キングダム 心に響く名言・名シーン15選

『キングダム』は名言の宝庫だ。

いざ戦場となると、それこそ名言、名場面が乱発する。

今回はできるだけ幅広く、名言をピックアップしてみた。

選考基準はこの5つ。

  • 心を打つ感動する言葉
  • 作中になくてはならない言葉
  • その後の展開を左右するような言葉
  • キャラクターの生き方を表している言葉
  • 作者のどうしても伝えたい意志が感じられる言葉

すべて私の主観によるものである。あしからず。

共感していただければ、とてもうれしい。

信・・・俺を天下に連れて行ってくれ(漂)

1巻1話より。

天下の大将軍を夢見て、共に切磋琢磨してきた2人。

王宮に召抱えられた漂には、輝かしい未来が待っているはずだった。

しかし再び信の前に現れた漂は、致命傷を負い絶命寸前だった。

泣きじゃくる信。

信「2人で天下の大将軍になるっつったじゃねェかよ!!!」

事態が理解できず、取り乱す信。

そんな彼をまるで母親のように、笑顔で抱擁する漂。

漂「なるさ!」

尽きかけた命をふり絞りながら、信に最期の言葉を伝える

漂「信、俺達は力も心も等しい。2人は一心同体だ。お前が羽ばたけば俺もそこにいる。信・・・俺を天下に連れて行ってくれ

漂の命は尽き、信の絶叫が響き渡る。

【ここに注目!名言ポイント】

記念すべき『キングダム』第1話で飛び出した名言。

信はこの漂の言葉を叶えるため、苦難の道を歩むこととなる。

全てはこの言葉から始まったといっていい名言。

この第1話は漂が事切れるシーンまで、延々50ページ以上続く。

結果として読者の心を鷲掴みするような、緊迫した世界観を第1話から見せてくれた。

あいつはきっと誰より高く跳ぶ(漂)

1巻第3話より。

秦王・嬴政(えいせい)を追ってきた刺客。

その刺客が漂に致命傷を負わしたことを知り、信は立ち向かう。

最初は全く歯が立たなかったが、信の速さ・力が次第に増していく。

そして大きく跳躍すると、頭上から刺客を斬りつけ勝負をつけた。

漂は生前、嬴政にこう話していたのだ。

漂「大王様、もしも私が倒れた時は、信におつかまり下さい。あいつはきっと誰より高く跳ぶ

【ここに注目!名言ポイント】

漂vs信の対戦成績は常に漂が1勝だけリードしていた。

しかし、信の方が自分より強い、と漂は言う。

恐らく勝ち星が並ぶと油断し、1つ負け越すと負けず嫌いから本気をだす。

だから本気の信の強さはハンパないことを、漂だけが知っていたのだ。

初めての命をかけた勝負。

信はその底知れぬ武の才能を、秦王に披露したのである。

無意味な死だけは絶対に許しません(李牧)

16巻172話より。

龐煖(ほうけん)との戦いで深手を負った王騎。

信と蒙武の活躍で何とか、敵の包囲網から脱出に成功する。

彼が死に至るのは誰の目にも明らかだったが、李牧の側近は王騎の首が無いと意味がないと進言する。

しかし李牧は、王騎軍がそれこそ死に物狂いで王騎の首を守るだろうと返す。

そして、王騎の亡骸を辱めることより、これ以上味方の犠牲を出さないことの方が大切であると諭す。

【ここに注目!名言ポイント】

「首級」といって、討ち取った首を持ち帰ることは、武将にとって出世の証だった。

王騎クラスになると、味方の士気も大いに上がったことだろう。

秦国にとってボスキャラである李牧ではあるが、決して読者にとって悪者ではない。

むしろ正義キャラで主人公タイプだ。

この後も李牧の戦い方は一貫しており、無意味な死を嫌う姿勢をとり続けている。

皆と共に修羅場をくぐりなさい(王騎)

