、その順番にご紹介していきます。
気になるものがありましたら、クリックしてみてください。詳細が表示されます。
会場がBREWBOOKSということで、「ビール」の本からスタート!
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『クラフトビール フォア ザ ピープル ブリュードッグ流 あたらしいビールの教科書』
リチャード・テイラー(著)、ジェームズ・ワット(著)、マーティン・ディッキー(著)、長谷川小二郎(監修・翻訳)
ガイアブックス 2019年1月25日
刺激、瀟洒、機知、信念、そして愛情(もちろんビールのだ)にあふれた筆致で綴られている。
こんなに“ビール”を連呼するあらすじも珍しいのではないでしょうか。飲める人が羨ましいです。
お好きな方は是非、BREWBOOKSで手に取ってみてください。(在庫状況はお問い合わせください)
書斎で読むこともできるようです。
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「同じ単語がたくさん出てくる」というつながり。
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『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』
羽田圭介
講談社 2018年11月15日
極貧作家K、美人作家、家族で北海道へ逃げる小説家志望の青年、対策に追われる区の職員、ゾンビに噛まれた女子高生。
この世界で生き残れるのは誰なのか!?
「害はないんですけど、噛まれたらゾンビになる」
「害あるじゃないですか!」
BREWBOOKSの店員・sumikaさんとともに、おもわずつっこんでしまいました。
参加者曰く、「ゾンビに敵意はない」そうです。なるほど……?
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「日本で大事件が起こる」という共通点がある本。
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『希望の国のエクソダス』
村上龍
文藝春秋 2002年5月10日
経済の大停滞が続くなか彼らはネットビジネスを開始、情報戦略を駆使して日本の政界、経済界に衝撃を与える一大勢力に成長していく。その後、全世界の注目する中で、彼らのエクソダス(脱出)が始まった──。
壮大な規模で現代日本の絶望と希望を描く傑作長編。
と、外国語によわい筆者はこっそりおもっていました。
あとで調べてみたところ、“多数の人々が出ていくこと”という意味。
もともとは、旧約聖書「出エジプト記」にあるイスラエル民族のエジプト脱出のことだそうです。旧約聖書をきちんと読んでいないので、どちらにせよわからないです……。
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日本の大事件はもちろん、海外の大事件もあつかっている本。
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『千の顔をもつ英雄〔新訳版〕上』
ジョーゼフ・キャンベル(著)、倉田真木(翻訳)、斎藤静代(翻訳)、関根光宏(翻訳)
早川書房 2015年12月18日
ジョージ・ルーカスに『スター・ウォーズ』創造のインスピレーションを与えるなど、世界中のクリエイターたちに多大な影響を与えた神話学者キャンベルによる古典的名著の新訳版。
筆者は、「ギルガメシュ」と聞くと某スマホゲームアプリをおもいだし、「ブッダ」と聞くと某おにいさん漫画をおもいだすような人間なので、本家の知識を増やしたいところです。
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英雄ほど目立たないけれど、がんばっている人はいます。
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『フラジャイル(13) (アフタヌーンKC)』
恵三朗(著)、草水敏(原著)
講談社 2019年1月23日
自己矛盾するガイドライン、患者と家族の希望、低迷する移植件数、暗躍する特別査察官。病理医・岸京一郎は、いかなる診断を下すのか!?
腎移植手術編、スタート!
