エレン・イェーガーは『進撃の巨人』の主人公です。
人間でありながら巨人化できる能力を持ち、目の前に立ちはだかる数々の強敵を撃破していく姿が非常に魅力的で『進撃の巨人』を語る上で欠かせない最重要キャラクターです。
本記事ではそんなエレン・イェーガーを追跡調査し、魅力を洗い出していきます。
目次
巨人を駆逐することだけを目標とする主人公
誕生日 | 3月30日 |
---|---|
年齢 | 15歳 |
出身 | ウォール・マリア南端シガンシナ区 |
身長 | 170cm |
体重 | 63kg |
所属 | 調査兵団 |
幼少期は父(グリシャ)と母(カルラ)そして幼馴染のミカサと4人で暮らしていました。
周囲を50mを超える巨大な壁に囲まれ、壁の外の世界には巨人がひしめいており、壁の中で怯えて暮らすしかないという世界に対して子供の頃から嫌悪感を強く抱いていました。
そんな折に、同じく幼馴染のアルミンから「壁の外」の話を聞き、いつしか壁の外へ飛び出すことを夢見るようになっていきます。
そして突如として現れた超大型巨人によって今までの平和な生活が崩壊します。
侵入してきた巨人の手で母親のカルラが殺されるのを目の当たりにしてしまい、巨人へ尋常ならざる憎悪を抱くようになりました。
このときの体験を忘れることができず、巨人を駆逐することだけを目標として数年後に訓練兵に志願することになりました。
過酷な訓練生活を終え、心も体も成長したエレンは昔から志望していた「調査兵団」への入団を決めました。
しかし、その直後に再び超大型巨人が出現し、侵入してきた巨人との戦いのなかで、エレンは巨人に喰われてしまいます。
主人公であるエレンが巨人に喰われるという衝撃的な展開。
しかし、喰われてもなお消えない憎悪をきっかけとして、エレン自身が巨人に変身するというさらに驚愕の展開を迎えます。
周囲の人間はもちろん、エレン自身さえ知らなかった巨人化能力がここで初めて明らかになりました。
その後、巨人と人間の狭間で多くの困難にぶつかりながらも、壁に空いた大穴を塞ぐという快挙を成し遂げたことで仲間からの信頼も勝ち取っていくのでした。
誰よりも自由を求める「死に急ぎ野郎」
エレンの性格を一言で表現すると「死に急ぎ野郎」です。
巨人を駆逐するためならば、危険もかえりみず自分のすべてを投げ出すその姿を見て、訓練兵時代に同期のジャンから「死に急ぎ野郎」と名付けられたことが始まりでした。
訓練兵時代から大人に成長するまで、一貫してこの性格は変わっていません。
訓練兵を修了した直後の初めての実戦においても、他の同期たちが固まって動けない中、エレンだけは一切動じることなく超大型巨人に単身で飛びかかる場面も描かれています。
一方でその無謀な行動が周囲の人間に不安を抱かせることもよくあります。
幼馴染のミカサは幼少期のころから「エレンは私がいないと早死にする」とエレンを心配し続けています。
またその尋常ではない精神力は、最強と名高いリヴァイ兵長も認めるほどで「本物の化け物」、「どんなに力で押さえようとも、どんな檻に閉じ込めようとも、コイツの意識を服従させることは誰にもできない」と発言をしています。
エレンが保有する力は「進撃の巨人」と「始祖の巨人」と「戦鎚の巨人」
『進撃の巨人』の世界では、巨人は大きく分けて次の2つに分類されています。
- 知性を持たず、大量に存在する「無垢の巨人」
- 特別な力を持つ、世界中に9種類しか存在しない「九つの巨人」
エレンは「九つの巨人」のうち「進撃の巨人」と「始祖の巨人」の2つを、父親のグリシャから受け継いでいます。
「進撃の巨人」の特性は、長らく明かされてこなかったのですが、物語終盤に徐々に明かされてきました。
その特性とは「未来をのぞき見ること」。
この能力は真の王族であるフリッツ王家にも隠されており、まだまだ謎の多い部分でもあります。
漫画のタイトルにもなっている『進撃の巨人』は物語の根幹に深く関わる重要な部分のため、まだまだ隠された秘密が残っていそうです。
また同時に併せ持っている「始祖の巨人」は、すべての巨人を支配できる「座標の力」を備えています。
「座標の力」は巨人に囲まれたこの世界では、まさに巨人の王とも言えるほど強大な能力です。
フリッツ王家が秘密裏に継承し続けてきた「始祖の巨人」を父親のグリシャが奪い、エレンに継承させました。
しかし王家の血を引く人間が継承してこそ、初めて真の力を得られるのが始祖の巨人の条件のため、エレン単体では使いこなせません。
エレンが初めて始祖の巨人の力を行使したのは、巨人化した王族であるダイナ・フリッツと接触したときでした。
偶然ながらもエレンの想いが巨人への命令となり、数十体の巨人を操ることができました。
また物語の後半では、エレンがダイバー家の人間を喰らい「戦鎚の巨人」を保有することになります。
「戦槌の巨人」は、硬質化を自在に操り巨大な武器を精製できるという戦闘向きの能力になっています。
エレンはこの能力を駆使することで、武器の製造から囮となる巨人の製造、地下牢からの脱出など、できることがより広範囲に拡大していきます。
物語が進むに連れて、巨人の能力がエレンのもとに集まり、より強大な存在になっていっていることがわかります。
エレンの名言を時系列順に紹介!
