人気SFアクション漫画『ワールドトリガー』。
少し正義感の強い主人公・三雲修(みくも おさむ)と謎の転校生・空閑遊真(くが ゆうま)が「ボーダー」に入隊し、異次元からの侵略者「近界民(ネイバー)」に立ち向かう物語。
仲間やライバルのそれぞれの視点から発せされる言葉には印象的なものが多い。
その中から今回はこれからの生活に役立つような名言を30個厳選しました。
三雲修
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玉狛第二(三雲隊)の隊長である、通称「メガネくん」。元々はボーダーの入隊試験に落ちた落ちこぼれであるが、遊真と出会ったことで運命が大きく変わりました。
自分のことを顧みない強い正義感を持っており、その姿は遊真に「面倒見の鬼」と揶揄されるほど。
僕はヒーローじゃない。誰もが納得するような結果は出せない(10巻85話)
市民を守るために無断でトリガーを使ってしまった修が記者から責められたときに言ったセリフです。
これは修の人間らしさが出ているとても印象的なセリフです。
なぜなら大抵の少年漫画の主人公は、ピンチの時に颯爽と現れ、完璧で誰もが納得する結果を出すからです。
しかし、私たちの現実世界ではそうはいきません。
修も言っていますが、運命はこちらの都合とは関係なくやっています。
完璧ばかりを目指すのではなく、現状で自分ができる最善の行動をとり続けられることが現実世界ではヒーローになるのです。
ぼくはぼくのやるべきことをやる。反省は全部終わってからだ(8巻69話)
敵の攻撃によりキューブ化してしまった幼馴染かつチームメイトの雨取千佳(あまとり ちか)を守ると決めたときに言った修のセリフです。
自分の力不足も原因の1つとなってしまったので、普通なら落ちこんだりしてしまいます。
しかし、すぐに気持ちを切り替えて助けることだけに専念します。
誰しも失敗はします。
しかし大事なのは失敗をしないことではなく、失敗をした後どうするかです。
反省をしている時間があるなら次の行動を起こしましょう。
自分が「そうするべき」と思ったことから一度でも逃げたらきっと本当に戦わなきゃいけない時にも逃げるようになる(3巻21話)
「困っている人を見過ごせないのか?」と聞かれた修が言ったセリフです。
自分の嫌なことから一度でも逃げてしまったら、その癖が付いてしまいます。
部活を一度サボってしまうと、行く気が無くなってしまうのと同じかなと思います。
「継続は力なり」この言葉を思い出させてくれます。
空閑遊真
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赤い目に白髪の外見と、小柄な体格が特徴の玉狛第二のエースであり、修の相棒。
亡くなった父親を蘇らせる方法を求めて「こちら側」にやってきた人型近界民(ネイバー)。傭兵経験があるため、戦闘能力がずば抜けて高いです。
おまえ……つまんないウソつくね(1巻6話)
遊真の「嘘を見抜く」というサイドエフェクトが初めて登場したシーンです。
転校生である遊真にゴミを投げつけてきた3バカに対して意味を尋ねたところ、3人は日本式の歓迎挨拶だと嘘をつきます。
遊真はその嘘をサイドエフェクトによって見抜くのでした。
「つまらない嘘」という言い回しはよく使われるものですが、サイドエフェクトの内容と合致していて、遊真のかっこ良いセリフになっています。
勝ち目が薄いからって……逃げるわけにはいかない(9巻76話)
修が過去に遊真に対して言ったセリフを、遊真が思い出して繰り返し言ったセリフです。
ヴィザ戦は実力的には勝ち目がなく絶望的で、しかもその中で遊真は「勝たなければいけない」という厳しい状況に追い込まれていました。
過去に父親の命と引き換えに生き延びたことを思いだし、「悪いな親父」と言った後、このセリフに続いていて、遊真の覚悟が見て取れる場面です。
空閑有吾
遊真の父親。旧ボーダー創設メンバーであり、城戸正宗及び最上宗一とは同輩で林藤匠・忍田真史の先輩に当たります。
敵に襲われ、瀕死だった遊真を助けるために自ら黒トリガーとなり絶命しました。
また、遊真の「嘘を見抜く」サイドエフェクトはもともと有吾のものです。
法律(ルール)ってのは世界を回すためにある おまえを守るためじゃない(1巻2話)
遊真が父親である有吾から教えてもらった3つの教えの最後の1つです。
有吾の言葉は的確に物事の本質をつく印象があります。
このセリフもその代表的なセリフですね。
確かに私たちの生活はいくつもの法律(ルール)によって監視されていますが、常に守ってくれるわけではありません。
個人の利益ばかりを優先していては、法律は機能しなくなります。
法律は手段の1つであって、何事もまずは自分の力でどうにかしなければなりません!
