人生において大切なのは、「運をどうやって味方につけるか」ということだ。
その点において、錦えもんの右に出るものは中々いない。
それが今回の話で分かる。
そもそも錦えもんはルフィたちに出会うことができた時点で運がいい。
パンクハザードでかつては敵だったローの能力によって、頭と胴体をバラバラにされてしまったときに、麦わらの一味がやってきて、身体をくっつけてもらい、結果的にはワノ国救済のための強力な味方となってくれた。
もちろん、光月おでんという偉大な君主の遺志を継いだ彼の思いと行動力が引き寄せた運であることは間違いない。
運は本人の努力にまとわりつくようにしてやってくる。
だとすれば、今回発揮された彼の「アホさ」というのも、絶え間無い努力の結晶によって得られたものなのだろうか。
ちがう、彼の才能だ。
傳ジローの頭の良さも才能ならば、錦えもんのアホさ具合も才能で、彼らは最強のコンビなのである。

目次


今回の見どころ
赤鞘九人男の中に内通者がいたわけだが、そこにルフィーとローとキッドが現れる。
彼らがなぜやってくることができたのか。
そして、そこに現れた狂死郎一家の船。
彼はついに自分の正体をみんなに明かしてしまう。
カン十郎がアレであった一方で、狂死郎もアレだったわけである。
あとは何より、ルフィー、ロー、キッドが集まったところで、そもそも準備していた何万という軍勢はいなくなってしまったわけで、その状態で鬼ヶ島に討ち入りしても勝ち目はないんじゃない?
という状況で、どのようにして立ち向かっていくのかというところだ。
ん?そもそも彼らの軍勢は本当に討ち入りを阻まれてしまったのか?
その証拠はまだどこにも描かれていないような…。
ということで今週のワンピースの感想へ参ります。
『ワンピース』975話の感想・あらすじ(ネタバレ)
サウザンドサニー号は永久に不滅!!
ネタバレなので、普通に何が起こったかを書くが、ルフィーたちの船はオロチ側が爆破したかと思いきや、そんなことは到底不可能だったというわけだ。
フラノ助の堂々たるこの煽りを聞いてほしい。
まったく、どこのバカか知らねェが、サニー号をそこらの爆弾で破壊しようとは甘ェ輩だ!!!
なるほど。
この船は’宝樹アダム’で作った’千の海を超える船’だぞ!!
たしかに。
よく考えていれば、爆弾1つでぶっ壊れてしまうようなサウザンドサニー号などではない。
数々の冒険を乗り越えたゴーイングメリー号の意志を継ぎ、フランキーやアイスバーグらガレーラカンパニーの一流大工たちが最新鋭の技術を用いて心を込めて制作した船なのだ。
簡単に壊されてたまるか!
狂死郎、ついにその正体を「赤鞘九人男」に明かす!
ということで、麦わらの一味は現場に駆けつけ、ローは何者かに脱獄を幇助され、キッドたちはビッグマムの乱入でなんやかんや助かり今に至る。
そう考えると、ローやキッドの持つ「運」の力も半端ない!
ちなみにローを脱獄させたのは、狂死郎だ。
「狂死郎=傳ジロー」であることが明かされていたのでそれは間違いのない事実だろう。
そして、ついに今回、彼はかつての仲間たち「赤鞘九人男」に正体を明かすのである!
錦えもん「おぬし…!!傳ジローか!!?」
狂四郎改め傳ジロー「いかにも!!見違えたろうな…
すぐにでも名乗り出たかったが、万が一を考え敵であり続けた…!!」
ついに、ついにあの傳ジローが仲間との会合を果たしたのだ。
主君おでんを殺したオロチに仕えるのはさぞ苦しかったろうに…。
よく耐え続けた傳ジロー!!
錦えもんの天然で、作戦は大成功!
そして、やはりかつての仲間であるがゆえに、錦えもんの仕掛けた「罠」にも気がついていた。
康イエが残した判じ絵は、実は「トカゲ港」ではなく、「刃武港(はぶみなと)」の「波止」(はとと読む。意味は「港の、海中に細長く突き出した構築物。波を防いで船を停泊させ、荷物の揚げおろしの通路にもなる」(wikipedia))を指していたのだ!
傳ジロー曰く
康イエ様の判じ絵は「刃武港」を現す「ハブの腹に線2本」!!
二本の線は腹の絵を消す事を意味する”文字抜き”。
誰もが「はぶみなと」の中を抜いて「はと」と読めるゆえ、皆には「線二本」とだけを連絡した。
――しかし、オロチの”内通者”がそばにいると察したあんたは、あえて身内にだけ「トカゲ港」と読み違いをしてみせた!!
“内通者”はまんまとオロチに「トカゲ港」と伝えた!!
とのことだ!
なるほど!!
ぶっちゃけよくわからない!
確かに、現代に生き、武士など見たことがなく、SNSやGoogleなどで「わかりやすいメッセージ」にしか普段触れていない私たちには、康イエ様の本意は見抜けなかったかもしれない。
しかし、やはり赤鞘九人男の筆頭格。
錦えもんは全てをわかっていた上で、身内すらも騙したのだ!
なんて頭のキレる男だ…。
敵の懐に飛び込み信頼を勝ち取っておけばいつかオロチ討伐の際に役に立てるかもしれないと思い、自身の感情を殺してでもそれを成し遂げた傳ジローのキレ者具合も相当なものだと思ったが、我らが錦えもんも負けていなかったのだ!
結果的に、討ち入りに加勢する武士たちはみんな「刃武港」の波止場に隠れており、誰一人死んでなどいない。
5,400人の侍が、赤鞘九人男、麦わら、ロー、キッドの一団に加勢し、オロチの手下たちの度肝を抜かせるに至ったのだ!
傳ジロー「我ら千200を新たに足して総勢約5千400名!!!
さァ皆行こうぞ!!いざ!!「鬼ヶ島」!!!」
その時、味方の命を守り通した男錦えもんは、こう思う。
「トカゲ」じゃなくて、「ハト」って読むのか!!!
まとめ
いかがだっただろうか。
キレ者・傳ジローと、アホ者・錦えもんのこのチームワーク。
もう少し錦えもんが賢かったら、全ての計画は水泡に帰していたのだ。
「己のすべてを強さに変え、運を引き寄せる」
それこそがこの大海賊時代を生き抜くための大切な素質なのだと僕は思う。
この記事を読んだあなたにおすすめ!
973話 | 974話 | 975話 | 976話 | 977話 |
コメントを残す