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官能小説おすすめ15選【大人の世界にようこそ!】

官能小説と聞いて、どんなものを思い浮かべるだろうか。

「エロい話」と単純に考えてしまうのは大間違いだ。

男女間もしくは同性間での交流と性交を主題とした小説のジャンルを指し、ポルノ小説とも言われるが、ジュブナイルポルノ(あまり使われる言葉ではないが、アニメ・マンガ調のイラストをカバー・表紙・口絵・挿絵などに使用した、異性間もしくは同性間、さらには人外のものとの性描写を含む娯楽小説)やボーイズラブ小説・ティーンズラブ小説なども含まれている。

意外と広いこのジャンルは、文学的な薫りのする格調高いものから親しみやすいものまで幅広いことが特徴だ。

本記事ではその中から、おすすめの作品を15冊紹介したい。

『アダルト・エデュケーション』村上由佳

アダルト・エデュケーション

12年ぶりによみがえる同級生との秘密の恋

高校の同窓会に参加した主人公・美羽は、かつて愛し合っていた同級生の女性・オカザキと12年ぶりに再会する。

徐々に明らかにされていくオカザキとの官能的な日々に、見てはいけないものを見ているような後ろめたさと、二度と戻ることができない過去の切なさが強く胸を打つ。

本作は愛や性を通じて、人生の様々な出会いと別れを描く珠玉の短編集だ。忘れられない恋愛をしたことがある人にオススメしたい。

「ミズキさんとでないと、だめな躯になっちゃうよ」。弟を愛するあまり、その恋人・千砂と体を重ね続けるミズキ。千砂はその愛撫に溺れ―(「最後の一線」)。女子校のクラスメイト、年下の同僚、叔母の夫、姉の…。欲望に忠実だからこそ人生は苦しい。覚悟を決めてこそ恍惚は訪れる。自らの性や性愛に罪悪感を抱く十二人の不埒でセクシャルな物語。

ページ数 334ページ

『奥様はクレイジーフルーツ』柚木麻子

奥様はクレイジーフルーツ

夫婦のセックスレスは「仕方ない」?

旦那とのセックスレスに悩むアクセサリーデザイナーの初美がそれを解消しようと七転八倒する作品。

初美がかつての同級生や近所の浪人生から誘惑されてしまうという危なっかしい展開に目が離せなくなった。そして、セックスレスを解消しようと奮闘する彼女の可愛らしい様子は、読んでいて飽きることがない。

夫婦のあるべき形に悩んでいる人に、本作はこれ以上ない励ましを送ってくれるだろう。

結婚して三年ほどの三十歳の主婦、初美。編集者の夫とは仲が良く、優しい彼に不満はないが、夜の営みが間遠に。欲求不満で同級生の男と浮気をしそうになったり、義弟に妄想、浪人生を誘惑、果ては乳房を触診する女医にまで発情する始末。夫婦はエロさから遠ざかる?幸せとセックスレスの両立は難しい?

ページ数 253ページ

『官能と少女』宮木あや子

官能と少女

体の関係になった客に隠された切ない秘密とは?

ファッションショップに勤める「私」はひょんなことから、女性客の1人である黒川と体を重ねる関係になる。

しかし、その過程で明かされる黒川の秘密によって、官能的な2人の交わりがとても切なく儚いもののように思え、やりきれない気持ちになった。

本書に収められている6篇は、いずれも「人の心の純粋な部分」が繊細に描かれており、言葉にできない不思議な読後感に包まれる。

卑猥な宝石に恋する少女趣味ファッション店員、美少年の生徒に慕われる幼児体型の養護教諭、アイドルの夫の帰りを待つ幼妻、可愛い恋人がありながら不倫するSM女子、優しく賢く美しい叔父様に引き取られた少女、「眠り姫」と綽名される女子大生…薄い胸、華奢な四肢、可憐な顔立ちで周囲の欲望を絡めとる少女たち。その刹那のきらめきを閉じ込めた異端にして背徳の恋愛短篇集。R‐18文学賞受賞作家が描く愛の毒6篇。

ページ数 240ページ

『君の縄。』葉月奏太

君の縄

一気読み必至!誘惑だらけの官能エンタメ

これまできつい対応だった先輩OLや取引先の人妻社長から、ある日突然誘惑される主人公・志郎。

本作は、そんな志郎が幼馴染・夏美との間柄の変化にも戸惑いつつ、誘惑されるようになった原因を探っていくという物語だ。

「そんなバカな!」と思ってしまう怒涛の展開は一気読み必至だろう。刺激的なエンターテインメント作品を探している方にオススメしたい!

