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『事故物件怪談 怖い間取り』原作小説あらすじと感想【松原タニシによる体を張った事故物件研究の集大成】

『事故物件怪談 怖い間取り』原作小説あらすじと感想【松原タニシによる体を張った事故物件研究の集大成】

「事故物件」。

それは土地・建物・アパート・マンション等で、何らかの原因により前居住者が死亡した経歴のあるものを指す。

死因は、事件性のある、殺人・傷害致死・火災(放火ないし失火)の場合もあれば、事件性のない事故、自殺・災害(地震による崩壊など)・孤独死など、さまざまである。

ただ当然であるが日本全国で毎日「死」は発生しており、上記のような事故物件は増え続けている。

誰もが忌避し嫌がる事故物件。

この事故物件に積極的に住む人間がいるとしたらどうだろうか?

それも何度も引っ越しをしつつ、怪現象を記録している人間がいるとしたら・・・。

これは芸人・松原タニシ氏による体を張った事故物件研究の集大成であり、日本初の試みともいえるのかもしれない。

こんな人におすすめ!

  • オカルト・怪談が好きな方
  • 事故物件の裏事情を知りたい方
  • 安全な物件に住みたいと考えている方

あらすじ・内容紹介

「怖い話」は世界中、古くから存在しており、日本では江戸時代に町人文化を通して怪談というジャンルが整えられていった。

テレビ時代になった昭和・平成でも、稲川淳二氏をはじめ多くの芸能人や芸人が、夏場に怖い話で我々を楽しませてくれており、令和の現在でもそれは続いている。

話上手な芸人が、「笑い」ではなく「怖さ」で聞き手を楽しませる。

実は、お笑いと怖い話は親和性が強いのかもしれない。

さてその中でも、「誰もがやったことない」ことに挑戦し続けているのが、本書の著者である、松竹芸能の芸人・松原タニシ氏だ。

彼は数々のいわくつきの「事故物件」を探しては住む、肝が据わった剛の者。

しかも現在進行で事故物件に住み続けているらしく、その時に起きた体験を刻々と記し形にしたのが本書なのである。

部屋の間取り、広さ、家賃、怪現象、そしてその原因・・・。

本書は、怪談以上に実録レポとしての面白さもあり、松原氏の目を通して、現代日本の闇の部分を垣間見る事ができるのである。

『事故物件怪談 怖い間取り』の感想・特徴(ネタバレなし)

事故物件あれこれ

やりそうで誰もがやったことのないことに挑戦した今までいなかった新しいタイプの「調査芸人」松原タニシ氏。

本書は、氏が実際に住んだ物件、氏の知り合いが住んだ物件、土地の怪談話の3部構成になっている。

その中でもやはり特に面白いのは、「氏が実際に住んだ物件」における怪異談なのだが、その前にまず不動産業界における業界用語・業界裏話も面白かったので紹介しよう。

事故物件とは?

「心理的瑕疵あり」や「告知事項あり」と物件情報に書かれている場合、それは前入居者が亡くなった物件のことであり、これこそが「事故物件」を指す。

ちなみに不動産業界では、このように前入居者が不慮の事故などで亡くなった場合、「この物件では前入居者が亡くなりました」という告知の義務が発生するというルールがある。

そのため「騙されて事故物件に住まわされる」ことは無いはずなのだが、「裏」があるのが社会の怖いところ。

釣り物件とは?

実際には貸すつもりがないのに、事故のあった部屋を破格の値段で提示し、問い合わせがあったら「事故物件です」と言い、躊躇している客に他の良い部屋を案内する。

これを釣り物件という。

人間心理を突いており「事故物件」の上手い利用法である。

事故物件となる原因とは?

実は事故物件の理由のその大半が孤独死である。

高齢社会の現代では独居老人が誰にも知られず亡くなり腐敗した遺体の異臭で近隣住民に発見されるパターンが実に多いのだとか。

2015年には年間、約3万人の孤独死があった。

無縁社会となりつつある日本の悲しい現状である。

事故物件を消す方法とは?

