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	<title>ReaJoy（リージョイ）</title>
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	<description>読書エンターテインメントメディア</description>
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	<title>ReaJoy（リージョイ）</title>
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		<title>遊びのエチカ——世界を遊ぼう</title>
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		<dc:creator><![CDATA[久我飛空]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 24 Apr 2024 06:06:51 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エセー]]></category>
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					<description><![CDATA[風が吹いた。今書こう。この場で巻き起こることを。遠くの空から聞こえてくるうねりの響きを。 方位磁針のように、歩むべき方角を示してくれる書物は宝である。スピノザの『エチカ』がそうであったように。その音楽は踊り方を気づかせて ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>風が吹いた。今書こう。この場で巻き起こることを。遠くの空から聞こえてくるうねりの響きを。</p>
<p>方位磁針のように、歩むべき方角を示してくれる書物は宝である。スピノザの『エチカ』がそうであったように。その音楽は踊り方を気づかせてくれる。ただ鳴るだけで導かれる様に驚きも感謝も楽しみもした。この文章はその過程の地図である。</p>
<p>今、私はどのような場所にいて、周りにどんなものたちがあるのか、改めて目を向け触れてみたい。概念たちであり、オーケストレーションとしての、あるいはジャズセッションとしての思想である。何が生まれるか、どう巻き起こるのか。「気流の鳴る音」をよく聴きたい。どんな建築になるのかも。</p>
<p>美しい鳥の声、木々の騒めき、花や草の香り。溶け合い、そこで遊ぶ。この楽しみを分け、新しい遊びに出会う。心を満たす。そのような道を辿っていこう。</p>
<p>明日何をしようかわくわくする、とも思わない。今日が、今がただ楽しい。時間はここにある。ともすれば導いてくれもする。次の瞬間のありさまを。時間に乗ると、空を飛べる。魔法みたいに。</p>
<p>そのような時間は今も/いつもあるのだ。生活に寄り添う形で、退屈を飛び越えることのできる運動。静けさと躍動のマリアージュ。この時間を、陽が昇り沈み、また昇るまでの間に配置する。</p>
<p>現れるのは遊びの日常である。生きることが遊びと同化していく流れがある。静的な状態としてあるのではない。常に遊びはつくられる。保ち、整え、飛び込むことで遊びになる。</p>
<p>ゆえに遊びの日常を創るには、努力、勇気、寛容、知恵、技術などが必要となる。平和がただそれとしてあるのではなく、努めて作られるものであるように。遊びにとって何が善いか。「遊びの倫理（エチカ）」について考える。</p>
<p>豆から挽いた一杯のハンドドリップコーヒーの香り。苦味と混じり独特な甘みのようになる。流れてくるモーツァルトの音色と溶け合い、文章を原稿用紙に記す至福の時間となる。</p>
<p>私がつくった、私のための遊びである(ただし、コーヒーは妻が淹れてくれた)。いや、コーヒーだけではない。原稿用紙もペンもモーツァルトの軽やかで優美な演奏とその再生環境も、私がつくったものではないだろう。</p>
<p>私は組み合わせただけだ。他の者、自然がつくり出した物と私の身体、精神を近くに並べたに過ぎない。それでいい。私を喜ばせてくれるものが今ある。最愛の人がそばにいることを楽しむように、あれはよい。物が発想が人が、自分の身体が、あればよい。</p>
<p>音楽とは、一瞬の音の粒の連なりがあるだけである。絵画や写真もまた、絵の具やインクの色が置いてあるだけである。これを私たちは楽しめる存在だ。喜ばしいことに。</p>
<p>私にとって善いものは、私の本性との組み合わせで決まるとスピノザを考えた。組み合わせを見つけよう！ 今あるものから、あるいは外に広がっているものたちから。日々の見つけ直し、あるいは新しい冒険によって。考え方を変えるだけでも、いつも見ているものは表情を緩め、外から来たものとなる。</p>
<p>一冊の方を読む。自分と通ずる感覚がありそうでいて、自分の知らない至らぬことが書いてありそうな。少しだけ難しい本。引っかかりをつけて、滑らかに通過しないでくれる文章。知恵、思想。この体験が、あなたを新しい組み合わせに導く。既存のことが未知の声色を聞かせる。</p>
<p>探していくこと、という遊び。どのような組み合わせが善いのか、今日私が着て心地よい服を選ぶような。新しいゲームのルールを調整していくような。それ自体も楽しい。実は私たちは、意識するしない問わず、それをし続けたい。私が私であるために。</p>
<p>人が生きるのは主に日常であり、日常が豊かならば、人生の九割は豊かと言えよう。何をどのように組み合わせて日常をつくるか。これは誰しも向き合う問いではないか。土台が豊かで堅固なら、特別なことに際しても強くなろう。おそらくその逆ではない。</p>
<p>組み合わせを見つけていくとき、様々な方法があるだろうが、一つ言えるのは、触れてみなければ分からないということ。見たり、聞いたりしただけでなく、ライブして、身体をそこに浸してみないことには、確かめられないということ。私がそれと組み合った感覚こそが答えである。誰がなんと言おうと、その感触は私のものだ。大切な宝だ。</p>
<p>色々やってみる。今に納得のいっていない箇所を変えてみる。どんな小さな部分でも。あるう一点が動き、連鎖から全体がうねり出す。全体は細部に、細部は全体に宿る。五感を、皮膚感覚を、内蔵感覚を優先させると、遠くが見える。組み合わせはそうして見つけうる。</p>
<p>遊びとは何だろうか。何にも縛られない自由な活動のことか。しかし、ゲームにルールがあるように、やり方のわからない遊びは存在しない。すなわち何らかの制約はある。その枠のあり方は遊びそれぞれである。文化が、仕事が、子どもの戯れが実に多種多様であるように。</p>
<p>ならば制約がある活動が遊びなのか。退屈な単純作業は遊びか。苦しいだけの付き合いは遊びか。やりたくもない勉強や運動は。これらを遊びと私は呼ばない。では何か。労働と呼ぼう。もちろん、労働の素晴らしさ、価値、ありがたみは有る。それを善き言葉、概念として語る機会は多い。本来、働くとは人の役に立つために自分の力を使うことを指すはずであり、それは私たちに必要不可欠な営みである。</p>
<p>しかし、本稿においては、遊びの再定義をするように労働のそれも行う。両者ともに枠組みはあり、無法なことを基準として分かつことはできない。チェスや将棋、弁護行為、鬼ごっこ、友人との談笑や、オフィスワーク、それぞれにルールがある。明示的でない場合もあろう。談笑にだって、「相手をいたずらに傷つけてはならない」「相手からのメッセージに応答する」「突然無言で立ち去ってはならない」など、意識に上らずとも、それを犯せば談笑が成立しない「ルール」は存在している。</p>
<p>だから、何をしてもいいのが遊びで、するべきことが決まっているのが労働とは呼ばない。その区別は意味を為さない。では金か。その活動に対価が貨幣として支払われれば労働で、無償の活動は遊びなのか。</p>
<p>しかし、たとえば一流のアスリートがプレーするスポーツは労働か。観客に深い感動を与えるミュージシャンのライブは労働か。アーティストが絵を描くこと。芸人が人を笑わせることは。私はこれらを労働と呼ぶことに抵抗を憶える。確かに一般的な意味において、金を得る手段となっているこれらの活動は「労働」になるのかもしれない。しかし、彼らは楽しんでやっている。やりたくてやっている。まさに遊ぶように。であれば、これらは遊びと呼ぶに相応しい。</p>
<p>一方、一般的に「遊び」と言われるものでも下記はどうだろう。社交上必要だが疲れるだけの茶会、人付き合いで仕方なくする寄り道、いつの間にか毎日しなければならないものとなっているSNSのチェック、やりたいことをする時間を削ってまで離れられなくなっているゲーム。これらは確かにお金のために働いているわけではない。自分でそれをすることを、誰かに指示や命令されたわけでもなく行っている。だが、このようなことをしているとき、まさに私たちは労働している。楽しくないことをさせられている。</p>
<p>すると、遊びとは「やりたくてやっている楽しいこと」、労働とは「させられている楽しくないこと」を指すことになる。この定義は語感に対して腑に落ちるものだ。</p>
<p>先の例も分かるように、「させられている」のは他人によってだけではない。自分のやりたいわけではないことを、自分自身によってもさせられることがある。</p>
<p>とすればそこにあるのは「やりたいことがある自分」と「それを妨害する自分」である。二人とも私たちの中にいる。なぜ後者がいるのか。前者だけなら幸せなのに。今握っているスマホを手放して、運動したり本を読んだり何かを創ったり早く寝て明日早起きをする方が気持ちいいとわかっているのに。なぜそれを邪魔するのだ、自分よ。</p>
<p>もちろん脳科学的に解明されている領域はある。殊スマホについてはアンデシュ・ハンセン『スマホ脳』に詳しい。だが、スマホだけでなく、やりたいことがあり、それがなんだかわかっているのになぜかできない、というシーンはいくらでもある。天使と悪魔のせめぎ合いはこのメタファーとして名高い。</p>
<p>その戦い方を見つけるため、なぜ悪魔がいるのかを考えたい。悪魔、それはやりたいわけではないことをさせてくる自分の一部。本当はこんなことをするより楽しいことがあるのに、命令されるわけでもなく私はこれをする。果たして、その悪魔とやらは本当に自分なのだろうか。今、スマホを手放してもっと自分らしく楽しめることをしたいのに、まさに手が離せなくなる。スマホは、あるいはそこに含まれる数多のサイトやアプリは私たちにそこに留まることを強いているのではないか。そして私はそれに勝てないのだ。</p>
