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湊かなえおすすめ小説ランキング14選【本当に読んでほしい作品はこれ!】

はじめて湊かなえの小説に出会った日の衝撃は忘れない。本屋で平積みになった彼女のデビュー作『告白』は、ひとたびページをめくるともう止められなくなって、その日のうちに一気読みしてしまった。

『告白』に代表されるように、湊かなえ作品は読んだあとに嫌な気持ちになるミステリー「イヤミス」と呼ばれている。今回は、イヤミス以外にもたくさんの魅力的な作品があることを知ってもらいたくてこの記事を書いた。

筆者の大好きな作家である湊かなえのおすすめ14作品をランキング形式で紹介する。

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湊かなえとは

1973年広島県生まれ。2008年『告白』でデビュー以来、コンスタントに作品を発表し、数々の賞にノミネートされる。

作品の多くはテレビドラマ・映画化され、湊かなえ本人もテレビ番組に出演することも。

1996〜1998年に家庭科教師として青年海外協力隊でトンガに赴いたという、ちょっと変わった経歴があり、趣味の登山とサイクリングは作品にも活かされている。

1位『告白』

告白

#第29回小説推理新人賞 #松たか子主演映画の原作

2009年本屋大賞をはじめ数々の賞を受賞した湊かなえの衝撃のデビュー作。

学年末、女性教師が担任のクラスの生徒たちに向けて「教師をやめる」ことを伝える。この少し前、彼女の娘が学校のプールで溺死しており、警察は事故死と判断した。しかし女性教師は個人的に事件を調べており、この事件がクラスの生徒による殺人だったのだと言い放つ。

戸惑う生徒たちに対して、彼女は犯人に向けて復讐を仕掛けたことを宣言して教室を去る。ここから物語が展開していく。

この作品の凄さは、「パズルのピースをパチパチとはめ込むかの如く」綺麗に回収されていく伏線や、圧倒的な人間のいやらしさ・汚い感情をためらいなく描いているその潔さであろう。

後味の悪い作品かもしれないが、ミステリーとしての緻密な設計は見事の一言。

ページ数 320ページ
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2位『Nのために』

Nのために
#榮倉奈々主演ドラマの原作

殺人事件が起きた理由。それはそれぞれが「N」の為を思って行動してしまったことー。タワーマンションで夫婦殺害事件が発生し、現場に居合わせた4名の人物がそれぞれの視点で真相を語る。愛が、誰かを思う気持ちが、事件をより複雑なものにしていく…。

人の闇や狂った部分を淡々とした語り口で語る湊かなえだから描ける、愛をテーマにした恐ろしいミステリー。どんな事件であっても真実は一つ。人々は不可解な事件を前にすると、きっとそう思うのではないだろうか。しかし実際はそれぞれの立場からみた真実があり、人々は自分の目で見た事実を真相としてそれぞれの立場で行動する。

人の為を思った行動が本当にその人の為になるのか。興味のある方は是非トライしてほしい作品だ。

ページ数 328ページ

3位『夜行観覧車』

夜行観覧車
#鈴木京香主演ドラマの原作

高級住宅街で起きた殺人事件。エリート家庭の父親はリビングで殺され、次男の行方はわからない。はたして事件の真相は…?

高級住宅街に住む住人たちの歪んだ家族関係を描いたミステリー。『告白』のような高いリーダビリティと、感情表現のリアルさはいかにも湊かなえ作品らしい。もし、読者をイラつかせる登場人物ランキングがあるとしたら、本書の登場人物はTOP3に入るかも。それだけ湊かなえの表現力は凄いんだと思う。この作品の魅力はなんといっても、ハリボテの美しさの裏に隠れた人間の見栄と欲望をオブラートに包むことなく表現している様であり、それらが徐々に明らかになる過程を追いかけるゾクゾク感。本書が特に女性からの人気が高いのは、おそらく女性なら誰もが理解できる「オンナの黒い本音」が詰まっているから。

昼ドラのドロドロ感が好きな人や、自分の立ち位置に不満がある人に是非読んでもらいたい。

ページ数 384ページ

4位『未来』

未来
「救われない不幸が現実にはある。」そんな当たり前ではあるが目を背けたくなるような現実を突きつけてくる作品。大好きな父親を亡くした10歳の章子のもとに、ある日、20年後の自分から手紙が届く。時々「人形」になってしまう母親以外に身寄りのない章子は、届くあてのない返事を書き始める…。

ここには問題のない家庭は1つもない。それでもみんな努力して我慢して、少しでもいい未来にしたいと願っている。そんな中、素晴らしい未来が待っているという自分からの手紙が届いたらどうなるだろう。半信半疑でも努力して手紙の未来に近づけるよう希望を持つだろうか。

