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原作小説『君は月夜に光り輝く』佐野徹夜【話題の映画化作品の感想と読みどころ】

話題の映画『君は月夜に光り輝く』

あなたは原作をいつ読むタイプ?

本を手にするタイミングごとに読みどころをまとめました。

あなたに合った楽しみ方を見つけるお手伝いをします。

あらすじ

余命ゼロ日。

「発光病」を患う女子高生、渡良瀬まみず。

死期がせまる彼女は、同級生の岡田卓也に「死ぬまでにやりたいことリスト」の代行を頼みました。

ひとり遊園地に、ひとりパフェ、極めつきはひとりバンジージャンプ!

ムチャぶりを楽しむうちに2人の距離は縮まりますが、みるみる病状は悪化していき…。

彼女の最後の願いは死にゆく者の生まれた意味と、残される者の生きる意味を教えてくれます。

『君は月夜に光り輝く』の評価
読みやすさ
(4.5)
ストーリー
(4.5)
キャラクター
(3.5)
総合評価
(4.5)

【読みやすさ】
発光病を除けば現実的な受け入れやすい世界観です。

普通の高校生らしい会話が続くのでスラスラと読み進められました。

読みやすさのあまり徹夜しないように要注意ですね。

【ストーリー】
あまーいラブストーリーではありません。

テーマは誰もが避けられない死と別れ。

それでも悲しいだけでは終わらずに、希望すら感じる物語になっています。

死が奪うものと、死が与えるものに気づけました。

【キャラクター】
死にゆく少女。

死に憧れる少年。

残された家族。

これから残される家族。

それぞれの葛藤は生きづらさをリアルに表現しています。

死を諦観している登場人物たちは、やや感情移入しづらいかもしれません。

【総合評価】
私のような30代にもおすすめの恋愛小説です。

ストーリーは少し重く、恋ではなく愛について書かれているので、キラキラの青春ドラマが苦手でも問題ありません。

死があるがゆえに生まれた愛には、大人になったからこそハッとするメッセージがありました。

生きる意味を見失ったときに読み返したい一冊です。

注意
以下、ネタバレ注意です。

君は月夜に光り輝くの感想(ネタバレ)

映画化された小説は、読むタイミングによってメリットが変わってきます。

  • 映画を見てから小説⇒原作者からのメッセージに新しい発見がある。
  • 小説を読んでから映画⇒結末を先に知ることで劇中の隠された心理に注目できる。
  • 小説だけを読む⇒誰の影響も受けずに自分だけの世界を広げられる。

ここでは原作の感想といっしょに、タイミングごとの読みどころを紹介していきます。

映画を見てから小説

注目してほしいのは「あとがき」です。

作者が書きたかったのは、高校生の恋愛だけではありませんでした。

生きづらさを抱える人たちへのメッセージを読んだとき、この物語は生きる意味を教えてくれていたのだと気がつきます。

佐野徹夜さんの実体験エピソードも、死をテーマにした作品の説得力を強めてくれます。

秘められた想いを知ってから映画のシーンを思い返すと、きっと新しい発見がありますよ。

小説を読んでから映画

映画前の小説では、まみずの心情の変化に注目して読んでください。

彼女は死を恐れず受け入れていたようでしたが、卓也との出会いによって本音がこぼれ始めました。

その葛藤を知っているからこそ、映画の何気ないシーンにも切なさが押し寄せます。

結末を読んでいる人にだけ流せる涙があります。

小説だけを読む

続編小説『君は月夜に光り輝く+Fragments』と合わせて読むのがおすすめ。

まみずの「最後の願い」を代行する卓也と、その友人・香山のその後を描いた番外編です。

まみずと卓也の知られざるエピソードもあり、別視点からの「君月」ワールドが広がっています。

映画では語られない後日談によって自分だけの世界観を深めましょう。

まとめ

まさか人生を教わるとは思わなかったです。

「死にたい」と願う二人が出会い、生きる意味を与え合う姿には、人間本来のしあわせの形がありました。

生きる意味は与えるもの。

今すぐ家族や恋人に会いたくなる作品でした。

主題歌:Mr.Children/花の匂い

この曲は桜井和寿さんから亡くなったお父様へ贈られた作品です。

二度と会えなくなったあの人が、私をいつも見守ってくれている。

そんな悲しみの果てにある感謝にたどり着いたとき、ようやく涙をぬぐって生きていけるのかもしれません。

信じたい 信じたい

誰の命もまた誰かを輝かす為の光

若くして病に倒れたまみずの命も、卓也や残された家族を光り輝かせていましたね。

ミスチルは死についても深い洞察を持ち、変わらない愛について歌っているのだと気づいた一曲です。

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