<p>となると、悪魔は自分ではない。それは外部に存在する。明確に敵と言える存在だ。立ち位置だ。ゆえに打ち勝たなければ負ける。反対に、本気で倒しにいってよいと許されている。「スマホを触っているのもまた自分らしさの1つだから」という言い分を採用しなくて済むということだ。もしその時間が楽しくない、張り合いもない、自分らしくないと感じているなら、むしろ誰かに迷惑をかけるでもないがゆえに、容赦なくスマホを憎み、息の根を止め、自分の身から引き剥がすべきである。なぜならそうしないと楽しくないから。そうすれば楽しくなるからである。スマホという搾取主による労働から解放され、遊びの時間を始めるために。</p>
<p>もちろん、スマホ全体が憎むべき対象ではなく、自分の自由を奪っていると直感されたとき、それは悪魔そのものになるということだ。だから、厳密に言えば、悪魔は常に自分の外側にいる。スピノザも、自分自身の本性に自分を破壊する要因はないと言っている。</p>
<p>そう、自分の中に敵はいない。自分は自分であろうと精一杯、常に努力している。風邪をひいて、咳や鼻水や発熱の症状が出るように。そのように守ろうとする運動に自分は見出される。そしてそれはごく自然に為される。精神でもそうだ。自分に自信が無く、他者から傷つけられそうな境遇で「私なんてダメだから」と心の中であるいは口に出して言うのは、さらに自分を傷つけたいのではなく、自分を守りたいのである。自分が自分でいようとするために自然にしていること、そこに自分がいる。</p>
<p>だから、それを壊しに来る外部要因には抗わなければならない。のだろうか？本当に？スマホの例なら、何もしていないしやりたいこともない退屈から逃げるために、自然と触っている。また、自信がなく自分を卑下することが善いとも思えない。それは守るべき自分だろうか。その「自然」を保った方が自分でいられるだろうか。</p>
<p>自分はどこにいるのか。スピノザは自分の本性を原因とした行動、状態を自由と定義した。一方、完全な自己原因として存在できるのは、この世界の根源でありすべてに成っている神のみとする。ということは、人は完全に自由にはなれない。比較的自由なときと、反対の強制なときがあるだけである。</p>
<p>守りたいのは私の自由だ。自分が自分であるという「表現感」に満たされている時間だ。スマホを手離せなくなっている時間、自分を自分で中傷している「自傷的自己愛」(齋藤環)に囚われている時間はこれに該当しないように思える。</p>
<p>つまり、それらは「自分を守る自然な行為」であるのだが、実はあまり守れてもいないし、自然でもないと言える。自分を十全に守れるなら、もっと清々しく、またその守り方にも「力み」が無いはずだからである。このとき、私たちは遊んでいる。遊んでいるようにしか見えないほどに楽しそうである。</p>
<p>真剣な表情で遊ぶこともあり得る。目の前の死にそうな人を救命するとき、看取るとき、命のかかった戦いをしているとき、応援しているスポーツチームの勝利のために声を張り上げるとき、誰も解けていない数学の難問に取り組むとき、子どもが鬼ごっこで走り回るとき、絵や音楽、小説やプロジェクトを形にしようと懸命に試行錯誤するとき、私たちは、自分を十全に表現できていると感じるなら笑みさえ浮かべ時間を楽しむことさえできる。荘子は最愛の妻の葬儀ですら楽しげに歌っていた。それは無理な笑みではなく、世の理を受け容れ、納得したことによる。自然に自分を守る行為としての遊び。</p>
<p>荘子も初めは嘆き悲しんだ。それもまた「自分を守る自然な行為」だった。感情を押し殺すという選択よりも、妻の死からのダメージを軽減するための涙である。この涙は、流した方が自由でいられた。しかし、その先の自由があった。元々ない人の命がこの世界に生まれ、持続し、また消えてゆくという流転を言祝ぐことだ。</p>
<p>勿論人の死には様々な原因がある。だからきっと、様々な命の言祝ぎ方があり、同じものは一つとしてない。遊び方は人それぞれ、その局面それぞれにある。</p>
<p>つまり、「自由になる」とは、その人がより自分を自然に守れるようになる、ということではないか。スマホで退屈しのぎをしたり、自分はダメだと思うことで自分を守るよりも、もっと清々しく楽しく自分を守る自然な方法があり(なぜならその時楽しくないから)、それを発見するということを指すのではないか。</p>
<p>反対に言えば、私たちは完全に自分を原因とした活動ができない、すなわち神になれない以上、「より自由なあり方」の天井はないので、無限の自由を追い求めなくとも、今が楽しければ、それぐらいの自由で良いのだと考えられる。神になろうとすれば、神と比較すればすべては不自由だ。他者と(過去の自分も含めた)比べれば自由は呼吸することができる。過去の自分より自由である、それぞれの生を楽しむ人々のように私もまたそれなりに自由である。自由を求めすぎるのは労働、『進撃の巨人』の主人公エレン・イェーガーの言葉を借りれば「自由の奴隷」である。今の自由の中で踊っているうちに、もう少しの自由を見つけ、実践し、この差異と反復(ジル・ドゥルーズ)の運動に乗るのが「自由の遊び」であろう。</p>
<p>つまり、遊びに究極の目標はない。ロジェ・カイヨワによれば、仮の目的(ネットにゴールを入れる、サイコロの出る目を当てる、違う存在を演じる、メリー・ゴー・ラウンドに乗って回る)を設定して、実人生の目的(金を稼ぐ、ご飯を食べる、子を育てる)を無化するから遊びは遊びであり楽しめる。しかし、実は人生は遊びなのではないか。</p>
<p>見田宗介が、ドーキンスの「利己的な遺伝子」を超える形で、人間の「テレオノミー的主体性」を看破したように、私たちは「遺伝子の奴隷」ですらない。子を生んでも生まなくとも、生存競争で確かな勝利を得ようとせずとも、生きがいは豊富にあり、人生は楽しい。</p>
<p>そのダンスの継続が自由の楽しさを生み出してくれる遊びではないか。スピノザ『エチカ』は人生という遊びのルールブックとして託されたのではないか。</p>
<p>映画『PERFECT DAYS』で役所広司の演じるトイレ清掃員平山は、まさに(実務としての)労働を味方につけ、全体として遊んでいた。ささやかで充実した日々は、彼の妹のような社会的成功を収めずとも、確かに魅力に溢れていた。</p>
<p>努力も運も絡みつつ、人それぞれに遊び方がある「世界」という遊び場。そこで私という乗り物に乗って遊びのルールを知って、しかしそれは現象のルールであって従わない自由も認められているため労働ではないような場所。</p>
<p>神に目的などないとスピノザは言う。目的とは現状の不足から導かれる概念だからだ。しかし、神(つまりは世界)に不足などなく自然はただあるだけだ。それなのに確かに世界はある。だから神は世界は労働しているのでなく遊んでいるのだ。できてしまった世界が私たちという細胞と一緒に遊んでいる。世界は本来遊びである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>Book Ground Music<br />
Galileo Galileo 「あそぼ」</p>
]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>【進撃の巨人】エレン・イェーガー——自由の奴隷を超えて</title>
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		<dc:creator><![CDATA[久我飛空]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 20 Apr 2024 05:27:05 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[漫画]]></category>
		<category><![CDATA[進撃の巨人]]></category>
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					<description><![CDATA[エレン・イェーガーは常に自由を手に入れ、掴み取ることを目指して、命を賭し戦い続けてきた。だが、アニメ版最終回で彼がアルミンにこぼした「俺は自由の奴隷だ」という言葉によって、彼の敗北宣言がなされた。珍しく主人公が最後に負け ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>エレン・イェーガーは常に自由を手に入れ、掴み取ることを目指して、命を賭し戦い続けてきた。だが、アニメ版最終回で彼がアルミンにこぼした「俺は自由の奴隷だ」という言葉によって、彼の敗北宣言がなされた。珍しく主人公が最後に負ける話である。</p>
<p>『デスノート』の主人公、夜神月は明白な悪に堕ちたダークヒーローだったから、最後が苦しみに満ちたものであり、敗北に終わるのは腑に落ちやすい。だが、エレンは最初からずっと勇気をもって行動し、自由を得ようと仲間と共に、あるいは敵とも共闘するという点で、『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィーと変わらぬヒーローであったはずだ。ルフィはおそらく海賊王になるだろう。しかし、エレンは大量殺人犯となった。巨人は消滅したが、そこに爽やかな笑顔は無い。</p>
<p>なぜ、そうなってしまったのだろう？自由を求めることは、そんなにいけないことなのか。自由とは何だ。</p>
<p>奴隷について考えておこう。リヴァイの育ての親であり、叔父のケニーアッカーマンが最期に呟いた「みんな何かの奴隷だった」がヒントだ。「酒だったり…女だったり…神様だったりもする。一族…王様…夢…子供…力…。みんな何かに酔っ払ってねえと…やってられなかったんだな」というセリフは、この直前のものである。</p>
<p>つまり、奴隷であるとは酔っ払うこととなる。酔っ払うとは、酒を飲んで酩酊状態となり、現実がおぼろげになり、過去の嫌な記憶、未来の不安、過酷な現実に意識が向かないように麻痺していることを指すと考えられる。となれば、この麻痺状態を作り出すために頼るものの奴隷になるのである。</p>
<p>目的は麻痺にある。神を信じ、女に包まれ、一族の恨みや王の役割を果たし、夢や力を追いかけ、子供に未来を託せば、私たちは麻痺できる。覚醒せず、ほどよい酩酊状態でいられる。そして、自由もまた酒となりうるのだ。</p>
<p>『進撃の巨人』の世界の住人たちは、辛い境遇に置かれた人が多い。ミカサが幼少期アッカーマンとしての力を確定させるときのセリフ「そうだ…この世界は…残酷なんだ」に象徴されるように、現実の実態は弱肉強食、格差、陰謀、欺瞞、怨恨の溢れたものである。世界は悲しみで満ちている。それを和らげるための酩酊、奴隷。覚醒し、主人となることへの恐れ。自分を何かに委ねてしまう方が楽だ。例えば、自由。</p>
