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『愛がなんだ』原作小説あらすじと感想【純度100%の恋愛小説!】

『愛がなんだ』あらすじと感想【純度100%の恋愛小説!】

今回は角田光代さんの『愛がなんだ』を紹介します。

角田光代さんは『八日目の蝉』や『紙の月』などの原作で知られる直木賞作家です。

そんな角田光代さんの『愛がなんだ』は2003年刊行の純度100%の恋愛小説として注目を集めた作品です。

今年、岸井ゆきのさん、成田凌さん主演で映画化されることが決まり(2019年4月19日テアトル新宿ほか全国ロードショー)、改めて大注目の作品です!

一途で心を揺さぶる片思い小説。

初めてこの本を知った方も、前に読んだことのある方も、改めて注目されている一冊として紹介します。

あらすじ・内容紹介

OLのテルコさんはマモちゃん(田中守)に恋に落ちています。

彼に呼び出されれば仕事中でも何でも最優先して駆けつけて尽くします。

ただマモちゃんはテルコさんのことが好きなわけではありません。

それが痛いほど分かってもテルコさんの思いは加速して、執着はエスカレートしていく片思いの物語です。

注意
ここからネタバレ注意

愛がなんだの感想(ネタバレ)

テルコさんの人間らしさ

テルコさんの恋愛の仕方は偏っています。

仕事も友達もそっちのけにして全てをマモちゃん最優先にします。

その徹底度合いが降り切れています。

例えば仕事中、内線や外線電話には出ずに携帯電話の着信には飛びついて出て時には長電話をすることとか、デートの予定が入ればどんなに忙しくても勝手に退社する(時には定時前に姿をくらます)とか、職場での同僚との付き合いを全て反故にするとか。

彼女曰く、

マモちゃんと会って、それまで単一色だった私の世界はきれいに二分した。「好きである」と、「どうでもいい」とに。

仕事も女の子たちとの付き合いもテルコさんの評価も全て「どうでもいい」ということです。

そして「好きである」もののほとんど全てはマモちゃん中心に回っています。

このきっぱりとした態度を格好良く見えてしまうのは私だけでしょうか。

実際にテルコさんの周りにいる達は迷惑なことも多いのだけど、好きなことにとことん向き合う姿勢がきっぱりしていて、人間らしく感じてしまいました。

マモちゃんの人間らしさ

マモちゃんはろくでもない男です。でも実際にこういう男は多いと思います。

受け続ける好意の行動に甘えてしまう人。

私の周りにも「俺、妻子いるよ」とか「恋人いるけど」とか「結婚はしないよ」とか宣言して、それでも好意を向けられればあっさりその好意に乗っかる男は結構たくさんいます。

「断る理由はない」理論というべきか。

「いやだと言われてないからいいじゃん」理論というべきか。

マモちゃんは妻子持ちでもないけど、テルコさんを夜中に呼び出したり気ままに振り回していきます。

そして好きになったすみれさんを誘うためにテルコさんを平気で呼んでしまうところまで。

それで、おれ、馬鹿な頭で考えたんだけど、きっとだめなんだ、山田さんみたいな人がそばにいると、無意識に甘えちゃうんだよ。いやだって直接言われないと、わかんないの。

出た!と思っちゃいました。

でも正直に言えばたくさんいるようなそういう男の気持ちが理解できる部分もあるし、知人の話に「そうなんだ」と完全他人事で分かったように聞いてしまう自分もいて、そのろくでもなさの中に私も含まれている気もするのです。

そういう気持ちもあって、マモちゃんのことも人間らしく思ってしまいました。

ラストについて

愛憎の末に殺してしまったとかそういう話ではなくてよかったです。

ストーカーがひどいとかでもないので気楽に読めました。

テルコさんはマモちゃんが心地よくいてくれるのを願って尽くしていきます。

都合よく使われることに喜んでしまうテルコさんにはいい加減にしなよと私は思ってしまうし、物語の中でもテルコさんの友人に言われてしまうけど、テルコさんの気持ちに抑えはききません。

でも少しずつ気持ちの方向が変化していきます。

テルコさんの結論、

私はただ、マモちゃんの平穏を祈りながら、しかしずっとそばにはりついていたいのだ。賢く忠実な飼い犬みたいに。

恋の成就ではなく、正体のわからない執着が何なのかはテルコさん自身にも分かりません。

読者として傍からテルコさんの姿を眺めているとあくまでマモちゃんに拘る姿に格好悪さも感じるけれども愛おしさも感じます。

テルコさんの向かう方向は混とんとしているけれども、自分の気持ちに真っすぐで格好悪いことも含めてテルコさんらしいからです。

この話は明るい方向に向かっていくような話ではありませんが、自然で等身大で正直な気持ちの詰まったいい終わり方だと思います。

まとめ

元彼女とか好きだった人に再会した時に、もうその人に恋愛感情は全くないですけど、会話したらそういうことあったよねーとか懐かしさと楽しさを混ぜたような気持ちで話せたりします。

ちょっと仕事とかやりたいことの話も交えて。

別れて良かったとか振られて良かったなんてことは思いませんが、親友とかとも違うし近いわけじゃないけどいい関係だとしみじみ思ったことが何度もあります。

好きな人との人間関係の落ち着きどころって勿論夫婦とか恋人とかすぐ浮かぶ理想的な間柄だけじゃなくて名前をつけるのが難しいような間柄でも、比べるものではありませんが、素敵な関係ってたくさんあるのではないかと思います。

私にはテルコさんのこれからがもっともっと明るく向かっていくような予感と期待で一杯です。

人間としての気持ちに向き合った、純度の高い恋物語でした。

主題歌:スキマスイッチ/キレイだ

好きな人を引きずる等身大の自分の気持ちを歌っている曲です。

変わらない自分と向き合って自分らしく進んでいくテルコの内面が重なって選びました。

なんだかんだ言ってたって

この性格は変わらないんだって

ラララ…いいじゃない

力なく吐くため息混じりの君の名前

(作詞:スキマスイッチ)

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