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『ボクたちはみんな大人になれなかった』原作小説あらすじと感想【どんなに無様でも「大人の階段」は上にしか登れない】

『ボクたちはみんな大人になれなかった』あらすじと感想【どんなに無様でも「大人の階段」は上にしか登れない】

あらすじ・内容紹介

SNSで思わず出会ってしまった人は人生でたった一人、ボクが自分より好きになった人だった。

気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、僕は立ち尽くしてしまう。

1990年代。ノストラダムスの予言は外れ、日常は今日へと続いている。

ボクはその当時のことを思い出しながら、今日も生きていく。

彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。

SNSが過去と現在をつなぐ、切なさが溢れる大人泣きラブストーリー。

18年11月には早くも文庫化され、シンガーソングライターのあいみょんのエッセイと漫画家の相澤いくえによるエッセイが収録されている。

注意
以下、ネタバレ注意です。

ボクたちはみんな大人になれなかったの感想(ネタバレ)

誰かの話

「私事ですが、○月○日に入籍しました!これからは2人で頑張っていくので今後ともよろしくお願いします!」

一人、また一人と元恋人が結婚していくのをSNS越しに見てる。

別れたとは言え、付き合っていた記憶はちゃっかり覚えているから、なんとも言えない歯痒さに襲われる。

SNSってこんなに息苦しかったっけ?

学生のときのSNSは授業の愚痴や、聴いてる音楽の話、テレビ番組へのツッコミと、もっとラフだったはずなのに。

大人になった途端に、結婚報告や仕事の報告、海外に出掛けたことを自慢する場所になってしまったよう。

みんなが大人になっていくなかで、一人思い出に足止めを食らっているのは自分だけではないんだなとこの本を読んでいると気付く。

今の時代、「二度と会えない」ことなんて実はほとんどない。

友達の友達、ツイッターの検索欄、「友達かも?」ネット上では簡単に二度と会わないはずの人と出会えてしまう。

思い出に足止めされる系の人たちはそんな不意うちを食らってはまた立ち止まるのだ。

胸をくすぐられるカルチャー

ここまでカルチャーに富んだ作品を久しぶりに読んだ。モテキを彷彿とさせる。

好きな音楽、映画、雑誌。

自身が好きなものと作品のなかで出会えると親近感が湧く。

そして自分の感性は間違えていなかったんだと嬉しくなるのだ。

燃え殻

著者、燃え殻は1973年神奈川県横浜市生れ。

都内のテレビ美術制作会社で企画デザインを担当している。

ツイッターで支持されてフォロワーは22万人。

2017年、ウェブサイト「cakes」での連載をまとめた『ボクたちはみんな大人になれなかった』を編集して小説家デビューを果たした。

燃え殻とこだま

少し前にこだま著の「夫のちんぽが入らない」を読んだ。

ユーモアを売りにするこだま、哀愁を売りにする燃え殻。

互いに紹介文や推薦文を書いて交流ある2人が持つ武器はそれだと感じた。

そこには男女の違いがあるような気がして読み比べてみた。

分かったことは、女性の方が裸になるのが上手だということだ。

心で話をするように本音を包み隠さず曝け出す。

思い切りの良さと生々しい本音は女性が書いた方が伝わってくる。

対して、燃え殻の文、もとい男という生き物はやはり、どこかでかっこつけてしまう。

何かに例えてみたり、過剰に演出してしまったりと、うまく裸にはなれず、かっこつける。

ウェットで叙情的な燃え殻の言葉は心を惹きつける。

一視点

主人公はボクという男性。

主人公が入れ替わって違う目線で見れる小説も多いが、この本は一貫してボクの目線のみで綴られていく。

実のところ相手がどう考えていたのかは想像するしかないのだけれど、一貫した視点は読み手に親身で主人公に自分を投影させやすくなる。

普通に生きていたらあり得ない展開なのに、どこかで体験したのかもと思ってしまう。

ある程度のナルシズムはスパイスだと思う

スパイスが好きかどうかは読む人によって様々だが、良いアクセントになっていたのは確かだった。

人間は背中のリュックに何か入っていないと前に足が進まないようにできているのだ。荷物は軽い方がいい。だけど手ぶらでは不安過ぎるんだ。

人は「今より悪くなる事」と同じくらい、「今より良くなる事」に対して恐怖心を抱く生き物なんじゃないかと思う。

弱さ

女はみんな女優 か弱いフリして めっちゃ強い

宇多田ヒカルのFight The Bluesの歌詞にやたらとシンパシーを感じるのは女性の方が強いと常々感じているからだ。

その点、男は弱い。

男性が居なくても生きていける女性はいるが、女性が居なくても生きていける男性はいない。

どこかで女性を求めてしまう。

主人公のボクは、男の弱さが良く現れている。

恋をすると弱くなってしまう。

そんな弱さこそがこの小説の武器だ。

彼女の前では、自分に正直な人間になるよりも、自分が憧れる人間になりたかった

ダサくても大丈夫な日常は、ボクにはとても頑丈な幸せに映って眩しかった。

まとめ 別れ

別れはいつだって突然だ。

日取りを決めて少しずつ別れていくわけじゃない。

付き合うときはゆっくりと溶け合うように一緒になるのに、別れるときはなんで一瞬なんだろう。

終わりを薄々感づいていたりする。

けど踏み込みのは怖いから見て見ぬ振りをすることって結構多い。

終わり間際の苦々しさがフラッシュバックする。

あのとき見て見ぬ振りをしていなかったら、という後悔の日々が燃え殻にも主人公にも読んでいる人にもあったんだろう。

主題歌:クリープハイプ/傷つける

BGMをつけるなら

クリープハイプ/傷つける

を流したい。

彼女は間違いなくブスだった。ただ、そんな彼女の良さを分かるのは自分だけだとも思っていた。

ブスという表現が出てきたときにもうこれしか無いと思った。

愛しのブス、大好きな人にそんなことを言ってしまうのは魅力が分かるのは自分だけという特別感もあるけれど、それを言っても大丈夫という安心感もあるからだろう。

最初は絵文字やスタンプを使ってやりとりしていたラインが仲良くなるにつれ淡白になっていくのと同じで、ブスという表現は心を許してしまった証ではないだろうか。

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