週刊少年ジャンプで連載終了してもなお、強い人気を誇る『約束のネバーランド』。
今までにないジャンルで、全20巻のなかに魅力がギュッと詰まっており、実写映画にもなった。
この記事では、『約束のネバーランド』のメインキャラクターを紹介していく。
もう読み終えた人も、アニメを楽しんでいる人も、もう一度、作品の余韻に浸れるはずだ。
目次
エマ【楽天的で少年のような女の子】
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この物語の主人公で、11歳の女の子。
ハウスと呼ばれる、グレイス・フィールドに住む孤児。
毎日行われるテストではフルスコアをたたき出し、運動能力も高いため、物語中、「特上」と言われるほど優秀。
里親のもとに行くことが決まったコニーの忘れ物を届けるため、行ってはいけない門に行く。
そこで鬼の存在を知ってしまい、子どもたち全員で、ハウスから逃げ出すことを決意するのだった。
いかなる困難があろうと、絶対に諦めないリーダー。
ウィリアム・ミネルヴァの情報をもとに、冒険をすすめると、鬼の世界に、人間の農園があることを知る。
彼女はすべての食用児の解放を目指して奮闘していく。
人間と鬼の「約束」を結びなおすために、鬼の頂点と出会い、「約束」を結びなおすが、大きな代償を背負うことになってしまう……。
天真爛漫で、お調子者のエマ。
それでいて、自分の考えは絶対に曲げず、人を選ばずに助けようとする姿に、胸を打たれる。
可愛さも、かっこよさも持ち合わせている彼女の活躍に、より注目したい。

レイ【誰よりも自分を犠牲にする優しい器】
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グレイス・フィールドの最年長の一人で、11歳の髪の長い男の子。
テストでは毎回のようにフルスコアをとり、エマ、ノーマンとともに、「特上」のうちの一人。
日々読書をしていて、莫大な知識を持っている。
彼は、幼少期からハウスの正体や、鬼の存在を知っていて、ママと食用児たちをつなぐ、内通者だった。
裏切り者とノーマンに見破られるも、実は誰よりもハウスの解放を願っていた彼。
ママの要求に応え、ご褒美をもらっていたが、それは全部、エマとノーマンを脱出させるために必要ものだったのだ。
はじめはハウス全員での脱出に反対していたが、エマの揺るがない思いに心打たれ、徐々にエマと同じ理想を持ちはじめる。
ハウスを脱出した先でも、率先して危険なことに立ち向かうなど、男気にも溢れている。
エマが鬼との約束を結びなおした代償を受けたことを知ると、誰よりも悲しみ自分を責めた。
普段あまり感情は出さないが、誰よりも家族を愛している。
不器用ながらも大切な人を守ろうとする彼の姿に、胸を打たれる。
ノーマン【子ども離れした天才頭脳の持ち主】
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グレイス・フィールドの最年長の一人で、銀髪が特徴の11歳。
テストでフルスコアをたたき出す、「特上」の一人。
エマとともに、コニーの忘れ物を届けに行くため、立ち入り禁止の門に行き、鬼の存在を知ってしまう。
エマとレイと協力し、脱獄を目指す。
ハウスの中で最も頭脳に長けていて、脱獄の戦術をたくさん生み出した。
しかしママに見破られたのか、彼はみんなと脱獄するという夢を叶える前に、出荷が決まってしまう。
出荷前に逃げようと努めるも、あえて出荷を受け入れる。
出荷のために門をくぐると、待っていたものは「死」ではなく、研究のために作られたΛ7214という新農園での生活だった……。
Λ7214で隔離生活をおくっていたが、支援者と接触し、Λ7214を壊滅させる。
彼が新農園から脱出した後、目指したものは、未来の食用児たちを解放するために、「鬼を絶滅させる」というもの。
彼とその周囲が織りなす、食用児を解放する方法は、果たして正しい選択だったのか。
