「聴く本」と呼ばれるオーディオブック。スマホアプリで朗読を聴く新しい読書の形です。
紙の本とオーディオブックでは、一体なにが違うのでしょうか?
実際に使用してみて分かったオーディオブックのメリットや利用シーンとともに、国内2大オーディオブックサービスである「audiobook.jp」と「Audible(オーディブル)」を含む8社のサービスを徹底比較!
最後に、あなたにとって1番おトクなオーディオブックアプリの選び方をパターン別にお伝えします。
「オーディオブックを聴きたいけど、どのアプリを使おうか迷っている」という方は、こちらでベストな方法を紹介しています。
各サービスの詳細記事はこちら




目次
オーディオブックとは?
オーディオブックとは、本を声優・ナレーターが読み上げた「耳で聴く本」です。
主にスマートフォンのアプリから気軽に楽しむことができます。
多くの人気書籍がオーディオブック化されつつあり、アメリカでは5人に1人がオーディオブックを体験、日本でも近年利用者が増え続けています。
ビジネス書や自己啓発が特に充実し、文芸も、エンタメ、純文学、SF、ミステリー、ライトノベルなど様々なカテゴリの作品が生み出されています。
オーディオブック6つのメリット・効果
紙の本を読むことと「オーディオブック」では、一体どのような違いがあるのでしょうか?
実際に使って感じたメリットや効果をお伝えします。
メリット1: 効率的に時間を使える「ながら読書」
オーディオブックを使ってみて感じた最大のメリットは「他のことをしながら本が読めること」です。
本来、読書は音楽と違って同時に他のことができませんが、オーディオブックなら両手が開放されるため「ながら読書」が可能です。
実際に本を聴きながら歩いたり家事をしたりトレーニングをしたりしましたが、全く問題なく充実した時間を過ごすことができました。特に通勤時間は有効です。
聞き流すだけでも、思っている以上に頭に内容が入ってきました。1日何時間も存在する「耳のスキマ時間」が読書時間に変わります。
メリット2: 両手が空く開放感。荷物や本棚もかさばらない
イヤホンをコードレスに替えた時や電子マネーで財布を取り出さずに済むようになった時のような「身体が軽くなる感覚」があります。
両手が空いているだけでこんなにも世界は変わるのだと驚きました。
また、紙の本と違いリュックやカバンの物が増えないため、実際に荷物も少なくなります。
自宅では紙の本、通勤や出かける時はオーディオブック、というような使い分けもおすすめです。
メリット3: カンタンな操作で手軽に読書ができる
スマホで音楽を聴く時のように、アプリの再生ボタンを押すだけで読書が始まる手軽さも魅力です。
オーディオブックアプリ「Audible」の再生画面は、音楽アプリを使ったことがある方なら見慣れた印象だと思います。
本を開くのが億劫な時でもスマホで簡単に再生できるので、音楽を聴くように気軽に人気の本を楽しめます。
メリット4: 耳から聴くので目が疲れない
パソコン、スマホなど何かにつけて液晶画面を見つめ、目を酷使しがちな現代人。
本を読むときも近くにある文字を見続けるため目に負担がかかりますが、「聴く本」であるオーディオブックならそのようなことはありません。
目を休ませながら朗読に耳を傾けることで、「読書」と「目の疲労回復」を同時に行うことも可能です。
メリット5: 脳トレ・速読の効果あり
オーディオブックに少し慣れると、もっと早く再生したくなってくると思います。
そんな時は、1.25倍速、1.5倍速、2倍速、3倍速など、再生スピードを変えられるオーディオブックがほとんどですので、読書と同時に「速聴」をしてみましょう。
速聴は、通常より速いスピードで読まれる文章を聴くこと。脳の機能が向上したり、文字を読むスピードも速くなったりすると言われています。
メリット6: いつもなら読まない新しい本との出会いがある
オーディオブックは、普段読まないような本に手を出すきっかけにもなりました。
「紙の本だと難しそうだけど(本棚に置くほどじゃないけど)、聴き流せるならそういう本にもチャレンジしてみようかな」という気持ちが働くからだと思います。
オーディオブックの利用シーン
ルーティーンの時間は、オーディオブックと相性抜群。集中力に余裕があるため「ながら読書」がしやすいためです。
重要なのは、新たに時間を作らなくても読書の時間を生み出せること。いつもの生活に自然と取り込むことができるのがオーディオブック最大の強みです。
利用シーンとしては例えば次のようなものがあります。
移動中(通勤・通学)
歩いている時や電車、バス、車の中など、耳から読書できる時間はたくさんあります。
こちらの使い方が個人的に一番おすすめです。乗り物酔いもしません。
寝る前
スリープタイマーを設定できるので、朗読を聞いて落ち着いた気持ちで眠りに入ることができます。
知識系の本であれば、睡眠直前に聴くことで記憶に残りやすいというメリットも。
ランニング・トレーニング
