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『あなたはここで、息ができるの?』あらすじと感想【呼吸も忘れる最強の恋愛小説。竹宮ゆゆこの最新刊!】

『あなたはここで、息ができるの?』あらすじと感想【呼吸も忘れる最強の恋愛小説。竹宮ゆゆこの最新刊!】

竹宮ゆゆこの新刊がかっこいい。

彼女の作品はいつもかっこいい。

表紙とともに洒落ていて、ときに鋭く、ときにスタイリッシュだ。

そしてなにより、最初に感じるかっこよさは題名だ。

なによりも先に入ってくる文字の情報である題名は重要だ。

ありきたりじゃつまらない。

奇をてらい過ぎては内容が追いつかない。

綺麗ないかにも感動ものじゃありふれている。

そんな中、竹宮ゆゆこは確実に特別だ。

私の本棚にあるものだけでも、

「知らない映画のサントラを聴く」(新潮文庫nex)

「砕け散るところを見せてあげる」(新潮文庫nex)

「あしたはひとりにしてくれ」(文春文庫)

「おまえのすべてが燃え上がる」(新潮文庫nex)

「応えろ生きてる星」(文春文庫)

とかっこよく、内容を明かし過ぎず、見たものの興味を最大限に引き付け続ける。


そして今回は

「あなたはここで、息ができるの?」

挑発的にも取れるし、心配しているようにも取れる。

どういう意味なのか。

あなたとは誰なのか。

こことはどこなのか。

息という当たり前のことができるか問われるような状況は、表すことはどういう意味なのか。

読む前から想像が膨らむ。

あらすじ・内容紹介

いくよ、5秒前。4。3。

「私」はアリアナ・グランデになりたいSNS中毒の私は二十歳の女子大生。

「私」は死にかけていて、死を悟っていて、世界は滅びようとしていた。

そしてループが始まる。

この結末を回避するために。

思いっきり走りたくなる!

これ以上のあらすじは説明しないしできない。

おもいがけない伏線は秘密にしておいたほうがいいに決まっている。

だから1ページだけでいい。

1ページだけ読んでほしい。

それだけで、この本を手に取る意味があり、買わない理由は見つからなくなる。

題名だけでないかっこよさ。

一文一文が体の中を駆け巡る。

いうならば——燃えるような文体

読もうとしなくても文のほうから入ってくる。

「私」の語りで進んでいくこの物語は終わらない。

話しかけてくる文章の聞き手はもちろん読者。

「私」の呼びかけを無視することはできない。

この疾走感がたまらない。

「私」の語りは10代の話し言葉でどんどん進んでいく。

短い文はすぱっと軽やかに。

長い文はぐだぐだせず止まらない思考、あの興奮して話すことの止まらない感覚が伝わってくる。

そしてその疾走感に自分たちも思わず思いっきり走りたくなってしまうだろう。

じっとなんかしてられない。

ここまで文章のことしかいっていないと思う方もいるだろう。

内容に全然触れてないと。

あらすじを説明したくないのと同様に内容も説明したくない。

初めて読む方にはなにを知らずに、素の状態で読んでほしい。

帯文で中川翔子氏が

考えずに読むべし。

というようになんにも考えないでほしい。

この物語をありのままに受け止めて、感じて欲しい。

だからあらすじも、内容も詳しく言いたくない。

本を紹介するサイトなのに本末転倒な気もするが仕方がない。

少しでも読もうと思っている方がいたら、いますぐこの記事を閉じて、電子書籍を買うか、近くの書店に行って、1ページだけでいいから読んでほしい

読み終わったら、またこの記事に戻ってきて、この物語にどんな曲をつけたのかなど、確かめにきて欲しい。

 

