澤村伊智「比嘉姉妹シリーズ」全巻レビューまとめ

澤村伊智「比嘉姉妹シリーズ」全巻レビューまとめ

この記事では、最強の霊能者・比嘉琴子が襲いかかる怪異の数々に立ち向かう澤村伊智「比嘉姉妹シリーズ」の全4巻のあらすじと感想をまとめて紹介します。

気になる作品が見つかった方は、作品ごとの書評記事をぜひご覧になって比嘉姉妹シリーズの世界に触れてみてください。

比嘉姉妹シリーズ全巻レビューまとめ

『ぼぎわんが、来る』原作小説あらすじと感想【新たなる怪異〈ぼぎわん〉の恐怖】

幼少期、〈ぼぎわん〉と呼ばれる謎の怪異に遭遇した〈田原秀樹〉。

社会人となり家庭を持った彼は、〈イクメン〉を目指して日々を過ごしていた。

そんなある日、彼の勤める会社に謎の来訪者がやってくる。

なぜか田原の家族の名前を伝え、彼と接触しようとしたその来訪者は、田原が会いにいくより前に姿を消した。

しかしその直後、来訪者を取り次いだ田原の後輩が唐突に大怪我を負う。

誰も見ていない状況で、本人さえも気づかないうちに負ったその怪我はまるで、〈何者かに噛みつかれた後〉のようであった。

更にその来訪者は、田原の家族のもとへと向かう。

その手口から、かつて遭遇した怪異〈ぼぎわん〉を連想した田原。

伝手を辿ってオカルトライターの〈野崎崑〉と、巫女である〈比嘉真琴〉に助けを求める彼に、さらなる恐怖が襲い掛かる…。

第22回日本ホラー小説大賞で、史上初の審査員最高評価を獲得した澤村伊智氏の、恐怖と戦慄のデビュー作!

『ぼぎわんが、来る』原作小説あらすじと感想【新たなる怪異〈ぼぎわん〉の恐怖】『ぼぎわんが、来る』原作小説あらすじと感想【新たなる怪異〈ぼぎわん〉の恐怖】

『ずうのめ人形』あらすじと感想【広がる都市伝説が人を殺める】

オカルト雑誌を発刊している〈ギガ出版〉に勤める編集者、〈藤間洋介〉。

執筆を依頼していたライター〈湯水清志〉との連絡が取れなくなった彼は、編集長の〈戸波弥生(となみ やよい)〉の指示で、丁稚の〈岩田哲人〉と共に湯水宅へ向かう。

そこで目にしたのは、物が散乱した部屋と焼け跡の残った原稿、そして全身傷だらけで両眼をえぐられた湯水の死体であった。

事態の大きさに戸惑いながらも、日常へ戻っていく藤間。

しかし、岩田が現場から持ち出した原稿のコピーを読んだことで、彼の身の回りには不気味な人形の影が付き纏い始める。

事態に怯えた藤間は、湯水の代打を依頼していたライター〈野崎崑(のざき こん)〉と、その婚約者にして霊能力者、〈比嘉真琴(ひが まこと)〉の手を借り、呪いを解こうとする。

しかし、〈来生里穂(きすぎ りほ)〉という少女の半自伝的小説でしかなかったその原稿に、死んだはずの真琴の姉、〈比嘉美晴(ひがみ はる)〉の存在が記されていたことで、事態は更に複雑な様相を呈していく…。

都市伝説〈ずうのめ人形〉は事実か、創作か。

里穂が原稿を書き上げた、その理由とは。

『ぼぎわんが、来る』で鮮烈なデビューを果たした澤村伊智氏が描く、新しい〈都市伝説〉の恐怖。

『ずうのめ人形』あらすじと感想【広がる都市伝説が人を殺める】『ずうのめ人形』あらすじと感想【広がる都市伝説が人を殺める】

『などらぎの首』あらすじと感想【比嘉姉妹シリーズ、初の短編集!】

祖父母の住む地域に伝わる、〈などらぎ〉なる化け物。

跳ね落とされた首が洞窟の奥に封印されているというその怪物は、今なお胴体が首を求めて彷徨っているという。

小学生の頃、苦手な従兄弟に連れられて嫌々ながらその首を見に行った〈僕〉は、不可解な状況での首の消失に立ち会うことになった。

高校生になった〈僕〉は、同級生の〈野崎(のざき)〉と共に、再び首消失の謎に挑むこととなるが…。

〈比嘉姉妹シリーズ〉共通のキャラクターである〈野崎〉の初めての事件を描いた表題作、『などらぎの首』の他、野崎と〈比嘉真琴(ひが まこと)〉との出会いを描いた『ファインダーの向こうに』や、真琴の2人の姉、〈比嘉琴子(ひが ことこ)〉と〈比嘉美晴(ひが みはる)〉の学生時代を描いた『学校は死の匂い』、京極夏彦氏の作品へのオマージュを込めたであろう『居酒屋脳髄談義』など、全5作を収録。

〈比嘉姉妹シリーズ〉のファンには必見の初短編集!!

『などらぎの首』あらすじと感想【比嘉姉妹シリーズ、初の短編集!】『などらぎの首』あらすじと感想【比嘉姉妹シリーズ、初の短編集!】

『ししりばの家』あらすじと感想【最強の霊能者・比嘉琴子のルーツが今明かされる!】

夫、〈笹倉勇大〉の転勤に伴って、神戸から東京まで引っ越してきた、〈笹倉果歩(ささくらかほ)〉。

激務に追われる夫を、1人待つ日々が憂鬱になってきたある日、彼女は偶然にも学生時代の友人〈平岩敏明(ひらいわ としあき)〉と再会する。

更に敏明から、彼の妻〈平岩梓(ひらいわ あずさ)〉も紹介され、都度都度家に招待されるようになった果歩は、1人で夫を待つ憂鬱から解放される。

平岩夫妻と親交を深めていく彼女だが、平岩邸の至る所に〈砂〉が積もっていること、そして夫妻がそれを〈当然のこと〉だと考えている違和感に、徐々に恐怖していくこととなる。

一方で、平岩邸を見張り続ける男性〈五十嵐哲也(いがらし てつや)〉。

幼い頃、友人の〈住吉純(すみよし じゅん)〉と〈相馬巧(そうま こう)〉、そして霊感を持った気弱な同級生、〈比嘉琴子〉と4人で、近所で評判の〈幽霊屋敷〉に忍び込んだ彼らは、そこで想像を絶する恐怖に襲われる。

それ以来、頭の中に〈砂〉が入っているような感覚に悩まされることとなった彼は、定職に就くことも、他人とコミュニケーションをとることすら難しくなり、愛犬〈銀(ぎん)〉の散歩以外では外出もままならなくなっていた。

そんな彼のもとへ、琴子が唐突に訪れる。

かつての気弱さのかけらも見せない彼女は、五十嵐の〈頭の砂〉を取り払うと宣言する…。

〈比嘉姉妹シリーズ〉最強の霊能者、比嘉琴子のルーツが、今明かされる!

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