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『植物図鑑』有川浩【バレンタイン特集!道草、ときどき胸キュン】

 

2月14日、バレンタインデー。

日本では、女性から男性へチョコレートを渡す日。

恋する女性は意中の男性へ想いを伝える日。

チョコレートを贈るというのは、菓子メーカーの策略かもしれませんが、海外でも男性が愛する女性へお花をプレゼントをする日になっています。

そう、世界中で恋する男女が贈り物で愛情表現する日が、バレンタインデーなのです。

甘い雰囲気になるバレンタインデーには、この小説がぴったりなんじゃないでしょうか。

有川浩さんの『植物図鑑』です。

あらすじ

26歳のOL河野さやかは、会社の飲み会からの帰り、家の前で一人の若い男性が倒れているを発見します。

イケメンな彼ですが、なんとお腹が減って倒れているのです。

お嬢さん、拾ってはいかがですか。

噛みません。躾のできたよい子です。

と言われ、彼ーイツキーを”拾う”ことになります。

しかも、イツキは家事万能。特に料理が上手なのです。

さやかはほとんど家事ができないので、イツキの存在は助かっているのです。

また野草に詳しく、イツキの趣味をかねて食べられる野草を摘んできて、家計の負担を軽くしているのです。

コンビニや外食ばかりだったさやかは、イツキが作る料理の美味しさにとりこになります。

また、街の子であるさやかは、野草をとる経験なんて全くありませんでした。

野草採集に興味を持ったさやかは、イツキとともに”狩り”と称して出かけていくのである。

『植物図鑑』を楽しむ3つのポイント

ポイント①野草を使った料理

作中にはたくさんの野草を使った料理が登場します。

フキノトウの天ぷら

ノイチゴのジャム

ワラビの炊き込みご飯

といった定番物から

タンポポの茎の炒め物(バター風味)

ヨモギのお茶

ノビル(ねぎのような茎と玉ねぎのような実がついた植物)のパスタ

セイヨウカラシナ(菜の花に似た植物)のおひたし

までバリエーションが豊富で、まるで知識が増えたようになります。

ポイント②恋する女子 河野さやかの乙女心

イツキと同居する半年前に元カレと別れたさやかですが、イツキを前にしているさやかは恋する乙女です。

・一緒に暮らしているのに、イツキは何も手だししてこないため、自分には魅力がないと不安に思うこと

・少しでも可愛く見せたいと思うこと

・野草採集で嫌われたくないこと

といった初恋のような甘酸っぱさ、幼いころの恋とも呼べない淡い思い出のような初々しさを感じます。

そしてその感情が、女性の共感を呼ぶのかなと思います。

また、男性でも恋をすると、こんな気持ちになるのではないでしょうか。

ポイント③イツキのきゅんとするセリフ

俺はさやかが化粧していないほうが好き。もったいないよ、さやか肌きれいだし。散歩くらいでいちいち化粧することないよ

(下ネタを)言ったのが俺の前でよかったじゃん。男ってやっぱ下ネタ好きな奴多いしさ、『雅語的表現』知ってる奴も多いから。さやかみたいにかわいい子がつるっと口に出したら大喜びでからかう奴いっぱいいたと思うよ

肌触りいいんだよなー、さやか

きゅんとしない女性は居ないのではないかという、イツキのストレートなセリフ。

たくさん挙げてしまうと、ネタバレになってしまうので、ここまでにしますが、他のセリフにも”きゅん”としてほしいです。

主題歌:川嶋あい/明日への扉

恋愛バラエティー「あいのり」の主題歌でもありました川嶋あいさんの「明日への扉」です。

歌詞全体がさやかとイツキの関係性を、メロディーが『植物図鑑』のやさしさを表しているようで、まさにピッタリだと思いました。

『植物図鑑』を思い浮かべて聞くのもいいかもしれませんね。

おわりに

大人になればなるほど、経験を積めば積むほど、

“恋”に対して臆病になっていきます。

“恋”は決して楽しいことだけではありません。

すれ違うこと、傷つくこと、怒ることもたくさんあります。

『植物図鑑』のさやかもイツキも、お互いが初めての恋ではありません。

お互いの感情がぶつかることもあります。

それでも、この二人には恋を始めた時の初々しさや純粋な気持ちがあるのです。

バレンタインデーが近づいている今、自分の恋がどんな状態であっても、

『植物図鑑』を読んでやさしく初々しい気持ちになって貰えたらなぁと思います。

著者:有川浩

有川 浩(ありかわ ひろ)

高知県生まれ。2004年に『塩の街』で電撃小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。

他には「図書館戦争」シリーズ、「三匹のおっさん」シリーズ、『阪急電車』や『フリーター、家を買う』など

映像化された作品の著書多数。

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