<p>では、悲しみに満ちたものではない、平穏な世界ならどうだろう。喜びが際立っているなら、酔う必要は無いのだろうか。基本的にはそうだろう。楽しいことがあるのなら、覚醒したほうがそれらをより多く享受できるのだから。腹が減っているのに、嗅覚が鈍っていることで、美味しいご飯の香りに気づかずにいるのがもったいないように、自分に喜びをもたらしてくれることに気づけないのはもったいない。</p>
<p>ゆえに、私たちは喜びに対して覚醒し、悲しみに対して酩酊しようとする。『進撃の巨人』の物語には、実に多くの悲しみの場面が出てきたので、「みんな何かに酔っ払ってねえとやってられなかった」。</p>
<p>そして、どれほど精力的な活動であれ(エレンやエルヴィンが顕著)、当人が酩酊しているならば、真の自由ではないように思える。なぜなら、酩酊とは自分を麻痺状態にするため、何かの奴隷となることだからだ。奴隷は自由ではない。つまり、「自由の奴隷」という言い回しは、矛盾を孕んでおり、この「自由」を(真の)〈自由〉と同一視することはできない(以下、かっこで使い分ける)。</p>
<p>「自由」とは、エレンにとって開放感を意味していたのではないか。壁に閉じ込められているので、それを破壊したい。その原因は巨人にあるので「1匹残らず」駆逐したい。その先には人類がいて、彼らはエルディア人を差別によって縛りつけており、生命を脅かそうとしているので踏み潰したい。何か他の存在によって自分のしたいことの邪魔をさせられていること、これがエレンにとっての悪ならば、何にも邪魔されない状態を「自由」と呼んでいるように思われる。地ならしで世界中の人を踏みつぶしている最中に少年エレンが言った「これが自由だ」という言葉は、彼の酔っ払うための酒がそこにあったことを示す。これは〈自由〉ではない。なぜなら、寂しげな表情を浮かべていたから。「自由」はあれと〈自由〉はなかった。</p>
<p>では、〈自由〉はどこにあったのか。それは「邪魔者を一掃すること」にはない。現に地ならし後の「新生エルディア帝国」では、他国からの反撃に備え、勇ましく武力化を訴える大衆と軍部が描かれていた。武装による威圧、脅しのみではまた悲劇が起こると直感している者たちもいるが(サシャの家族らなど)、もし彼らが非武装化あるいは武力削減策を声高に訴えれば、「敵」扱いされてしまう予感がある。そして「邪魔物」として排除されるのだ。</p>
<p>邪魔物を追い払い踏みつぶしても、他者は私と異なった存在なので、必ず分かりあえず、相反する点がある。だから再び「駆逐」する。エルヴィンがピクシス司令に冗談まじりで、しかし真面目な顔で言った「人類が1人以下になれば、争いは不可能になります」は、冗談とは言い切れない未来へと反照する。実際、単行本最終巻やアニメのエンディングでは、再び戦争が起こり都市が崩壊する場面が映し出された。大樹にたどり着いた犬を連れた少年は、「1人以下」になった人類の可能性さえある。彼が悲劇の元となったそのウロに入って歴史が繰り返されるのか、通り過ぎたり犬と遊ぶだけで満足したりし、戦いより「面白いこと」に目を向けるのか、あるいはこの場所の言い伝えを知っており鎮魂の祈りを捧げるのか。その選択は、彼の開かれた未来のうちに存する(そして、それは私たちの選択でもある)。</p>
<p>1人以下になるまで、争い合うのは〈自由〉ではない(スポーツの大会は1人になるまで争うが、それは参加者の力を伸ばし合う機会を生み出す疑似的な仕組みであって、本当に敗者が消えてしまうものではない)。1人しかいないと「キャッチボール」も「かけっこ」もできないからだ。巨人を駆逐するという目的の下、調査兵団や104期訓練生の同士や友と切磋琢磨して笑い合うこともできなかった。</p>
<p>これらの時間でエレンやアルミン、ミカサ、そしてジークは心から笑っていた。寂しさはなかった。そのとき、彼らは「遊んでいた」。世界を遊んでいたのだ。</p>
<p>アルミンは言った。「僕はここで3人でかけっこするために生まれてきたんじゃないかって」。</p>
<p>人間の生が遺伝子を残すためにのみあると主張していたジークでさえも「クサヴァーさんとキャッチボールをするためなら、もう一度生まれてきてもよいかも」と思えるようになった。生まれてきてよかったと心から思える時間、それこそが〈自由〉ではないか。自分と違う邪魔物の排除でなく、自分と違う者たちとの交流、刺激、戯れ、成長、支え合い、触れ合い、そういったものの中で、自分が自然に自分らしくいられる時間に、私たちは本当の喜びを得る。</p>
<p>例えば、エレンの自由は単行本最終巻の表紙に描かれた104期生たちとのかけっこにあったのかもしれない。そこに退屈はない。</p>
<p>翻って、彼が求めた「自由」とは、退屈という邪魔者からの解放だったのかもしれない。根源的な「敵」としての退屈。「何か起きねぇかなぁ…」と壁に向かって発した呟きは、母の殺害を憎み、世界と戦い続ける刺激という「酒」を必要とするほど、深刻な実存的危機の予兆であったのかもしれない。不自由から自由を得る運動により退屈を麻痺させる「酔っ払い」としてのエレン。</p>
<p>ゆえに、エレンの自由はこうであった。大人になっても、みんなでかけっこするような生を歩んでいくこと。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>【ハイキュー!!】影山飛雄 進化の変遷——孤独な王から立派な王へ</title>
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		<dc:creator><![CDATA[久我飛空]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 17 Apr 2024 05:21:48 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[漫画]]></category>
		<category><![CDATA[ハイキュー]]></category>
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					<description><![CDATA[セッターはコード上の王様であると影山は言う。1番ボールに多く触れて、コードを支配しているからかっこいいのだと。 確かにそれは本当かもしれない。セッターは、背の高いスパイカーたちが、ブロッカーの隙間を打てるように導くことが ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>セッターはコード上の王様であると影山は言う。1番ボールに多く触れて、コードを支配しているからかっこいいのだと。<br />
確かにそれは本当かもしれない。セッターは、背の高いスパイカーたちが、ブロッカーの隙間を打てるように導くことが仕事だ。誰にトスを上げるかも、セッターが全体の状況判断して決める。ボールがコートに来るたびに、常に重要な選択を任される。頭はずっとフル回転だ。</p>
<p>だから、コートを支配するのはセッターで、スパイカーたちはその指示=トスに精一杯従うことが仕事だと影山は思っていた。中学時代にチームから見放されたとき、彼は心に大きなダメージを負う。なぜだろう。自分はチームが勝てるためのトスを上げ続けているのに。それが間違っているはずないのに。</p>
<p>これに懲りて、影山はコート上の王様を降りる努力をすることになる。自分はスパイカーの打ちやすいボールを上げることに神経を使うのだと。もちろんコートの状況分析と判断は精密に行うし、意表を突くツータック、強烈なジャンプサーブは磨きをかける。勝利への執念、常に本気でポイントを取りに行く姿勢は変わらない。心はぶれていないが、スタイルを変えたのだ。</p>
<p>それは「中学のチームメートに体当たりで気づかされたこと」（菅原）により、独りよがりなセッティングの弱さに気づいたからであった。なぜいけなかったのか、それはバレーボールが他の人間と一緒にするスポーツだからである。本当にコートを支配したければ、テレビゲームで一流プレイヤーをチームメイドに配置し、超人的な鳥栖とスパイクを実現するしかない。</p>
<p>だが、コートの上にいるのは人間である。一人一人性格や能力やコンディションスタイル、体格の違うプレイヤーたちだ。感情だってある。セッターがスパイカーの能力を最大限に発揮させると言う役割を持つ以上、これらの要素を排除してしまっては個人技と何も変わらない。団体戦はチーム全体のパフォーマンスで比較されるものなので、「自分だけがうまいセッター」は弱い。巧さと強さは違う。影山は、団体競技の文を知ったのだ。</p>
<p>そして、スパイカーの能力に合わせるようになった。見習ったのは「大王様」及川徹だ。どのようなチームに入っても軽妙にコミニケーションを取りつつ、プレイヤーの芯を食った把握により、全体の力を最大限高める。及川のセッティングは、「チームプレイヤー影山」にとって最大の憧れであり、高い壁でもあった。</p>
<p>だから影山は「スパイカーが欲しいトスに100%応える努力」をするという及川のアドバイスに忠実に従い、「目を開けて打つ変人速攻」を要求してきた日向にすら合わせられる優れたセッターとなった。</p>
<p>チームの力を最大限に引き出す。それを叶えるためには、スパイカーの打ちたいトスに答え続ける。影山飛雄は「コート上の王様」から「コート上の優秀な官僚」と化した。これを進化と呼ぶことはできるのか。ある面ではできるだろう。トスの腕はさらに磨かれ、チームプレイに特化したのだから。影山は変わることのできた自分に満足していた。</p>
<p>しかし、エース合宿で宮侑と出会うことで、その安定も崩れる。宮は影山のセットアップを「お利口さん」と表現した。これの意味することがわからず、悶々としていたが、他校との練習試合の際、ついにブチ切れ、どうして自分のトスをしっかり打ってくれないのかと責め立てる。この時影山は「コート上の王様」に逆戻りしてしまったような恐怖を憶えた。</p>
<p>だが、日向の「王様って何でダメなの」という言葉から、改めて自分の姿勢を見つめ直す。チームメイトたちによる「自分はこうプレイしたいからそれに反したトスをされたらしっかり伝える。その代わりお前も主張していい」という旨のメッセージを受け取り、影山はスパイカーに合わせるのでなく、スパイカーの力を最大限引き出すトスを行うようになる。</p>
<p>「コート上の王様」は再び降臨した。そのトスは月島の打点を潜在的に可能な高さまで引き上げさせ、珍しくもトスを上げないよう要求してきた田中に、必要なトスを上げ続け、旭が震えを感じるほど必ず打ち切ることを託されたトスと化けた。それを作者古舘春一は「脅迫」と書いて「信頼」と読ませた。</p>
