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待望の続編『君は月夜に光り輝く+Fragments』あらすじと感想【本編未収録エピソードのあらすじ紹介とネタバレ感想】

待望の続編『君は月夜に光り輝く+Fragments』あらすじと感想【本編未収録エピソードのあらすじ紹介とネタバレ感想】

『君は月夜に光り輝く+Fragments』ファン必読のアナザーストーリー!

本編では語られなかった心理描写や、カットされたシーンに感動がよみがえります。

  • まみずの本心
  • 追加された代行エピソード
  • 「最期の願い」と卓也その後
  • 香山その後

まみずと卓也の知られざる物語をネタバレありで紹介します。

あらすじ・内容紹介

「発光病」によって短い人生を終えた渡良瀬まみず。

彼女の望みを代行していた岡田卓也は、「最期の願い」を託されました。

いよいよ明かされるその後のストーリー。

まみずの願いは卓也の勇気となり、『君月』ワールドがふたたび光り輝きます。

『君は月夜に光り輝く+Fragments』の評価
読みやすさ
(4.0)
ストーリー
(4.5)
キャラクター
(3.5)
総合評価
(4.0)

【読みやすさ】評価4.0

前作よりも表現力がパワーアップしているので、文学の香りがする言葉の数々に酔いしれました。

短編ごとに雰囲気が変化する文体は、まるでキャラそれぞれの性格を反映しているかのようです。

ラノベのような読みやすさはありませんが、世界観に入りこめる工夫が散りばめられています。

【ストーリー】評価4.5

本編未収録の代行エピソードは、二人のおだやかな時間の追憶です。

高校生らしい屈託のないやり取りに、悲しい結末を忘れて癒されます。

まみずの心が救われていく過程や、彼女を想いつづける卓也の姿は、今までにないハッピーエンドを見せてくれました。

【キャラクター】評価3.5

まみずの恥ずかしい秘密や、意外にノリの良い卓也など、二人の新しい一面を見られます。

きれいな物語にありがちな大人目線のいい子ではなく、どこにでもいるような高校生のズルさが微笑ましいです。

第3の主人公・香山の荒れた生活には同情できない面もあるので、好き嫌いのジャッジが分かれるところでしょう。

【総合評価】4.0

君月ファンなら読んでおきたい一冊。

恋人が亡くなった悲しい物語のはずなのに、読みこむほどに幸せな気分になれるのはなぜでしょうか?

本編を補完するエピソードの数々は、思い出を汚すことなく世界観を深めてくれました。

あの二人がくれた感動に再び出会えます。

注意
以下、ネタバレ注意です。

君は月夜に光り輝く+Fragmentsの感想(ネタバレ)

  • まみずの本心
  • 本編未収録の代行エピソード
  • 「最期の願い」と卓也その後1
  • 「最期の願い」と卓也その後2
  • 香山その後

まみずの本心

前作から立場が代わり、まみず視点からのエピソードが語られています。

そこにあるのは明るく優しい感情ではなく、あきらめや悲壮感におおわれた彼女の本心。

避けられない悲しみを前にしたときは心を殺すことしかできません。

「死ぬまでにやりたいことリスト」もまた希望を捨てるための作業でした。

それでも感情豊かに振る舞うのは優しさではなく、他人に絶望を見られたくないという心の壁です。

イメージと違う彼女に少しショックでしたが、これが死を前にしたリアルな心理なのでしょう。

卓也との出会いに救われて本当によかったですね。

本編未収録の代行エピソード

新しく追加された二つの代行エピソードです。

まみずは愛想を尽かしてほしいからとバカバカしい依頼をしますが、それに応えた卓也のおもしろ体験談に笑ってしまう彼女がいます。

そうした死を忘れられる時間は、いつしか「生きたい」という願いを生みました。

まみずへの償いに始めた代行が彼女の心を癒し、二人の距離を近づけるきっかけになるとは、スノードームも壊されたかいがありましたね。

読者をほっこりさせてくれる一幕です。

「最後の願い」と卓也その後1(高校生編)

まみずとの別れから立ち直ろうとしている卓也がいます。

一人…、いや二人で日本一周旅行をする姿には痛々しさもありますが、彼女のリストを達成することが心の支えであり、答えを見つけるための手段でもあるのでしょう。

残される人へ願いを託すこと。

それは先立つ自分ができる最高の思いやりなのかもしれません。

「最後の願い」と卓也その後2(未来編)

今も心の中にいるまみずへ語りかけている卓也。

大人になった彼は「最期の願い」に支えられて生きています。

姉の死によって生きる意味を失い、まみずの死から生きる勇気をもらう。

この違いは亡き人のために何かをしようという想いの差ではないでしょうか。

絶望や痛みで頭がいっぱいのときは死に誘われますが、守りたい人や果たしたい約束ができると生きる気力が湧くものです。

卓也の心に芽生えた「与える愛」はまみずからのプレゼントであると同時に、彼女がこの世に生まれた意味にもなっています。

香山その後

世の中には二通りの人間がいます。

自分の心が痛んだとき、他人の痛みを知る人間と、他人を傷つける人間です。

香山はまみずが亡くなった悲しみを埋めるため、複数の女性との関係に逃げています。

与える愛を知った卓也とはまるで対照的ですね。

誰よりも痛みを感じているからこそ、誰よりも人を大切にできるはずなのに…。

自分の手で悲劇に幕を下し、世界を愛する勇気を手にしてほしいと願います。

まとめ

『君は月夜に光り輝く』はラブストーリーからヒューマンドラマへ姿を変えました。

「死」によって希望を奪われた二人が互いの「生きる意味」になる。

そこには恋愛を越えた人生哲学があります。

こんなにも与える愛を表現してくれる小説には初めて出会いました。

人生に虚しくなったときに読み返したい一冊です。

主題歌:GLAY/BELOVED

GLAYの王道ラブソングとして知られる名曲ですが、今回の注目はサビの一節。

やがて来る それぞれの交差点を

迷いの中 立ち止まるけど

それでも人はまた歩き出す

君月の登場人物はみんな、何らかの理由で人生の歩みを止めています。

まみずや卓也が歩き出せたきっかけは、大切な人を思いやる気持ちでした。

自分の悩みでいっぱいのときは、「あなたを愛してる」とリピートするこの曲を口ずさみ、思考のベクトルを家族や恋人に向けてみてください。

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