身体も頭脳も同時に鍛える感じがして、計り知れない充実感が得られます。
特に長距離を走る方にはおすすめです。
家事
音が発生するので、聴きとりやすいイヤホンでの視聴がおすすめです。
特に考えずともできる家事や、マルチタスクが得意な女性は取り入れやすいかもしれません。
オーディオブックの選び方
現在多くのオーディオブックサービスが提供されており、希望のものを見つけるのは大変です。どれを利用しようか迷った際は、ぜひこれから紹介する選び方を参考にしてみてください。
ポイント1:買い切りか聴き放題プランか
オーディオブックサービスは、作品をインターネット上で購入する「買い切り」タイプと、月々のプランに加入し対象作品をダウンロードする「聴き放題プラン」の2つに大きく分けられます。
1冊をじっくり聴き込む方には「買い切り」がおすすめです。一方、月に何作品も聴きたい方は「聴き放題プラン」を選んだ方がお得でしょう。
ポイント2:品揃えやジャンルは豊富か
提供するサービスによって品揃えや得意なジャンルが異なります。そのため、最も聴いてみたいジャンルの品揃えについて事前のチェックは必須。
普段から幅広いジャンルの本を読む方、オーディオブックではこれまで読まなかった本に挑戦したいと考えている方は、取り扱っているジャンルの幅も確認しておきましょう。
ポイント3:速度調整やバックグラウンド再生など機能は充実しているか
機能の充実度(使いやすさ)は、長く使い続けていく上ではかなり重要なポイント。
「バックグラウンド再生機能」があるサービスは、「ちょっと今の言葉の意味が知りたいな」と思ったときに、読書を中断せずサクッと調べられるため、使いやすさが格段に違います。
また、「オーディオブックに慣れたらとにかく読書効率を重視していきたい」と考えている場合は、聴くスピードを変えられる「速度調整機能」の有無や倍速上限をチェックしましょう。
ポイント4:無料期間やお試しコンテンツはあるか
特にオーディオブックに初めて触れる方は、無料期間やお試しできるコンテンツがあるかどうかもサービスを見極める材料になります。
実際に利用することで、利用前には気付けなかった使いづらさが見つかるかもしれません。
今は多くのサービスで無料キャンペーン等が設けられているため、まずは各サービスの無料で利用できるところだけを楽しんでみるのもおすすめです。
ポイント5:アプリは使いやすいか
オーディオブックを提供するサービスのなかには、ブラウザ上では購入・ダウンロードのみしか行えず、聴くにはスマートフォンのアプリが必要なものも少なくありません。
そして実際に利用してみると、ブラウザよりもアプリの方が圧倒的に使いやすいものがほとんどでした。
普段はアプリを利用することが多くなることを考えて、事前に使いやすさを確認しておいた方がいいでしょう。
【無料あり】オーディオブックアプリおすすめランキング8選
数あるオーディオブックアプリの中で特におすすめな8サービスをランキング形式で紹介します。
どのアプリを使おうか迷っている方は選ぶ際の参考にしてみてください。
1位:国内老舗オーディオブックサービス「audiobook.jp(オーディオブックドットジェーピー)」
audiobook.jpは、株式会社オトバンクが運営するオーディオブックの老舗サービスです。
スマートフォンがまだ国内で普及する前の2007年からサービスを継続しています。
日本語書籍のラインナップは約2万3千冊で、Audibleを抜いて日本1位。約1万冊を対象とした「聴き放題プラン」も、Audibleのおよそ半額で利用可能です。
また、1冊あたりの単価も安いので「買い切り」利用もおすすめ。
朗読は全員その道のプロのナレーターによるものなので、癖がなく聴き取りやすいです。
プラン/料金 | 聴き放題(年割833円/月)(通常1,330円/月)、買い切り(やや低価格)、シングルチケットプラン(1,500円/月)、ダブルチケットプラン(2,900円/月) |
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無料お試し | あり(初回14日間無料) |
配信数/品揃え | 約2万7千冊/定額聴き放題:約1万冊(日本語書籍は約2万3千冊) |
配信数の多いジャンル | ビジネス、教養、自己啓発 |
速度調整 | 0.5倍~4倍、0.1倍速刻みで調整可能 |
バックグラウンド再生 | あり |
ブックマーク | 再生箇所でブックマーク、作品全体を「お気に入り」として保存可能 |
解約後の利用 | 聴けなくなる(買い切りで購入した作品は聴ける) |



2位:大手Amazonのオーディオブック「Audible(オーディブル)」
Audibleは、Amazonが運営する大手オーディオブックサービスです。
世界初のポータブルデジタルオーディオプレーヤーを開発し、オーディオブックの先駆けとなった会社AudibleをAmazonが子会社化して、2015年から日本でのサービスが開始されました。
