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常守朱のセリフ3選!【人と法を信じる強さ】
物語全体を通して、大きな成長を遂げる常守朱。
様々な事件を経る中で、恐らくは作中で最も悩み、考え抜いた彼女の言葉の中から、特に重要であろうものを独断と偏見で3つ抜粋し、解説する。
きっと大切だったのは、善か悪の結論じゃない。それを自分で抱えて、悩んで、引き受ける事だったんだと思う
朱がこれまでに投げかけられた問いに、自身の中で答えを出した際の台詞。
事件を追う中で、信念ゆえに狡噛と袂を分ち、槙島の存在に苦悩した彼女が出した〈答え〉だからこそ、この言葉は大きな重みを持つ。
シビュラという絶対者がいる中で、自身の判断で生きずとも問題のない社会。
その中で、本当に価値のある、大切なものが何かを探し抜いた上で出したこの答えは、聞く者にも大きな共感を与えるのではないだろうか。
法が人を守るんじゃ無い、人が法を守るんです
槙島を追う中で、狡噛から〈何故、人を守れない法を守るのか〉と問いかけられた際に、答えた台詞。
一聞すると、〈法を犯さない〉という意味にも聞こえるが、その意図はもっと深い。
この台詞はこの後、このように続く。
これまで、悪を憎んで正しい生き方を探し求めてきた人々の思いが、その積み重ねが法なんです
つまりは、朱の言う〈法を守る〉とは、〈正しくありたいと願う先人たちの意思〉を尊び、自らもまた〈正しくあろうと模索する〉ことなのだろう。
それが難しい事は理解した上で、それでもその姿勢を貫く彼女の強さは、惨憺たる事件が続くこの作品の中で、一際輝いて見える。
人間を甘く見ないことね。私たちはいつだって、より良い社会を目指してる。いつか誰かがこの部屋の電源を落としにやって来るわ。きっと新しい道を見つけてみせる
シビュラシステムが自らの必要性を語り、世界の秩序たらんとする中で、朱がシビュラに投げかけた台詞。
2つ目の台詞にも繋がるこの言葉は、人間の善性への信頼を無くしては放てないものだろう。
これまで人の悪意による事件を数多く経験してきた朱が、それでも人間に信頼を寄せているという彼女の強さと、そして彼女の様な人間が社会にいる限り、社会はより良い方向に進歩していくだろうという希望を与えてくれる、物語の集大成に相応しい台詞だ。
常守朱と狡噛慎也【相棒として、監視官と執行官として】
暑い日が続きますが、本日8月16日は…狡噛慎也執行官の誕生日!おめでとう狡噛!おめでとうございます狡噛さん!おめでとうコウちゃん!おめでとう慎也くん!おめでとうコウ!#pp_anime http://t.co/xoemYvFL5r
— PSYCHO-PASS サイコパス 公式 (@psychopass_tv) August 16, 2013
監視官・常守朱という〈刑事〉を語る上で欠かせない存在が、執行官の狡噛慎也だろう。
朱の先輩にして部下でもある彼は、朱の刑事としての姿勢に大きな影響を与えている。
彼が朱に、自嘲を込めて伝えた〈刑事(デカ)ってのは、誰かを刈り取る仕事じゃなくて、誰かを守る仕事〉という言葉は、朱が〈刑事〉という仕事を続けていく中での、非常に大切な指標となっているのではないだろうか。
実際に彼女は、以降の事件で〈人を守る〉という視点を持ちながら捜査に当たっている。
捜査を共に行う中で、確かに芽生えていったお互いへの信頼。
男女間での恋愛といった領域を超えたこの関係性は、言葉では言い表し難い。
最後には互いの信念から袂を分つ2人だが、その間には友情や愛情を超えた確かな〈絆〉が存在している。
彼女が監視官として、シビュラシステムという巨大な存在に対峙できたのも、彼の存在があったからだろう。
そんな狡噛と朱の永きに渡る関係性は、PSYCHO-PASSという作品を通した大きな見所と言える。
狡噛慎也の魅力とは?能力や名言などを徹底解剖!【PSYCHO-PASS】担当声優<花澤香菜>【ザ・ヒロイン】
昨晩の『PSYCHO-PASS サイコパス 2』ニコ生特番の皆さんで1枚パシャリ。花澤香菜さん、野島健児さん、佐倉綾音さん、藤原啓治さん、木村良平さん!本編の第6話以降放送に向けて気合十分です。#pp_anime pic.twitter.com/OOfqIjRd5F
— PSYCHO-PASS サイコパス 公式 (@psychopass_tv) November 8, 2014
頼りなさげな新人から、タフな刑事へと変貌を遂げていくこの女性に声を当てるのは、もはや解説は不要とすら思うほどの大御所女性声優、花澤香菜(はなざわ かな)氏だ。
2003年に、14歳にしてテレビアニメ『LAST EXILE』の〈ホリー・マドセイン〉役として声優に挑戦。
その後、約3年のブランクを経てテレビアニメ『ゼーガペイン』の〈カンナギ・リョーコ〉役でレギュラー出演を果たす。
以後、特徴的な〈澄んだ可愛らしい声〉で様々なキャラクターに命を吹き込んでいる。
中学時代はパソコン部に在籍、高校時代は生徒会副会長を務めている。
この頃から、人見知りがちの性格になったとのこと。
常守朱というキャラクターに対しては、〈どんどん成長する彼女を演じて、今はこの先の朱ちゃんも見てみたい〉と語っており、愛着を持っている様子。
PSYCHO-PASSラジオでは、1人固定コーナーを持っており、狡噛慎也役の関智一氏や宜野座伸元役の野島健児氏からは、〈安全圏〉と呼ばれている。
最近、同じく俳優業の小野賢章氏とご結婚された。
まとめ
以上、PSYCHO-PASSシリーズという作品を通しての最重要キャラクターである、常守朱の活躍や性格を掻い摘んで解説した。
最初は弱々しい様子であった彼女が、それでも確固たる信念を持って行動し、シリーズを追うごとに推理力やタフさを増していく様子になんとも言えない感慨を抱いたファンは多いのではなかろうか。
シリーズ開始当初はファンからも〈朱ちゃん〉と呼ばれていた彼女が、〈朱さん〉とでも呼ぶべき姿にまで成長を遂げていく様子は、しかし過程が丁寧に描かれているが故に強い説得力を持つ。
今ある我々の社会を考える上でも、彼女の信念や考え方は大いに参考になる部分があるだろう。
関連作品を視聴し直したり読み返したりすることで、そんな彼女が打ちのめされながらも成長していく姿にきっと勇気づけられるはずだ。
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