<p>影山は、「お前たちはもっと働け」「お前はこんなもんじゃないだ」「お前は必ずできるはずだから、任せたぞ」と鼓舞し、彼らの力を使い切ろうとする、孤独ではない、ちゃんとした王様になったのだ。しかし、そこに独裁は無い。畏れられ、慕われる、信頼される王だ。国=チームを良くするという信念は、より強固となっている点で、コミュニケーションお化けの及川とは異なった形で「大王様」に近づきもした瞬間であった。</p>
<p>したがって、セッター影山飛雄のスタイルの変遷は、独裁の王→優秀な官僚→立派な王となる。彼の根幹はやはり、自分の理想をスパイカーたちを使って/と共に作り上げていく王様気質にあった。その変わらぬ本性を軸として保ちつつ、及川のコミニケーション・意思疎通力と、宮の打つことを強制するセットアップに（「俺のセットで出へんやつはただのポンコツや」)変革を迫られ、王であろうとなんだろうと1人のチームメイトとして接しぶつかってくれる烏野のメンバーとの共鳴があったから、大きな飛躍を遂げられた。</p>
<p>軸をぶらさず、それでいて変わり続ける。進化とはそのようなものである。そして、自分自身も含めた、その場にいる者たちの力を最大限に引き出すことができる存在こそが「王」なのだ。</p>
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		<title>【ポモドーロ・テクニック】あなたの力を出し切る最強の方法</title>
		<link>https://reajoy.net/life-hack/58318/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[久我飛空]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 15 Apr 2024 03:25:52 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ライフハック]]></category>
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					<description><![CDATA[ポモドーロ・テクニックとは 25分集中して、5分休む。これを1ポモドーロ、略して「1ポモ」と呼ぶ。 4ポモ終わったら、20分から30分ほど大きな休憩を挟む。 ポモドーロ・テクニックのいいところ７つ 1. 軽やかな出だし  ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h2>ポモドーロ・テクニックとは</h2>
<p>25分集中して、5分休む。これを1ポモドーロ、略して「1ポモ」と呼ぶ。<br />
4ポモ終わったら、20分から30分ほど大きな休憩を挟む。</p>
<h2>ポモドーロ・テクニックのいいところ７つ</h2>
<h3>1. 軽やかな出だし</h3>
<p>何事も立ち上がりの腰が重いものだが、ポモドーロ法の場合、やることはシンプルである。ただ、アプリやタイマーのポモドーロボタンを押すだけである。これで作業は開始される。カチっとスイッチが入る。</p>
<h3>2. 締切による集中</h3>
<p>25分という短い締切があるので、その中で力を出し切れる。他のことに気を取られず集中しようという意識が自動的に働く。何より25分経ったら5分休まないといけないのである。</p>
<h3>3. 脳の回復</h3>
<p>25分の後の5分間、目を瞑ったり、トイレに行ったり、立ってストレッチをしたり、家事をすることで、脳が休息する。人間の集中力は25分あたりで落ち始めるので、ここで回復しておくことによって、常に全速力で走り続けられる。つまりはマリオのスターを取った状態で常に作業や勉強を行える。</p>
<h3>4. シングルタスクによるメリハリ</h3>
<p>メリハリがつく。この時間で何かを全力でできる。マルチタスクをするとほとんどの人は能率がかなり落ちるという研究があるが、シングルタスクをする気持ちよさを味わえる。力を使い切れている感覚。</p>
<h3>5. 休憩で細々したことが進む</h3>
<p>在宅ワークや自宅での作業において特に有効なのが、休憩の5分で細々とした家事（洗濯や掃除、食器洗い、ゴミ捨て）など細々したことがここで片付けられる。するとこれらの家事はなんと休憩の心身のリフレッシュという「良い作業」に変わるのである！仕事が終わった時にはすでに家事の大半が終了している奇跡。心地よいリズム。もちろん筋トレや柔軟体操などしても面白い。</p>
<h3>6. 休憩中の発見、発酵</h3>
<p>カフェなど他のことがしづらい場合は、SNSを見てもいいのだが頭を休ませたいので目を瞑ると良い。目も休まる。そして、何よりこの時に脳はぼーっとさせると、脳の無意識での計算や整理みたいな機能が起動し、休憩後に良いアイディアや解決法が生まれやすいのが分かる。一度没入から離れ俯瞰し、しかも内容が整理されている。行き詰まってしまった時など特に有効で、別のアプローチにさっさと切り替えられたりする。休憩を挟まないとこの方向転換が遅れたりして、時に何時間の停滞にもつながる。</p>
<h3>7. 粘れる</h3>
<p>集中力が切れてきた場合も、「あと○分で休める！」という明確な目標のもと、粘れるモチベーションを維持することができる。終わりがわかっていると希望を持てるものである。</p>
<h2>何より休むことが大事</h2>
<p>ポモドーロ法は休みが全てである。<br />
休むことさえできれば、集中は保たれ、その時間の生産性と充実感は保証される。</p>
<p>その一方、ポモドーロで最も難しいのもまた休むことである。続きをそのままやってしまいたくなるからだ。いつの間にかタイマーが勝手に進むか止まったままになる、というのがありがちな状態。その場合、ポモドーロ・テクニックから得られる楽しさや生産性を享受することはできなくなる。</p>
<p>恩恵を受けるためには、断固として休む必要がある。5分きっかりでなくてもいい。1分でもいいから作業を中断することが大切だ。PCなら画面をスリープにするか、明度を落とす、席を立つ、目を瞑るなど。</p>
<p>もし休みを入れない場合、それはタイマーを動かしているだけであって「ポモドーロ・テクニック」ではない。そのような認識をしっかり持っておかないと、判断を誤る。<br />
「ポモドーロしたけど捗らなかった/不完全燃焼だった」のではなく、休みがなかったから集中力が落ちていただけであり、「4P分の仕事をした」と思っていても2P目以降休まなかったのなら「2Pと1時間の仕事をした」と言うのが正しい。</p>
<p>休む勇気。</p>
<h2>休憩中に何をするか</h2>
<p>おすすめは次の5つ。もちろんこれ以外もありだが、実践して良いと思ったもののみ紹介する。</p>
<h3>1. 目を瞑る</h3>
<p>寝はせずとも目を瞑っているだけで、目も脳も休まるのが分かる。視覚という最大の情報刺激を減らすことが本当の休息につながる。<br />
そして、ポモ再開後、脳の回復が顕著にわかりやすく、俯瞰効果が得られやすい。</p>
<h3>2. 家事</h3>
<p>家事はやらなければならないタスク感の強い活動だが、休憩中に行うことでちょうど良いリフレッシュに変わる。頭をそんなに動かさなくてよく、適度に身体が動くので本当にちょうど良い。<br />
慣れると、家事をあえて残しておき、ポモドーロ開始をしてしまって、レスト中に片付ける段取りをつける方法も取れる。<br />
ロング休憩には風呂掃除もちょうど良い。</p>
<h3>3. 身体を動かす</h3>
<p>30分に1回立ち上がるのが健康に良いとも言われているので、椅子から立つのはとりあえず間違いなく良いかと思われる。<br />
筋トレやストレッチをここで行うと、リフレッシュと努力日課を同時に行えて嬉しい。<br />
ロング休憩にはランニングにもちょうど良い。</p>
<h3>4. 寝る</h3>
<p>身体が疲れていたり、寝不足ならここで休めておく。逆にここで休めると知っていることで、辛いときでも作業を開始できる。</p>
<h3>5. アイディアのメモ</h3>
<p>集中から一度離れたときほど、脳は無意識下で情報を整理するのでアイディアが出やすい。しかし、そのまま作業を開始してしまってはポモドーロでなくなってしまう。<br />
ということでアイディアが湧いたらメモだけ付箋か何かに書きつけるのが良い。</p>
<h2>さらに力を出すために</h2>
<p>1日にこの作業は何Pまでしかやらない、と決めるとさらに締切効果が勝り、圧倒的な取捨選択が行われる。</p>
<p>そのポモの間になんとしてでも進めたいと思うようになるからだ。これを実践すると、いかに「本当はやらなくてもいいこと」「後に回した方が効率がいいこと」をいつも途中に挟んでしまっているからが分かる。</p>
<h2>おすすめのアプリ</h2>
<p>圧倒的に「Focus To-Do」である。ポモドーラーのポモドーラーによるポモドーラーのためのアプリだ。<br />
無料でも使えるし、金を払う価値もある。きっと何倍にもなって返ってくる。これを投資という。</p>
<h2>結論ーー何をすればいいか？</h2>
<p>ポモドーロアプリをダウンロード<br />
→ポモドーロを開始<br />
→休憩時間は1分でもいいので、必ず作業を中断する</p>
<p>これさえ守れれば、自動的に集中できる仕組みがポモドーロ・テクニックだ。<br />
あなたは力を出し切れる。</p>
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		<title>教育のライブハウス「Teracoya」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[久我飛空]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 14 Apr 2024 01:21:20 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[Teracoya]]></category>
		<category><![CDATA[アイディア]]></category>
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					<description><![CDATA[今回示したいアイディアは教育のライブハウスTeracoyaを立ち上げることです。 どういうものかというと、自分の勉強している分野の魅力を知ってもらえそうなテーマで、（基本的には）単発の講義を行う場所・システムを指します。 ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>今回示したいアイディアは教育のライブハウスTeracoyaを立ち上げることです。<br />
