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おすすめの翻訳は?講談社青い鳥文庫版が読みやすい
『星の王子さま』の原題は『小さな王子』です。
本来、SFでも童話でもないこの作品が「星」という言葉で妙にSFチックになり、「さま」が幼稚な印象を与え、作品のもつ内省的な趣きが伝わりづらくなっています。
実際には「星」は人間社会の暗喩であり、「王子」は必ずしも異星人の解釈だけではありません。
作者の意図を正確に反映しない、ありがちな”誤訳”ですが、この邦題をつけたのは明治時代の翻訳家なので仕方ない部分もあります。
当時はそこまで個人主義が浸透しておらず、時代が追いついていないせいもあって、現代的な問題設定を十分理解できなかったのでしょう。
いずれにしても、今使われている言葉の感覚に近く、出版が新しい以下のような翻訳が望ましいです。
- 星の王子さま (講談社青い鳥文庫) 三田 誠広訳
- 星の王子さま (角川文庫) 管 啓次郎訳
講談社版は芥川賞作家の訳で、子どもでも読みやすい文体でおすすめです。
また、翻訳小説は原語もしくは英語版がさらにベターです。
比較的優しく短い作品なので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
講談社青い鳥文庫版
角川文庫版
まとめ
「忙しい」とばかり言っている友だちへ。
少しだけ足を止めて、この本を読もうよ。
“おとなだって、はじめはみんな子どもだったのだから”
きっとあなたにも、「いちばんたいせつなこと」があったはず。
それを思い出すきっかけになったら、嬉しい。
━━忙しそうにしているきみの、いちばんたいせつなことはなに?
この本の主題歌:rairu/Little Traveler
rairuさんの『Little Traveler』です。
2018年8月30日に開催されたライブイベント、「Stars on Planet -星の王子さまにさよならを-」で歌われた曲。
rairuさんは参加していませんが……、この日の出演者全員がステージ上に勢ぞろいし、歌ったそうです。
星を砕く木には水を
想いを砕く薔薇に愛を
君がいま笑うなら
もう何も何も要らない
ぼくはまた空を見るよ
君の居る空を見るよ
たとえ「大切なものは、目に見えない」としても
例の一文も歌詞に含まれています。
『星の王子さま』の世界を、優しく強く表現している一曲です。
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