会社員の志郎は、6月のある日、違和感を覚えた。きつい先輩OLや上司がなぜか、やさしいのだ。取引先の人妻社長からも誘惑され、翌日も先輩OLに迫られて…。心から喜んでいいのか、自分にいったい何が起こっているのか戸惑いながら、ある場所を訪れてみると、幼なじみの夏実がSMルックで縄を―。人気の実力派がおくる、書下し官能エンタメ。

ページ数 296ページ

『どうしようもない恋の唄』草凪優

どうしようもない恋の唄

人生のどん底で出会うソープ嬢との危うい恋

死に場所を求める男・矢代と、生きることに不器用なソープ嬢・ヒナとの「どうしようもない恋」を描いた作品。

自暴自棄になっている矢代と、彼をひたすら支えようとするヒナの健気さに、何度も胸が苦しくなる。そして、この2人を待ち受ける衝撃的な結末は…。

ほろ苦くも心にしみる感動を味わいたい人にとって珠玉の1冊になること間違いなし。

「ここにいる間は毎晩わたしを抱いて」仕事も妻も失い、死に場所を求めて迷い込んだ場末の町。矢代光敏はそこで出会ったソープ嬢のヒナに拾われる。ままごとのような生活と、呆れるほど無防備で危ういヒナの体に溺れていく矢代。しかし、断ち切りがたい過去への未練がやがて人生最悪の事態を招く……。どうしようもない男と女が、最後に見出す奇跡のような愛とは?

ページ数 304ページ

『人妻と官能小説家と…』橘真児

人妻と官能小説家と

女性経験のない男性作者!?

官能小説を書くからには、豊富な異性との経験を持っているに違いない・・・と思うかもしれない。

しかし、この作品では「実は女性経験のない主人公が描かれている」と聞くと驚くのではないだろうか。

この話の主人公は官能小説家だが、実は女性経験がないのに官能小説家になったという少し変わった男性なのだ。

今まで少女ものの官能小説を多く書いていたのだが、人に勧められて人妻ものを書こうとしたところから物語が始まっている。

濡れ場もそう多くなく、読みやすい作品に仕上がった作品だ。

ページ数も312ページとちょうどいい分量のため、最初に挑戦する一冊としてもおすすめだと言える。

官能作家・郁雄は編集から得意のロリータものはもう出せないと言われ、今後は人妻ものを書いて欲しいと告げられる。ロリ趣味の郁雄は、童貞(!)で女性経験のない自分にそんなもの書けるはずがないと悩む。そんななか、同業の女性作家、元同じ会社の同僚OL、仕事を依頼してきた女性編集者に悩みを打ち明けると…。人気作家による書下し“人妻もの”官能!

ページ数 312ページ

『ダブル・ファンタジー』村山由佳

ダブル・ファンタジー

恋愛小説家の描く官能

#第4回中央公論文芸賞 #第16回島清恋愛文学賞 #第22回柴田錬三郎賞

村山由佳さんと言えば、「おいしいコーヒーの淹れ方」シリーズなどで有名な女性作家。

恐らく世間では、恋愛小説家として認識されているだろう。そんな彼女が描いたのがこの作品だ。

主人公はいつも誰かとセックスをしている。性欲が強いことを意識しており、そのことを負い目に思っているのだ。

しかし、その負い目を振り切って、惹かれた男性と果敢に寝る。もう、本当にありとあらゆる男と寝るのだ。

「女性がそんなことをするなんて・・・」と眉を顰めるだろうが、決して下品にならずむしろとても上品に仕上がったこの作品。

恋愛小説と官能小説の境目あたりとも言えるので、入門として手に取りやすく、買いやすい作品ではないだろうか。

三十五歳の脚本家、奈津は、才能に恵まれながら、田舎で同居する夫の抑圧に苦しんでいた。ある日、夫の創作への関与に耐えられなくなった奈津は、長く敬愛していた演出家・志澤の意見に従い、家を飛び出す決意をする。束縛から解き放たれた女性が、初めてめぐり合う生と性、その彷徨の行方を正面から描く衝撃的な官能の物語。

ページ数 301ページ

『濡れる女官能小説家』鷹澤フブキ

濡れる女官能小説家

女性×年下編集者

こちらの官能小説を書いた鷹澤フブキさんは、なんと高級クラブホステスやフリーランスのSM女王様などの経験を持っている。

「なんだか凄そうな経歴を持っているな・・・」と思うかもしれないが、作品自体はどこか大人の恋愛ドラマを見ているかのような印象を持つ読みやすい作品に仕上がっている。

展開も早く、主人公の女性官能小説家が火照った体を若手男性編集者に癒してもらうというストーリーだ。

ドロドロとした展開もなく、サラリと読んだあとの読後感は決して悪くない。

ハードな内容ではないので、こちらも初心者にお勧めの一冊と言えるだろう。

執筆で火照った女性作家の肉体を癒すのは、若手男性編集者の務め…!
出版社に勤める青年編集者の悠生は、原稿を受け取るため女流作家に誘惑されるまま、彼女たちと快楽に耽る日々を送っている。
肉欲を滾らせるベテラン熟女作家、方向性に悩むコスプレ人妻小説家、トップ女流作家の地位を争う女王様的美人作家、そして作品のために性の快楽を知ろうとする新人女性…。
気鋭の女流作家が虚実おり混ぜて描く誘惑ロマン長編!

