本記事のテーマは「バレンタインの季節に読みたい」小説。
26人に読書好きの方に選んでいただいた作品を紹介します。
やはり恋愛小説が多めでしたが、中には「読んだら彼女ができる」という恋愛工学勉強小説も紹介していただき、バラエティに富んだラインナップとなりました。
目次
- いしいしんじ『トリツカレ男』
- 柚木麻子『その手をにぎりたい』
- 岡田恵和『雪の華』
- アレックス・シアラー『チョコレート・アンダーグラウンド』
- 村上春樹『1Q84』
- 大崎善生 『九月の四分の一』
- 尾形真理子 『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』
- ツルゲーネフ『はつ恋』
- 川口俊和『コーヒーが冷めないうちに』
- 有川浩『阪急電車』
- 有川浩『植物図鑑』
- 有川浩『三匹のおっさん』
- 伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』
- 伊吹有喜『彼方の友へ』
- 寺地はるな『大人は泣かないと思ってた』
- 森見登美彦『恋文の技術』
- 藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う。』
- 岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』
- 吉田修一『東京湾景』
- 越谷オサム『陽だまりの彼女』
- 市川拓司『いま、会いにゆきます』
- 中村航『年下のセンセイ』
- 中村航『100回泣くこと』
- 七月隆文『ケーキ王子の名推理』
- 江國香織『冷静と情熱のあいだ Rosso』
- おわりに
いしいしんじ『トリツカレ男』
myco
すぐ何かに夢中になってしまい、街の人から「トリツカレ男」と呼ばれる・ジュゼッペ。サングラス集め、三段跳び、オペラ…さまざまなものに取り付かれた彼が、ある少女にトリツカレてしまって…。優しさってなんだろう、誰かを想うその気持ちってなんだろう。明確な答えはないけれど、その全てがいいなと思える素敵な本。
柚木麻子『その手をにぎりたい』
ymd_books
バレンタインといえば恋愛小説でしょ!
とは思うけれど、恋愛小説はあまり得意分野ではない…そんな私が強く心を掴まれたのがこの一冊です。お互いに惹かれ想い合いながらも、共にではない、それぞれの人生を確かに歩むということ。
「その手をにぎりたい」その意味が心底わかるラストは、胸がいっぱいになります。
岡田恵和『雪の華』
よち
恋を予感させてくれる日に読みたくなるのは恋愛小説。
誰かの何気ない一言で雪が溶けるように心が解けていくことがある。
もしもたった一つ願いが叶うなら『一生に一度運命の恋がしたい』
純白の雪と氷の世界のように真っ白な気持ちで好きな人を愛したい。
そう思わせてくれるような作品でした。
アレックス・シアラー『チョコレート・アンダーグラウンド』
よち
選挙に無関心だったせいで法律が変わり「健全健康特別法第3条第1項何人たりともチョコ及びチョコを含有する菓子食品の製造売買所持飲食する事を禁ずる」
人を堕落させる食べ物として法律ができ本当に奪われたモノはなんだったのか。
人に奪われる時失うのはそれだけではない。貴方の大切なモノに置き換えて読んでみてください。
村上春樹『1Q84』
HONTO/読書専用枕
村上春樹の恋愛小説といえば、”100%恋愛小説”を謳った、「ノルウェーの森」なのだろうけど、私は俄然この「1Q84」こそ”壮大な純愛小説”だと思っている。
月が2つある世界1Q84年に入り込んでしまう、という世にも奇妙な物語的な要素がストーリーを大きく包んでいるのだけど、その核は10歳の女の子と男の子が抱き続けた純愛だ。
3巻ある大作、どっぷり愛に浸かって欲しい。
大崎善生 『九月の四分の一』
シュガー
表題にもなっている、4つ目の短篇「九月の四分の一」。
バレンタインは、チョコに思いを乗せるもの。
同じように、「思いのこもった言葉」を主人公はもらいます。
バレンタインとは離れていますが、重要なことは同じかなと思っての推薦です。
文章も綺麗で、雰囲気のいいロマチックな恋物語です。
尾形真理子 『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』
みい
短編集で、どのお話もあるセレクトショップが登場します。主人公達は皆、恋愛について悩みながら、服を選んでいくのですが、女の子なら共感しやすい物語ばかり。勇気を出させてくれる1冊です。目次も素敵で、何度も読み返しました。

ツルゲーネフ『はつ恋』
コーイチロー
バレンタイン。私にとってそれは初恋の記憶。まだ無垢な少年だったころの私は、とある女の子に恋をした。最初は友達だった、いつの日か特別になった彼女。いつの間にか彼女の姿を目で追っていたり、ちょっとだけ態度がぶっきらぼうになったり。誰しもが経験するであろう普通の恋。
この小説には、誰にでもあるあの日の思い出が綴られています。あなたの初恋はいつですか?
川口俊和『コーヒーが冷めないうちに』
篠崎
喫茶『フニクリフニクラ』では過去に戻れる噂がありますが、そこには面倒くさいルールがあり…。
短編4つの構成から成っていて、読みやすいですし、映画化もされているのでどちらからでもお薦めできます!
登場人物が「恋人」、「夫婦」、「姉妹」、「親子」なので老若男女楽しめる作品になってます。
チョコや甘いお菓子やコーヒーをお供に本や映画をぜひ試してみてはいかがでしょうか☕

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