前回のサンクチュアリ出版の選書サービス利用記事に続き、さっそく第2弾をお届けします!!
前回の記事はこちら

昨年、話題スポット「文喫」を訪れ、選書サービスを利用しました。
そのときに選ばれた5冊の中から、1番気になった朝倉かすみさんの『田村はまだか』を購入しました。
選書サービスを利用して、”気になる本が見つかるか?”というポイントは余裕でクリア◎
今回は、選書された本が自分好みだったか?という観点でみてみましょう( ˘ω˘ )
文喫の様子や、他に選ばれた作品はこちらの記事をチェックしてみてください!



一般的な選書サービスの利用
他人に本を選んでもらう。
”わたし”ではない人”が
”わたし”のために本を選ぶ。
まずは、どうやって利用するのか?
ごく一般的なサービス利用方法を紹介しておきますね。
大事なことは
選んでくれる人は、”あなた”ではありません。
しっかりと、コミュニケーションをとり、自分の好き嫌いを伝えるのがベター◎
- 申し込みどこのサービスを利用するか決める当たり前のことですが、選書サービスを提供しているところはたくさんあります。
値段や利用のしやすさ・店主の雰囲気等、選ぶポイントも人によって違うと思います。
まずはどこの選書サービスを利用したいのかを決め、「選書サービスを利用したい」と伝えましょう。
- コミュニケーション嗜好を伝える店員さんに聞かれた質問に答えたりするなど、どんな本を読みたいのか・好みの作家さんや・苦手なものなど具体的に伝えましょう。
より自分の期待する作品が選ばれるためには、ここが一番大事!!となると、選書サービスを選ぶときに「店員さんとの話しやすさ」も大事になりそうですね。
- 選書説明をきくあなたの嗜好にあわせた本が何冊か選ばれます。1冊ごとにあらすじを説明してくれることが多いので、自分の気になるものがあるかチェックしましょう!
- 読む試し読み気になる1冊があれば、パラパラと読んで文章の好み等をチェックしてみましょう。その後は、購入して思う存分本の世界に浸ります( ˘ω˘ )
『田村はまだか』
話を戻します!
ものすごーくざっくりとあらすじをお話しますね。
タイトルからお察しかもしれませんが、
主人公なのに、田村は中々登場しません。
↑ここ重要!
28年ぶりに集まる小学校の同窓会。
今回の主人公である田村は来れませんでした。
飛行機の遅延で2次会にも間に合わず。
3次会まで残った男女5人は、札幌はススキノのスナック「チャオ」で近況報告やら思い出話をしながら田村を待つというストーリーです。
田村という少年
田村を待っている間のみんなの談笑から、少しずつ田村という少年像が浮かんできます。
小学生なのに、一人で弁当を作っていた田村。
無口な少年、田村。
かと思えば、問題児の同級生に向かってこんな言葉を放つ。
どうせ小便するからって、おまえ、水、のまないのか?
どうせうんこになるからって、おまえ、もの、くわないのか?
喉、渇かないか?
腹、すかないか?
水やくいものは、小便やうんこになるだけか?
※この言葉を発したのは、小学生の田村少年です。
小学校卒業から28年後の田村は、どんな男になっているのだろうか?!
とても気になります。
田村の連発
小説の第一話のタイトルが「田村はまだか」で、とにかく「田村」の煽りがすごいです。
この小説の特徴です。
ちょっとウザイくらい「田村」といワードが飛び込んできます。
40ページほどの間に「田村はまだか」が5回!
その他にも兎に角「田村」・「田村」・「田村」と田村づくしです。
とにかくみんな田村に会いたい!
田村への愛が伝わってくる作品です。
感想
やや大人向けの作品という印象です。
特に、大人になった田村世代となる30代後半~40代で読むと、自分の仕事や人生経験と重なって、より深みが増すのだろうと思いました。
田村さんは日本全国でおよそ28万人ほどいるそうです。
佐藤さんや鈴木さんほどではありませんが、割とポピュラーな名字ではないでしょうか。
同じ学年や職場に1人いるくらいかな?と。
これが珍しい名字の主人公だと、しっくりこなかったと思います。
そういう意味では、絶妙なバランスの名字のチョイスとでもいうべきでしょうか。
ハラハラ・ドキドキして続きが気になるミステリー小説とは少し違う要素ですが、「田村」の煽りがすごくて、田村はいつ来るんだ!!!と気になって仕方がない作品でした。
あまりにも田村が来ないので、途中で「田村、そろそろ来いよー!!」と突っ込みたくなります。
この本が気になった方は、是非とも「田村はまだか」と言いながら読んでみてください。
『田村はまだか』に音楽をつけるなら
ONE OK ROCK 「c.h.a.o.s.m.y.t.h.」(カオスミス)
小学生のときの友達もみんな大人になっていて、仕事もプライベートもバラバラ。
当時の思い出は「形」として残っていなくても、みんなの「記憶」の中にはしっかり残っていて、それが大切な「宝物」。
この曲のメッセージ性を感じるような作品でした。
文喫の選書サービスを試してみて
今回の選書は、下記のようなオーダーから選ばれた作品でしたが、選んでくれる人と読者の求める者は一致したのでしょうか?
好きな作家は有川浩さん
面白い作品でしたが、有川浩さんの軽快なリズムの文章が好きというのであれば、少し違うかな?という印象です。
読了後が良いもの
スッキリです◎
なんせ、同窓会での思い出話や近況報告がメインです。
重い話でもないので、そういった意味でも読了後感は良かったです。
心の温まるような話が好き
田村がみんなから愛されていることが伝わります!
文喫の有料スペースを利用することが前提のサービスです。
前回紹介したサンクチュアリ出版さんの選書サービスよりは、手軽さという面ではやや劣ってしまいます。
でも、文喫を利用する予定がある方あまりは気にしなくて良い部分とも言えます。
選書される本の数が多いことと、選ばれた本をそのまま店内で試し読みすることができるので、その中で気に入った作品を購入すれば、ミスマッチは起こりにくいと思います。
文喫の選書サービスのすごさは、店員さんの説明がめちゃくちゃうまいところです。
あっという間に気になる!読みたいという気持ちにさせられてしまいました。
読書会で本の紹介をしたり、ビブリオバトルをするときはすごく勉強になりそうです。
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