食用児たちのリーダーになった、彼の気持ちの変容にも注目したい。
ドン【家族思いの第二のリーダー】
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本日は、明るく負けず嫌いなお調子者、ドン。
優しく家族思いな一面もある少年で、実はGFハウスの子供たちの中では背が一番高い。#約束のネバーランド #アイコン pic.twitter.com/DvhGoxAOPl— 『約束のネバーランド』公式 (@yakuneba_staff) April 27, 2018
エマたちに次ぐ年長者。
縦長な顔で黒い肌が特徴の、10歳の男の子。
最年長の3人に比べると、能力に劣るが、ここぞとばかりにリーダーシップを発揮する。
年下の子からすれば、より身近にいる頼りがいのあるお兄ちゃんとして、信頼されている。
はじめ、ノーマンたちから鬼の存在を隠されていたが、協力したいという強い気持ちを伝え、真実を知る。
ギルダとともに第二のリーダーになり、ハウス脱獄の先陣をきった。
自分の気持ちを表に出すのは苦手だが、誰よりもエマやレイのことを心配し、自分もその責任の一端を任せてもらえるよう励んでいく。
エマとレイがゴールディ・ポンドに行くと、残された子どもたちを彼が引っ張るなど、たくましく成長していった。
ユウゴに豆ノッポといわれるほど不器用な彼が、立派に成長していく過程は、ヒーローそのものだ。
ギルダ【メガネの奥に秘めた熱い思い】
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本日は、高い洞察力を持ち、冷静な判断と鋭い分析力が光る才女、ギルダ。
内気ながら、言うときは言う気丈さも持つ女の子。#約束のネバーランド #アイコン pic.twitter.com/NqulUvcJJm— 『約束のネバーランド』公式 (@yakuneba_staff) April 30, 2018
ドンと同じ10歳の女の子で、メガネをかけた緑髪が特徴。
とても内気で、エマたちが何か隠していると知っても、聞き出せなかったほど。
年下の子を、積極的にお世話し、信頼できるお姉ちゃんだ。
内気な性格とは反対に、気持ちは誰よりも熱い。
最年長者3人に次いで、テストで高得点をとっており、鋭い洞察力と、キレのある思考を持っている。
ドンとともに、脱獄計画の一端を任されることになり、頭脳をいかして第二のリーダーとして活躍した。
はじめ、暗い雰囲気で登場し、裏切り者のようにも見えたが、勘の鋭い彼女は、様々なことに疑問をもっていたのだった。
脱獄後、子どもたちの守り番をするだけだったが、徐々に頭角を現す。
七つの壁を探す際、そこに向かった彼女は、手がかりになる資料を暗記するなど、なくてはならない存在になった。
フィル【たくましき4歳のリーダー】
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本日は、年少組ながらも成績優秀なフィル。蔵書票のモールス符号の存在に気づいたりと、賢く察しのよい男の子だが、天真爛漫でエマが大好き。#約束のネバーランド #アイコン pic.twitter.com/V8NwfEmEOZ— 『約束のネバーランド』公式 (@yakuneba_staff) May 7, 2018
4歳の男の子だが、テストで高得点をとるなど頭がいい。
とても明るく活発で、一見、何も考えていないように見える。
しかし、観察力に長けている彼は、4歳ながら、ハウスに疑問を持っていた。
エマたちに、4歳以下の子どもをハウスに置いていくと伝えられると、計画を冷静に受け入れるほど、大人びている。
エマたちの脱獄後、しばらく登場はないが、火事によって消失したハウスをあとにした彼は、他のプラントに移され、別のママのもとで暮らす。
真実を知った状態で、何人もの子どもが出荷されるのを、心を痛めながら見送っていた。
