2019本屋大賞ノミネート作の書評と読書好きの方数名に聞いた感想をまとめました!
お楽しみ下さい!
2019本屋大賞ノミネート作
『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ
血が繋がっているだけが家族じゃない!家族と思えば家族なんだ!
ナオ
血の繋がりのない何人もの親に育てられ、成長していく少女の物語です。
たとえ血の繋がりがなくても、こんなにもお互いに深く愛し、愛される信頼関係が築けるものなのかと、感動しました。
リレーのバトンのように繋がっていく新しい家族の形は、読んでいてとても優しく温かい気持ちにしてくれます。
本当に大切な事は、お互いを心から思いあえる事なのかもしれませんね。優しい涙を誘ってくれる、素敵な本です。

『ひと』小野寺史宜
本屋大賞2019第二位!忘れかけていた大切なことを思い出させてくれる、感動の青春小説です。



『ベルリンは晴れているか』深緑野分
ヒトラー亡き後、焦土と化したベルリンでひとりの男が死んだ。圧倒的スケールで描かれる歴史ミステリ。
終戦前後のドイツが舞台の圧倒的スケールで描かれた歴史ミステリーです。
時間の違う2つの章が交互に進んでいくのですが最後に話が繋がります。真相が明かされて読み終えると胸が一杯になりしばらく何もせずに本を眺めていました。それからぱらぱらページをめくってこういう話だったんだと面白さを噛み締めました。間違いなく傑作です。



『熱帯』森見登美彦
Coming Soon…
『ある男』平野啓一郎
今、あなたの目の前にいる愛する人が赤の他人の人生を生きているとしたら?
どうしますか?
チョコレートだと思っていたものが、餡子だったら?
やはり、そこには少しの違和感が存在するのではないでしょうか?
ある日突然、愛する夫が事故で亡くなります。でも、その男は全くの別人でした。
真相究明の為にある弁護士が調べ始めると、やがて驚きの真実が見えてきます。
真実を知った時、それでも夫を愛せるでしょうか?
辛い過去を消す為に男が選んだ道を、私はキッパリ否定する事はできません。
人間誰でも幸せになりたいから。この本を読むと、切ない気持ちになると同時に、人間の生き方について考えさせられます。
愛とは相手の過去も愛することだろうけど、過去が偽りだったら?他人と過去を入れ替えても、自分の記憶や痛みは消えなかったと思う。本当は、捨てたい過去も含めて愛する人に受け入れてもらえるのが、一番の幸せなのかなと思った。
壮絶な人生を歩んだある男が最期確かに愛されたことが、救い。静かに胸を打たれた。



『愛なき世界』三浦しをん
彼が惚れたのは、人間よりも、草に恋する研究生だった。
植物の神秘に触れる、究極の「草」食系恋愛小説。
シロイヌナズナの葉を顕微鏡で見るシーンが好きです。
透明な細胞が重なり合って、植物の組織を作っている。
そんな、目に見えない世界に秘められた宇宙。
個性的で一途な登場人物の目線を通して、今、自分が生きていることの不思議を感じ取ることができます。
愛しすぎて臆病になること。
「私」と「あなた」はどこが違うのか。受け入れるために必要なものは何か。
何かに熱中したことがある人なら、ぜひ一度読んでいただきたいですね。
装丁も美しいので、プレゼント用にもおすすめです。



『さざなみのよる』木皿泉
ナスミという一人の女性が死んだ。
彼女を取り巻く色々な人達がナスミの生と死に想いを馳せる。
この本を読む頃にはあなたにもきっと、大切な何かが見つかるだろう。
ナスミのような死に方ができたらなんて幸せだろうかと、思わずにいられなかった。
かつて、ナスミは言った。「最初はね、物真似でも何でもいいんだよ。最終的に自分がなりたいものになれれば、それでいいんだよ。」ナスミの物真似から始めようか。。



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