まだ読んでない人に伝えたいのは、何度も言うように1ページだけでいいから読んでほしいということ。

ここで興味がわかなかったら買わなきゃいい。

時には合わない本もある。

でもほとんどの人が立ち読みでは済まず買ってしまうと思う。

買って、帰って、一気に読んでしまいたいと。

そう、この物語は本当に勢いがあるため、一気に読むのが一番だ。

通学通勤中などの移動時間に読むのもいいが、170ページを一気に読める時間を確保してほしい。

おそらく1時間もあれば読む終わってしまうはずだ。

きっと呼吸も忘れてしまうくらい夢中になる。

なにも知らずに考えずに読んでくれ、と言われても読むかどうかの参考にこの記事を開いたのにという方に、少し長めのあらすじを書いたので、まだ読む決心がしない方は続きを読んでほしい。

ネタバレ、とはいかないがせっかくなのでもう少し内容に踏み込んで紹介していきたいと思う。

でもあえてもう少し詳しくあらすじをいうなら

「私」は草むらでけもの編のように横たわっていて、もう助からないことだけがわかる。

いつもうざいと思っていら母親すら懐かしく、もう一度会いたいと思う。

死を覚悟したとき、「私」は宇宙人と出会う。

嘘じゃない、本当に宇宙人。

宇宙人は未来がわかって、この終わりを迎えようとしている世界をも回避できることを、回避できる方法を知っているという。

この結末を迎えないように「私」はループする。

ループして出会うのは、いつの通学中の電車で気になっている彼。

すごく素敵でいとおしくて、話したいともずっと見ていたいとも思うもののそんなのおこがましいと思っていた。

「私」はそんな青春のはじまりの高校1年生にループしていた。

そして、あのときのように、ずっと声なんて掛けられずにいたとき、電車が揺れて彼にぶつかってしまった。

しかもかなり派手に。

落ちた荷物を慌ててかき集めて逃げるようにして電車を降りたとき、握っていたスマホは彼のものだった。

そのあと、スマホを返す時、「私」はずっと写真を撮りたいと思ったことを口に出してしまう。

思わず言ってしまったことに強い後悔をしたが、取らせてくれることになった。

そして撮ろうとしたとき、彼は宇宙人になってこういった。

「違うこれじゃだめだ。これじゃ避けられない」と。

「私」のループが始まる。

 

この物語は少々独特な書き方がされている。

はっきりと読者に語り掛けている。

まだこの先の展開を知りたくない人は「※」のところまで読み飛ばして、と読み方の指示まで書かれているほどだ。

これが上手く働いている。

ループものの小説だと、読むのに少し苦労する。

どの時点からループしたのか、どこに戻ってきたのか、忘れたりこんがらがったりしたら、いちいち読み返さないといけない。

しかしこの物語は「私」が

ちょうどこの瞬間までをXとしておく。

というようにとても読み返しやすく、理解しやすいものとなっている。

こんな経験は何だろうか。

きっとおもしろいことが書いてあるんだろうけど、難しくてそのおもしろさがわからない。

結局どういうオチなの。という経験。

しかし書き方により、私たち読者が混乱することなく、じっくりと物語に浸れるようになっており、またこれによりすっきりとした構成になり、鮮やかな結末を楽しむことが出来る。

ループもので気になるのが、なんでループするのか、なぜこの主人公か、などがあるがこれらも読んでいくうちにわかってくる。

「私」もなんで自分が、と混乱するが、宇宙人からの説明がおもしろい。

「私」は、ドラゴンボールで例えるなら、鳥山明

そしてドラゴンボールでなく、コボちゃんを描けという。

理解できそうでできないがここも、興味をぐっとひかれるところになっている。

息ができる?

この物語で一番盛り上がると言ってもいいのが、「息ができるの?」というフレーズ。

セリフのようなこの題名はきっと実際に出てくるんだろうな、と予想した方が多いだろう。

実際に出てくるかは言えないが、このタイトル回収のときは鳥肌が立つ

この記事のタイトルにも書いたように、この物語は最強の恋愛小説だ

恋愛小説 × ループ これだけで期待できそうだが、その期待の遥か上をいく。

裏も表もない純粋な「好き」という気持ちがそこにある。

「あの結末」を回避するために必死になる「私」の姿をどうか読んで忘れないでほしい。

「私」の人生という糸がぐちゃぐちゃになりながらも必死にがんばる彼女の姿を。

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