彼はエマたちの成功を願って、祈って待っているのだった……。
彼の明るさは憎めず、愛おしい。
イザベラ【善と悪を持ち合わせるハウスのママ】
????毎日更新! アニメ #約ネバ 制作レポ
本日はキャラクター設定【イザベラ】をご紹介✨
▼これまでのレポートはこちら⚡️https://t.co/VboqK9ACvE
▼公式サイトhttps://t.co/FbCI27dUDL #約束のネバーランド #ノイタミナ pic.twitter.com/rkoclijZTz— 『約束のネバーランド』公式 (@yakuneba_staff) January 6, 2019
グレイス・フィールドのママとして、子どもたちを飼育している。
子どもたちには、ママとして愛されている。
その一方で、裏では鬼からの命令に従い、質の高い食用児をそだてられるように、徹底的に管理している。
彼女も同じく、幼い頃は農園で育った。
当時、好きだったレスリーが里親に出されると、農園の秘密を知ってしまう。
彼女も、エマたちと同じく、脱獄を試みるが、辺りが断崖絶壁ということを知り、諦める。
その後は、育てられる側から、育てる側になるために、人一倍努力した。
彼女は身ごもった際、お腹の子どもにレスリーの歌をきかせていた。
レイは、どこかで聞いたことがあると、その歌を歌っていたため、レイが自分の実の子であると知る。
エマたちが脱獄した後は、自分が負けたと認め、子どもたちの脱獄を応援する側に回る。
子どもたちに脱獄された責任を負って、死を覚悟した彼女だが、なんと「グランマ」に昇格したのだった。
しかし彼女は最後、子どもたちへの捨てられない愛を、行動にうつした。
彼女は一体、どんな思いだったのだろうか。
シスター・クローネ【ママを目指す黒き大女】
【公式アカウント開設記念】
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本日は、パワフルなみんなの人気者!?シスター・クローネ。
明るく快活だが、イザベラを蹴落としてママの座に就こうと画策する野心家なところも。#約束のネバーランド #アイコン pic.twitter.com/AGbfDrPOGL— 『約束のネバーランド』公式 (@yakuneba_staff) May 9, 2018
ハウスの子どもたちの同行を怪しんだイザベラが、監視の強化を要請し、派遣された補佐。
黒い肌と大きい体型が特徴で、高い運動能力をいかして、エマたちの計画を追求する。
ついにエマたちを追い詰めたが、彼女が求めたのは協力だった。
ハウスの子どもが脱獄すれば、イザベラの地位がなくなり、自分がその地位につけると考えたのだ。
双方の利益を求めたかたちで協力し合うが、イザベラに先手を打たれる。
「あなたをママにする」と告げられた彼女は、絶句する。
ママになることは、このハウスからいなくなるということ。
彼女は、ママになる名目で、出荷されてしまうのだった。
しかし彼女の根底には、クソみたいな世界を壊したい欲があり、それをエマたちに託す。
彼女がかつて農園で拾ったペンは、エマたちが脱獄した後、見事な活躍をみせる。
彼女の魂は生きている。
ムジカ【人間を食べない鬼】
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エマたちが脱獄し、危険な目にあった際に助けた鬼の女。
人間に近い容姿をしていて、一見、勘違いしてしまうほど。
ソンジュとともに、他の鬼とは離れて暮らす。
宗教上の理由から、人間を食べない。
しかし、鬼は人間を食べないと生きていけない。
後に、「邪血の少女」の一族の生き残りと判明し、彼女は、人間を食べないで生きられる血を持っている。
常に移動しながら生活を送っているが、エマたちと出会い、シェルターで子どもたちをお世話していくうちに、情が芽生え、食用児たちを友達と認識しだす。
エマとの別れ際、お守りをわたし、「七つの壁」を探すようにすすめる。
鬼と人間との壁を越えた絆が、育まれていく。