Amazonとの連携はもちろんのこと、業界最多のラインナップや洗練されたデザインなどが特徴です。2022年1月27日から「聴き放題サービス」が復活し、より多くの書籍をお得に楽しめるようになりました。
作品によっては朗読を俳優や声優、アナウンサーなどが行っているので、聴き馴染みのある声や個性豊かな声質で楽しめることもあります。
プラン/料金 | 聴き放題(1,500円/月、対象外作品も30%OFFで購入可)、買い切り(やや高額) |
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無料お試し | あり(初回30日間無料) |
配信数/品揃え | 約40万冊以上/定額聴き放題:12万冊以上(日本語書籍は共に約1万冊) |
配信数の多いジャンル | 自己啓発・ビジネス・経済・文学 |
速度調整 | 0.5倍~3.5倍、0.1倍速刻みで調整可能 |
バックグラウンド再生 | あり |
ブックマーク | 再生箇所でブックマーク、作品全体を「お気に入り」として保存可能 |
解約後の利用 | 聴けなくなる(買い切りで購入した作品は聴ける) |



3位:秀逸な特集が見逃せない「でじじ」
でじじは、パンローリング株式会社が運営するオーディオブックサービス。
オーディオブックの販売から15周年を迎えており、老舗サービスの1つと言えます。
魅力は何といっても秀逸な特集が豊富な点で、『シャーロックホームズ』や『世界の神話シリーズ』など、読書好きに刺さること間違いなしの特集ばかりです。
プラン/料金 | 月額制(1,620円)、買い切り |
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無料お試し | なし |
配信数/品揃え | 約3,300冊以上 |
配信数の多いジャンル | 日本文学、児童書、怪談(特集が豊富) |
速度調整 | なし |
バックグラウンド再生 | なし |
ブックマーク | なし |
解約後の利用 | 聴けなくなる |
4位:中国で最大のシェアを誇る「himalaya(ヒマラヤ)」
himalayaは、シマラヤジャパン株式会社が運営する中国で大人気のオーディオブックサービス。
聴き放題の定額利用を躊躇してしまう方は、30日間の無料体験を行っている今が狙い目です。
書籍だけではなくラジオ番組も豊富に用意されているため、「読書には集中できないけど何か音が欲しい」と思う家事中にとても役立ってくれました。
プラン/料金 | 聴き放題(750円/月)、年割(625円/月)、買い切り |
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無料お試し | あり(30日間) |
配信数/品揃え | 約2万冊以上 |
配信数の多いジャンル | 社会・文化 |
速度調整 | 0.5倍~3倍、0.25倍速刻みで調整可能 |
バックグラウンド再生 | あり |
ブックマーク | 作品全体を「お気に入り」として保存可能 |
解約後の利用 | 聴けなくなる(個別で購入した書籍のみ利用可) |
5位:200冊以上が無料で聴ける「kikubon(きく本)」
kikubonは、株式会社アールアールジェイが運営するSF・ミステリー・ファンタジー作品に特化したオーディオブックサービス。
文学賞受賞作品が一目でわかる工夫がされていたり、芥川龍之介や夏目漱石などの文学作品が200冊以上無料で聴けたりと、特に小説好きにおすすめしたい魅力が詰まっています。
プラン/料金 | 買い切り、月額制(550円~5,500円) |
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無料お試し | 200冊以上が無料 |
配信数/品揃え | 約500冊以上 |
配信数の多いジャンル | SF・ミステリー・ファンタジー |
速度調整 | 0.8倍~2倍、0.2倍速刻みで調整可能 |
バックグラウンド再生 | あり |
ブックマーク | なし |
解約後の利用 | 聴けなくなる |
6位:昔の講演が肉声で聴ける「LisBo(リスボ)」
LisBoは、新潮社の関連会社である株式会社ピコハウスが運営するオーディオブックサービス。
さまざまな出版社から昔の講演会の録音が提供されており、1900年代に活躍した文化人の話を肉声で聴ける貴重なサービスです。他にも、日本の名作や古典作品が豊富に揃えられています。
プラン/料金 | 月額制(1,650円) |
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無料お試し | あり(1ヶ月) |
配信数/品揃え | 約3,700冊以上 |
配信数の多いジャンル | 講演、古典 |
速度調整 | 0.5倍~4倍 |
バックグラウンド再生 | あり |
ブックマーク | なし |
解約後の利用 | 聴けなくなる |
7位:言わずと知れたGoogleのサービス「Google Play」