どういうものかというと、自分の勉強している分野の魅力を知ってもらえそうなテーマで、（基本的には）単発の講義を行う場所・システムを指します。</p>
<p>かつて個人で「リレー講座」という名称で、知人の社会人の方や大学生の方に協力していただき、実際に開催してみたことがあります。</p>
<p>その時は、学校にある「時間割」のようなレイアウトデザインで、その日の番組表を記載しました。一例として下記のようなパターンがありました。<br />
１時間目：『世界を変えたノーベル賞の研究』（iPS細胞）<br />
２時間目：『憲法裁判をやってみよう!』（模擬裁判）<br />
3時間目『戦争を知らない君たちへ』（歴史）<br />
4時間目『今知っておくべきAIの基礎知識』（情報工学）</p>
<p>※その節はご協力いただいた皆様、ありがとうございました！</p>
<p>こちらで実施したところ、生徒たちから一定の支持をいただき、数回実施したかと思います。</p>
<p>上記のように、講義をする先生＝演者＝パフォーマーが、生徒＝観客＝オーディエンスの前で、その分野について興味をもってもらえるような講義を生で「演奏する」、という場がTeracoyaです。パフォーマンスという点でアメリカのプレゼンテーションイベント「Ted」と類似する点もあります。しかし、あれほど大々的でなく、少人数でもよいイメージです。また、模擬裁判などに顕著なように、生徒参加型の授業にもできる点などが異なると考えています。演者は複数でもグループでも構いません。ソロでもバンドでもライブは楽しめるように。</p>
<p>何よりTeracoyaは、年に何度かのイベントというより、街場のライブハウスのように、普段から誰かしたら演者が発表する予定で埋まっているのが理想です。</p>
<p>場のイメージとしては、前にホワイトボードがあり、プロジェクターも使えます。机と椅子が並んでいますが、それらは柔軟に移動できるのが望ましい。バンドごとに楽器の準備（セッティング）が異なるように。小道具も使っていいし、なにかアプリケーションを利用しても面白い。テンションが上がるBGMを流してもいい。</p>
<p>しかし、基本的に大切なのは、その現場で行うということ。これだけ音楽配信が進んでも、ライブという文化が無くならないのは、現場に身体を投じて同じ場を共有することの利点が依然として存在し続けているということです。教育にもこれはあてはまると考えます。人と人の視線、声の響き、皮膚や表情のメッセージから非言語的な情報を肌で受け取るということ。これをベースにした上で、遠方でも見れるようオンライン配信するのは選択肢としてありうるでしょう。</p>
<p>先ほどの「リレー講座」ですが、そもそもなぜ企画したかというと、一般的に日本の小中高等学校に通う子供たちは、大学生が学んでいるような専門性のある分野に触れる機会がありません。勉強といえば、基礎的な範囲の「国数英理社」のみがイメージされる。しかし、大学にいけば、哲学や社会学、法律や経済、文学、歴史学、英語以外の外国語、美術史や音楽史、情報工学や先端応用化学、量子物理学、宇宙工学、生物学、医学、薬学など、面白そうでワクワクする分野がたくさんあります。</p>
<p>もちろん、それを学ぶことの大変さは勉強している人がまさに理解していることですが、同時にその面白さも、知識も、魅力も知っているわけです。</p>
<p>現在、この魅力を小中高等学校に通う子供たちに伝えるパスがない。流れが滞ってしまっており、非常にもったいないと考えています。</p>
<p>受験をする生徒たちにとっても、これは魅力的な仕組みです。私自身、哲学が好きですが、これは大人になってから知っていたことです。でもたぶん、哲学は高校生のときからやってみたかった。そして、どのような哲学の先生がどの学校にいて、どれぐらい基礎的な勉強をすればその環境を獲得できるのか、ヴィジョンを得たかった。</p>
<p>みな、なぜ大学に行くのか？　職業選択で有利になるためだけじゃありません。勉強したいことがあるから行くんです。本来そうであるべきです。そうでないと学部や学校選択を間違える。もちろん、偶然よい先生に出会えた人はいいでしょう。しかし、大学に入る前から、どのような魅力的な学問が存在するのか、それを知る人から世界を垣間見せてもらい、習いたい先生、行ってみたい学校が明確に思い浮かんでいたら、受験勉強はどんなにやりがいのあるチャレンジに変わるでしょう。</p>
<p>Teracoyaは、子供たちに様々な学問の選択肢を開示し、「勉強」のイメージを180度転換する可能性があると考えています。</p>
<p>Teracoyaは「箱」です。教室や劇場やライブハウスのような箱。そして、教えたい人が教え、聴きたい人が聴きに来るシステムという意味での箱でもあります。</p>
<p>こんな場所が、世界中にあれば、その星はなかなか魅力的なのではないでしょうか？</p>
<p>ビジネスモデル、収益化に関しても、ライブハウスと同様です。場所を持っている個人か法人がいて、彼らが直接時間ごとに場所を貸し出す。あるいはTeracoyaの管理者が場所を借りて、彼らがパフォーマーを支える代わりに利用料金を受け取る。TeracoyaのHPやSNSで、講義の宣伝もする。</p>
<p>しかし、あくまでバンドと同じなので、お客さんを集めるのは演者側となります。主にSNSで宣伝などをし、「チケット」（データも可）をさばきます。積極的にTeracoyaチーム側が宣伝するためにオプション料金を払う形もいいでしょう。</p>
<p>そして、お客さんの支払う料金を決め、受け取るのも演者側となります。※場所代でなく、この手数料を集めるというモデルもありえます。</p>
<p>あるいは、Teracoyaに塾の広告などを貼ることで、広告費を得ることも可能でしょう。</p>
<p>ちなみに、生徒も先生も、大人、子供は関係ありません。教えられる人が教え、教わりたい人が教わりにいく。学問、知識、文化についての「講義」という知のパフォーマンスを楽しみにいく。それがTeracoyaという場所です。</p>
<p>街場に教育のライブハウスを。</p>
<p>※ こちらは未来に実現したいアイディアとなります。弊社（株式会社ビコーズ Bechords Inc.）発信のアイディアであることを記録するため、こちらにその概要を記載します。このアイディアに著作権もビジネスモデルの特許も存在していない以上、模倣することは自由。つまり、公共財ということになります。この企画が社会に広がっていったらこの上なく嬉しく思います。</p>
<p>同時に、ここで公開された以上、ビジネスモデルの特許は取得できません。排他的にこのビジネスモデルの権利を所有することはできず、名称の商標権もとれません。つまり、このアイディアは自由に開放されているということです。「Teracoya」という名称も、一般名詞化できるかもしれません。</p>
<p>※現在同名の人文書読書会を開催していますが、いずれはこちらの内容とシームレスかつ離接的につながりうると考えています。</p>
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		<title>【PERFECT DAYS 考察・感想】影は重ねれば濃くなる（ネタバレあり）</title>
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		<dc:creator><![CDATA[久我飛空]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 11 Apr 2024 11:58:11 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[映画]]></category>
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					<description><![CDATA[役所広司主演映画『Perfect Days』を駆け込みで見てきた。寝不足だったし、静かな映画でありそうだったので、いくらか寝るのを覚悟して行ったが、結果1分たりとも寝ることはなかった。 描かれ、映されるのは公共トイレ清掃 ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>役所広司主演映画『Perfect Days』を駆け込みで見てきた。寝不足だったし、静かな映画でありそうだったので、いくらか寝るのを覚悟して行ったが、結果1分たりとも寝ることはなかった。</p>
<p>描かれ、映されるのは公共トイレ清掃員・平山さんの毎日だ。至って普通のどこにでもいる人の毎日をただ映しているだけでもある。</p>
<p>どこにでもいる人の毎日というのはこういうものだよなと思う。毎日、毎週が大体同じことの繰り返しで、しかし実は全く同じことなんてなくて、仕事や家族関係、友人や行きつけの場所、趣味に関わることなどで、変化が否が応でも起こる。石川さゆり演じるバーのママのセリフで「どうして同じままでいられないのかな」というのがあったが、よくも悪くも人の生は変化していく。反復する中に差異は発生する。そのイレギュラーは私たちを緊張させたり、イライラさせたり、悲しませたり怒らせたりもする。</p>
<p>確固たるルーティンを確立している平山さんにとって、生活のリズムはあまり乱されたくないだろう。でも、彼はその乱れを、他者による邪魔（に思えそうなこと）を拒まない。彼は閉じた生活の中にいるようで、実は開かれている。反復も差異も愛している。いや、愛せない差異もあるだろうが、楽しめる差異は楽しみ、困った差異もしっかり受け入れて自分の中でまた毎日の喜びの日々に向かうよう努力する。するとその中で周囲も動いていく。合気道のような感じで、こちらから何か攻めていくような感じはなく、守っている中でなるべくそちらに適応する。</p>
<p>すると他者が自分の生活や思考を開いてくれる。石川さゆりと元夫役の三浦友和がハグしているのを偶然目撃してしまって、ヤケ酒しようと川沿いに行って、普段吸わないタバコを吸って咽せてしまうのも可愛い。彼は淡々としているが、決して心を乱さない訳ではない。一緒にシフトに入っていた清掃員の男（柄本時生）がいきなり辞める電話をよこして彼のシフトまでこなさなくならなくなってしまった時は、「こんなの毎日は無理だからね！」と管理者に電話で怒鳴っていた。平山さんは怒り、悲しみもする。他者はどうしたって変わらずにはいられない。それぞれの人生が確かにあって、彼らの生と平山さんの生はぶつかり合う。</p>