私だったらどうするだろうと物凄く考えさせられた。決して読みやすい作品ではないが、気付きと学びを得られる物語。

ページ数 448ページ

5位『少女』

少女
#本田翼&山本美月主演映画の原作

転校生から「親友が自殺するのを見た」という話を聞き、2人の少女は「人が死ぬところを見てみたい」という衝動に駆られる。どうしても好奇心を抑えられない2人は互いに告げないまま1人は小児病棟で、もう1人は老人ホームで働くことにするが…。

「人の死が見たい」それは好奇心なのか、それとも歪んだ欲望なのか。非常に重いテーマを扱った作品だが、細部にちりばめられた細かな伏線を後半一気に回収していく様が痛快で後半に読み進めるほどに読みやすくなる。少女期特有の物事の見え方の狭さを鮮やかに描いており、大人になった女性であれば誰もが少女期を思い出せるような表現がちりばめられている。

決してスッキリ読み終われるタイプの作品ではないが、スピード感のある展開と伏線回収されていく際のゾクゾク感が味わえる。

ページ数 328ページ

6位『リバース』

リバース
#藤原竜也主演ドラマの原作

しがないサラリーマンである主人公・深瀬。取り立てて秀でたところも長所もない彼だが、唯一の趣味はコーヒーだった。行きつけのコーヒー専門店でコーヒーをたしなむことを楽しみにしている彼は、そのコーヒー店である日女性と出会い、深い仲となる。平和な幸せを楽しんでいた2人だったが、そんな関係に大きな亀裂の入る事件が勃発する。なんと彼女に「深瀬は殺人者だ」との告発文が送りつけられたのだ…。

学生時代の残酷なヒエラルキー、そしてそれに囚われ続ける弱い大人。誰もが抱えていてもおかしくない人間の闇を描くのは湊かなえの鉄板といえるが、本作の凄みを真に感じるのはラストもラストである。

読者も主人公でさえも思ってもみなかった展開に凍りつき、そして本を閉じて表紙の意味を考えて冷や汗が出る。サスペンスとして傑作と言える、残酷なミステリー作品。

ページ数 352ページ

7位『花の鎖』

花の鎖
美雪と紗月と梨花、3人の女性の物語が交錯して繋がっていく、花の鎖のような物語。Kとは一体誰なのか?和弥の死の真相は?ミステリーとドラマを同時に楽しめる一冊。

この作品を読んだとき、「湊かなえってこんな作品も書けるんだ!」と驚いた。ミステリー要素はちゃんとあるけど、それ以上に3人の女性の関係やそれぞれの人生ドラマに、最後はきっと清々しい気持ちになれる。

イヤミスが苦手な人には最初にこれを読んでほしい。時系列がバラバラな作品が好きな人にもおすすめ。

ページ数 357ページ

8位『ユートピア』

ユートピア
#第29回山本周五郎賞受賞

若い工芸作家が集まる街として人気になった岬の街。そこに昔から住んでいる菜々子と転勤組の光希、そして陶芸のために移住してきたすみれ。3人の女性たちの心理サスペンス。

女の裏の心理を書かせたら右に出る者がいないんじゃないかと思うぐらい、湊かなえはこういう心理描写が巧い。「嫉妬が増幅すると他の部分が見えなくなるよ」反面教師のような登場人物たちに、それを見せられているような気がしてくる。作中で使われる自由の象徴である「翼」のモチーフが、地方の狭いコミュニティでの人間関係の真逆のようで皮肉だった。

日常に潜む黒い世界や恨み・嫉妬のオンパレードに興味のある方は是非トライしてほしい。

ページ数 360ページ

9位『望郷』

望郷
#第65回日本推理作家協会賞短編部門受賞(収録作の「海の星」) #貫地谷しほり&大東駿介主演映画の原作

「白綱島」という架空の島を舞台にした短編集。島で暮らす人たちの間で起きる事件や、人間関係を描いたミステリーではあるけど、読後感が爽やかなエピソードが多め。湊かなえ自身が因島で育ったこともあり、島の独特な生活や人間関係がリアルに描かれている。舞台になっている白綱島も、因島がモデルになっているようだ。

ひとつひとつの話は短いけど、どれも一捻り二捻りあって楽しませてくれる。

謎解きは苦手だけど、ちょっとだけゾクッとくるミステリーを読みたい人におすすめ。

ページ数 293ページ

10位『豆の上で眠る』

豆の上で眠る
小学生の時、行方不明になっていた姉がその2年後に帰ってきた。妹の結衣子だけは、帰ってきた姉が「本物の姉ではないんじゃないか」と疑い続けていた。はたして姉は本物の姉なのだろうか?