Google Playは、Googleが提供する映画・音楽・ゲーム・電子書籍などの配信サービス。
ラインナップは限定的ですが、1,000円以下で購入できる作品が豊富で多くの作品が定価から値引きされているため、単品購入する場合の安さでは他を圧倒しています。
高額な傾向があるオーディオブックですが、Google Playでは同一価格帯か、より低価格で購入することが可能です。
プラン/料金 | 買い切り(低価格) |
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無料お試し | なし |
配信数/品揃え | 非公開 |
配信数の多いジャンル | ビジネス、自己啓発、童話、落語 |
速度調整 | 0.5倍~3倍、0.1倍速刻みで調整可能 |
バックグラウンド再生 | あり |
ブックマーク | 再生箇所でブックマーク、作品全体を「お気に入り」として保存可能 |
解約後の利用 | すべて聴き続けられる(購入時のアカウントでログイン) |
8位:パブリックドメインの全作品が無料「LibriVox(リブリヴォックス)」
LibriVoxは、パブリックドメイン(=知的財産権が消滅した創作物)となった書籍の朗読音声を配信している無料サービス。
配信されている作品はすべて無料のため、一切お金をかけずにオーディオブックが楽しめます。
筆者は、音楽アプリの代わりとして散歩中や家事中に流していたのですが、中身を深く知らずにいた名作に出会える機会がぐっと増えました。
プラン/料金 | 無料 |
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無料お試し | なし |
配信数/品揃え | 約1万6千冊以上 |
配信数の多い ジャンル |
古典作品、洋書 |
速度調整 | バーで手動調整可能 |
バックグラウンド再生 | あり |
ブックマーク | 再生箇所でブックマーク |
解約後の利用 | すべて聴き続けられる(アプリを再インストール) |
【おすすめ大手2社を徹底比較】audiobook.jpとAudibleはどちらが良いの?
2大オーディオブックサービスの紹介をしたところで、項目毎に比較してみたいと思います。
同じ有名オーディオブックサービスと言っても、それぞれ個性や特徴があって面白いです。
ラインナップ【引き分け】
audiobook.jp | ・日本語書籍が約2万3千冊(聴き放題が約1万5千冊以上) |
Audible | ・日本語書籍が約1万8千冊(聴き放題は約1万7千冊) ・全ラインナップは40万冊以上(聴き放題が12万冊以上) |
2つともオーディオブックの大手ということもあり、冊数やカテゴリの充実度については申し分ないです。
全体のラインナップはAudibleが、日本語の書籍数はaudiobook.jpが勝っています。文芸はAudibleの方が強い印象です。
いずれのサービスもビジネス書は網羅性が高く、文芸についても人気作品・古典ともに日々作品数が増え続けています。
総合的に見れば、ラインナップについては両者引き分けといったところでしょうか。
ブックマーク(付箋) 機能【Audible◎】
audiobook.jp | ・作品全体を「お気に入り」として保存可能 (いわゆる「ブックマーク」) |
Audible | ・再生箇所でブックマーク。あとで保存した所から再生可能 (紙の読書でいうところの「付箋を貼る」という感覚に近い) |
個人的には、文章の大事な所やあとで聴き返したい部分にマークしておけるAudibleの方が重宝しました。
倍速機能【audiobook.jp◎】
audiobook.jp | ・0.5倍速から4倍速 ・調整バーで0.1倍速刻みの変更が可能 |
Audible | ・0.5倍速から3.5倍速 ・10段階で調整可能 |
速聴に力を入れるなら、4倍速再生出来て小刻みに速度を変更できるaudiobook.jpが勝っています。
解約後の利用【引き分け】
audiobook.jp | ・聴き放題…聴けなくなる ・単品購入…聴き続けられる |
Audible | ・聴き放題…聴けなくなる ・単品購入…聴き続けられる |
会員登録の有無に関わらない作品の保存については、Audibleに軍配が上がります。
料金体系【結論へ】
audiobook.jp | ・毎月880円で聴き放題対象のオーディオブックが無制限に聴ける ・聴き放題対象でないオーディオブックは、1冊1,600~2,500円程度で単品購入 ・2週間無料 |
Audible | ・毎月1,500円で聴き放題対象のオーディオブックが無制限に聴ける ・聴き放題対象でないオーディオブックは、1冊2,500~4,000円程度で単品購入 ※聴き放題プラン加入の場合は30%OFFなので「月額+1冊1,800~2,800円程度」 ・初回30日間無料 |
audiobook.jpは聴き放題プランがあるので「とにかくたくさん聴きたい」という方にはとてもおすすめ!
