ポモドーロ・テクニックとは
25分集中して、5分休む。これを1ポモドーロ、略して「1ポモ」と呼ぶ。
4ポモ終わったら、20分から30分ほど大きな休憩を挟む。
ポモドーロ・テクニックのいいところ7つ
1. 軽やかな出だし
何事も立ち上がりの腰が重いものだが、ポモドーロ法の場合、やることはシンプルである。ただ、アプリやタイマーのポモドーロボタンを押すだけである。これで作業は開始される。カチっとスイッチが入る。
2. 締切による集中
25分という短い締切があるので、その中で力を出し切れる。他のことに気を取られず集中しようという意識が自動的に働く。何より25分経ったら5分休まないといけないのである。
3. 脳の回復
25分の後の5分間、目を瞑ったり、トイレに行ったり、立ってストレッチをしたり、家事をすることで、脳が休息する。人間の集中力は25分あたりで落ち始めるので、ここで回復しておくことによって、常に全速力で走り続けられる。つまりはマリオのスターを取った状態で常に作業や勉強を行える。
4. シングルタスクによるメリハリ
メリハリがつく。この時間で何かを全力でできる。マルチタスクをするとほとんどの人は能率がかなり落ちるという研究があるが、シングルタスクをする気持ちよさを味わえる。力を使い切れている感覚。
5. 休憩で細々したことが進む
在宅ワークや自宅での作業において特に有効なのが、休憩の5分で細々とした家事(洗濯や掃除、食器洗い、ゴミ捨て)など細々したことがここで片付けられる。するとこれらの家事はなんと休憩の心身のリフレッシュという「良い作業」に変わるのである!仕事が終わった時にはすでに家事の大半が終了している奇跡。心地よいリズム。もちろん筋トレや柔軟体操などしても面白い。
6. 休憩中の発見、発酵
カフェなど他のことがしづらい場合は、SNSを見てもいいのだが頭を休ませたいので目を瞑ると良い。目も休まる。そして、何よりこの時に脳はぼーっとさせると、脳の無意識での計算や整理みたいな機能が起動し、休憩後に良いアイディアや解決法が生まれやすいのが分かる。一度没入から離れ俯瞰し、しかも内容が整理されている。行き詰まってしまった時など特に有効で、別のアプローチにさっさと切り替えられたりする。休憩を挟まないとこの方向転換が遅れたりして、時に何時間の停滞にもつながる。
7. 粘れる
集中力が切れてきた場合も、「あと○分で休める!」という明確な目標のもと、粘れるモチベーションを維持することができる。終わりがわかっていると希望を持てるものである。
何より休むことが大事
ポモドーロ法は休みが全てである。
休むことさえできれば、集中は保たれ、その時間の生産性と充実感は保証される。
その一方、ポモドーロで最も難しいのもまた休むことである。続きをそのままやってしまいたくなるからだ。いつの間にかタイマーが勝手に進むか止まったままになる、というのがありがちな状態。その場合、ポモドーロ・テクニックから得られる楽しさや生産性を享受することはできなくなる。
恩恵を受けるためには、断固として休む必要がある。5分きっかりでなくてもいい。1分でもいいから作業を中断することが大切だ。PCなら画面をスリープにするか、明度を落とす、席を立つ、目を瞑るなど。
もし休みを入れない場合、それはタイマーを動かしているだけであって「ポモドーロ・テクニック」ではない。そのような認識をしっかり持っておかないと、判断を誤る。
「ポモドーロしたけど捗らなかった/不完全燃焼だった」のではなく、休みがなかったから集中力が落ちていただけであり、「4P分の仕事をした」と思っていても2P目以降休まなかったのなら「2Pと1時間の仕事をした」と言うのが正しい。
休む勇気。
休憩中に何をするか
おすすめは次の5つ。もちろんこれ以外もありだが、実践して良いと思ったもののみ紹介する。
1. 目を瞑る
寝はせずとも目を瞑っているだけで、目も脳も休まるのが分かる。視覚という最大の情報刺激を減らすことが本当の休息につながる。
そして、ポモ再開後、脳の回復が顕著にわかりやすく、俯瞰効果が得られやすい。
2. 家事
家事はやらなければならないタスク感の強い活動だが、休憩中に行うことでちょうど良いリフレッシュに変わる。頭をそんなに動かさなくてよく、適度に身体が動くので本当にちょうど良い。
慣れると、家事をあえて残しておき、ポモドーロ開始をしてしまって、レスト中に片付ける段取りをつける方法も取れる。
ロング休憩には風呂掃除もちょうど良い。
3. 身体を動かす
30分に1回立ち上がるのが健康に良いとも言われているので、椅子から立つのはとりあえず間違いなく良いかと思われる。
筋トレやストレッチをここで行うと、リフレッシュと努力日課を同時に行えて嬉しい。
ロング休憩にはランニングにもちょうど良い。
4. 寝る
身体が疲れていたり、寝不足ならここで休めておく。逆にここで休めると知っていることで、辛いときでも作業を開始できる。
5. アイディアのメモ
集中から一度離れたときほど、脳は無意識下で情報を整理するのでアイディアが出やすい。しかし、そのまま作業を開始してしまってはポモドーロでなくなってしまう。
ということでアイディアが湧いたらメモだけ付箋か何かに書きつけるのが良い。
さらに力を出すために
1日にこの作業は何Pまでしかやらない、と決めるとさらに締切効果が勝り、圧倒的な取捨選択が行われる。
そのポモの間になんとしてでも進めたいと思うようになるからだ。これを実践すると、いかに「本当はやらなくてもいいこと」「後に回した方が効率がいいこと」をいつも途中に挟んでしまっているからが分かる。
おすすめのアプリ
圧倒的に「Focus To-Do」である。ポモドーラーのポモドーラーによるポモドーラーのためのアプリだ。
無料でも使えるし、金を払う価値もある。きっと何倍にもなって返ってくる。これを投資という。
結論ーー何をすればいいか?
ポモドーロアプリをダウンロード
→ポモドーロを開始
→休憩時間は1分でもいいので、必ず作業を中断する
これさえ守れれば、自動的に集中できる仕組みがポモドーロ・テクニックだ。
あなたは力を出し切れる。
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