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『百日紅』YUKI【YUKI×尾崎世界観のタッグによる”嗚呼、良い”曲】

百日紅。さるすべりと読みます。

YUKI、9thAlbum『forme』の11曲目の楽曲。

YUKI本人が「自分のための2回目のソロデビューのような、フレッシュなアルバムになりました」と語るオリジナルアルバム『forme(フォルム)』は2019年2月6日にリリースされました。

このアルバムの楽曲は皆、YUKIが敬愛するミュージシャンたちに作曲をオファーして作られたものでできています。

細野晴臣さんや川本真琴さん、Charaさん……などなど。

購入したアルバムのクレジットを見て驚きと興奮を覚えたのは私だけではないと思います。

そんな音楽を作る楽しさ、歌う喜びが詰まったこのアルバムの楽曲の中で今回は「百日紅」を紹介します。

作詞YUKIで作曲はなんと、

クリープハイプの尾崎世界観さん!

どんな楽曲の世界が広がっているのでしょうか。

百日紅(さるすべり)? 歌詞の世界

百日紅の花言葉は「雄弁」です。

雄弁な百日紅は「身の程を知れ」と唱います。

 

暑い中、埃まみれで汗ばむ身体を抱えながら女は愛しい男を想います。

膨らむ想いは「逢いたい人と逢いたい時に気持ちの良い事をやるだけ」という想い。

 

「今夜もし夢で逢えたら」なんてフレーズがあるので愛しい男との距離感はネガティブなものなのかもしれないです。

でもそれでも沸き上がる気持ちは抑えられない。

「身の程を知れ」と言われて、「やましさと裏腹に流す涙」

この歌詞の世界は文学的であり、そして生々しいけれど真に迫った気持ちのような気がして胸に響きました。

私はクリープハイプの曲を聴くと生々しさの魅力に惹かれます。

この曲は尾崎世界観さんのデモを聴いてYUKIが歌詞を考えたそうです。

お二人の魅力が掛け合わされて、この歌詞を深いところに響くようなメロディーで歌うYUKIの声が胸に響きます。

 

ただ暗さばかりの曲ではありません。

ただ楽しい欠伸をして

幸せだけを伝染させる

欠伸が伝染するように幸せも伝染する。

自分の流れる血からくる根本的な想いを否定するわけではなく、うつしたい人にだけ、逢いたい人にだけ、幸せだけをうつしていく。

ポジティブな一面を感じられて「嗚呼、良い」です。

 

YUKI語「褒めはやす」

「褒めはやす大人たち」

この言葉を聞いてどんな大人たちをイメージしますか?

褒める+はやす。

はやすは手を売ったり声を出したりして盛り上げて調子をとるようなイメージがあります。だから私は「褒めはやす」は褒めて褒めて持ち上げるような大人たちをイメージしました。

実はこれは造語で世の中にある言葉で正しくは

「褒めそやす」。

「褒めそやす」が伝わらないとか「褒めはやす」がいいとかではなくて、イメージが伝わって、YUKIの内から言葉を紡いだものを大切にして作られた歌詞だということがよく伝わる言葉です。

YUKIと尾崎世界観さんも曲を作る過程の中で印象的なエピソードとして語っていました。

 

アルバム『forme』の楽曲の作り方

冒頭でも書きましたが『forme』は敬愛するミュージシャンに作曲をオファーし作られた楽曲が集まっています。

今までは届いたデモ音源を聴いてYUKIが歌ってみたい、やってみたいと感じた曲を選ぶことが多かったので今までとは違った楽曲制作の過程があります。

オファーした一人ひとりのミュージシャンとしっかりコミュニケーションを取ってやりとりしながら一曲ずつ作られた楽曲です。

勿論、制作の仕方も曲それぞれで異なっていて、だからこそこれだけ濃密な楽曲が集まったとも言えます。

ソロのデビューアルバムである『PRISMIC』を出してから17年。

私が当時買った『PRISMIC』Tシャツは擦り切れています。結構な年月ですよね。

長い年月と共に進化があって、「百日紅」は勿論、『forme』には心を震わすような曲がたくさん詰まっていて聴けば聴くほど感じるわくわくした気持ちにさせてくれます。

 

まとめ

YUKIの歌詞もクリープハイプでの尾崎世界観さんの歌詞も内から出てきた言葉を大事にして作られた歌詞のように感じています。

そんなある意味近い二人が作った「百日紅」は私は異性ですけど感じ入ってしまいました。

アルバムのツアーでも「百日紅」について「尾崎くんと作った曲」として説明を加えて大切に歌っていた記憶があります。

『forme』の全ての曲がYUKIのシンガーとしての魅力が濃く浮かび上がっているようなアルバムだと思います。

そしてこの「百日紅」も濃くて、YUKIの楽曲を聴いた思い出が自分の年表のようになっている私ですが深々伝わって何年後かに聴いた時に今の気持ちを思い出すような曲になるのだろうなぁと感じながら聴いています。

 

この曲に合う一冊:『犬も食わない』尾崎世界観、千早茜

正反対なようで似ている2人の同棲生活を描くリアルな恋愛小説です。

2人の様子を尾崎世界観さん、千早茜さん、2人の著者がラップバトルのように綴っていきます。

尾崎世界観さんはYUKI「百日紅」の作曲者であり、クリープハイプのボーカル&ギターです。実は小説家デビューもされている人物です。

単に製作者が「百日紅」と『犬も食わない』同一だからというわけでなくて男女の生々しいリアルな感情が合っていると思い選びました。

 

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