作中の小道具
たぬき御用達!?あのお酒を飲んでみた。
本作では赤玉ポートワインなるお酒が登場します。
赤玉先生の名前の由来でもあり、弁天も好んで飲んでいました。
てっきり創作物かと思ったけれども、ふらりと寄った酒屋で見つけて迷わず購入。
これが、まあ甘い!
においも見た目もごく普通のワイン。
しかし、飲んだ途端に「あまっ」と口にするほどのスイートな味わい。
サイダーで割るのがおすすめです。
ジュースのようにごくごく飲めるが侮るなかれ。
アルコールは14度と高めなので気をつけましょう。
紳士諸君はうら若き乙女にすすめてはいけませんよ!
※現在は赤玉スイートワインと名を変えて販売されています。
一方、偽電気ブランは別作品の『夜は短し歩けよ乙女』でも登場しており、森見ワールドには欠かせない小道具となっています。
その元となった電気ブランは東京浅草にて発明されたブランデーベースのお酒です。
明治時代にはハイカラな物を「電気〇〇」といったことから、「電気ブランデー」と名付けられました。
また、その味も電気のようにピリピリとしびれる刺激があるようです。
こちらも機会があれば飲みたいものです。
https://www.oenon.jp/denkibran/history.html
主題歌:ウルフルズ/かわいいひと
この本の主題歌はウルフルズの「かわいいひと」。
ウルフルズらしいアップテンポな楽曲は、たぬき達のバタバタとした日常にぴったり合います。
また、彼らは関西出身の4人組バンド。
そこも、たぬき4兄弟とイメージが重なりますね。
この曲のタイトルである「かわいい人」とは奥さんや彼女ではなく、メンバーのお母さんを想って歌われています。
かわいいひと かわいいひと
ぼくのことも 考えておくれ
愉快にいこう 陽気にいこう
たぬき兄弟の歌声が聞こえてきそうではないでしょうか。
幼き頃のたぬき達がお母さんに構ってもらえず、いたずらをして関心を引こうとする姿を想像できます。
素直になれない息子の母への愛。
そんなもどかしさをコミカルにつづった歌詞に注目して聞いて下さい。
以上、今回の作品紹介はここまでとなります。
お読み頂きありがとうございました。
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