ここではエレンの残した名言を紹介していきます。
エレンの一番の特徴である自由を求める意思が感じ取れるよう時系列に沿って原作から抜粋していきます。
「駆逐してやる!!この世から・・・1匹残らず」
超大型巨人の出現によりウォール・マリアの壁が突如破壊された際の名言です。
これまでの平和な世界が突如終わりを告げ、巨人に食い殺される残酷な世界へと変わり果ててしまいました。
このときにエレンは母親を目の前で巨人に食い殺され、憎しみと絶望から巨人を駆逐することを決意しています。
この幼少期の体験が巨人への恨みの源になっており、敵を駆逐するまで止まらないエレンの姿勢を決定づけた出来事と言えるでしょう。
エレンの復讐心や執着心が最も濃く現れた名言となっています。
「こんなところで死ねるか…なぁアルミン…お前が教えてくれたから…オレは外の世界に…」
幼少期から成長し訓練兵となったエレン。
再び現れた超大型巨人によって壁が破壊され、またしても壁内に巨人がなだれ込み、エレンが巨人に捕まってしまったときの名言です。
巨人の口に放り込まれ、血だらけになりながらもなんとか逃げ出そうとしたエレン。
しかしその努力もむなしく、主人公であるエレンが巨人に食われてしまうという、非常に衝撃的なシーンでした。
「人間です!!」
エレンが巨人に変身できることが判明し、恐れた兵士たちから銃を突きつけられたときの名言です。
エレン自身も状況が理解できずに困惑していましたが、黙って殺されるようなエレンではありませんでした。
どれだけ絶望的な状況においても、決して諦めることのないエレンの生への執着心が強く感じられるシーンになっています。
「調査兵団に入って…とにかく巨人をぶっ殺したいです」
巨人化の能力が皆に判明したあと、裁判にかけられた際のエレンの強い意思が現れた名言です。
エレン自身も、自分が巨人になるだなんて想像もしていない状況でしたが、「たとえ化け物になろうとも巨人を駆逐してやる」というエレンの意思が全く揺らいでいないことが分かるシーンです。
この発言を聞いたリヴァイ兵長が、感心していたような表情を見せていたのが印象的な場面ですね。
「お前らができるだけ苦しんで死ぬように努力するよ…」
これまでずっと憎み続けてきた超大型巨人と鎧の巨人の正体が、エレンの同期であり仲間でもあったベルトルトとライナーだったことが明かされたときの名言です。
予想外の展開にエレンも読者も一様に驚愕したシーンとして有名です。
何年間も仲間として過ごしてきたライナーとベルトルトのカミングアウトに、エレンは動揺しながらも、巨人に対してさらに強い復讐心を胸に決意しました。
「オレが!!この世に生まれたからだ!!」
巨人化し意識を失って暴走したエレンに、アルミンが「なせ外の世界に行きたいのか」と問いかけたときの名言です。
このシーンは比較的初期の14話でのセリフだったのですが、『進撃の巨人』のテーマの根幹となる非常に重要な名言のため、最後に紹介させていただきます。
エレンの尋常ではない「自由への渇望」は幼いころから一貫しています。
その理由としてのエレンの想いがこの発言に詰まっています。
「人は生まれながらにして自由であるべきだ」というエレンの想いと作品のテーマが非常に色濃く現れた名場面と言えるでしょう。
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