ReaJoyライターコンビのあきとしきは、Tbooksさんの取材のため、年末に下北沢を訪れる予定を立てていました。
(Tbooksさんの取材記事は後日公開予定。おたのしみに。)
せっかく下北沢に行くのなら、ほかの気になるところにも行ってみよう、と調べていたある日。私は気になる場所を発見しました。
これは、某コミュニケーションアプリを通して、ふたりのライターが目撃した本好きの空間を回想する物語━━。
登場人物
retri(れとり)
文学堂美容室retri 店主・美容師
好きな作家は、森博嗣/森見登美彦/小川糸/西加奈子/京極夏彦 等。
望月 暁生(もちづき あきお)〔通称:あき〕
ReaJoyライター。
印刷物デザイン愛好家。三児の親。下北沢まで片道約2時間。
2018年12月に、文芸サークル「あさぼらけのつき」を立ち上げた。
織(しき)
ReaJoyライター。
本関係情報蒐集家。下北沢まで片道約1時間。
あきが立ち上げた文芸サークル「あさぼらけのつき」メンバー。
目次
序章
2018年12月某日
しき
しき
あき
あき
ふつうの美容室って雑誌ばかりだから退屈しちゃって……。
寝ちゃいます。笑
しき
しき
あき
第1章 美容室で本に囲まれる
第1節 憧れの「書斎」
さっそく、2,000冊も蔵書があるという噂の「文学堂美容室retri」さんを訪問したふたり。
店内はこのようになっていました!
中は個室がいくつかあり、本棚に囲まれて過ごすことができます。
あき
しき
あき
羨ましいなぁ~
しき
あき
店内にいたのは一人の若い男性。
「本を見てもいいですか?」と聞いたら、嬉しそうに「どうぞ」と仰ってくださいました。
それだけでなく、ゆったりと、おしゃべりにも付き合ってくれました。
しき
あき
変に構えたりせず、安心して話せました。
しき
しき
「文脈棚」とは、出版社・作者に関係なく、ある本の両隣もしくは近くに何の本を置くか考えられている棚のことです。共通のキーワードやテーマに沿っていることが多く、1冊だけでは見えてこなかった魅力を引き出します。
あき
それを臆面もなく言えちゃうのが、お人柄というか。安心感の根源なのかなぁ~とか、おもったよ。
しき
しき
あき
しき
第2節 憧れの蓄音機
店内にはアンティーク調の家具や小物が随所に置かれ、空間づくりの重要な役割を担っていました。
昔ながらの喫茶店でもらえるような、マッチ箱。赤いリボンを首に巻いた、おしゃれな黒猫が描かれています。
ふたりが注目したのは、出入り口の横にあった蓄音機。
今はなかなか見ることができないため、興味津々。
こちらは本物の蓄音機。残念ながら、音は出ないそうです。
あき
ホームページでちらっと見えた蓄音機が、本物なのかどうか確かめてみたい! とおもって向かったところもありました。笑
しき
あき
家具に興味がある人は、それをお目当てに行ってみるのもいいかもしれません。
第2章 美容室で本好きトーク
第1節 本を見るだけでもいい
読書だけでも大歓迎です。
お子様連れOK
あき
しき
あき
本棚を置きたくて引っ越すタイプのretriさん。
お店に本棚がたくさんできたので、「本を置けるだけ置きたい」とのことです。
しき
あき
“1冊だけならご自由にどうぞ”って。
しき
あき
しき
ここ最近見かけなくなった、紙の貸出カード。しきの世代だと、使用していたのは小学生まででした。
引き出しにカードを揃えて入れるのが、図書委員のお仕事でした。
しき
あき
ってなにやら現実的な話になりましたね。笑
あき
なにかしらの形になったらいいなぁって、おもいます。
しき
『ONE PIECE』等、漫画もありました。
第2節 おすすめしたこと
お話しているなかでつい、「これ知っていますか?」とたくさん情報を伝えてしまいました。ここではその一部をご紹介します。
本関係情報蒐集家の本領発揮(おせっかい)です!
