前話999話では、ビッグ・マムとカイドウが合流し、カイドウの能力が明かされた。
ルフィはもちろん、ゾロやロー、キッドとキラーも屋上へ向かっている。
しかし相手は海の覇者「四皇」。
勝ち目があるのか…いや、新時代を背負う彼らならきっと一矢報いてくれるはずだ。
果たして、ルフィの攻撃は一度負けているカイドウに通用するのか。
『ワンピース』1000話「麦わらのルフィ」のネタバレありの感想とあらすじをお送りする。
ルフィとゾロがいよいよ屋上へ!
5階フロアを進むルフィの前に現れたのは、負傷しているミンク族の戦士たち。
彼らはルフィがここに来ると信じ、屋上へ続く階段を守り続けていた。
自分たちにカイドウを倒すことができないと分かっている彼らは、ルフィに望みを託すしかできない。
ミンク族の1人、シシリアンに対してルフィは告げる。
おれ忘れてねェから!!お前らが命懸けで雷ぞうを守った事!!ありがとう!!行ってくる!!
そんなルフィの言葉に涙を流すシシリアン。
そして、いよいよルフィが屋上へ到着!
場面は変わりライブフロア。
マルコはゾロを足で抱えながらキング、クイーンと戦闘中。
激しい攻撃を仕掛けて来るが、マルコは動じない。
青い炎を纏った両翼を広げ、キングとクイーンの首を掴み動けなくする。
そしてその状態で足に掴んでいたゾロを屋上へ向けてぶん投げる!
エースとの思い出と、ルフィの夢の果て
一方、モモの助とヤマトはその頃、光月おでんの航海日誌について話をしていた。
おでん城が燃えた日、日誌を城のふもとの川で拾ったと話すヤマト。
この日誌は本来、モモの助が持っているべきものなので、モモの助に返すつもりのようだ。
ここにはおでんの豪快な人生と彼の感じた世界の全てが記されてる!!
そんなものがあるとモモの助もしのぶも知らず、とても驚いている様子。
また、モモの助は亡き父の形見を目にして涙を流している。
そしてヤマトは、エースとの会話を思い出す…。
酒を酌み交わした日、エースは酔った勢いでルフィの夢をヤマトに話してしまった。
柄にもなく慌てふためくエース。
しまった口が滑った!!うっかり喋っちまった!!
ルフィの夢を絶対に笑うなと言い、笑えば自分とサボが許さないと叫ぶ。
2人は、きっとルフィならやれると信じているようだ。
そんなエースの言葉に対してヤマトは涙を流していた。
なぜなら、日誌に書いてあったロジャーの言葉がルフィと同じだったからだ。
エースは、そいつとルフィと酒が飲んでみたいと言うが、それが憎んでいる自分の父であることはもちろん知る由もない。
別れる際、エースのビブルカードを作り、渡すヤマト。
なんだ紙切れじゃねェか
と言うエースに対して、ヤマトはこの紙切れが僕とキミをまた引き合わせてくれると伝え、逸れたくない仲間や会いたい人に渡すことを勧める。
回想は終了し、物語は現代へ。
ヤマトはモモの助に、日誌のおでんの書き記した「未来」について話す。
おでんは「未来」をこう書き記してる…20年以上先の未来に次の時代を担う強力な海賊達が「新世界」へ押し寄せてくる……!!おれがもし死んだなら……!!カイドウを討てるのはそいつらだ!!!
全てを乗せた一撃!「ゴムゴムの業火拳銃」
鬼ヶ島屋上、ついにルフィが到着!