親の言うことが正しいと思うな(3巻18話)
遊真が父である有吾からもらった3つの教えの1つです。
自分よりも多くのことを知っている親の言うことはもちろん聞いた方が良いです。
しかし、親の言ったことだけが全てだと思っていると、いざというときに対応できません。
人生の正解は誰にも分りません。
親と自分の道は違うのだから正解も違います。
自分の意思で選択した道を正解にする努力をしましょう!
正解はひとつじゃない。物事にはいろんな解決法がある。逆に解決法がないときもある。ひとつのやり方に捉われるな
こちらも先ほどと同様、3つの教えの1つです。
有吾の教えは本当に私たちに役立つものばかりです。
何かの物事を考えるとき、つい頭が固くなってしまい、1つの方法に囚われてしまうことがあるのではないでしょうか。
時代が次々に変化していくように、正解への道も多様化していきます。
しかし、どれだけ考えてもわからないこともあります。
そんなときは悩み続けるのでななく、答えがないことが答えなのだと割り切って次へ進んでみるのも大事だと思います。
雨取千佳
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修の幼馴染であり、膨大なトリオン量を持つ玉狛第二のスナイパー。そのトリオン量は、ボーダートップだった二宮の3倍以上。雨取が使えばただのライフル弾も大砲に変わってしまうほどです。連れ去られた兄と友人を探しています。
今度こそ、友達は わたしが助ける!!(6巻52話)
友達が敵に捕まってしまい、混乱してしまっていた千佳が正気を取り戻した際に言ったセリフです。
自分のトリオン能力の高さから、兄と友達を事件に巻き込んでしまったと悔いている千佳ですが、その能力を今度は友達を助けるために使えるまでに心身共に強くなりました。
結果的にこの後雨取は友達を救うことに成功します。
わたしは結局いつも 自分のことばっかり考えてる……(21巻179話)
ヒュースに「千佳が敵を撃たなければ遊真や修が死ぬ場合もある」と言われたときに、初めて自分が「人を撃つ」ことに対してどう思っているかを話した場面でのセリフです。
「2人を助けたいと思うから最終的には撃つと自分でも思うけど、それは正義感ではなくそれ以上にお前が撃たなかったせいでと思われるのが怖いから」と今までため込んでいた気持ちを吐き出します。
ずっと長い間、心に抱えていた感情を打ち明けたとても勇気のある行為で、印象に残る場面です。
ヒュース
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玉狛第二に一時的に加わっている人型近界民。元はアフトクラトルの遠征部隊の1人として現れた敵でした。
極めて高い戦闘力を持っており、初めてボーダーの武器を使ったにもかかわらずアタッカー6位の生駒と互角に渡り合いました。

オレが二人目のエースになってやる(17巻147話)
ヒュースが一時的に玉狛第二に加入することになった際、修に対して言ったセリフです。
敵であったヒュースの加入を受け入れるかどうか戸惑う修に、玉狛第二の長所と短所を見学した1度の戦闘で正確に言い当て、その上で自分が隊に加わった際のメリットを提示することで自分の価値を一瞬で理解させました。
一見すると自信過剰なセリフにも思えますが、数多の戦闘を経験したヒュースだからこそ言える客観的かつ冷静な判断から出た名言です。
損か得かは関係ない。再び王の前に立つときに己に恥じるところがあるかどうかだ(17巻147話)
遊真から「本国の情報をボーダーに教えた方が得するのでは?」と言われたときのセリフです。
実際、他の仲間がすでにある程度の情報を吐いているためボーダーと仲良くしていた方がヒュースにとっても当然得であり、本国に帰りたいのであればなおさらでもありました。
しかしそれを理解した上でのこのセリフは、ヒュースの国に対する忠誠心をより強く感じさせました。
レプリカ
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遊真の父・有吾(ゆうご)によって造られた、遊真のお目付け役・自律型トリオン兵。完全な自我をもっており、公私にわたる遊真のサポートや修への助言をしています。
ちなみに、モデルは作者の自宅にあった炊飯器だそうです。
それを決めるのは私ではないユーマ自身だ(1巻1話)
学校に遅刻してしまった遊真がレプリカに対し、「トリガー使っていい?」と聞いたときにレプリカが言ったセリフです。
何気ないやりとりですが、本作が様々な「決断」が描かれる漫画でもあることから、このセリフが繰り返し使われることで重要な意味を持ってくるようになります。
迅悠一
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ボーダー内に2人しかいないS級隊員の1人であり、自称「実力派エリート」。
昔、修を近界民から救っており、修がボーダーに入るきっかけになった人物です(本人はおそらく覚えていない)。
ブラックトリガー「風刃」とサイドエフェクト「未来視」を持っています。
パワーアップはできるときにしとかないと いざって時に後悔するぞ(5巻43話)
修のB級昇格や三輪に風刃を使うように誘った時に、背中を押すように迅が言ったセリフです。
作中で2度も同じことを言っていることから「パワーアップをできる時にしておかなかったために、何かしらの後悔をしている」ということは間違いないと思います。
後輩たちにはそんな経験をして欲しくないとする、先人の鑑のような行動です。
大丈夫だ……未来はもう動き出している……(4巻32話)
黒トリガー争奪戦が終わった夜、風間に「何故形見を手放した」と言われたことを自室で一人思い出しながら迅が呟いたセリフです。
「形見を手放したぐらいじゃ、最上さんは怒んないよ」と笑って済ませていますが、本当は師匠の形見である風刃を傍に置いておきたかったはずです。
それでも「未来」のために行動した迅のかっこいい場面です。
木崎レイジ
7月2日はA級・玉狛第1のパーフェクトオールラウンダー、木崎レイジ隊長の誕生日!!