ただし、話題の新書などは「聴き放題作品」に含まれていないことも多く、人によってAudibleの方がコストパフォーマンスが良い場合もあります。
「結局どっちがおトクに、楽しくオーディオブックを楽しめるの?」と思われたかもしれません。
そんな方のために、次の章ではあなたの好みに合わせたオーディオブックアプリの選び方をご紹介します。
【結論】あなたが1番おトクに楽しむためのオーディオブックアプリの選び方(パターン別)
この章では、「結局どのアプリを使えばおトクにオーディオブックを楽しめるの?」という問にパターン別で答えます。パターン1〜7のうち、気になるものからご覧になってみてください。
基本的に日本でオーディオブックを始めるなら、株式会社オトバンクが運営する老舗「audiobook.jp」か、Amazonが運営する世界最大級の「Audible(オーディブル)」の2つが有力。それ以外のサービスは、目的に合えば利用を検討するとよいでしょう。
パターン1:とにかくまずは実際に試してから使うサービスを決めたい
audiobook.jpとAudibleの「読み放題会員」に無料登録して作品を聴いてみる
オーディオブック未経験の方にとっては、メリットや利用シーンなどが分かっても、実際に使ってみないことには中々イメージが湧きにくいかと思います。
最適のサービスを決める際、「とりあえず実際に聴いてみてしっくり来るサービスにしたい」という場合は、オーディオブック2大サービスであるaudiobook.jpとAudibleの「読み放題会員」の登録がおすすめです。
それぞれ無料期間が14日間、30日間で、期間内に解約すれば0円でオーディオブックが楽しめるため、サービスを比較したりイメージを得るにはうってつけでしょう。
パターン2:読みたい作品を1冊に1ヶ月以上かけてじっくり(毎日少しずつ)聴きたい
①audiobook.jp ②Audibleの順番で作品を探して単品購入(Audibleは2ヶ月間の「聴き放題会員」30%OFFを使う)
オーディオブックは新しい読書の形ですので、少しずつ習慣に取り入れていきたいと思われるかもしれません。
通勤・通学や家事などで10~30分程度聴いたり、月額課金に追われず1冊ずつじっくり聴いていきたい。そんな方には、「買い切り」で1冊ずつの単品購入がおすすめです。
※読みたい作品が「聴き放題対象」になっていない場合もこちらに該当。
基本的にはラインナップが多いaudiobook.jpとAudibleの2大サービスで見つけることになりますが、まずは1冊1,600~2,500円と比較的安価なaudiobook.jpから作品を探すのがよいです。
見つからない場合は、少し割高となりますがラインナップがさらに豊富なAudibleで購入します。通常1冊2,500~4,000円程度ですが、「聴き放題会員」なら「読み放題対象外作品」も30%OFFとなり1冊あたり1,800~2,800円と割安に。30日間の無料期間で何冊かまとめ買いしておくと、長くおトクに好きな作品が楽しめます。
両サービスとも、「買い切り」で購入したら会員退会後ずっと聴き続けられるのも嬉しいポイントです。
パターン3:「聴き放題」でおトクにたくさん(1ヶ月に1冊以上)聴きたい
①audiobook.jp ②Audibleの順番で「聴き放題対象作品」を探して「聴き放題会員」に登録
オーディオブックを生活に取り入れられそうで、継続してどんどん活用していきたいなら、2大サービスの「聴き放題会員」がおすすめ。1ヶ月に1冊以上聴く場合は、「買い切り」の単品購入よりも「聴き放題」の方が半額程度かそれ以上おトクになるからです。
まずは月額880円(税込)のaudiobook.jpでラインナップを確認して、読みたい作品があればそのまま14日間無料登録するのがよいでしょう。下のバナーからアプリをダウンロードして無料会員登録後、「聴き放題」作品のラインナップをざっと眺めてみてください。
audiobook.jpで聴きたい作品が少なければ、月額1,500円(税込)でAudibleに30日間無料登録します。少し割高になりますがラインナップがさらに豊富なので、読みたい作品に出会える確率は高まるでしょう。
「聴き放題」で楽しんだ作品は単品購入作品と違い退会後は聴けなくなってしまうため、「1回聴ければ十分」か「継続して聴いていく」場合のみおすすめです。
パターン4:声優や俳優などの朗読でオーディオブックを楽しみたい
Audibleを利用
読書習慣の有無にかかわらず、好きな声優さんや俳優さんが朗読しているというだけで作品に興味が湧いてくるもの。
