老後2,000万円問題や、コロナ不景気と、将来やお金に関する心配事が絶えないご時世である。
なぜ、我々はお金の事で悩み、苦しんでいるのだろうか?
お金がない原因は、お金について真剣に学んでこなかったからです。そもそも、日本の公共教育には、お金について学ぶプログラムが一切ありません。
学校では教えてくれなかったお金に関するあれこれを、全ページカラー・イラスト付きで分かりやすく解説してくれるのが、今回紹介する『本当の自由を手に入れる お金の大学』。
お金に関する知識や制度を知っていれば、もっと効率的にお金を使い、貯めることができるはず。
そして、生活や心の安定にも繋がるだろう。
2021年のステイホーム期間中にファイナンスリテラシーを得れば、周りとグッと差が付くビッグチャンスでもある。
今すぐお金の不安から抜け出したい方に薦める1冊だ。
目次
こんな人におすすめ!
- 億万長者になりたい人
- 将来に不安を感じている人
- お金に関する知識を身に着けたい人
- 『金持ち父さん貧乏父さん』をこれから読もうとしているor挫折した人
あらすじ・内容紹介
高1で起業し、会社から追い出されるなど様々な失敗を経験しながらも、現在はIT企業社長兼投資家として発信活動を行う両学長。
両学長が発信活動を行うブログやYouTubeチャンネル“リベラルアーツ大学(通称:リベ大)” では投資や副業、節税制度などのお金にフォーカスした情報をメインに発信している。
2021年1月時点でのYouTubeチャンネル登録者は75万人を越える人気チャンネルだ。
「お金なくして自由なし!」
これが、資本主義社会のリアルです。
通信費・光熱費・保険・家・車・税金の人生6大固定費の見直しによる効率的なお金の貯め方や、給与所得以外の所得の生み出し方、騙されないための知識等が1冊で学べる。
これから先の長い人生をより豊かに過ごすために、「貯める」・「稼ぐ」・「増やす」・「守る」・「使う」の5つの力を学ぶことが、経済的自由(働かなくても入ってくるお金で生活できる状態)を手に入れるための第一歩である。
『本当の自由を手に入れる お金の大学』の感想・特徴
学校では教えてくれない“役に立つお金の話”がとにかく分かりやすい
社会に出れば絶対に必要な「お金」。
他国では投資などの金融教育が行われている中、日本では小学校6年間、中学校3年間の義務教育課程で一切教わらずに育っている。
とても身近なことなのに毎月の収入から何にお金を使い、どのように貯めるのか。
多くの人が誰からも教わらずに育ってきた。
しかし、これからの人生100年時代を生き抜かなければいけない世代には、必須の知識だ。
知識が無いが故に無駄なことにお金を使い続け、知らぬ間に搾取されている可能性だってある。
お金にまつわる5つの力がない人にとって、「長寿化」は呪いであり、災厄になりかねません。誰も、衰える身体、先細る資産を眺めながら、厳しい労働を一生続けたいとは思わないでしょう。
本書は、ほぼ全ページに可愛らしいライオンの「両学長」と、ごくごく平凡なサラリーマンがモチーフの「リーマンくん」、Q&Aコーナーで疑問に答えてくれる「ヒトデ先生」の3人が登場し、会話形式でお金に関する制度を学べる構成だ。
本当は中身をパラパラと見せたいところだが、大人の事情でそれが出来ないのは残念である。
試し読みの時点で文字数の少なさに驚いた。
お金に関する広範囲の内容が紹介され、聞き馴染みのない言葉や制度だらけだったとしても、これなら理解しやすい!と、多くの人が感じるだろう。
ロバート・キヨサキの『金持ち父さん貧乏父さん』というお金に関する有名なベストセラー本を読んで挫折した人や、これから読もうとしている方には、本書を先に読むことをオススメする。
『お金の大学』は、日本の制度をベースとした内容で進行するので、身近に考えやすく、我々日本人にとって頭に入りやすい。
お金に関する知識をこれから学ぶ人にとっては、まずこちらを読み、前提知識を身に着けてから『金持ち父さん貧乏父さん』を読んだ方がより理解しやすくなるだろう。
「貯める」・「稼ぐ」・「増やす」に重点を!
広範囲を網羅したボリューミーな本であるが、その中でも「貯める」・「稼ぐ」「増やす」の3項目がページ全体の8割ほどを占め、両学長が重きを置いている箇所になる。
「守る」・「使う」の2項目も大切なことに変わりないが、基本中の基本として、まずは「貯める」・「稼ぐ」「増やす」の3項目にスポットを当てると良い。
「貯める」では、人生の6大固定費見直しによる効率的な貯め方が紹介されている。
一通り見直すのがベストであり、格安SIMやふるさと納税などの比較的認知度の高い話もあるが、お金の制度で特に複雑な「税」や「保険」のことをここまで分かりやすく解説し、気持ちよく論破してくれる本は中々見つからないだろう。
日本の健康保険は、世界最強の保険と言われることもあるんやで。民間の医療保険に入りまくっとる会社員は、よ~く考え直した方がええで。
自分がなぜその民間保険に加入しているのか、明確に答えられるだろうか。
もし、「なんとなく必要そうだから・・・」という理由で加入している保険があるなら、今すぐ見直しをすべきだ。
よくある勘違いなんやけど、10万円控除=10万円税金が下がるわけではなくて「課税所得」が10万円減るだけなんや。
定期的に固定費を見直し、浮いたお金を貯蓄や投資にしっかり回すことで、少しでも老後への余裕に繋げたい、と思う反面、素人には“投資”のハードルが高く、そもそもどこに投資すればいいのか、種類や銘柄を見極めるのが難しくて投資できない人も多いだろう。
でも大丈夫。
両学長がおすすめの投資先や買い方をレクチャーしてくれる。
素人が私募ファンド(資金を募る対象者が狭く限定されているファンド)に手を出すと、詐欺の被害にあう可能性が高いで。
オイシイ話ばかりではなく、手を出すと危険なもの等、何が良くて何がダメなのかが明確に書かれているのも良い点だ。
お金を使うセンスを磨いて、幸せになろう
まずは、本書で紹介されていた5つの力を得る方法を素直に実践してほしい。
だが、仮に生活コストを下げ、お金が貯まりやすい体質になったり、給与以外の収入を確保し、“自由な生活“を手に入れられても、必ずしも幸せとは限らない。
自由ということは、何をするのも自由な代わりに、何が起きてもすべてが自己責任なんや。孤独に苦しもうと、不安に悩まされようと、決して誰かのせいにすることはできん。自由であればノーストレス、幸せに生きられるというのは、幻想にすぎないということやな。
手に入れたお金をどう使えば、心を豊かにしてくれるのか、お金を使うセンスも必要になってくる。
大切な人へプレゼントを贈る、感動する体験を味わう、自己投資として勉強をする等お金の使い方が上手な人は、人間的にもとても魅力的ではないか。
そんな素敵な人間に自分もなりたいとも思う。
せっかく学んだことも、アップデートしていかなければ古くて使えない情報になってしまう。
そして、経済的にも心も豊かな人生を歩み、魅力的な人間になるためにも、これから先も学び続けていきたいと思った。
まとめ
少し前の日本では、お金の話をすること自体が卑しく下品、タブーとされていたが、年々金融教育のニーズや重要性が高まっている様に感じる。
自分の将来や、子どもの将来のためにも、金融リテラシーを身に着けておいてマイナスになることはない。
たとえ今が絶望的だとしても、お金のことを知り、仲良くなれれば、その先に希望や明るい人生もきっと見えてくるはずだ。
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