前回670話では、まだ恋愛感情の分からない羌礼の無邪気さに助けられ、羌瘣が信に思いの一部をやっと伝えることができた。
前に進みたいけれど戦場に立つ以上、それは信の「大将軍への夢」の邪魔になるかもしれない。
羌瘣「いいんだ。あのぐらいで・・・・・・。やっと言えた」
この言葉にその思いが凝縮されていた。
当分進展はないかもしれないが、2人の関係の変化も楽しみなところ。
一方、秦王・嬴政から六将制復活の大号令が発せられた。
すでに大将軍が複数いる中で、将軍・李信は六将の一角に入ることができるのだろうか?
『キングダム』671話のネタバレありの感想をお送りする。
紀元前234年、六大将軍復活!
嬴政が高らかに六大将軍復活を宣言すると、首都・咸陽の文官たちはその準備で慌ただしくなった。
嬴政は昌文君に対し、腕のいい造形師を探すよう命じる。
特別に造ってもらいたいものがあるようだ。
恐らく六大将軍の彫像と思われるが。
こうして六将復活の準備は水面下で進められ、年明け大々的に発表された。
紀元前234年(始皇13年)、再び戦にまみれる年の始まりとなる。
六将制度、最大の特権は“戦争の自由”
年明け早々、秦趙戦の前線にいた信の下にも、六大将軍復活の報が届いた。
驚きのあまり思わず椅子ごと後ろにずっこける信。
倒れた信の体を気遣う羌瘣。
二人のぎこちなさに違和感を抱く河了貂。
河了貂「・・・・・・」
明らかに今までと違う関係になっている(笑)
もう付き合ってしまった方が、いいと思うけど・・・
そこへ蒙恬が到着し、続報を伝える。
蒙恬「数日後には咸陽で任命式があるらしいよ」
信「なっ、何―――!やべー急いで咸陽に行かねーと!!誰か馬持ってこい!」
完全に六将の1人に入るつもりだ。
蒙恬「バカバカバカ、おバカ」
信の暴走を止め、さらに絶望的な一言を追加。
蒙恬「選ばれた将はもう咸陽に戻ってる。ここにいる時点で信も俺も席からはもれたんだよ」
信「なっ、何―――!」
それもそのはず、彼らはつい最近将軍になったばかりなのだから。
信は王賁も呼ばれていないことを蒙恬に確認すると、安堵した様子。
この辺は器の小ささがにじみ出ている(苦笑)
入隊したての羌礼は六将のことが全く分からず、話についてこれない。
ここで河了貂が六大将軍について説明する。
- 六大将軍とは制度のこと
- 3代前の秦王・昭王の時代に作られた
- その時の六将は筆頭・白起(はくき)、王齕(おうこつ)、胡傷(こしょう)、司馬錯(しばさく)、王騎(おうき)、摎(きょう)の6人
- この六将の活躍で大いに領土を拡大した
- 昭王の死後、この制度も消滅
今回、現秦王の嬴政が復活させたこの制度には様々な特権が与えられるが、その中でも一番大きな権利は“戦争の自由”。
六将の各個人が現場の状況に応じて開戦を判断できる。
咸陽にある本営の意向を伺うまでもなく、より素早く大胆に戦えることは他国にとって脅威以外のなにものでもない。
しかしかつての六大将軍がそうだったように、やりたい放題、暴れ放題になりかねない。
河了貂「でも・・・諸刃の剣だよ。本当にそれは」
蒙恬「本営も十分承知さ。それでも六国制覇のためには、今必要だと判断した」
秦国は趙・魏・韓・楚の4つの敵国と接している。
中華統一を本気で目指すのであれば、当然すべての国を滅ぼさなければならない。
現場現場でベストの判断をし、迅速に戦わなければ成し遂げられない、と嬴政は覚悟を決めたのだろう。
信「うるせェ、今はそんなことはどうでもいい。それより重要なのは、いったい誰が六大将軍に選ばれたかだ!!」
信はこのことにしか興味がないようだ。
任命の儀、始まる!
その頃、秦都・咸陽では嬴政の宣言の下、“六大将軍”任命の儀が執り行われ始めていた。
厳粛な雰囲気の中、まず第一将が告げられる。
嬴政「“第一将”蒙武入れ!」
筆頭は蒙武だ!
嬴政「続いて“第二将”騰!入れ」
騰「ハ」
嬴政「“第三将” 王翦!。“第四将” 楊端和!」
ここまでは順当。
嬴政「そして、“第五将”桓騎」
桓騎「ククク」
五人目はやはり桓騎だった。
最後の一人、6人目の将とは?
桓騎以外はすでに大将軍のポジションに就いていたので、いたって順当。
曲者ながら桓騎も武功は十分で、六将の名に恥じない。
嬴政「そして最後の六人目は・・・・・・」
ついに最後の1人が告げられる。
あれ、若者三人衆は咸陽にすら呼ばれていない。
いったい他に誰がいるのだろうか?
今回はここまで!
六大将軍制が復活し、6人中5人までが発表された『キングダム』671話。
正直、六大将軍筆頭である第一将は王翦だと思っていた。
先の秦趙大戦で、李牧を破った功績は絶大だと思ったからだ。
しかしながらこの5人までは、あなたも想像通りではなかっただろうか?
次回の注目点は、最後の6人目がいったい誰なのか、の一点に絞られる。
ちょっと予想してみよう。
- 壁・・・役不足すぎる。
- 昌平君・・・実力的にはアリ。しかし前線で戦わないのなら六将の意味がないのでは。
- 録嗚未・・・やっぱり役不足。
- 初登場の武将・・・思いつかない。
- 空席のままにしておく・・・いないのだから仕方ない
- あえて呼ばれていない李信・・・大どんでん返しだ!
②が本命、⑤が対抗馬、④が大穴、⑥が万馬券
ってことで次回お楽しみに。
えっ!また休載だって(泣)
次回672話は、3/11です。
信と羌瘣のもどかしい様子や、“六大将軍”任命の儀の緊張感はヤングジャンプ本誌でないと伝わらない!もし買っていなければ今週のヤングジャンプを買って読もう!
では次回672話もお楽しみに!
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