ページ数 283ページ

『花宵道中』宮木あや子

花宵道中

上品な歴史官能小説

#R-18文学賞受賞

舞台は江戸時代後半の吉原。吉原と言えば、江戸時代に遊郭が置かれた場所としても有名で、花魁など華やかな世界と過酷な現実が同居した場所だった。

主人公は不器用で地味な女郎、朝霧(あさぎり)。

年季明け(奉公終了)間近のある日、祭りの日に会った染次郎に初めての恋をするところから物語は始まる。

ある時、客としてやってきた染次郎だったが、宴会中に朝霧は染次郎の目の前で他の客に犯されてしまう。

こちらは「R18女による女のための文学賞大賞&読者賞」をW受賞した官能絵巻で、歴史ものが好きな人にもおすすめの一冊だ。

どんな男に抱かれても、心が疼いたことはない。誰かに惚れる弱さなど、とっくに捨てた筈だった。あの日、あんたに逢うまでは―初めて愛した男の前で客に抱かれる朝霧、思い人を胸に初見世の夜を過ごす茜、弟へ禁忌の恋心を秘める霧里、美貌を持てあまし姉女郎に欲情する緑…儚く残酷な宿命の中で、自分の道に花咲かせ散っていった遊女たち。江戸末期の新吉原を舞台に綴られる、官能純愛絵巻。

ページ数 374ページ

『sex』石田衣良

sex

12のSEXたち

石田衣良も、恋愛小説や「池袋ウエストゲートパーク」シリーズが有名で、官能小説を書くイメージはあまりない作家だ。

しかし、石田衣良の描く恋愛小説と言うのは大人のしっとりした薫りと、少しだけエロティックが交じり合った上品な官能小説と言える一面も持っている。

こちらは、図書室で秘密の会話を交わす中学生男女・セックスレスに悩む夫が深夜に二階の寝室で聞いた嬌声の正体・好きだけれど別れなければいけないカップルの最後のデートや、昼間の病室に女を呼んで「ひらいて見せて」と頼む死期の迫った壮年男性など、12編のSEXが収められた短編集。

官能小説というよりかは、大人の恋愛小説と言った印象が強い一冊だ。

好きな人とたくさん―。夜の街灯の下で。図書館の片隅で。入院中の病室で。異国の地で。最後のデートで。まぶたの裏で、なにものかに祈りながら。性がゆたかに満ちるとき、生は燦然とかがやく。だからセックスは素晴らしい。頭と心と身体が感じる最高の到達点を瑞々しく描いた、すべての男女に贈る感動の12編。

ページ数 304ページ

『おいしい人妻』草凪優

おいしい人妻

青春官能小説

#「この官能文庫がすごい!」大賞金賞ダブル受賞

「性春エロス」とも言われる作風が特徴の作家・草凪優。

20歳の童貞である慶太が主人公。

大学生活に馴染めず鬱々とした日々を過ごしており、気分を変えるため、近所の高級スーパーマーケットでバイトを始める。

そこを選んだのは従業員が慶太の好きな年上美女揃いだったから。

バイトに慣れてきた頃、美形の人妻店員とふとしたことから淫靡なムードになり、筆下ろしをしてもらって・・・というストーリーだ。

こちらはどちらかと言うと若い男性が共感しやすい内容の一冊かもしれない。

真崎慶太は二十歳の童貞で、大学生活にも馴染めず鬱々とした日々を過ごしていた。気分を変えるため、近所の高級スーパーマーケットでバイトを始めるが、そこを選んだのは従業員が慶太の好きな年上美女揃いだったからだ。バイトに慣れてきた頃、美形の人妻店員・吉沢志帆とひょんなことから淫靡なムードになり、筆下ろしをしてもらう。それをきっかけに、スーパーで働く魅惑の年上美女たちとの超刺激的な日々が始まって…。どこまでも淫らに、そしてちょっぴり切ない青春官能ロマンの最高傑作!