事故物件を紹介する際、不動産屋は、前の住人が亡くなっていることを、次に住む人へ告知しなければならないが、前の前の住人の場合、告知義務はない

つまり、事故物件になった後、一度でも誰かが入居すれば告知義務がなくなるため、誰かが住めば事故物件ではなくなるのだ。

松原タニシ氏が「事故物件住みます芸人」として事故物件に住めば、そのことによりその物件は事故物件ではなくなる。

つまり不動産屋にとって「事故物件バスター」になっているのである。

やはり不動産屋も商売である。

事故物件という恐怖を抱えつつも経済活動もしなければならない。

考えられた折衷案ともいえる。

松原タニシ氏が住んだ部屋

では松原氏が住んだ事故物件を紹介したいと思う。

今回紹介する以外にもあるのだが、それはぜひ本編を読んでもらいたい。

2件目の物件

部屋:2DK 和室の6畳だけが真新しく開いてみると血痕。

排水溝に白髪交じりの髪。

家賃:2万6千円。

怪異:氏の携帯電話にゴボゴボと水の中で話しているような音がする。

郵便物が無くなる。

ドアノブをガチャガチャされるなど。

原因:母親と2人暮らしの20代の息子が母親を殴打し、浴槽に顔を沈めて殺害。

考察:この話は、1番怖かったので是非読んでもらいたい。

オチを書くとネタバレになってしまうのでここではあえて書かないが、怪異よりも、身勝手な凶悪犯罪者への対処法、その犯罪者による一般人への被害をどう食い止めるのかという、問題を考えさせられてしまった。

3件目の物件

部屋:1Kロフト付き

家賃:3万5千円

原因:室内で30~40代の女性が交際相手とケンカして突発的にドアノブで首つり自殺。

結果:松原氏は住んで1ヶ月で頭痛に悩まされるようになり、ささいやことでイライラするようになった。

同居した後輩の華井氏も頭痛に悩まされ、大島テル氏「事故物件公示サイト」を調べると、その女性以前の住人も自殺していた。

つまり二重の事故物件だったのである。

考察:昔から「土地が悪く呪われている」というような話が各地で存在しているが、この話はまさに一例ともいえる。

5件目の物件

部屋:3DK

家賃:3万円

死因60代の男性。80歳を超えた父を介護し続けて、父が亡くなった後、後を追うように仏壇で首吊り自殺。

ヘビースモーカーだったせいか壁の汚れがひどい。

松原氏が部屋で寝ても「体力が回復しない」など、疲れたままであり、またインターネット配信中、黒い影が見えたとのこと。

考察:体力が回復しないのは、あまりにも部屋が汚いからかもしれない。

が、それ以上に、80代の父の介護を見送った60代の息子が自殺というのもまさに、老々介護問題である。

これも日本のどこかの街で起きているであろう悲しい話の1つである。

松原氏の知人の話

松原氏の友人トミー氏がこどもの頃の話。

トミー氏が妹と一緒に神社裏の地中から狛犬の石像を発見するのだが、その夜から妹が毎晩、夜中に目を覚ましては生肉をあさるようになったのだとか。

そこに昔の九州にはよくいたと言われる流しの拝み屋が来てくれ、その人の助言の通りにお供え物をしたら妹の奇行が収まったのだとか。

これ以外にも不気味な話が数多くあるのでぜひそれも本編で読んでみて欲しい。

まとめ

原因があり結果がある因果関係。

事故物件も同じく、そこにかつて生きた人間が住んでいたのであり、それゆえその人間の死因があり怪異がある、という因果の関係である。

ただ自然科学とは違いその関係があいまいであるゆえ、裏を返すと、我々が事故物件を恐れるのは、何より死への恐れ・敬い・弔いの思いが隠されているように感じられる。

「恐れながら畏れる」

事故物件をはじめとした「怖い話」には、人の心の様々な側面があるのではなかろうか。

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