Audibleでは数多くの有名声優・俳優がナレーターとして作品づくりに参加しています。Amazonが公表している参加者は次の方たちです。
俳優・タレント
上白石 萌音 / 田中 哲司 / 橋本 愛 / 真木 よう子 / 蓮佛 美沙子 / 大塚 寧々 / 杏 / 唐田 えりか / 加瀬 亮 / 谷田 歩 / 柄本 佑 /高良 健吾 / 宮本 隆治 / 田辺 誠一 / 中村 蒼 / 田中 麗奈 / 城田 優 / 早乙女 太一 / 上川 隆也 / 小澤 征悦 / 大久保 佳代子 / 豊原 功補 / 三田 佳子 / 和牛 / 柳家 小さん / 高橋 克典 / 立川 談志 / 坂口 憲二 / 宮沢りえ / 糸井 重里 / 髙橋 大輔 / 夏木 マリ / 風間 杜夫 / 橋爪 功 / 奈良岡 朋子 / 岸田 今日子 / 蟹江 敬三 / 林 隆三 / 遠藤 久美子 / 大竹 まこと / 萩原 聖人 / 三上 博史 / 常田 富士男 / 大塚 明夫 / 小川 眞由美 / 高橋 和也 / 栗原 小巻 / 古谷 一行 / 窪塚 俊介 / ともさか りえ / 石田 衣良 / 渡辺 美優紀 / 山田 菜々 / 立川 志の春
声優・朗読家
花澤 香菜 / 朴 璐美 / 入野 自由 / 雨宮 天 / 茅野 愛衣 / 釘宮 理恵 / 中井 和哉 / 置鮎 龍太郎 / 緑川 光 / 野島 健児 / 神谷 浩史 / 沢城 みゆき / 古川 登志夫 / 日髙 のり子 / 根本 泰彦 / 後藤 敦 / 平川 正三 / 大森 ゆき / 佐藤 恵 / 三好 翼 / 小松 史法 / 白川 周作 / 下山吉光 / 高橋 李依 / 松宮 森乃 / 岡咲 美保 / 神谷 尚武 / ささき のぞみ / 岡崎 弥保 / 松岡 美奈 / 青木 幹和 / 矢島 正明 / 佐々木 健 / 大塚 明夫 / 福島 潤
これだけの有名人がオーディオブック制作に関わっているのはAudibleだけ。気になるナレーターの作品が「聴き放題対象」なら30日間無料の「聴き放題会員」登録、対象外なら単品購入で楽しみましょう!
詳しい作品ラインナップはこちらを参考にしてください。
パターン5:ラノベ作品をできるだけ安く聴きたい/自己啓発本はあまり読まない
オーディオブックと言えば自己啓発書やビジネス書のイメージが先行しがちですが、今はラノベ作品に力を入れるサービスも増えてきています。
その中でも、特にラノベ好きにおすすめしたいのがGoogle Playです。
ラノベ作品の相場は1冊3,000円~あたりで、手軽に購入できるとは言い難い値段のものがほとんど。一方、Google Playでは1冊1,500円~あたりと、約半額の値段で購入可能です。
価格重視で選ぶならば、Google Playを利用しない手はありません。
パターン6:洋書や日本文学の名作を無料で聴いてみたい
オーディオブックの魅力の1つとして、普段はなかなか手を伸ばさないような作品へのハードルが低くなることが挙げられます。
外国語の勉強として移動中に洋書を聴いたり、これまで触れてこなかった日本文学の名作を家事中のBGM代わりにしたりと、オーディオブックの活用方法はさまざまです。
kikubonでは200冊以上、オーディオブック HQでは洋書を含めた12,500冊以上の古典作品が無料で聴けます。
のオーディオブック HQは圧倒的な品揃えですが、海外のアプリであることによる多少の使いづらさも考慮して選ぶ必要があるでしょう。
パターン7:日本の文化や歴史に興味がある/1900年代に活躍した文化人の話を聴いてみたい
ノンフィクションの書籍や、日本がこれまで辿ってきた歴史や文化に興味がある方におすすめなのがLisBoです。大手出版社と繋がりがあるLisBoでは、1900年代に活躍していた文化人の講演を肉声で聴く貴重な体験ができます。
LisBoは通常、聴き放題に月額1,650円かかりますが、現在は入会月が無料になるキャンペーンを開催中。
Audibleやでじじも同じぐらいの月額費用なので、キャンペーン中に利用して、使いやすさや品揃えを比較してみるのもいいかもしれません。
【まずはこれ!】audiobook.jpで初回無料で聴けるおすすめ作品5選
オーディオブック初心者の方は、まず良質な作品を良質なサービスで聴くのが1番!そこで、2大サービスの1つaudiobook.jpの中からおすすめ作品を5つ紹介します。
初回お試し2週間以内に聴けばすべて無料で聴くことが可能。
読んでいただくと分かるように、作品紹介がとても充実し、熱意がこもって書かれているのもaudiobook.jpの特徴です。
『虫とゴリラ』養老孟司、山極寿一