ページ数 324ページ

『10分間の官能小説集』

10分間の官能小説集

アンソロジー官能小説

こちらは、複数の作家が短編として官能小説を書いたものを集めたものだ。

石田衣良・睦月影郎・小手鞠るい・南綾子・阿部牧郎・あさのあつこ・三田完・岩井志麻子・前川麻子・勝目梓。

おそらく本好きであれば、名前を聞いたことのある作家もいるのではないだろうか。

作風も、シチュエーションもそれぞれに個性が光り読みやすいものが揃っているため、大人の恋愛小説として捉えてみるのもいいだろう。

意外なところでは、あさのあつこだろうか。

こういった官能的なものを書くイメージがない作家が描く官能ものこそ、予想以上に面白いものが読めるのだ。

四ヵ月の別居を経た夫婦が、極限まで妄想を膨らませてたどりついた夜を描いた「ひとつになるまでの時間」(石田衣良)。見目麗しい道場仲間が女だと疑った男が、劣情を抑えきれず本人を問い詰めてしまう「刀と鞘」(睦月影郎)。小説現代に好評掲載された名手10人の手になる「10分で読める」短編官能小説集。

ページ数 224ページ

『純情エレジー』豊島ミホ

純情エレジー

官能小説入門

こちらも、「R18女による女のための文学賞」をきっかけにデビューした作家だ。

複数の短編が入っており、官能小説の雰囲気はほのかに香る程度なので読みやすいのではないだろうか。

田舎が舞台となっており、官能をエロスやロマンティックと捉えるよりはリアルな生活感として描いている。

生々しさよりも、生活感がにじんでいるため官能小説に抵抗がある人にとっては恋愛小説的な感覚で手に取りやすいのではないだろうか。

官能小説イコール、生々しいものもあるが決してそういった表現ばかりではないことがわかる作品だと思う。

「会っている数日のあいだ、わたしたちはセックスしかしない。おぼえたての高校生のままみたいに」十七歳のわたしたちが互いに向けたのは、ただ、欲望だった。それから八年。上京した彼は年に一度だけ故郷に帰ってくる…。上京、就職、結婚と、人生で最初の岐路に立つ主人公が振り返る、忘れられないセックスの記憶。少女から女へ、少年から男へ。心と身体の移ろいを瑞々しく描きだす全七篇。

ページ数 190ページ

『エロスの記憶』

エロスの記憶

意外な人の描く官能とは?

こちらは、小池真理子・桐野夏生・村山由佳・桜木紫乃・林真理子といった女性作家と、野坂昭如・勝目梓・石田衣良・山田風太郎といった男性作家の作品がまず目玉になる。

しかし面白いのは、女優の岸惠子・サッカー元日本代表監督フィリップ・トルシエ・池田満寿夫・佐藤陽子夫妻といった意外なメンバーのものや東海林さだお×鹿島茂などの対談、ルポ的なものまで満載であることだ。

小説家だけではない人選が描くエロスとはいったいどんなものだろうか。

そんなワクワク感とドキドキ感で読んでみると、不思議と面白く感じる内容になっている。

幼い日の性の戯れ。老いの入り口で思いがけず燃え上がる身体。セックス以外のあらゆるやり方で睦み合う男女。少女たちの欲情は陰謀の的となり、権力を持つ男は女たちを解放する。役に立たない老いた男たちへの国家の制裁、父と息子の性の縁、犯された許婚者の復讐に燃える忍者。第一線の書き手による九つの性愛、九つの至福。

ページ数 324ページ

『萌えいづる』花房観音

萌えいづる

現代の平家物語×官能

団鬼六賞を受賞した作家が描く官能小説。

平家物語にゆかりの人物や場所、例えば祇園女御や滝口寺・祇王寺などとリンクした短編集となっている。

歴史もの×官能小説と言った趣で、現代と過去が交じり合った不思議な話になっており、王道の官能小説とは少し違った印象だ。

京都の平家物語にゆかりの地も載っており、ガイドブックとして使えるのもまた面白い。

京都にある平家物語ゆかりの小さな寺には、参拝客が想いを綴るノートがあった。ひとり訪れた女たちは、誰にも言えない秘密を書き残す。若い男とのフェティシュなセックスに溺れる女、仲が良いはずの夫から突然離婚を切り出された女、愛人の座を奪われた女…濃厚なエロスが心身に刻まれた女性たちの運命のゆくえを、古都を舞台に抒情豊かに描く、感動の官能小説。

ページ数 256ページ

おわりに

恋愛小説家の描く入門的な官能小説から短編集、官能小説の賞を受賞した作品まで幅広く紹介してきた。

これで官能小説と言っても、意外と幅が広いと言うことがわかっていただけたのではないだろうか。

ぜひ、一度手に取って読んでみてほしい。

今まで知らなかった世界が広がること請け合いだ。

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