ローと同盟を結び、SMILEの工場を破壊し、ドフラミンゴを討ち、ゾウでミンク族を味方にし、ワノ国では国を巻き込んでの全面戦争…。
本当に、本当にここまで長かった。
全員が、やっとの思いで繋いできた希望こそ、この男「モンキー・D・ルフィ」だ。
先に着いていたゾロ・ロー・キッド・キラーと並び立ち、四皇を見据える。
ルフィの到着を見て、カイドウとビッグ・マムが突っかかってくる。
カイドウ「リンリン!!このガキおれの前で“何に”なると言ったと思う?」
ビッグマム「コイツは生意気なのさ!!おれの前でも随分大口叩いたよな」
しかしルフィは2人の言葉など気にも留めず、どこかへ歩いていく。
ルフィが向かっていたのは、倒れていた錦えもんのところだった。
そして大丈夫か、遅くなってごめんと声をかける。
錦えもんの近くには力なく倒れている他の赤鞘の侍の姿もある。
錦えもんが泣きながら「おでん様に合わせる顔がない」と言い、ルフィに頼む。
背負ってくれんか……!!「ワノ国」を…!!
ルフィの答えは…
当たり前だろ!!友達の国だ!!!
涙を流している錦えもんと、それを支えるルフィに向けてカイドウが金棒を振り下ろしてくる!
ルフィはローに、能力で錦えもん達を下の階に移動させるよう指示を出し、自分は空中に回避する。
そしてそのままギア3を発動し、攻撃体制に入るルフィ。
その背景では、これまでのワノ国で関わってきた色んなキャラクターたちの姿が描かれる。
国の歴史、先人の想い、仲間や友の気持ち。
全てを背負った一撃がカイドウを襲う!
ゴムゴムの業火拳銃(レッドロック)!!!
殴り倒された事実にカイドウだけでなくビッグ・マムも驚いている。
そして、ルフィは麦わら帽子を被り直しながら言う。
おれはモンキー・D・ルフィ お前らを超えて……“海賊王”になる男だ!!!
『ワンピース』最新話1000話を読み終えての考察
第1000話、正直読み応えがありすぎて疲れた(笑)。
作品への想いと、長い時間をかけた原稿だということが読者にも伝わってきた。
ワンピースという大作の節目に立ち会えたことを1人のファンとして嬉しく思った。
さて、今回の見所はズバリ「ルフィの新技炸裂」だろう。
その名も「ゴムゴムの業火拳銃(レッドロック)」。
ギア2状態で放っていた火拳銃(レッドホーク)をより強力にしたような技だ。
この技の大きなポイントは、
- ギア2と3をかけ合わせた状態である(速度+重さ)
- 当然覇気を纏っており、おそらく流桜を使用している
つまり、ギア4を使わない状態でも今のルフィならカイドウにダメージを与えることができるということだ。
前に戦った時は、ルフィのギア4状態の攻撃が一切効かなかっただけに、短期間でこの進化は凄まじいと言える。
流桜、おそるべし…。
これであれば十分に最強生物カイドウとも渡り合えそうだし、最悪の世代の面々と協力しつつ、ギア4を使えば倒せる可能性も見えてきた。
そして、今回の話で注目したいところがもう1つ。
それが、「ルフィの夢の果て」についてだ。
死に際のエースの口から「夢の果て」という言葉が飛び出してから、ずっと疑問に思っていた。
「夢」ではなく、「夢の果て」。
ワンピースを読んでいる人が陥ってしまう勘違いが、ルフィの夢=海賊王という認識だが、おそらくこれはミスリード。
ルフィには、海賊王になったのちに、実現したい本当の目標があるのではないか?
そして、それこそがルフィの「夢の果て」なのだろう。
あくまでここからは予想の域を出ないが、ルフィの夢の果てはこれまでの会話にヒントがあるのではないかと考えている。
その会話が、第22話のガイモンと交わしたこの会話。
”ワンピース”はお前が見つけて世界を買っちまえ!!
出航するルフィに対して言い放ったガイモンに対し、ルフィの返答は、
ああ!そうする
だった。
この会話、一見ガイモンの大げさな表現に対して適当に同意したように思うが、ルフィの性格を考えると、返答で「嘘を言う」ことや「適当な言葉を返す」とは考えにくい。
つまり、ルフィの夢の果てとは、「ワンピース」を手に入れて、「世界を買う」ことなのかもしれない。
とんでもなく壮大で、ルフィを知らない人間が聞けば笑ってしまいそうな夢だが、ルフィならばやり遂げてくれるかもしれない。
本編ではまだ語られることはないのかもしれないが、その時が本当に楽しみだ!
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