生物界からの緊急提言!解剖学者と霊長類学者が語りつくした日本の未来像
未曾有の危機を迎えている人類。待つものは希望か、滅亡か――
<虫とゴリラ>の目で、人間の世界をとらえ直し、自然との新たな共存の道をさぐる。
「人間以外の自然とも感動を分かち合う生き方を求めていけば、崩壊の危機にある地球も、ディストピアに陥りかけている人類をも救うことができる」
目次
はじめに 共鳴する世界
第一章 私たちが失ったもの
第二章 コミュニケーション
第三章 情報化の起源
第四章 森の教室
第五章 生き物のかたち
第六章 日本人の情緒
第七章 微小な世界
第八章 価値観を変える
エピローグ 日本の未来像
あとがき 虫とゴリラの旅(audiobook.jp作品紹介より)
『推し、燃ゆ』宇佐美りん


ユーザーが選ぶオーディオブック大賞2022文芸部門・準大賞【第164回芥川賞受賞作】
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」
朝日、読売、毎日、共同通信、週刊文春、ダ・ヴィンチ「プラチナ本」他、各紙誌激賞! !三島由紀夫賞最年少受賞の21歳、第二作にして第164回芥川賞受賞作
◎未来の考古学者に見つけてほしい時代を見事に活写した傑作――朝井リョウ
◎うわべでも理屈でもない命のようなものが、言葉として表現されている力量に圧倒された――島本理生
◎すごかった。ほんとに。――高橋源一郎
◎一番新しくて古典的な、青春の物語――尾崎真理子
◎ドストエフスキーが20代半ばで書いた初期作品のハチャメチャさとも重なり合う。――亀山郁夫
◎今を生きるすべての人にとって歪(いびつ)で、でも切実な自尊心の保ち方、を描いた物語――町田康
◎すべての推す人たちにとっての救いの書であると同時に、絶望の書でもある本作を、わたしは強く強く推す。――豊崎由美
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。
デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。(audiobook.jp作品紹介より)
『現代思想入門』千葉雅也
人生を変える哲学が、ここにある――。
現代思想の真髄をかつてない仕方で書き尽くした、「入門書」の決定版。
* * *
デリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカン、メイヤスー……複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパースペクティブ
□物事を二項対立で捉えない
□人生のリアリティはグレーゾーンに宿る
□秩序の強化を警戒し、逸脱する人間の多様性を泳がせておく
□権力は「下」からやってくる
□搾取されている自分の力を、より自律的に用いる方法を考える
□自分の成り立ちを偶然性へと開き、状況を必然的なものと捉えない
□人間は過剰なエネルギーの解放と有限化の二重のドラマを生きている
□無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組む
□大きな謎に悩むよりも、人生の世俗的な深さを生きる
「現代思想は、秩序を強化する動きへの警戒心を持ち、秩序からズレるもの、すなわち「差異」に注目する。それが今、人生の多様性を守るために必要だと思うのです。」 ――「はじめに 今なぜ現代思想か」より(audiobook.jp作品紹介より)
『また、同じ夢を見ていた』住野よる


デビュー作にして200万部を超えるベストセラーとなった「君の膵臓をたべたい」の著者、住野よるのオーディオブック化第二弾!
友達のいない少女が出会ったのは、リストカットを繰り返す女子高生の“南さん”、
とても格好いい“アバズレさん”、一人静かに余生を送る“おばあちゃん”。そして、尻尾の短い“彼女”だった――。
彼女たちの“幸せ”は、どこにあるのか。「やり直したい」ことがある、“今”がうまくいかない全ての人たちに贈る物語。
大空直美、千菅春香、たかはし智秋、愛美、松田颯水、中島唯などOBCの人気ラジオ番組でパーソナリティを務める声優6名を含む豪華キャストでお届けします。(audiobook.jp作品紹介より)
『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ


ビル・ゲイツ、バラク・オバマなど世界中の著名人が絶賛!
世界50か国以上で翻訳され、 累計500万部を突破している世界的ベストセラー『サピエンス全史』がついにオーディオブック化!
