文学フリマって?
文学フリマと聞いて、フリマとあるしなにか本でも売ってるの?と想像はつくかと思います。
では具体的にはどんなものが売ってるのか、雰囲気はどうなのか、なにかルールがあるのか、と行ったことがない人だとちょっとわかりません。
と、いうことで11月25日(日)の文学フリマ東京に実際にお客側&出店側として参加したので、その体験をもとに紹介していきたいと思います。
文学フリマは簡単に言ってしまうと、コミケの文学バージョン。
多くの人は縮めて文フリと呼んでいます。
趣味で小説や詩、短歌などの創作をしている人たちが、自分たちの作品をまとめた冊子を販売しています。
同じような趣味嗜好、目的をもった人たちが集まって一つの冊子をつくる、いわゆる同人誌というものです。
現在(2018年11月14日)は、年間10回、全国9都市で行われています。
具体的には……
札幌・岩手・前橋・東京・金沢・京都・大阪・広島・福岡
写真は実際の文フリの様子です。広さは40m×20mほど。
20mシャトルランを思い出していただければ想像はつくと思います。
1階と2階で行われています。ぼかしをいれてありますが、多くの人でにぎわっているのがわかると思います。
それもそのはず、今回の文フリ東京はなんと約980ブースと、1000近い団体が参加しました。
1年前は830ブースでしたから大幅に増え、どんどん活発になっていることがわかります。
つまり、簡単に言ってしまうと1000種類の同人誌が販売されていることになります。
1つの団体で複数作品出しているところが多いので、実際はその2倍3倍…… ならなにを買えばいいの、とわからなくなってしまいそうです。
ということでまずはどんなものが売られているのか紹介していきたいと思います。
どんなものが売られているの?
販売されている同人誌は大きく分けて4種類あります。小説、詩歌、ノンフィクション、評論です。
入場したときに配れる冊子にきちんとジャンル分けされています。
小説だったら、純文学やエンタメ・大衆小説、児童文学・絵本、アンソロジー、短編・掌編・ショートショート、海外文学・翻訳、SF、ホラー・怪奇、ファンタジー・幻想文学、ライトノベル、恋愛、BL、百合、青春・学園、歴史・古典、郷土……
詩歌だったら、現代詩・散文詩、俳句・短歌・川柳、イラスト、写真……
ノンフィクションだったら、エッセイ・随筆、ルポ・ドキュメンタリー、旅行記、写真……
評論だったら、サブカルチャー、映画、文化研究、文芸批評、社会批評、現代思想・哲学、アニメ・マンガ・ゲーム……
とジャンル分けされていますが、どうしたらいいのやらといった感じですよね。
ちょっと途方に暮れてしまいますが、いつもの本屋さんのようにぶらぶら見て回ってみてください。
同人誌といっても普通に本屋さんで売られていてそうなレベルのものもあります。
ほとんどの団体が何かしらのテーマを決めて出店しています。
気になるテーマだったり、素敵な装丁だったりと選ぶ理由はなんでもいいです。
もちろん普段読むような、好きなジャンルのものを見てみるのもいいと思います。
評論だったら、話題となったドラマやマンガについておもしろい視点から解説しているようなものまであります。
値段は無料のものから2000円あたりまでさまざまですが、500円前後のお手軽なものばかりです。
当然ですが、こういう同人誌は書店では売っていないので、文フリでしか買えません。
気になったら、ためらわずに買っちゃいましょう。
そしてチェックしておきたいのが、なかにはそれを職業にしている人も出店しているところです。
趣味でやっている人ばかりと思いがちですが、実際に本を出版していたり新人賞の受賞経験があったりという方もいます。
他には地方の出版社が出店していることもあります。
書肆侃侃房という福岡からの出店もありました。新鋭短歌や韓国文学で話題の出版社です。
文フリの楽しみ方
文フリに行くにあたって特別な準備などは必要ありませんが、なんにも準備しなくてもいいということはもちろんありません。