近・中・遠距離すべてがマスターレベルの実力者。戦況に応じて機転を利かせる多彩なトリガーに加え、「全武装」で無双する圧巻の強さで、三門市を守り抜きます!#ワールドトリガー#レイジさんお誕生日おめでとう pic.twitter.com/EgWcVaXOOD— ワールドトリガー公式 (@W_Trigger_off) July 1, 2020
鍛えられた筋肉が特徴のボーダー最強部隊・玉狛第一の隊長。
ボーダー唯一の「パーフェクトオールラウンダー」であり、様々な武器を使い分けて戦います。中でも専用オプションである「全武装(フルアームズ)」は、もはや戦闘機のような破壊力です。
泣くな 「玉狛」はまだ負けていない(8巻63話)
ヴィザに負けてしまったレイジに対して、全武装を使えば勝てたのにと泣きつく陽太郎に対して言ったセリフです。
確かに使っていれば状況は変わっていたのかもしれませんが、戦争では個人の勝敗ではなく、チームが勝利するかどうかが重要となります。
自分の役目をしっかりと分かっているレイジの経験値の多さや大人の余裕が見て取れた場面でした。
烏丸京介
5月9日は「ねこ座」の16歳、烏丸京介隊員の誕生日!!
玉狛のメンバーから、迅さんのおさがりじゃないアウターとかプレゼントしてあげて欲しいですね!! …さらにイケメンに手がつけられなくなってしまう!!#ワールドトリガー#とりまる隊員お誕生日おめでとう pic.twitter.com/5QtOv9OPKp— ワールドトリガー公式 (@W_Trigger_off) May 8, 2019
「とりまる」の愛称で知られる玉狛第一の隊員で、元・太刀川隊メンバー。
レイジが師匠であり、その腕前から修だけでなく木虎も稽古をつけてもらったことがあります。
専用トリガー「ガイスト」は、時間制限があるものの状況に応じた能力に特化した力を出すことができるという便利な武器です。
自分が目指す最高の動きをイメージしろ それに近づくためにはどうすればいいか考えて動け「訓練」はそのためにある(6巻50話)
訓練で、モールモッドに苦戦している修に対して烏丸が言ったセリフです。
これは部活や仕事などあらゆることにでも言えることですが、「目標」があるのと無いのとでは練習過程も得られる結果も大きく違います。
烏丸は「練習を本番のように」を意識しているかどうかが、より早く上達するかどうかを左右しているのだと的確なアドバイスしていて、修にとって良い師匠であることが分かります。
小南桐絵
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玉狛第一のエースで、遊真の師匠。6年以上前から隊員であり、現役の隊員の中では最古参です。
現在はランク戦に参加しておらず、No.3アタッカーという肩書ですが、No.1の太刀川と、お互いが自分より下だと言い合っています。
何事もすぐに信じてしまう騙されやすい性格です。



あんたがあたしに勝てたらちゃんと名前で呼んであげるわ(3巻23話)
遊真のことを「おチビ」と呼ぶ小南に対して「おチビじゃないよ。空閑遊真だよ」と言い返した遊真にさらに言い返した時のセリフです。
その前に遊真も「こなみ」と呼び捨て、「おれに勝てたら先輩って呼んであげるよ」と言っていることからなかなかの負けず嫌いですが、それに言い返す小南もさすがの性格です。
1本取られたあとは、約束をちゃんと守るところに性格の良さが表れています。
太刀川慶
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A級1位に君臨する太刀川隊の隊長。個人でも総合成績トップであり、誰しもが認めるボーダーNo.1隊員です。
ノーマルトリガー最強と言われる忍田本部長に鍛えられた剣の技術は、迅すらも凌ぐと言われています。ただし、学業の方は全くもってダメダメです。



気持ちの強さで勝負が決まるって言っちまったら、じゃあ負けた方の気持ちはショボかったのかって話になるだろ(12巻99話)
ランキング戦で熊谷が村上に負けた後、その試合を見ていたNo.1 攻撃手である太刀川が言った優しさあふれるセリフです。
気持ちを強く持つことはとても重要です。
しかし、勝負というものはそれだけでは決まりません。
気持ちが強くても、負けるときは負けます。
