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『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』原作小説あらすじと感想【ぼくの初めてはきみの終わり】

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』あらすじと感想【ぼくの初めてはきみの終わり】

物語が動き出す

恋人ができた。

しかも一目惚れした、大好きな人だ。

ああ、だめだ、またにやけてしまう。

愛美という大切な女性に出会ってから、高寿はバラ色の日々を過ごします。

京都市立動物園や伏見稲荷大社へのデート。

初めて借りた部屋に愛美を招待したり、友人の飲み会で彼女を紹介したり。

そんな時間を過ごすうちに名前で呼び合い、手をつなぎ、朝をむかえ、少しずつ距離を縮めていく二人。

愛美は次のステップに進むたびに目を潤まし、高寿はそんな彼女を愛しく想います。

しかしそれが喜びの涙ではなかったことを知る日がやってきたのでした。

「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」

未来の予定が書きこまれた手帳を手にとって真実を語りだす彼女のくちびる。

あの出会いはけっして偶然ではなかったと知った高寿は、今の関係を続けることに負担を感じ始めます。

「もう………やってられないんだよ!」

そう言い残して立ち去る彼を追うことができずに立ちすくむ愛美。

二人はこの難題に答えをみつけ、納得のいく未来を選ぶことができるのでしょうか。

映画のために書き下ろされた主題歌は『ハッピーエンド』。

その意味は「幸せな終わり」か、それとも「幸せの終わり」…。

この物語の終幕はあなたの目で確かめてください。

主題歌:Mr.Children/しるし

前述したように映画ではback numberの『ハッピーエンド』が使用されました。

清水依与吏さんがつづった話し言葉のような歌詞は、小説とは違って愛美の目線から語られています。

平気よ 大丈夫だよ 優しくなれたと思って 願いに変わって 最後は嘘になって

エンドロールで流れたとき、愛美の心情の変化がぎゅっと詰まっているこの一節に胸がしめつけられたものです。

これ以上ぴったりの主題歌はないと思っていましたが、まるで高寿の気持ちを代弁しているかのような曲がありました。

それはMr.Childrenの『しるし』。

泣いたり 笑ったり 不安定な想いだけど それが君と僕のしるし

誰も経験したことのない恋をした二人の「しるし」は、涙が笑顔に、笑顔が涙に変わる記憶。

ふしぎなふしぎな物語は、恋人との時間が当たり前に続いていく幸せと、いつかくる別れのために一日一日を思い出にすることの大切さを教えてくれました。

愛美の秘密が気になった方は京都デートに想いを馳せながら、小説または映画をお楽しみください。


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