用意しておいたいいものなどやマナーを確認しておきましょう。
- ICカードにチャージしておく
場所によっては改札が多くない駅の場合もあります。
やはり時間帯によっては混むので前日や当日の自宅の最寄り駅などで事前にチャージしておきましょう。
- 細かいお金を用意しておく
各ブースでおつりは用意してありますが、100円玉と500円玉は何枚か用意しておきましょう。
100円単位の販売がほとんどですので細かすぎる小銭は用意しなくても大丈夫です。
中には少し高めのものもあるので1,000円札も念のため用意しておきましょう。
5,000円札や10,000円札を出されてしまうと、出店者側も戸惑ってしまいますし、スムーズな会計のためにも【100円玉・500円玉・1,000円札】は予算分お財布の中に入れておきましょう。
- カバンは余裕のあるものにする
ほとんどのブースではレジ袋のようなものは用意していません。
1冊や2冊でしたら大丈夫かもしれませんが、きっとついつい買いすぎてしまうでしょう。
フリーペーパーも意外と配られかさみますし、中には結構な重量のものもあるので、いつもより大きめのカバンやトートバックを用意しておくといいでしょう。
- 試し読みは見本誌で!
ブースを周っていると興味を惹かれる表紙や気になるテーマで書かれたものなど、中身も確認したくなるものに出会うと思います。
そういうときはぜひ手に取って確認してほしいのですが、そのときは「見本誌」で確認してください。
各ブースでしっかりと自由に手に取ってみてもいい見本誌が置いてあります。
出店者側から「ぜひお手に取ってご覧ください」など声をかけてくれることも多いので、神経質になりすぎなくてもいいですが、一言あるとそこから会話にも繋がっておすすめです。(見本誌を用意していなかったら確認して置いてあるもので試し読みしても大丈夫です!)
- 見本誌コーナーの活用!
混んでいるところが苦手ゆっくり確かめてから買いたいという方はぜひ見本誌コーナーを活用してください。
会場から少し離れたところに各ブースが提出した見本誌が集められた場所があります。
ここでは人も多くありませんし、ブースの前を占領してしまう心配もなく、ゆっくりと読むことが出来ます。
置いてある見本誌には【新刊か既刊か・売られている場所・価格】が書かれていますので、ここでお気に入りものが見つかったら、チェックして買いに行きましょう!
- 帰ってからも楽しもう
買ったものが読み終わったらぜひTwitterで呟いてみてください。
出店者側がエゴサーチしている場合もあります。
励みにもなるので感想を呟いてみてください。
冊子の一番最後にある奥付というところに、その出店者のTwitterアカウントやウェブサイトが書かれているので、そこまで読んでみてください。
出店は一度限りではないところがほとんどですので、気に入ったらフォローして新刊情報をチェックしましょう。
場合によっては無料で作品を公開しているところもありお得です。
- BOOTHに登録しよう!
あとあとになって読みたくなった場合、もう買えない、なんて諦めないでください。
全員が行っているわけではありませんが、BOOTHというサイト、アプリで通販を行っている場合があります。
送料分はやはりいくらかは高くなってしまいますが、手に入れそびれたものを読むことができます。
次回の文学フリマ
もし文フリに興味を持ったらぜひ次回の文フリに参加してみてください。
全国で開催されていますので、近くで開かれているかもしれません。
- 2019年1月20日 第三回 文学フリマ京都
- 2019年2月24日 第一回 文学フリマ広島
- 2019年3月24日 第三回 文学フリマ前橋
- 2019年4月20日 第五回 文学フリマ金沢
- 2019年5月6日 第二十八回 文学フリマ東京
- 2019年6月9日 第四回 文学フリマ岩手
- 2019年7月7日 第四回 文学フリマ札幌
- 2019年9月未定 第四回 文学フリマ大阪
- 2019年10月20日 第四回 文学フリマ福岡
次のページ
書き手にコメントを届ける