つい、気持ちが弱かったから駄目だったのだと思ってしまいますが、このセリフでハッとさせられます。
風間蒼也
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機動性を武器とするA級3位・風間隊の隊長で、No.2アタッカー。
158cmという小柄な体格を活かした機動力が持ち味であり、その立ち回りは無駄のない洗練されたものです。



当たり前のことをやっていては先を行く人間には追いつけない(13巻115話)
修が団体戦で敗北したことに対して風間が言ったセリフです。
修は才能に恵まれていません。
だからこそ鍛錬や工夫した戦いをします。
しかしそれは他の人も同じで、それだけでは差は一生縮まりません。
成長するのは自分だけではありません。
部活でも仕事でも、ただ漠然とやっているだけでは上の人には追い付けません。
自分に合った自分だけの戦略を考える必要があります。
嵐山准
7月29日はボーダーの顔・嵐山隊を率いる嵐山准隊員の誕生日!!
従姉弟の小南隊員とはまさかの一日違い!なんという偶然でしょう!今日は大好きな家族と一緒に「海の幸」を堪能してください!#ワールドトリガー#嵐山隊員お誕生日おめでとう pic.twitter.com/UKr5CeRQRp— ワールドトリガー公式 (@W_Trigger_off) July 28, 2016
ボーダーの顔として活躍するA級5位・嵐山隊の隊長。
いつでも明るく誰にでも優しい性格で、ルールを破って市民を助けた修を庇うという強い正義感も兼ね備える、まさに太陽のような人物です。
全てのボーダー隊員の模範的存在でもあります。
ただ、お前とは違うやりかたで戦う人間もいるってことだ(4巻26話)
迅のやり方を否定する三輪に対して嵐山が言ったセリフです。
三輪と嵐山では全ての面においての行動が全く違うため派閥も別れており、今回は城戸一派と玉狛一派の代理戦争といったところになっていると思います。
嵐山は、大事な人を亡くした辛い経験をどう力に変えていくかは人それぞれだと言います。
これは本当にその通りであり、顔だけではなく全ての面でかっこいいところを見せてくれる嵐山に感激する名言です。
木虎藍
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いかにも性格がきつそうな顔つきをしているA級5位・嵐山隊のエース。中学生にしてA級になったエリートで、その分プライドも高いです。
物語の序盤、成果を上げ続ける修をライバル視していました。
無償のやさしさはいずれ重荷に変わります(14巻123話)
修に対しての評価が辛口だと仲間に言われた木虎が言ったセリフです。
優しさには色々な種類があります。
ただし、甘やかしと優しさは同じではありません。
時には「厳しさをもって接することで仲間を成長させる。」これも1つの愛であり、優しさの形なのだと気づかせてくれます。
あなたが失敗したんじゃないわ むこうが対応したのよ
敵との交戦で攻撃を防がれ、熱くなった仲間に対して木虎が冷静に言ったセリフです。
自分の思い通りにならなかったとき、人は自分を責めてしまいがちです。
でも、自分だけを責めていては疲れてしまいます。
時には相手が対応したことを褒めることも自分のために重要です。
三輪秀次
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A級7位・三輪隊の隊長で、遊真が戦った最初のA級隊員。
姉を目の前で近界民に殺された過去を持っており、強い復讐心が三輪を強くさせる原動力になっています。
相手のシールドを貫通する鉛弾(レッドバレット)が得意です。
動くな ボーダーだ(2巻13話)
千佳のトリオン量を、レプリカを使って測っていた遊真と修の前に現れた三輪が言ったセリフです。
ボーダーの管理下にないトリガー、近界民との接触を確認したとして攻撃を開始します。
初めて出てきたA級隊員の強さや三輪の強キャラ感がとても印象に残っている場面です。
近界民への復讐を糧に生きている三輪だからこそ、この重圧のある雰囲気を出せたのかもしれません。
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とても分かりやすく、いいネタになりました(小説)
ありがとうございます