<p>しかし、そこに豊かなものが生まれるのだと教えてくれる。変わらない毎日を送り、ましてそれがルーティーン通りに進んでいけば確かに安心安全で充実した暮らしを得られるだろう。清掃の仕事をしっかりと成し遂げトイレをピカピカにし、昼休みは神社で木漏れ日を眺めながらご飯を食べる。幼い植物の芽を神主さんの許可を得て持ち帰りそれを育てる。行きつけのお店で一杯やってご飯を食べる。夜は古い本を読んで眠りに落ちる。夢だって毎晩見る。</p>
<p>この夢もまた同じような映像で表現される中で微妙に差異がある。実際の夢ってああいう感じで脳を駆け巡り、思い浮かび、情報や心を整理しているのではないか。</p>
<p>休みの日は写真を現像（！）して、古本屋で新しい本を調達し、銭湯だって行く。そう考えると平山さんは実にたくさんの趣味がある。カセットテープで車中音楽を聴くことも楽しみだし、朝早く近くの神社かお寺の周囲で箒を履く音で目覚め、玄関から出て陽の光を浴びる時も笑顔だ。缶コーヒーは駐車場にあるカフェオレで毎日同じの。</p>
<p>このようなルーティンがある中で、人との絡みが入ってくるのが楽しい。そう、変わらないルーティーンを見ることが思った以上に美しくて音楽のように心地よいリズムがあり、所作の洗練をかっこよく感じたりするという発見が前半にあり、中盤から変化が出てくるが、やはり変化もまた楽しいのである。しかし、それでも毎日は続いていく。一般的には何か非日常的な出来事が起きて、それを基軸として物語が進み、主人公の達成や大きな変化がある、というのが「面白い物語」の典型である。そういう時は「Perfect Day」もあったりするだろう。しかし、この映画作品ではあくまで平山さんの毎日が主軸にある。変わらない日々の方に焦点が当たり続け、そこに変わったことが絡んでくる。それを経験していき、彼もまた少し変わる。少しずつ変わっていく。そして時折涙を流すのだ。日々の喜びと悲しみを複雑に噛み締めながら。最後の車の正面から長く映される平山さんの表情の変遷はあまりに複雑なものであった。笑顔と悲しむ表情がどこで切り替わったか全くわからず行き来する。これが人間の複雑さなのだと気づく。動物やAIにはない人間独特の複雑さである。その表情は確かに美しく、そして自分にもまたそれはあるのだと鏡のように認識する。そう、この映画は鏡であった。私たちにもまた「Perfect Days」という複数形の日常があり、それを言祝ぐことは普通に、しかし努力をしてやっとできることなのだと教えてくれる。それが人間で、それでいいのだと描く人間讃歌の物語。そう、起承転結ではない物語。大きな構造で見たら、これは起承転結ではなく、反復である。ただし、それぞれに小さな起承転結が起こる。だから、この作品は閉じていない。実際の人生は1つの起承転結ではなく、反復を軸としたいくつもの並行した起承転結との関わり合いだからだ。</p>
<p>木漏れ日とは、葉通しが風に揺れ作り出す、影と日光の模様。その一回一回は全て異なるが、変わらない癒しも存在する。パターンはある。私と他者の人生の関わり合いもそのようであるなら、私たちもまた1枚1枚の葉っぱとして木漏れ日を作る仲間ではないか。そして、三浦友和に言ったように「影は重ねれば濃くなる」のだ。間違いなく、強く平山さんはそれを「力説」した。濃くならないなんてあってたまるかと。1人1人の影は確かに存在して、それが重なるとまた違う色になる。ここに人間の価値、いや価値なんてどうでもよくてただ「居る」のだと存在を認識する優しさがある。そして、影を踏み合って、確かに、あなたは、ここに、いる、んだ！と身体全身を持ってコミュニケーションする。大のおじさん2人が少年のように遊ぶ。</p>
<p>資本主義で成功を収めている妹は、「兄さん」を愛しつつもどうしても「トイレ清掃員」という仕事の誇りは認識できない。姪っ子が母に言われたと言っていたように「住む世界が違う」。平山さんの住むアパートを見て「こんなとこに住んでるの」とこぼしてしまうぐらい、彼女は社会の表舞台で活躍する以外の人の影を認識できない。それらは全て同じ形、同じ濃さの影であって、いくら重なろうとも木漏れ日のような繊細なグラデーションを彼女は感じることができない。おそらくそういう父の教育があった。「ぼんやりとした影にならずくっきりとした影になれるよう努力し、戦いに勝ち抜きなさい」と。そんな父と平山さんはおそらくそりが合わずほぼ絶縁状態である。現在はボケてしまって「わからなくなってきてるから、会いに行ってあげて」と妹が言った時の彼のYESと言わない沈黙は「平山さんにも色々あったのだ」と誰にでもある「折り合えない過去」をさりげなくう重厚に伝える。だが、その後に交わす兄妹の抱擁には確かに家族としての存在を認め合う葛藤という開きの可能性を妹にも感じさせる。</p>
<p>木漏れ日を感じ取れない母の「世界」に嫌気がさして、影を慈しむ平山さんの「世界」に逃げてきた姪は、一体どのような大人になっていくのだろうか。少なくとも、彼女は平山さんとの生活を肌で感じた。それを良いと思った身体全体の記憶がある（銭湯にも入った）。だから、もし「社会の表舞台に立つ人」になっても、世界にはただたくさんの影がそれぞれにいるのだと知っている人になるのだと思う。</p>
<p>ものの見事に、平山さんの周りに現れては去る（戻っていく）人たちの詳しい事情は語られない。しかし、誰しもそれぞれの人生を歩んでいるのだということが伝わってくる。皆が皆不器用に人間を生きている。葉っぱのようにありのままでいられたらどんなに楽だろうと思うような「人生」をやっている。しかし、そこにはそれぞれの「Perfect Days」を送る姿が映し出される。実はすでにPerfect Daysはあるのだと、客観的に観るとわかる。</p>
<p>舞踏家田中泯演じるホームレスの「踊り」は、ホームレスという「社会における究極の影」が放つ、確かな存在感を遠目から示した。まるで景色のように。それはただ真摯に「居る」だけのようにも見える。その踊りは社会の中では浮き、異形のものとして見えるかもしれない。しかし、平山さんは彼を見つけて微笑む。私たちもまたそのようであるのだから。</p>
]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>『向日葵の咲かない夏』ネタバレあらすじ・感想【人間の悪意の底知れなさ】</title>
		<link>https://reajoy.net/book-report/58149/</link>
					<comments>https://reajoy.net/book-report/58149/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[まさみ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 21 Sep 2023 12:20:10 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ミステリー・サスペンス]]></category>
		<category><![CDATA[書評]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[道尾秀介]]></category>
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					<description><![CDATA[道尾秀介『向日葵の咲かない夏』に出会ったのは多感な高校生の時。ネットの書評で鬱小説、しかも小学生が主人公と聞いた覚えがあり、どんな話なのか気になって手に取りました。 結果、主人公がおかれた過酷な状況や虚実入り混じりどんど ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="p1">道尾秀介『向日葵の咲かない夏』に出会ったのは多感な高校生の時。ネットの書評で鬱小説、しかも小学生が主人公と聞いた覚えがあり、どんな話なのか気になって手に取りました。</p>
<p class="p1">結果、主人公がおかれた過酷な状況や虚実入り混じりどんどん悪化していく状況、トカゲの妹や蜘蛛に生まれ変わった友人などのユニークなキャラクターが織り成す、<strong>悪夢のような夏休みの描写の虜になりました。</strong></p>
<p class="p1">子供が描いた日記の絵を思わせる、明るい色遣いの表紙もトラウマです。</p>
<h2 class="hh hh18">こんな人におすすめ！</h2>
<div class="li-check li-mainbdr main-c-before">
<ul>
<li>ロジカルな謎解きだけでは物足りない</li>
<li>非日常が日常に侵食してくる違和感を味わいたい</li>
<li>叙述トリックを用いたミスリードに翻弄されたい</li>
</ul>
</div>
<h2 class="p1 hh hh18">あらすじ・内容紹介</h2>
<p>主人公は僕こと小学四年生のミチオ。母親に虐待されている少年です。</p>
<p>ミチオが住む町内では残忍な猫殺しが相次ぎ、住民を不安にさせていました。</p>
<p>一学期の終業式の日に担任に頼まれ、欠席中の同級生S君に宿題を届けに行ったミチオは、S君の家で彼の首吊り死体を発見し、警察に事情を聞かれることに。</p>
<p>後日、<strong>S君は蜘蛛に生まれ変わってミチオの前に現われ、自分を殺した犯人を捜してほしいとミチオに嘆願します。</strong></p>
<p>ミチオはS君やトカゲの妹ミカと協力し、犯人捜しに乗り出します。事件を調べる過程で犯人候補として浮上したのは、爽やかで明るい好青年と保護者に人気の担任でした。</p>
<p>S君とミカを伴い担任を尾行し、彼のアパートに忍び込んだミチオは、S君のあられもない姿を撮った写真を手に入れ……。</p>
<h2 class="p1 hh hh18">『向日葵の咲かない夏』の感想（ネタバレ）</h2>
<p>『向日葵の咲かない夏』を読んでいると、夏特有のジメジメした蒸し暑さを思い出します。本作は小学生のミチオの目を通して事件の核心に迫るミステリーですが、サイコホラー要素も多分に含まれ、終始生理的な気持ち悪さが付き纏っていました。</p>
<p>ミチオ自身もある事情から病んでおり、日常的に現実逃避の妄想をしています。</p>
<p><strong>そもそも何故妹がトカゲなのか、殺された友人が蜘蛛に生まれ変わるなんてことがはたしてありえるのか。</strong></p>
<p>叙述トリックを用いたミスリードに翻弄される快感は、ミステリー好きならずともたまりません。二転三転のどんでん返しが仕掛けられたストーリーも秀逸で、一気読み不可避でした。</p>