なぜ我々はこのような世界に生きているのか?ホモ・サピエンスの歴史を俯瞰し、現代世界の姿を新たな視点で語るベストセラーをじっくりと音声でお楽しみください。
本作はこれまでにない新しい人類史を描いた、世界的ベストセラー作品です。日本では、発売から半年経たずに上下巻累計で38万部を突破。2017年5月には「ビジネス書大賞2017」で大賞を受賞し、国内でも大きな話題を呼んでいます。
著名人の方からの支持も厚く、以下のようなコメントが寄せられています。
・「実に魅力的で、刺激的な書」バラク・オバマ氏(「CNN」ホームページより)
・「私は『サピエンス全史』を歴史や人類の未来について興味のあるあらゆる人に薦めたい」ビル・ゲイツ氏(マイクロソフト創業者「今年の夏に読むべき5冊」)
・「次の私の『今年の一冊』は、ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』だ。本書は人類の文明についてビッグ・ヒストリーのように綴った本であり、初期の人類がどのように狩猟採集から発展し、今日の社会や経済を組織したのかを読み解くものである」マーク・ザッカーバーグ氏(フェイスブック創業者、CEO)
・「こういう人類史の本で幸せかどうかを問題に立てる本にはじめて出合った」池上彰氏(2017/1/4放送NHK「クローズアップ現代+」より)
上下巻合わせて約560ページに渡る大作を声優による朗読で聴くことができるオーディオブック版は、長編を読むのが苦手な方、読書の時間が取れないという方にもおすすめです。
いま、世界で最も注目され、ビジネスパーソンにとっても必須の教養書となりつつある一冊を、ぜひオーディオブックでお楽しみください。(audiobook.jp作品紹介より)
おわりに
オーディオブックについての説明や、audiobook.jp、Audibleなど8種類のサービス比較、パターン別の選び方などを紹介しました。
オーディオブックを使っているイメージは湧いてきましたか?筆者はもともと紙の本が好きで、正直オーディオブックは倦厭していました。「読書はやっぱり紙だろう」と。
しかし、今回使ってみて良い意味で裏切られたと思います。ふと空いた時間や移動中にオーディオブックを聴くことで、より有意義な時間を過ごせるようになりました。これからは好きな紙の本をベースにしつつ、月に1冊程度オーディオブックを聴くことにします。
オーディオブックが気になっていたら、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください!
この記事を読んだあなたにおすすめ!









素晴らしい記事ありがとうございます!
Audibleとオーディオブックどっちがいいか悩んでたのでとても参考になりました!
僕のブログに被リンクさせてもらいます!
お役に立てたようでよかったです!
被リンクもありがとうございます。
オーディオブックライフを楽しんでください!
参考になりました。
Audibleが1月27日から月額そのまま聴き放題になって、今までダウンロードしたものや、これから別途単品購入するもの以外は、解約後は聴けなくなるようです。
最新情報に修正してくださるとより有益になると思います。よろしくお願いします。
嘉乃様
ご報告ありがとうございます。
現在修正中です。来月頭には最新情報を反映できるかと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。
修正ありがとうございます‼️
パターン別の方も最新情報ですか?
こちらこそありがとうございます!
パターン別の方は現在鋭意修正中です!
期待しています‼️
お待たせいたしました!
パターン別の方も修正完了いたしました。
早速、どこよりも早く?!修正してくださり、ありがとうございました‼️
今までオーディブルのみ時々利用していましたが、他にもいろいろなオーディオブックがある事がこちらの記事でわかり、いろいろ見に行ってみました!
audiobook .jpの方もそこにしかない、聴きたい作品があったので登録しました。セールやキャンペーンがあったり月額会員と退会を組み合わせるとお得に利用できそうですね。
オーディブルは退会して何ヶ月かすると再登録半額キャンペーンなどの勧誘メールが来ていて、今3ヶ月750円で利用中なので、それが終わったらまた退会して、audiobook .jpの月額会員のポイントで買った作品を聴こうと思います。(勿論、月額会員は一回課金で一旦退会です)
同じ作品でも朗読者が違うと印象が違いますし、自分に合うのを探すのが一番ですね‼️
自分で本を読むのがとても遅いので、2倍速くらいで聴くのに慣れる方がいろいろな本が読めていいですし、長編作品も読むのは無理だけど、聴くならできそう、と思えてきます。本職の方の朗読は、倍速にしてもきちんと素敵に聞こえるのがいいです。
自分で速く読んでもそうはいかないでしょう。
本記事ライターのひかると申します。記事内容をご参照いただきありがとうございます!
おかげさまで早めのタイミングで、パターン別の箇所も修正完了することができました。
また、下記点は自分も見落としていた情報であったり、新しいご意見でしたので、大変参考になりました。
>audiobook .jpの方もそこにしかない、聴きたい作品があったので登録しました。セールやキャンペーンがあったり月額会員と退会を組み合わせるとお得に利用できそうですね。
>オーディブルは退会して何ヶ月かすると再登録半額キャンペーンなどの勧誘メールが来ていて、今3ヶ月750円で利用中
>同じ作品でも朗読者が違うと印象が違います。
>長編作品も読むのは無理だけど、聴くならできそう、と思えてきます。
>本職の方の朗読は、倍速にしてもきちんと素敵に聞こえるのがいいです。
今後、情報更新する際などは取り入れさせていただきます!
オーディオブック一緒に楽しみましょう!