『カラーユニバーサルデザイン』NPO邦人・カラーユニバーサルデザイン機構【 色覚異常の方は、世界をどう見ているの? 】

この本の評価
読みやすさ
(4.5)
考えさせられる度
(4.0)
おすすめ度
(4.5)
総合評価
(4.5)

色彩

今まで私は、自分が見えている世界が当たり前だと思い込んでいました。

しかし、実際は見えている色は、人によってさまざまであり、見えない色があることによって苦しんでいる人がいるということを、初めて知りました。

色覚異常の方には、この世界がどのように見えているのでしょう。

今一度、「カラーユニバーサルデザインという言葉について、考えてみてはいかがでしょうか。

画像は、色覚異常の方が見えている世界を再現して、私が加工したものです。

今からクイズを添えて、数枚写真を見せます。答えは写真の後にありますので、あとで答え合わせをしてみてください。

MEMO
※本記事では、差別的である「色弱」という言葉を、「色覚異常」という言葉に置き換えています。

また、ここでは色覚異常の方をP型、健常者をC型と明記しています。

第一問

 

おいしそうな「い」リンゴです。

く」見えましたか?

C型(健常者)の方には、このようにりんごは真っ赤に見えます。

しかし、P型(色覚異常者)には、りんごは赤く見えません。

実際は、もう少しセピアがかった色に見えます。

真っ赤である場合、赤がくすみ、黒寄りになるこれが、色覚異常の方の見え方です。

標識が赤くて見やすいというのはC型、つまり健常者だけが感じることなのです。

第二問

これは、「い」ブロックです。

 

く」見えましたか?

色覚異常の方には、青色と赤色の区別が付きにくいです。

信号など、距離が離れている色は分かりやすいですが、隣に置いてあったりする場合、少し黄色がかっている方が赤だと認識するしか方法がありません。

ちなみに真緑は、色覚異常の方が最も判別しづらい色です。

第三問

 

これは、「黄色い」ボールです。

黄色く」見えましたか?

黄色と赤は、色覚異常の方が見分けづらい色です。

赤も、色覚異常の方には黄色っぽく見えるからです。(特にランプなどの光の場合

駅にある改札では、黄色や緑色のランプと赤色のランプを使って色分けされていますが、C型の方にしか色鮮やかに見えません。

第四問

問題です。どちらが「ピンクの風船」でしょうか?

左がピンクの風船でした。

色相はこれほどまでに違うのに、色覚異常の方には同じような色として認識されてしまいます。

色覚異常の方にとって、水色とピンク最も見分けづらい色のうちの一つです。

第五問

最後の問題です。このチョークの色は何色でしょうか。すべて答えてください。

 

それぞれ、黄色ピンク青紫でした。

いかがでしたでしょうか。全く分からないですよね。

C型の方にはこんなに色鮮やかに見えるチョークも、P型の方には全て灰色に見えるのです。

また、最初の状況でも、色の名前を文字で書くと、視認性がぐっと高まります。

(色の名前をそれぞれ書き込んでみました。)

まとめ

C型の方にとって当たり前の「色彩」も、P型の方にとっては全く通用しない常識です。

何年か前に、インターネット上の掲示板で、「彼氏が色覚異常者なので子供をあきらめようと思う」と女性が書き込みをしていた。それを読んだ私は、自分が殺されるような気がした。

色覚異常者であるというだけで、生きることを諦めなければならないのなら、この世界に本当の自由などありません

ここでは、気付かれないままの「色覚異常者」について取り上げました。
気になった方は、カラーユニバーサルデザインについて調べていただけたらなと思います。

カラーユニバーサルデザインとは
色の見え方が一般と異なる(先天的な色覚異常白内障緑内障など) 人にも情報がきちんと伝わるよう、色使いに配慮したユニバーサルデザインのこと。

主題歌:アーサー・ブリス/色彩交響曲

アーサー・ブリスの「色彩交響曲」です。
の四色、四構成に分かれています。

  •  アメジストの色。ならびに高貴、死の色。
  •  ルビーの色。ならびに葡萄酒の色、かまど、勇気の色。
  •  サファイアの色。ならびに深い空の色、水の色、メランコリー(憂鬱症)の色。

その中でも「」は、希望や勝利を表す色ということで、選曲しました。

著者紹介

NPO邦人・カラーユニバーサルデザイン機構

デザイナー・色彩学者・工学者、カラーコーディネーターと、多くの色覚異常の検証者ならびに企業賛助会員で構成されているNPO邦人

公共物や機器などの色彩設計をする個人や団体に対し、設計する側の意識を喚起し、結果として実社会の色彩環境が、色覚異常者のみならず多様な感覚を持つ一般市民にとっても、より配慮されたものに改善されてゆくことを趣意として2004年に設立、東京都に認定された。

色彩に関する各種コンサルティング、開発時のアドバイス、セミナーなどの講演活動、モニター制度によるデザインの検証、認証マークの発行などを行っている。

提携先として、数多くの一部上場企業と契約している。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です