<p>作中印象に残っているのは醜悪極まる人間心理の描写。貧困母子家庭のS君は学校で孤立し、友達といえる存在はミチオだけ。対するミチオも母から虐待を受け、家庭に居場所がありません。</p>
<p>しかし彼らは単なる被害者で終わらず、より小さく弱い者に加害を働きもします。</p>
<p><strong>S君のうちの縁の下から、瓶詰にされた子猫の骨が見付かるシーンは非常にショッキングでした。</strong></p>
<p>読後に『向日葵の咲かない夏』の意味を理解し、人間の悪意の底知れなさに打ちのめされるまでがワンセットです。</p>
<p>ロジカルな謎解きだけでは物足りない方、非日常が日常に侵食してくる違和感を味わいたい方には、自信をもって推薦します。</p>
<h2 class="p1 hh hh18">まとめ</h2>
<p>以上、道尾秀介『向日葵の咲かない夏』の読書感想文でした。<strong>鬱小説の金字塔</strong>と名高い作品なので、読む際は重々お気を付けください。生半可な気持ちで手を出せば火傷します。</p>
<p>後味の悪さが際立ってはいるものの、ミチオたちが過ごすひと夏の描写はノスタルジックな情趣に溢れ、もう戻らない子供時代への郷愁や初恋の少女の面影を呼び起こされました。</p>
<p>もし自分がミチオやS君と同じく、大人の悪意に脅かされる立場だったら、その捌け口を弱者に向けずにいられるだろうか……読んだ後も答えを出せず、重苦しい気持ちを引きずってしまいました。</p>
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<div class="booklink-detail">道尾 秀介 新潮社 2008年08月</div>
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<p class="hh hh18 BeforeKindleHeadline isRecommendAdx">この記事を読んだあなたにおすすめ！</p>
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		<item>
		<title>小説『人間椅子』あらすじとネタバレ感想【椅子に隠れ座った人間を愛撫する】</title>
		<link>https://reajoy.net/book-report/58152/</link>
					<comments>https://reajoy.net/book-report/58152/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[まさみ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 21 Sep 2023 12:11:44 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ミステリー・サスペンス]]></category>
		<category><![CDATA[書評]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[江戸川乱歩]]></category>
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					<description><![CDATA[昔から怖い話や猟奇的な話が大好きで、中学の図書室にあった江戸川乱歩シリーズを愛読していました。『人間椅子』は江戸川乱歩の短編集に収録されており、その倒錯的なフェチズムに子供心に衝撃を受け、戦慄したのをはっきり覚えています ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="p1">昔から怖い話や猟奇的な話が大好きで、中学の図書室にあった江戸川乱歩シリーズを愛読していました。『人間椅子』は江戸川乱歩の短編集に収録されており、<strong>その倒錯的なフェチズムに子供心に衝撃を受け、戦慄したのをはっきり覚えています。</strong></p>
<p class="p1">ある意味ストーカーものの先駆けといえる小説で、虚実入り混じる告白文で綴られる人間椅子の秘密に、どっぷりのめりこみました。読後しばらくは実家の洋間にある革張りの椅子に腰掛けられなくなりました。</p>
<h2 class="hh hh18">こんな人におすすめ！</h2>
<div class="li-check li-mainbdr main-c-before">
<ul>
<li>倒錯したフェチズムを垣間見たい</li>
<li>虚実の境が曖昧になるめまいにも似た感覚を味わいたい</li>
<li>知らない人間に私生活を覗かれる恐怖を疑似体験したい</li>
</ul>
</div>
<h2 class="p1 hh hh18">あらすじ・内容紹介</h2>
<p>悠々自適な毎日を送る女流作家・佳子のもとに届いた一通の手紙。ファンレターと間違え開封したところ、便箋には衝撃的な内容が記されていました。</p>
<p>差出人は親の稼業を継いだ椅子職人。名もなき彼は椅子作りの腕こそ優れていたものの、生まれながらの醜い容貌を恥じ、女性とは無縁の生活を送っていたそうです。</p>
<p>日々孤独を募らせる彼の慰めは、<strong>自分が手がけた椅子に理想の異性が座る様を思い描き、虚しい妄想に耽ること。</strong></p>
<p>ある時、外国人が経営する高級ホテルから注文が舞い込みました。完成品は彼の最高傑作と呼べるものでした。そこで一計を案じ、内部をくりぬいて潜り込みます。</p>
<p>彼の思惑通り、納品後の椅子はホテルのロビーに運ばれ、老若男女の体を受け止めることになるのですが……。</p>
<h2 class="p1 hh hh18">『人間椅子』の感想（ネタバレ）</h2>
<p>『人間椅子の魅力』は全編に横溢するインモラルな雰囲気と、端々に滲み出す耽美なフェチズムをおいて他にありません。</p>
<p>貧しい椅子職人と上流階級の婦人。本来何の接点もない二人を繋ぐのが一脚の革椅子というのも、大変ドラマチックで運命を感じました。</p>
<p>本作は職人の独白形式で綴られ、<strong>どこまで嘘で真実か、虚実の境が曖昧になるめまいにも似た感覚を味わえます。</strong></p>
<p>誰しも人には言えない秘密や欲望を持っているもの。彼の場合は椅子に隠れ、座った人間を愛撫するのが趣味でした。</p>
<p>世間には理解され難い性癖だからこそ、その官能の奥深さには麻薬めいた中毒性があります。<strong>背凭れ越しに女体の曲線美や肉感を堪能する描写は、倒錯の極みでぞくぞくしました。</strong></p>
<p>読んでいる間は職人と佳子双方に感情移入し、自分が椅子の中に入ったようなスリルと息苦しさ、背徳感と表裏一体の高揚感、知らない人間に私生活を覗かれる恐怖などを覚えました。</p>
<p>佳子の椅子の中には本当に人が入っているのか、手紙を送り付けた目的は何なのか？</p>
<p>話の着地点が気になり読み進めるうちに虚構と現実がリンクし、周囲の物音や気配に敏感になるのも新鮮な体験。<strong>椅子に座る時は皆警戒を解いて無防備になる、その盲点を突いた傑作です。</strong></p>
<h2 class="p1 hh hh18">まとめ</h2>
<p>江戸川乱歩で一番好きな作品を聞かれ、本作を挙げる人は少なくありません。</p>
<p>椅子はどこにでもあり、誰もが自然に座るもの。その中にもし生身の人間が隠れ、自分の就寝後にこっそり徘徊していたら、世界の見え方が裏返ります。</p>
<p><strong>読まない方がよかった、知らない方が幸せだったと後悔したところで遅いのです。</strong>反面、職人と同じ世間に憚る性癖を持っている人にはバイブルになるのではないでしょうか。私は後者でした。</p>
<p>あなたの人生を変える劇毒にもなりうる一冊、覚悟を決めて読んでください。</p>
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<div class="booklink-detail">江戸川乱歩 春陽堂書店 2015年03月</div>
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			</item>
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		<title>『重力ピエロ』ネタバレあらすじ・解説【環境と遺伝子どちらが人を作るのか？】</title>
		<link>https://reajoy.net/book-report/58143/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[まさみ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 21 Sep 2023 12:07:05 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ミステリー・サスペンス]]></category>
		<category><![CDATA[書評]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[伊坂幸太郎]]></category>
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					<description><![CDATA[『重力ピエロ』は人生で最初に読んだ伊坂幸太郎の小説です。「このミステリーがすごい」のランキングにおいて上位に食い込み、各方面からの絶賛ぶりに興味を持ったのがきっかけでした。 しかも兄弟愛にフォーカスした描写が満載というこ ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="p1">『重力ピエロ』は人生で最初に読んだ伊坂幸太郎の小説です。「このミステリーがすごい」のランキングにおいて上位に食い込み、各方面からの絶賛ぶりに興味を持ったのがきっかけでした。</p>
<p class="p1">しかも兄弟愛にフォーカスした描写が満載ということで、当時から兄と弟の絆の尊さに萌えていた私は、我慢できず本屋に走りました。</p>
