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Track No.4『シナプスの砂浜』(Nothing’s Carved In Stone)

ーTrack No.4『シナプスの砂浜』(Nothing’s Carved In Stone)ー

音像は青く澄んでいるのに、どこか余韻を残す物語。

今回取り上げる『シナプスの砂浜』は、「砂漠」と「深海」のイメージを掛け合わせた、荒涼としていながらも静かな音楽だ。

「記憶」「海」「永遠」などのモチーフに焦点を当て、現代を生きる私たちへ警告を促しているようにも聞こえる。

過去作との共通点を探りながら、深部に触れていこう。

注意
この記事は独自の解釈を含みます。ご注意ください。

果てのない、無限の『焦り』ー永遠に続く危惧

『終わりのない 永遠の焦燥』-(作詞:Nothing’s Carved In Stone)

ここで感じ取れるのは、「無限」。果てしない世界だ。永遠の焦りに掻き乱される私たちは、生き急いでいるのだろうか。

過去作である「キマイラの夜」でも、際限なくという言葉が使用されていた。

彼らの楽曲には、しばしば無限のイメージ、SFのイメージが込められている。(「Maze**」「デロリアンを探して」)。

『俺たち、宇宙の話に興味があるじゃないですか。』ー(続・たっきゅんのキングコングニーVol.7 スペシャル編!!

アルバム『Mirror Ocean』もうひとつのインタビューの巻)

タイトルの「砂浜」にも呼応しているのかもしれない。(砂浜=砂漠とほぼ同じ意味だ。)

刹那的な「僕ら」ー対照的な「祈り」

『重なり合う僕らの顔描けば 描き出せれば 明日を待てない僕らを救う』-(作詞:Nothing’s Carved In Stone)

「明日を待てない」とはどういう意味だろう。

呼応する箇所が過去を壊せない」。

つまり、キーワードとなるのは「過去」に対する執着だ。「重なり合う僕らの顔」。

個々が埋没している状況を、何とかしてほしいと願っているのか。

『眠らせたあの合図』-(作詞:Nothing’s Carved In Stone)

記憶の底」に合図を眠らせた。

「眠らせた」とあることから、この「合図」にはあまり良くない意味が込められているのだろう。もしかしたら、何かの引き金、トラウマへの畏怖があるのかもしれない。

人間には、よくない記憶を「抑圧する」システムが備わっている。

砂浜とは、記憶の墓地のことを指すのか。

『君を乗せて僕ら行く

刻み付けたこの生の中を今 偽りなく愛していたんだ』-(作詞:Nothing’s Carved In Stone)

「偽りなく」とあるところから、僕は「君」のことを心から愛していたのだ。

まとめ

シナプスの砂浜とは、脳の奥底であり、記憶の海、記憶のことなのかもしれない。

過去の記憶と対峙しながら、日常を歩もうと決め込んだ人間の話。

というのが、私の感想だ。

あくまでもこの曲から「SF」「記憶」のイメージを掴んだ、私だけの話かもしれないが。

この曲に本を合わせるなら

三雲岳斗の『忘れられのリメメント』だ。

疑憶MEM)」。

人の体験や記憶が、誰にでも簡単に売り買いできる近未来。主人公の宵野深菜(よいの・みな)はとある理由から、連続殺人鬼「アサクノ」を追う。

なぜ深菜は、知る由のない殺人鬼の存在を知っているのか。

アサクノが求めた神の記憶の正体とは。

そのすべてが繋がったときー。いまだかつてない衝撃が走る、SFサスペンスだ。

 

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