ユウゴ【大人げない誰よりも仲間思い】
エマたちが、ミネルヴァのペンを頼りにたどり着いたシェルターに、住んでいた男。
かつて彼も農園で育っており、脱獄を試みるも失敗し、シェルターに閉じこもる。
はじめ、エマたちを嫌い、シェルターを出るよう迫っていた。
ゴールディ・ポンドに向かう際も、エマとレイは犠牲にするつもりだった。
彼には、ゴールディ・ポンドで仲間を失った辛い過去があったのだ。
しかし、ゴールディ・ポンドでのエマたちとのやりとりや、旧友・ルーカスとの再会で、13年前の情熱を思い出す。
彼はルーカスが死んだと思っていた。
仲間の分まで生きるという思いを持ち続けていたが、13年ものシェルター生活で心が折れ、自殺を考えていた。
そんなときに現れたエマたちは、疎ましい存在から、希望を与える存在に彼の中で変わっていく。
アンドリューたちにシェルターを襲撃された際も、子どもたちを守ろうと尽力し、ルーカスとともに命を落とす。
最後まで、仲間のために戦う彼の雄姿は、かっこいいとしか言いようがない。
ジェイムズ・ラートリー(ウィリアム・ミネルヴァ)【姿を見せない影の立役者】
グレイス・フィールドに、ウィリアム・ミネルヴァという名で本を寄贈し、その本に脱獄のヒントを隠す。
エマたちは、モールス符号などを解読し、様々な拠点へと向かっていく。
ラートリー家の35代目当主だったが、弟のピーターに裏切られ命を落とした。
ゴールディ・ポンドでは、鬼世界から人間世界へと移動するエレベーター横の電話に、音声メッセージを残した。
そこでエマたちに、エレベーターが壊れていること、実は人間世界への入り口が、グレイス・フィールドにあることを知らせる。
エマたちが人間世界へ逃げたいのならば、支援者を向かわせる。
鬼と約束を結びなおすならば、その行動を邪魔しない。
どちらも選ばないのならば、七つの壁を探すように勧め、子どもたちがどんな行動を選択しても、後押ししようとした。
エマたちが、鬼と約束を結びなおすにあたって、彼の存在はなくてはならなかったのだ。
ピーター・ラートリー【食用児を犠牲にする人間の欲望】
ラートリー家36第当主で、ジェイムズの実弟。人間世界と鬼世界をつなぐ存在。
食用児を救おうとする兄を、人間の平和のためには、食用児の犠牲はしかたないという思いから暗殺する。
兄が食用児たちを解放しようとたくさんの手を打つなか、次々に壊し、エマたちを追い詰めていく。
ノーマンを、新農園に連れて行ったのは彼だ。
鬼の貴族のバイヨン卿に、ゴールディ・ポンドを教えて、食用児たちを破滅にみちびこうとした。
部下のアンドリューには、食用児と、兄の協力者を抹殺するように指示する。
しかし最後には、エマたちに退路をなくされ、今まで協力してきたハウスのママやシスターにまで裏切られてしまう。
窮地に追い込まれた彼がとった行動とは一体……。
レグラヴァリマ【この世のすべての欲を満たした女王】
鬼の世界をおさめる女王。
五摂家の鬼でも彼女には勝てないといわれている。
あらゆる富と美と権力を手に入れ、欲望のかたまりとなしている。
鬼は通常、目にある核をこわせば死ぬ。
だが彼女は核を2つ持っており、もはや不死といえるだろう。
彼女は追い込まれると、今までに食べてきた人間たちをすべて排出し、想像を絶する姿をなって戦う。
その中には、コニーやシスター・クローネの姿もあるのだった……。
しかし、あまりにも大量の人間を食べたため、消化しきれず細胞が限界になり、悲惨な最後をむかえる。
彼女という悪役がいたからこそ、『約束のネバーランド』はさらに面白さを増したのだ。
おわりに
『約束のネバーランド』の人気キャラクターを一覧にして紹介した。
幼いキャラクターがたくさんいるが、子どもたちが一つの壁に立ち向かうという、他のジャンプ作品では味わえない魅力が、本作にはあるだろう。
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