16巻第172話より。

死地から何とか脱出した王騎。

しかしその命の火は、もうほとんど消えかかっている。

自らを支え続けてくれた副将・騰、失態を犯した蒙武に言葉を残した後、信へと話しかける。

王騎「自分で戦場をかけ回って学びなさい、バカ者。皆と共に修羅場をくぐりなさい

かつて王騎は「結局、戦は武将のもの」と語ったが、その武将は仲間と共に戦うことでしか成長できない。

信の成長を見届けられなくなった王騎の気持ちが、この言葉に滲んでいるように思える。

【ここに注目!名言ポイント】

王騎が最期に言葉を掛けた相手は信。

この名言の後、もう一言だけ付け加えた。

王騎「素質はありますよ、信」

だった。

何万と兵士・武将を見てきた王騎にとって、信は光る原石のようにまぶしく見えただろうし、その出現は嬉しかったはずだ。

王騎にとっても信を鍛え上げることができなくて、さぞかし無念だっただろう。

怪物・李牧の出現は、彼にさえ予想できなかった。

しかし「これだから、乱世は面白い」と語る彼は、やはり天下の大将軍だ。

全く飾り気のない実直な王騎が言うからめちゃくちゃ重い言葉だった。

私は絶対に勝つ戦以外に興味はない(王翦)

21巻第222話より。

かつての趙国三大天・廉頗と相対することとなった王翦。

罠を掛け合った末、王翦は廉頗に有利な組み手をとられた戦況だった。

だが兵力も拮抗しており、ここから本番と思われたとき、王翦は全軍撤退を指示する。

王翦「悪いな廉頗。私は“絶対勝つ戦”以外興味ない

廉頗はこの迅速で鮮やかな引き際に、かつての秦六大将軍筆頭・白起(はくき)を思い出していた。

【ここに注目!名言ポイント】

この言葉は臆病者を意味しているのではない。

入念な調査と綿密な計画、周到な準備を経て、万全の状態でないと王翦は戦わない。

後の秦趙大戦で李牧と戦うが、この言葉通りの戦い方を実践する。

そして史実でも彼は敗北したという記録は、ほぼ残っていないようである。

「絶対勝つ戦以外興味ない」=絶対に戦では負けない。

本当にそんな武将だったのかもしれない。

まさに王翦の戦い方、生き方を現している言葉だろう。

心配すんな、全部上手くいく(桓騎)

28巻第301話より。

秦の存亡を賭けた合従軍戦。

魏・韓連合軍15万の前に国門・函谷関は陥落の危機にあった。

呉鳳明が指揮する巨大井闌車が城壁の頂まで届き、敵兵がなだれ込んできたからだ。

この危機を桓騎(かんき)は、他の将軍たちが全く思いつかない方法で乗り越えようとする。

敵の井闌車を利用し下り、国門前に展開している敵軍の中を、どさくさに紛れて突き進もうというのだ。

さすがに桓騎の部下たちも不安がり、秦将軍・張唐は「正気か?」と疑うほどだった。

そこで桓騎は一言、躊躇なく言い切る。

桓騎「全部上手くいく

ハンパないカリスマ性を持ち合せた、ワイルドでダーティーな男前・桓騎が言うと絵になる。

部下たちもその軍才を見てきたからこそ、ここからは一致団結。

【ここに注目!名言ポイント】

桓騎の魅力といえば、やはりその残虐性と意表をつく戦術。

艶やかな男の色気をまといつつ、元夜盗の頭領という過去も謎めいている。

人格者で正統派の将軍・張唐との掛け合いも、桓騎の魅力を際立たせてくれた。

今後彼が焦ったり、余裕がなくなる様を見せることがあるのだろうか?

わき上がってくる力を、つむがれていく炎を!(麃公)

30巻第325話より。

李牧の策にはまり孤立した麃公(ひょうこう)は、敵陣の渦の真ん中で龐煖と一騎打ち。

万に一つも生還する可能性などない。

しかし彼を尊敬する信は、無謀にも助けに向かおうとする。

そのとき麃公は信へ命令する。

麃公「咸陽ヘ行け、童(わっぱ)信」

自分はもう助からない。

未来ある若者を道連れになどできない。

そして信のような若者こそが、熱い心を受け継ぎ、これからの秦国を支えていく者。

この後、龐煖との最期の戦いへ挑む。

【ここに注目!名言ポイント】

麃公は、初見である龐煖の本質を見抜いていた。

本能型の極みがなせる業だろうか?

そして紹介する名言の全文は、

麃公「龐煖、やはり貴様は全く何も感じておらぬのだのォ。わき上がってくる力を、つむがれていく炎を!

1人だけ強いことが最強と考える龐煖。

対して麃公や王騎は、大勢の兵を束ねることでたどり着ける大将軍こそが最強と悟っている。

多くの想いや湧き上がる情熱を、受け継いでゆくから、その炎は熱を増していく。

龐煖に討たれながらも、信へ大切なことを伝えた、名言だった。

書き手にコメントを届ける

記事の感想や追加してもらいたい情報のリクエスト、修正点の報告などをお待ちしています。
あなたの言葉が次の記事執筆の力になります。