自分以外の誰も何も思わないのに、自分だけがどこかおかしいと感じている。こんなシチュエーションのSF映画を観たことあるけど、日常生活でのしかも家族間で感じる違和感の恐ろしさを、湊かなえの筆力で味あわせてくれる傑作。ラストで結衣子とその家族がどうなったか、読む人に余韻を残しているのもいい。

湊かなえのデビュー作にして大ヒット作である『告白』にハマった方には、本書を次の読み物としておすすめしたい。

ページ数 367ページ

11位『サファイア』

サファイア
湊かなえらしい「イヤミス」から、心がほっこり暖かくなるようなファンタジー作品まで、読むと様々な感情を得られる宝石箱のような短編集。

いわく付きの大きな宝石や、スズメの恩返し、何でも見透かしている飼い猫など、湊かなえの他のミステリー作品にはないような要素があって面白い。ゾッとするようなラストの作品が多めだけど、「ルビー」や「ムーンストーン」は息抜きのようにホッとする作品だった。

最後の「サファイア」「ガーネット」は連作で、それぞれの石の色と同じように、全く違った色を見せてくれる。「サファイア」を読んで消化不良に終わった方は、「ガーネット」まで読みきることで「サファイア」の真実も見えてくるので、最後までじっくり読破してほしい。

ページ数 320ページ

12位『往復書簡』

往復書簡
手紙のやり取りで進んでいく中編小説集。久しぶりに再会した同級生同士で、恩師からかつての教え子へ、海外と日本の恋人同士で。

手紙・書簡は湊かなえ作品で多く使われるアイテムだ。相手に届いてまた返事が返ってくるまでにタイムラグがあり、電話や動画のように相手の声も姿も見えない。字面や文面からしか相手の状況を推測できないのは、たしかにミステリー小説向き。そして湊かなえは、人に読ませるための手紙を書くのが巧い。登場人物たちの人間性のリアルさに、あっという間に物語に入り込んでいける。

湊かなえにしては珍しく明るいエンディングとなるため、後味の悪い作品が苦手な方にもおすすめ。

ページ数 325ページ

13位『山女日記』

山女日記

#工藤夕貴主演ドラマの原作

連作短編集。さまざまな悩みを抱えた女性たちが、山に登り自分の心と向き合っていく物語。

これは湊かなえ作品の中でいちばん好きな小説だ。ここには殺人もドロ沼もないけど、登山を愛する湊かなえだからこそ書けたのだと思う。ひとりでの登山は瞑想でもあるし、一緒に登る相手によって、その行程は全く違ったものになる。彼女たちが自分の心と対話し、前に向かって進んでいく過程は、読む人にもポジティブなメッセージを与えてくれる。

山に登る理由はそれぞれだが、彼女たちの登山を通して読者も日々の鬱憤を共感と共に洗い流せるような爽快感を得られるストーリーに仕上がっている。読後は、山に登ってみたくなるかも。

ページ数 381ページ
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14位『物語のおわり』

物語のおわり
連作短編集。智子はフェリーで知りあった少女から『空の彼方』という小説の原稿を譲り受ける。その小説は、主人公・絵美が夢を実現するために、家族の反対を押し切り上京しようとする話だが、駅で待ち伏せていた夫と鉢合わせた場面で途切れていて、結末がわからないのだった…。

人から人へと渡っていく原稿を皆が読み、それぞれの「私が考える結末」が興味深い。読む人の立場や状況で、1つの物語がプリズムのように違う光を見せてくれる。イヤミスとは程遠い、スッキリ朗らかな気持ちになる。舞台となっている北海道の魅力が存分に発揮されているのもこの作品の魅力の1つ。

読み終わった後、思わず北海道に向かいたくなる。

ページ数 360ページ

おわりに

湊かなえをテレビで観たことがあるけど、ほんわかした話し方が可愛いらしい女性で、とてもイヤミスの女王なんて渾名からは想像できない印象を受けた。デビューしてしばらくお子さんの存在を公表していなかったのは、作風の評価が子どものプライベートに影響を与えないように配慮したからだそうだ。

『告白』が本屋大賞を受賞したときのインタビューで、5年後の姿を聞かれた湊かなえは「まず、作家であり続ける。そして、『告白』が代表作でないようにしたい」と答えた。

その言葉の通り、デビュー後10年経った今もベストセラー作家であり続けている。これからもたくさんの作品を生み出して、読者の心をどれだけ掻き乱してくれるか楽しみにしている。

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