① 『図書室で暮らしたい』
辻村深月さんがお好きだと言うretriさん。「この順番に読むといい」とおすすめされているとおりに読んだところ、ハマったそうです。
そこで、「エッセイもいいですよ」とお伝えしました。
しき
と鳥肌が立ちました。
retriさん
美容室の蔵書数が増える瞬間を目撃してしまいました。
速い。まさか秒速で購入決定の決断が下されるとはおもっていませんでした。
(エッセイについて綴った過去の記事はこちら。)
『図書室で暮らしたい』あらすじと感想【ときめく心を持つ彼女はいつでも子供になれる大人】
後日、本当に読んでくださったようで、感想ツイートとブログを書いてくださいました。
尊い。
② 『ゴールデンスランバー』
伊坂幸太郎さんもお好きだということで、「原作小説も映画も舞台もすべてチェックしました」と申しました。
ちなみにキャラメルさんは、2019年3月から、辻村美月さんの『スロウハイツの神様』を原作とした舞台の公演を行います。
東京公演では辻村さんのアフタートークを予定している回もありますので、是非チェックしてみてください。
③ 文喫
気になる本屋さんということで「文喫」をあげていました。
ちょうど、ReaJoyライターのtsukasaさんと行ったばかりでした。
しかも、すべて知らない本でした。店員さんの知識が素晴らしいです!
(文喫の記事はこちら。)
第3章 美容室で印刷体験
第1節 初めてのコロコロ&クルクル
卓上プレス機が本棚にあるのを発見したあきとしき。
「やりたくなるね」「やってみたい」とひそひそ話していたところ、retriさんがさらっと「やりますか?」と声をかけてくださり、急遽、印刷体験をさせていただくことになりました!
紙は再生紙を利用しているとのこと。福祉事業のものだそうです。
そういったところまで考えられているのが素敵ですね。
詳しくは公式ブログをご覧ください。
参考
オリジナルしおり文学堂美容室retri
学生時代に何度か体験済みのあき。初めて見たしき。
今回はしきが挑戦します。
~やり方~
- インクを1、2滴たらす。
- ローラーをコロコロしてインクをつける。
- 版にコロコロ。
- 紙をセットして版を乗せる。
- プレス機で挟んでクルクル。
完成!
ハンドルをくるくる回している時の音がまたレトロなのです。ぜひ、ムービーでその様子をご堪能ください。
retriさんの癒し系ボイス付きです。笑
第2節 “その髪に、物語を。”
たのしかったです~!
それもまた嬉しかったです。
まさかまさかの造形体験でした。
“その髪に、物語を。”
絶滅寸前と言われている活版印刷の疑似体験。こちらは「樹脂凸版印刷」の一種で、ハンコを押す仕組みに近いです。
終章
第1節 「また行きたい。」
栞にあったメッセージ……これを読むだけでも、真面目で丁寧な向き合い方が伝わってくる気がします。
髪を切るということは一区切りがつくということ。
新たな気分で、ここから次の章が始まります。
本を見てほしい気持ちもあるし、読んでほしい気持ちもあり、ついつい肝心の「髪をどのようにするか」という話に入れなくなってしまう……と仰っていました。本の話に夢中になってしまうのは、本好きあるあるなのかもしれません。
そしてひたすら読書したい……。
思い返してみれば、3人とも同じことを繰り返していました。
「いいですよねぇ」「最高ですよねぇ」
本が好き。
それだけで初対面の人でもお話ができるので、本の力は偉大だとつくづく感じます。
第2節 店舗詳細情報
文学堂美容室retri(レトリ)
◎公式サイト
◎営業時間
平日11:00〜21:00
土日祝10:00〜20:00
◎電話番号
03-6407-0375
Twitter:@retri_bungakudo
Instagram:@retri.bungakudo
奥付
望月 暁生(もちづき あきお)
2018年11月、ReaJoy所属。書評サイトや読書系施設の紹介記事を執筆。
フォトグラファーとして取材に同行する機会も増えてきている。
Twitter:@Mochiduki_Akio
織(しき)
2018年10月、ReaJoy所属。書店取材、イベント参加レポート等の記事を執筆。
「お相手のことばを大切に。丁寧に綴る。」がモットー。ことばを拾いすぎるのが玉に瑕。
個人ブログ「しきおりつづり」でReaJoyの裏話も綴っている。
あさぼらけのつき
2018年12月、あきが立ち上げた文芸サークル。しきもメンバーのひとり。
Twitter:@asaborake_tsuki
【出店予定】
- 第8回Text-Revolutions(テキレボ)
2019年3月21日(木祝) 11:00~16:00
入場料:無料
会場:都立産業貿易センター台東館 6階
参考 第8回Text-Revolutions 開催概要Text-Revolutions - 第三回文学フリマ前橋
2019年3月24日(日) 11:00〜16:00
入場料:無料
会場:前橋プラザ元気21 にぎわいホール
参考 第三回文学フリマ前橋 (2019/3/24)文学フリマ 公式サイト
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