『憑物語』あらすじと感想【阿良々木暦が直面する、新たなる問題とは?】

『憑物語』書影画像

〈地獄の春休み〉に、伝説の吸血鬼〈キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード〉に襲われた高校生、〈阿良々木暦(あららぎ こよみ)〉。

専門家、〈忍野メメ(おしの〜)〉の提案により、〈皆が少しずつ不幸になる結論〉を選んだ阿良々木暦は、その身に吸血鬼としての名残を残し、自らの影に伝説の吸血鬼の成れの果て〈忍野忍(おしの しのぶ)〉を宿しながらも、人間として生きていく道を歩んでいたはずだった。

しかし、ふと鏡に写った自らを目撃〈できなかった〉とき、彼は自らが新たなる問題に直面していることを知る…。

新たな専門家、〈手折正弦(ており ただつる)〉も登場し、〈物語〉が終わり始める〈物語〉シリーズファイナルシーズン、ついに開幕!

こんな人におすすめ!

  • 西尾維新氏のファンの人
  • 〈物語〉シリーズセカンドシーズンを読了済みの人
  • 〈物語〉シリーズファーストシーズンを読了済みの人

あらすじ・内容紹介

かつて〈鉄血にして冷血にして熱血の吸血鬼〉〈怪異の王〉〈怪異殺し〉など、数々の異名を恣にした伝説の吸血鬼、〈キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード〉に襲われた高校生、〈阿良々木暦〉。

専門家〈忍野メメ〉の活躍により、己が肉体に吸血鬼性を残し、己が影に吸血鬼の搾りかすとなった〈旧キスショット〉こと〈忍野忍〉を宿しながらも、人間としての人生を歩んでいた阿良々木暦は、しかし妹の〈阿良々木月火(あららぎ つきひ)〉との入浴中、鏡に自分の姿が写っていないことに気づく。

事の解決を図るため接触した、不死身の怪異の専門家〈影縫余弦(かげぬい よづる)〉から告げられた新しい問題。

それは、阿良々木暦が〈生まれついての吸血鬼〉へと変貌しようとしている、というものだった。

これまで度々行ってきた〈吸血鬼化〉に加え、蛇神となった〈千石撫子(せんごく なでこ)〉との戦闘の度に吸血鬼度を上げ続けてきたツケが、とうとう回ってきたのだ。

今後〈吸血鬼化〉をしなければ、これ以上の進行を防ぐことができるという影縫余弦の忠告に従うことを決意した矢先、しかし〈私怨で動く専門家〉である〈手折正弦〉が事態を更に掻き回す。

式神童女〈斧乃木余接(おののき よつぎ)〉の誕生に深く関わる彼は、阿良々木暦に一体何を語るのか…。

ファーストシーズン、セカンドシーズンを経て〈終わり〉へと向かい始める〈物語〉の、ファイナルシーズンが遂に開幕!

『憑物語』の感想・特徴(ネタバレなし)

〈物語〉シリーズ、ファイナルシーズン開幕

おにいちゃんが踏んできたのは場数じゃなくて馬鹿だと思う

シリーズを通しての語り部、〈阿良々木暦〉と、数々のヒロイン、数々の怪異との出会いを描いた〈物語〉シリーズファーストシーズン。

ファーストシーズンで阿良々木暦が積み残した、数多くの問題が噴出し、そしてそれらに決着がついた〈物語〉シリーズセカンドシーズン。

全10作、12冊にも及ぶ2シーズンを経て、今作ではとうとう〈物語〉シリーズファイナルシーズンが幕を開ける。

ファイナルシーズンでは満を辞して、阿良々木暦を中心としたストーリーの根幹に関わる事件が描かれる。

その第1作目としてフィーチャーされるのが、阿良々木暦の〈生まれながらの吸血鬼〉化、という問題だ。

これまで、バトル展開が起こるたびに行っていた〈吸血鬼性の向上〉。

阿良々木暦と忍野忍、両者がパワーアップするためのこの手段が、今回の問題を引き起こす。

人間としての生活が送れるか否かという、これからの人生に関わる問題に対して、阿良々木暦がどのような結論を出すのかは、要注目だ。

専門家〈影縫余弦〉、久々の登場

木っ端微塵にしてさしあげますわ

更に今作では、〈物語〉シリーズファーストシーズン、『偽物語』以降登場していなかった不死身の怪異の専門家、暴力陰陽師こと〈影縫余弦〉が再登場を果たす。

〈立てば暴力、座れば破壊、歩く姿はテロリズム〉とまで呼ばれる超武闘派にして、単純な戦闘能力で言えば〈物語〉シリーズでもトップクラスの彼女が、阿良々木暦の再吸血鬼化、という問題に対して、どのような見解を示すのかからも、目が離せない。

また、式神童女〈斧乃木余接〉との、陰陽師&式神という正規ペアも久々に立ち並び、ここまで読み進めてきた読者はちょっとしな懐かしさも感じられるかもしれない。

新たなる専門家、〈手折正弦〉も初登場

例外の方が多い規則、僕はキメ顔でそういった

更に今作では、新たなる専門家〈手折正弦〉も初登場する。

かつて、〈斧乃木余接〉という死体を式神として蘇らせる際に、関わった1人にして、斧乃木余接の所有権をめぐって影縫余弦と対立し、結果として専門家の元締め〈臥煙伊豆湖(がえん いずこ)〉から絶縁されているというアウトロー。

〈私怨で動く専門家〉として独自の美学を持った彼は、〈物語〉にどのように関わってくるのか。

そして、阿良々木暦に対して何を語りかけるのか。

彼の存在が、〈物語〉を更に加速させる。

まとめ

遂に幕を開けた、〈物語〉シリーズのファイナルシーズン。

ヒロインや怪異との出会いを描いたファーストシーズン、ファーストシーズンで積み残した問題の再燃を描いたセカンドシーズンとは趣を異にし、遂に暗躍する〈何者か〉との全面対決が始まる。

その第1章として、阿良々木暦の〈生まれついての吸血鬼〉化という問題が取り上げられるのが今作だ。

1冊の小説として完成しつつ、新たなる〈物語〉の、その終わりを感じさせる作風となっており、次作以降への期待値が高まる作品となっている。

是非とも、作中に張り詰める緊張感を味わってほしい。

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