<p class="p1">この一冊がきっかけで伊坂幸太郎にどっぷりハマり、今では彼の著作を新刊順に読み漁っています。<strong>ミステリーとヒューマンドラマの配分がちょうどよく、難しすぎるトリックに抵抗を感じる人も、すんなり物語に入っていけるのが好印象でした。</strong></p>
<h2 class="hh hh18">こんな人におすすめ！</h2>
<div class="li-check li-mainbdr main-c-before">
<ul>
<li>血の繋がりをこえた家族愛に感動したい</li>
<li>かっこいい兄弟が活躍する話が読みたい</li>
<li>難しすぎるトリックに抵抗を感じる</li>
</ul>
</div>
<h2 class="p1 hh hh18">あらすじ・内容紹介</h2>
<p>主人公はジーン・コーポレーションに勤める仙台在住の青年・泉水。彼には二歳離れた弟の春がおり、兄弟仲は非常に良好でした。兄弟の父は癌を患い、入院生活を送っています。</p>
<p>実は春と泉水は半分しか血が繋がっていません。<strong>彼は母が強姦されて産み落とした子だったのです。</strong></p>
<p>父は兄弟を差別せず愛情を注いで育てたものの、自分の生い立ちを知った春はあらゆる性的なものを嫌悪し、家族以外の人間と上手く関係を築けなくなりました。</p>
<p>一方、仙台では連続放火事件が相次いでいました。現場の近くには謎のグラフィティアートが残され、泉水は落書きを消す仕事をしている<strong>春が犯人ではないか</strong>と疑いを持ちます。</p>
<p>何故なら春は圧倒的な絵の才能を持ち、ピカソの生まれ変わりだと自称して憚らなかったのです。</p>
<h2 class="p1 hh hh18">『重力ピエロ』の感想（ネタバレ）</h2>
<p>『重力ピエロ』は泉水と春のバディが連続放火犯を追跡するミステリーであると同時に、ハートフルなホームドラマでもあります。</p>
<p>不幸な生い立ちの春は、自分の絵の才能は強姦魔の実父譲りではと疑い、長い間苦しんでいました。</p>
<p><strong>環境と遺伝子、どちらが人を作るのか？</strong>本作を貫く命題は、簡単に答えを出せるものではありません。だからこそ泉水と春は悩み、時に衝突し合い、すれ違って傷つきます。</p>
<p>泉水と春は特別な絆で結ばれています。同じ両親から生まれた兄弟だって、彼らほど互いの為に命は賭けられません。それには春の特殊な出生が関係していますが、最も影響を与えたのは、我が子として二人を育て上げた父の存在でした。</p>
<p>印象的だったのはもし母と同じことが彼女の身に起きたら、と泉水が自問するシーン。</p>
<p>彼は心から弟を愛していることを認めながら、父のようには出産を勧められないだろうと恥じました。<strong>いわば被害者家族である彼が、真面目で善良であるが故に本来負わなくてもいい罪悪感を抱え込むジレンマには、やるせなさを禁じ得ません。</strong></p>
<p>クライマックス、真犯人と対峙した春が下す決断にも心が震えました。読後は様々な家族の形に想いを馳せ、春の幸せを願ってしまいました。</p>
<h2 class="p1 hh hh18">まとめ</h2>
<p>伊坂幸太郎はトリッキーなミステリーを数多く発表していますが、『重力ピエロ』はどちらかというと一般文芸寄りで、ミステリーマニアならずとも楽しめる小説に仕上がっています。</p>
<p>泉水の父親が息子たちにかける言葉は、<strong>遺伝子の呪縛に縛られた読者にとっても、人生の指針になるのではないでしょうか。</strong></p>
<p>子供は親のクローンじゃないのだから、自分が選んだ未来を掴み取ることも可能なはずです。</p>
<p>かっこいい兄弟が活躍する話が読みたい方、血の繋がりをこえた家族愛に感動したい方は、ぜひ読んでください。</p>
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<div class="booklink-detail">伊坂 幸太郎 新潮社 2006年07月</div>
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		<title>『虐殺器官』あらすじとネタバレ感想【善悪の価値観がゆらぐSF小説の金字塔】</title>
		<link>https://reajoy.net/book-report/58140/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[まさみ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 21 Sep 2023 08:49:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[書評]]></category>
		<category><![CDATA[SF]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[アニメ化]]></category>
		<category><![CDATA[伊藤計劃]]></category>
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					<description><![CDATA[伊藤計劃を知ったのは、本作が「ベストSF2007」国内篇第1位に輝いたことがきっかけでした。 私が普段読んでいるのはミステリーやホラー中心で正直なところSFには疎く、難しい専門用語ばかりという先入観もあり敬遠していました ... ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="p1">伊藤計劃を知ったのは、本作が「ベストSF2007」国内篇第1位に輝いたことがきっかけでした。</p>
<p class="p1">私が普段読んでいるのはミステリーやホラー中心で正直なところSFには疎く、難しい専門用語ばかりという先入観もあり敬遠していました。</p>
<p class="p1">しかしタイトルのインパクトに惹かれ、物は試しと買ってみたところ、言葉を用いたテロリズムの恐ろしさに戦慄、<strong>ソリッドな文体とハードな世界観の虜になりました。</strong></p>
<p class="p1">続編に位置づけられる『ハーモニー』『屍者の帝国』も読了済みですが、最初に読んだ『虐殺器官』が最も印象深いです。</p>
<h2 class="hh hh18">こんな人におすすめ！</h2>
<div class="li-check li-mainbdr main-c-before">
<ul>
<li>重厚な物語が読みたい</li>
<li>善悪について考え直すきっかけを得たい</li>
<li>思想や哲学に興味がある</li>
</ul>
</div>
<h2 class="p1 hh hh18">あらすじ・内容紹介</h2>
<p>主人公はアメリカ情報軍所属のクラヴィス・シェパード大尉。戦争犯罪人の暗殺任務に就く軍人です。</p>
<p>ある時クラヴィスは<strong>後進国で虐殺を扇動しているアメリカ人ジョン・ポール</strong>の処分を命じられました。</p>
<p>ジョンの足跡を追い、身分を偽りチェコのプラハに飛んだクラヴィスは、ジョンの元愛人であるルツィアと恋に落ちます。</p>
<p>ルツィア曰く、ジョンは<strong>「虐殺の文法」</strong>を組み込んだ演説を用い、後進国の革命家や指導者を虐殺に向かわせたのだそうです。クラヴィスは虐殺文法の核心に迫ろうとするものの、プラハに潜伏したジョンの協力者の妨害を受け、絶体絶命の窮地に陥ってしまいます。</p>
<p>はたしてクラヴィスはジョンを暗殺し、彼と共に消えたルツィアを取り戻せるのでしょうか？</p>
<h2 class="p1 hh hh18">『虐殺器官』の感想（ネタバレ）</h2>
<p>『虐殺器官』のストーリーを一口で説明するのは困難です。本作は近未来のディストピアを描いた<strong>「ミリタリーSF」</strong>にして、言葉が秘めた無限の可能性に触れた<strong>「次世代の哲学書」</strong>でもあります。</p>
<p>ジョン・ポールは自身の研究の中で、人々の暴力性を誘発する虐殺文法を発見しました。</p>
<p>彼がただの悪役と一線を画すカリスマ性の獲得に至ったのは、そこに<strong>強い思想</strong>があるからに他なりません。それは祖国の平和を維持するために発展途上国を切り捨てたのです。</p>
<p>クラヴィスもまた言葉に対するフェティシズムを持ち、世界を股にかけた壮絶な戦いを通し、<strong>宿敵であるジョンへの理解を深めていきます。</strong></p>
<p>大事な人々を守るため、その他の犠牲に目を瞑るのは正しいのか？</p>
<p>「ここだけは平和」と「ここ以外は平和」、叶うならどちらを選ぶか？</p>
<p>祖国に尽くす大義と人として譲れぬ正義の間で揺れ動き、<strong>ジョンとの対話を経て断腸の決断を下すクラヴィスの姿</strong>は、メディアが報じる戦争のニュースを聞き流し、罪深い怠惰を享受する全ての人々に自戒を促します。</p>
<p>硬質な文体が紡ぐ戦闘シーンは圧巻の迫力で、<strong>死体が焼ける戦場の匂いまで伝わってくる</strong>ような錯覚を起こします。</p>
<p>アニメ映画の結末とは若干異なるものの、原作ラストにおいて一人生き残ったクラヴィスがピザを食べる名場面には、欺瞞の代償を払わされたやるせない虚無感が漂っていました。</p>
<h2 class="p1 hh hh18">まとめ</h2>
<p>『虐殺器官』は、<strong>作品自体が思想実験の装置</strong>であるかのような、不思議な読後感を与えてくれます。</p>
<p>世界中に紛争の火種をまいて祖国を守るジョンの信念に賛同するか、祖国を見捨て世界の救済に動くクラヴィスの良心に共感するか、どちらを支持するかで自分の本性まで炙り出されるので、<strong>善悪の価値観が根本から揺らぎました。</strong></p>
<p>クラヴィスの仲間たちが一人また一人と脱落していく鬱展開や、解釈が分かれるラストも相まって、読むのに覚悟がいる小説です。</p>
<div class="cstmreba">
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<div class="booklink-detail">伊藤計劃 早川書房 2014年08月</div>
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