【ユーカ頑張れ】天使は奇跡を希う【ぼくは明日昨日のきみとデートするの七月隆文作】(♫UVERworld『君の好きなうた』)

この本との出会い

免許合宿のため地元北海道に帰省することになり、近所の書店『岡本書店』通称『OKASYO』にふらっと立ち寄った際に目に飛び込んできたので購入した。

僕は表紙のカバーイラストを見た瞬間、「高校生の青春恋愛ものかな〜」とか「なんか可愛い女の子だけど、、背中から羽生えとるーーー?! 何があったんじゃお主」とか思ったりした。

さらに、「ん?このキャラクターのデザイン、雰囲気、最近どっかで見たような見てないような、誰がデザインしたんじゃろ」とふと思った。

今の時代、わからないことはすぐさまGoogle先生に聞けば教えてくれる。ggrks(ググれカス)という決まり文句があるのも納得できる。

注意

ggrksを連発すると、嫌われるかもしれないので使う相手に十分注意して使おう!

G先生で検索すると驚くべき結果が出た。

なんと、あの大ヒット映画『君の名は』のキャラクターデザインを担当していた田中将賀さんが本書のカバーイラストを手掛けたのだそうだ。

田中将賀さんの手掛けた作品
  • あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
  • 心が叫びたがってるんだ。
  • 交響詩篇エウレカセブン
  • ソードアート・オンライン(原画)
  • ノーゲーム・ノーライフ(原画)

、、、あまりにも有名な作品ばかりで正直腰抜かした。どの作品も僕の大好きなアニメだった。

アニメ化絶対するだろうな、して欲しい、したら映画館でもなんでも見に行きたい。

あらすじ

舞台は愛媛県の今治

今治タオルで有名な今治だ。

主人公の新海良史は、いじめにあっている子の弁当を捨てられたのを見過ごせなくていじめっ子を殴り、そのことで両親が自分の味方になってくれなくて嫌になり、祖母が暮らす今治に引越してきた高校生だ。

ぼくのクラスには天使がいる

これが冒頭の一文目。

ある日、良史のクラスに本物の天使 星月優花(ユーカ)が転校してくる。

ユーカは背中から天使の翼が生えている正真正銘、本物の天使だ。

ユーカの特徴
  • けっこう可愛い
  • 表情の動きが魅力的
  • 笑顔はぱっと光るような華がある
  • ナルシストキャラ

ユーカの転校初日、良史は翼が生えた彼女が皆の前で挨拶した時にコスプレかと思い、吹き出した。

だが、周りのクラスメイトは誰一人として翼を認識していなかった。

どうやら彼女の羽が見えているのは良史とその親友の健吾成美だけのよう。

ユーカは天国から落っこちてきて、帰り方を模索中らしい。ユーカが天国に無事帰れるように3人がお手伝いする素敵な青春物語。

しまなみ海道をサイクリングしたり、来島海峡から亀老山展望台まで行ったり、今治城を散歩したりタオル工場を見学したりするシーンも描かれていて彼らと一緒に今治観光をしている気分にもなれた。

前半読んでいるとただのファンタジーかと思うのだが、、本書140ページから一気に切ない物語に様変わりする。

常にハイテンションで明るく振る舞うユーカの秘密がわかった時、「ユーカ、頑張って!!(;_;)」と全力で応援したくなるだろう。

感想

(以下ネタバレ注意)

悪魔との契約でみんなの記憶から消されたユーカは良史に「30日以内に自分のことを思い出してもらう」というミッションを孤独に耐えながら明るく振舞いながら精進した。

その成果でまず成美がユーカのことを思い出した。彼女のことを思い出した成美が今まで一人で戦っていたユーカに対して送った言葉に感動した。

すごいね、優花……

ほんと、すごい…..

ずっと今日まで、一人でがんばってたんだね…..

成美はユーカの親友。その親友が一人で苦しんでいたのに自分は何もしてやれなかった、気づけなかったという思いが

彼女を苦しめたことだろう。それでも彼女は自分にできる最大限の言葉をかけた。

本当に一生懸命頑張って苦しい思いをしている人にはその一言で充分だということだと思った。

大切な人が頑張っている時に自分も心からの言葉を送れるようになろうと思った。

この本の主題歌

ユーカは自分の引きこもり時代を終わらせてくれた良史を太陽の光のように思い、慕っていた。

ユーカの良史への熱い恋心。良史のことを思うことがユーカの生きる力、頑張る力になっている。そんなユーカに聴いてほしいという理由で選曲した。

今回選んだのはUVERworldの「君の好きなうた」だ。

僕の中で君を思うことが明日の生きる力に変わってく

もし向き合えたなら、同じ歩幅で信じあえる道を歩いて行こう

こんなにも君を思うだけで苦しくて愛しさ募る気持ち

会いたくて君の好きなうたを繰り返し

口ずさんだ帰り道

下の再生ボタンを押すと再生できるのでぜひご視聴あれ。

また、つい先日この曲のリリックを當山みれいさんが新アルバムで発表した。

とても綺麗な歌声で切ない気持ちをこれでもかと表現されているのでぜひこちらもご視聴あれ。

おわりに

(以下ネタバレ注意)

結果的にこの物語は良史くんも生き返りみんなの記憶も戻りハッピーエンドで終わる。

極論を言うとファンタジーなのでなんでもありだ。でも現実では死んだ人間は生きかえらせることなんて当たり前ですけどできない。生き返る前、良史くんは車に轢かれてあっけなく死んだのだった。

彼が、死んだ。

そのあと、すぐに葬式が行われ成美が驚くほど泣いている一方でユーカの状態の表現が印象的だった。

優花は、ぼんやりと

みんなが自分を騙すためのドッキリを仕掛けているのだと思っていた。

こんなに大人数で、公民館まで借りて。

実際、自分の大事な友人が突然事故でなくなってしまったらこのように考えるのも無理はないと思った。

頭ではわかっていてもその死を認めたくない心がそうさせるのだろう。

一気読みした時は「キュンキュンしたな、青春いいな〜」としか思わなかったが、少し時間を置いて考えてみると

命の儚さや尊さを読者に伝えようとしている側面があるのではないかと思った。

これから僕は自動車免許を取得するわけだが、運転する時は安全第一で間違っても事故のないようにしようと思った。

 

著者紹介

 

七月隆文ななつき たかふみ

日本の小説家。ライトノベル作家。大阪府出身。京都精華大学美術学部卒業。

他の著書に『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』がある。

 

最後まで読んでいただき大変嬉しく思います。こちらもよろしくお願いいたします。

◯この他の「天使は奇跡を希う」の主題歌はこちら

 

◯本の主題歌を決める読書会「BGMeeting」