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『 銀河鉄道の星』あらすじと感想【子どもたちのために新しく書き起こされた宮沢賢治】

『 銀河鉄道の星』あらすじと感想【子どもたちのために新しく書き起こされた宮沢賢治】

この本の評価
読みやすさ
(4.0)
面白さ
(4.5)
切なさ
(5.0)
装丁の美しさ
(4.5)
星々の美しさ
(5.0)
総合評価
(4.5)

みなさんに一つ、お願いがあります。

どうか、「アジカンのゴッチが書いている絵本」という概念を抱いている方は、今すぐにその考えを捨ててください。

この絵本は、そういった固定観念から外れて、たくさんの子供たちや大人へ届けるべき一冊です。

後藤正文という、一人の男性作家が書いた絵本だということを、忘れないでください。

今回ご紹介するのは「銀河鉄道の星」。

宮沢賢治の作品を、彼が現代風に新しく書き起こした(楽曲をからめて言い換えるとリライトした)、新時代の宮沢賢治の作品集です。

繊細な水彩画で描かれた、装丁も魅力的な絵本となっています。

はじめに

この絵本を贈ってくださった方と、私に宮沢賢治、ならびに長野まゆみを教えてくださったお二方に、この場を借りて感謝申し上げます。

この本は、宮沢賢治の作品を現代風にアレンジしたものとなっています。

そのため、原作を未読の方も十分楽しめる内容です。

ぜひ、お子様と。

もしくは大切な方と、一緒に読んでみてはいかがでしょうか。

大人も子どもも楽しめる、「小説と絵本の中間の物語」

この本を出版するにあたって、どうしても伝えたいことが、彼にはありました。

それは、「プレゼント用に売られているどの本にも、ルビが振られていない。小学校高学年にならないと、読めない。」ということです。

彼がプレゼントしたいのは、「はじめての読書」として成り立つような絵本でした。

そう、絵本と文芸書を一つの線で繋ぐような、「ある程度の文章を読んで何かを感じ取ることができるような」読書体験です。

「小学校の低学年と高学年には、読書体験の窪みが生じているのかもしれない」。と彼は感じるようになります。

子どもたちは、たとえ文字が読めなくても、大人が読んでも理解できない本を読んで、何かを感じ取ることができます。

そこに漢字を学習しているかどうかは関係ありません。

途方に暮れた彼は自宅で細々と、新潮文庫版の宮沢賢治を打ち直します。

「書店に売っていないのなら、いっそプレゼント用の本を自作しよう」。

そう、この本が生まれたのは、一人の男性の「自作のプレゼント」がきっかけだったのです。

夢中になって書き写しているうちに、段々と、文章のなかで重複する表現が気になりはじめました。

とても素敵な作品だけれど、最後のところで編集者の手が入っていないのではないかとも思いました。

音楽でいうならば、デモテープなのかもしれないと。-あとがき

MEMO
この本の収益金は、すべて「ハタチ基金」という、「東日本大震災当時に0歳だった赤ちゃんが無事にハタチを迎えるその日まで」を合言葉に活動している団体に寄付されます。

あらすじ・内容紹介

ネタバレを考慮して、重要な項目は意図的に省略しています。

ご了承ください。

  • p3
    銀河鉄道の夜
    貧しい青年ジョバンニは、お母さんのために牛乳を手に入れるため、街を飛び出した。天気輪が輝き出し、それと同時に鳴り響く「銀河ステーション」の声。乗り込んだ列車の中で友人カムパネルラに出会う。彼と共に宝石をちりばめたような美しい銀河の中を旅するうちに、ジョバンニは乗客とカムパネルラが隠している「秘密」に気付く。
  • p129
    よだかの星
    よだかは、とてもみにくい鳥だと周りの鳥や星に馬鹿にされていた。鷹には名前を変えろと言われ、鷲には星になるにはお金がかかると言われ、酷く蔑まれる中、彼は他の命を食べて生きる自分嫌気がさしている。兄弟のハチドリやカワセミとは似ても似つかぬ姿をした彼が取った、究極の行動とは。
  • p149
    ふたごの星
    チュンセ童子ポウセ童子は、スギナの胞子ほどの小さな星の上で、水晶のお宮を建てて生活をしている。彼らの仕事は、空の星めぐりの歌に合わせて、一晩銀の笛を吹くことだった。突如現れた大ガラスの星とサソリの星。仲が悪い二つの星は、お互いに重傷を負う喧嘩をしてしまう。彼らの喧嘩を止めたのが、ほかならぬ二人のお星さまだった。
  • 192
    あとがき
    編者がなぜ、銀河鉄道の夜を自身の手でリミックスしようと思ったのか。そして、そのことによって起こる、化学反応とは。彼の手によって生まれ変わった、銀河鉄道の夜、誕生ヒストリー

主題歌:アジカン/サイレン

THE PINBALLSの「銀河の風」が世界観的には合っているのですが、この本だけは、「なんとしてでもアジカンの曲で行きたい!」という強いこだわりがありました。

本の編集に、アジカンのボーカルの後藤さんが関係しているからです。

そんな私のわがままで選曲したのが、ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアン・カンフー・ジェネレーション、略してアジカン)のサイレン。

理由は単純に、私が好きなアジカンの曲の、五本の指に入るからですね。

この曲は「二つの歌詞」があるということで有名です。

サイレンと「サイレン#」という、同じ曲の別バージョンがあるのです。

この二曲は同時再生すると、互いが互いの曲の空白を補い合う関係にあります。

サイレンは男性目線で、「サイレン#」は女性目線です。

無数の蜻蛉と、男性と女性の儚くも美しい愛を、胸の中で鳴り響くサイレンに託した曲です。

(サイレンはアルバム「ソルファ」に、「サイレン#」は「フィードバックファイル」に、それぞれ収録されています。)

気になる方は、ぜひ聴いてみてください。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm9151765

「溶け残る心そのままで 癒えきれぬ傷塞いで痛いよ」

「いつかきっと崩れて 私なんて消えるんだ、きっと」

まとめ

銀河鉄道の夜をはじめ、宮沢賢治の作品は死後に改めて評価されました。

今のような作品の形になるまでに、作者が作った大量の「改稿」が存在します。

この本を読み終えたら、ぜひ原作の「銀河鉄道の夜」を手に取ってみてください。

おすすめは新潮文庫版です。

そして、初期段階の「銀河鉄道の夜」をはじめ、さまざまな賢治の作品を読んでみてください。(初期段階の銀河鉄道の夜には、ブルカニロ博士という登場人物が現れます。)

彼は多作で、読み切れないほどたくさんの作品を世に残しています。(そのなかには、詩集も含まれています。)

賢治の作品には、さまざまな動物や植物たちや、多種多様の鉱物が登場します。

これを機会に、岩手県の厳しくも、美しい自然が生み出した彼の膨大な作品を味わってください。

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