参加者が説明の際、「病理医(びょうりい)が言えない」と嘆いたところ、みんなでもごもご言ってみるふしぎな時間が生まれました。
「びょ、りぃ」「びょーり?」「びょう、り、い」
こちらは唯一、漫画で参加されていました。“もくもくと読む”なら漫画もオッケーなのです。
ちなみに、近日開催予定の第5回読書会は「マンガ」がテーマです。(詳しくは、本記事の下方、『次回の読書会』にて)
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「お仕事について」というつながり。
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『わたしをひらくしごと』
野村美丘(著)、藤田二朗(写真)
アノニマ・スタジオ 2018年12月4日
いまを生きる私たちの視野や価値観を広げてくれる、仕事や人生におけるヒントが満載の一冊です。
人生に迷っている人にとって、視野が広がるきっかけになりそうです。
私事ですがこの本は、神奈川県の大船にあるポルベニールブックストアさんで見て、初めて知りました。
ポルベさんについては次の本のスペースで、紹介いたします。
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ポルベニールブックストアさんで知った本。
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『東京 わざわざ行きたい街の本屋さん』
和氣正幸
ジービー 2017年6月20日
本書では、そんな東京の“街の本屋さん”を、エリア別に130店紹介したガイド本です。オールカラーで写真と地図付き。
本書を片手にぜひ、本屋めぐりを楽しんでください。
「本屋さんを取材するのならぜひ」とポルベさんにおすすめしていただいたのです。
そのときの様子は、こちらの記事をご覧ください。
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本屋をめぐる様子を綴った本。
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『きっとあの人は眠っているんだよ 穂村弘の読書日記』
穂村弘
河出書房新社 2017年11月28日
『にょっ記』
『にょにょっ記』
『にょにょにょっ記』
というエッセイのタイトルが印象的です。
今回、参加者が持ってきた『きっとあの人は眠っているんだよ』も、エッセイだそうです。
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「エッセイ」というつながり。
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『一年中わくわくしてた (ロアルド・ダールコレクション 20)』
ロアルド・ダール(著)クェンティン・ブレイク(イラスト)、柳瀬尚紀(翻訳)
評論社 2007年3月1日
幼少時代や青春時代のあれこれが風景に溶けこんで、忘れがたい一冊になった。
「著者は、『チョコレート工場の秘密』と同じ人」と聞いて、ようやくピンときました。
チョコレート工場といえば、ジョニー・デップが出演した映画、『チャーリーとチョコレート工場』のほうをおもいうかべる人も多いかもしれません。
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「映画化した本」というつながりで、3作品連続でご紹介します。
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『ベルナのしっぽ』
郡司ななえ
ナナコーポレートコミュニケーション 2003年5月1日
読書会の様子は、こちらをご覧ください。
(犬が怖い著者が、「盲導犬は普通の犬とは違う」ということを知るシーンなのです)
映画のタイトルも『ベルナのしっぽ』。
『チャリング・クロス街84番地―書物を愛する人のための本 (中公文庫)』
ヘレーン・ハンフ(編集)、江藤淳(翻訳)
中央公論社 1984年10月10日
参加者が「最近手紙を書いていないなぁ……」と遠い目をしていました。
メールの時代だからこそ、手書きのお手紙が来ると嬉しくなりますね。
映画のタイトルは『チャーリング・クロス街84番地』。
『はてしない物語』
ミヒャエル・エンデ
岩波書店 1982年6月7日
↑左端に写っている本です。
この本を久しぶりに見て、読書会に参加する決意をかためた筆者です。
本の持ち主であるsumikaさんは、初めて読むとのことでした。
BREWBOOKSさんと筆者は、幼いころに読みました。ロングセラーですね。
単行本が素敵なのです! 文庫本との相違点がたくさんあります。
そのうちのひとつ、本文の文字の色が違うということは知りませんでした。これは、現実世界と本の世界(ファンタジーエン)をそれぞれ表現しているのです。
単行本で再読したい、と強く感じました。
映画のタイトルは『ネバーエンディング・ストーリー』。
じっくり読んだ本
『蜜蜂と遠雷』
恩田陸
幻冬舎 2016年9月23日
2時間きっちり読書のために時間を使える、ということが嬉しくて、分厚い単行本を持っていきました。
約500頁、本文が2段になっています。読みごたえがある本っていいですね!
ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。
と、ほかの参加者が言ってくださいました。
どういうことだろう? と考えつつ読んでいたら、書斎の空気に馴染むBGMがふっと聞こえてきました。それはピアノの旋律。
静かな部屋で、ページをめくる音とピアノの音を聞きつつ、作中のピアノの音を感じる。これはたしかに、ぜいたくな体験。
今回のイベントでは全員、「読むぞ!」という気持ちで居たので、集中できました。けれどぴりぴりした空気は一切なく、それぞれリラックスした格好で読んでいました。
癒され過ぎてうたた寝している人も……笑
最近はびゅんびゅん飛び去っていくように感じる時間のなかを生きてきましたが、たった2時間、されど2時間、濃い時間を過ごせました。
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