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『少女を殺す100の方法』あらすじと感想【100人の少女が死ぬ短中編集】

『少女を殺す100の方法』あらすじと感想【100人の少女が死ぬ短中編集】

学校内で死んでいる大勢の女学生。

裸の少女が閉じ込められた巨大ミキサー。

1年に1度、少女が空から降ってきて、そのまま頭を打ちつけて死んでゆく村。

非現実的な状況を舞台にしながらも、徹底してロジカルな思考で謎を提示する異端の小説。

こんな人におすすめ!

  • ロジカルな作品が好きな人
  • 非現実的な世界観が好きな人
  • 残虐表現、多少倫理観の欠けた表現が好きな人

あらすじ・内容紹介

とある名門女子中学校で起こる殺人事件。

21人の生徒が在籍するクラスに、20人分の女子生徒の死体。

果たして犯人は、姿を消したもう一人の生徒か、それとも不審者「ぶつぶつ男」か?(少女教室)

裸の少女が閉じ込められた巨大ミキサーは、ある条件が揃うと刃物が回転し、少女たちを肉塊にする。

協力し合うしかない状況下で起こる、殺人事件の犯人とその動機とは?(少女ミキサー)

1年に1度、空から少女が降ってくる村。

あまりにも突飛なことが平然と起こり、あまりにも下衆な村人たちが跋扈する村で起こる事件とは?(少女が空から降ってくる)

14歳の少女が凡ゆる方法で殺されていく猟奇小説ながら、ミステリーとしての謎解き要素も見事に成立している全5作を収録した、鬼才・白井智之の中短編集。

『少女を殺す100の方法』の感想・特徴(ネタバレなし)

奇怪極まる世界観

ウラには女の子が降ってくるんだよ

本作の著者・白井智之氏の小説の魅力は、その独特な世界観にある。

今作でもその持ち味は健在だ。

銃殺された女子中学生の死体が20人分折り重なる中学校の教室や、全裸の少女がミキサーの中に放り込まれる世界観は、他の追随を許さない不道徳なオリジナリティーに満ち溢れている。

個人的に衝撃的だったのは、「少女が町に降ってくる」の世界観だ。

1年に1度、遺伝子的に全く同一の少女が20人空から降ってくる村。

更に、それが当然のこととされており、誰もそこを疑問に思わない村が舞台、というのは、それ一本で長編が書けそうなほどに飛び抜けた発想で、中編で1度限りの設定にしてしまうのは勿体ないのではないかとすら思う。

加えて、登場する村人は殆どが下衆野郎という具合なので、かなり読者を選ぶ作品であることは間違いない。

中々他人に面と向かってお勧めし易い小説とは言い難いが、その分、ハマる人にはとことんハマることは確実だろう。

ある程度の猟奇性が許容できる読者であれば、是非とも読んでみて損はない。

ロジカルな推理劇

犯人当てだ

これほど独特な世界観を持つ作品でありながら、本書はきちんと「ミステリー」している。

ロジカルに考えていけば、推理によって犯人を当てることは十分可能だ。

更に中短編集である故、早い段階で推理に必要なピースも揃う。

1作につき少女が20人殺される作品であり、かなり異様な世界観なので「推理をするなんて馬鹿馬鹿しい」と思ってしまう読者もいるかもしれないが、作品の異様さや奇怪さに惑わされることなく、是非とも推理をしながら読んでみて欲しい。

ただし、3本目に収録されている『「少女」殺人事件』だけは、少し毛色が違う。

フェアと言えばこれ以上ないくらいにフェアに作られている作品なのだが、インチキと言えばこれほどインチキなロジックもない、と言うレベルだ。

本格推理やノックスの十戒といったミステリー小説の基礎や根幹に、かなり喧嘩を売っていると言われているかもしれない。

正直、人によっては怒るのではないかとも思う程に捻くれた作品なので、是非とも「捻くれ具合を楽しむ」ような気持ちで、気軽に推理しながら読んでみて欲しい。

気持ちの良い騙され方ができるのではないかと思う。

ぶっ飛んだ倫理観

もちろんこんなサービスを利用する金持ちにろくなやつはいない

今作が「人を選ぶ作品」となっている1番の要因は、その設定の異様さというよりも、その影に見える「不道徳さ」に依るところが大きいのではないかと思う。

著者の人間性についてまではわからないが、少なくとも今作が見事なまでに不道徳かつ倫理観のぶっ飛んだ作品であることは間違いない(くれぐれも、作品の性質と著者の人間性を関連付けるような真似はするべきではない)。

そのぶっ飛び具合やクレイジーさもまた、今作を読む楽しみの一つだろう。

特に現代社会は、様々なルールや、明文化されていないマナーが存在する。

当然、社会の中に生きる人間として、それらは守るべき大切な指針だが、せめて創作物の世界の中でくらいはルールやマナーに縛られない自由さを味わいたい、という人も多いのではないかと思う。

今作はそのぶっ飛んだ倫理観故に、そういった読者にとってはある種の(絶対に現実世界に持ち込んではならないタイプの)爽快感や開放感を与えてくれるのではないかと思う。

社会の中で「真面目に生きること」に疲れてしまった時に、気晴らしに読んでみても良いかもしれない。

まとめ

異様な世界観を創り上げながらも、その世界でしっかりロジカルな推理劇を披露する今作は、そのぶっ飛んだ倫理観から、確実に読む人を選ぶ作品であることは間違いない。

しかし、そのぶっ飛び具合故に、ハマる人には確実にハマる作品であることもまた、間違いないだろう。

作品の特殊性で敬遠せずに、是非とも1度は手にとって欲しい作品だ。

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