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『Black Box ブラックボックス』伊藤詩織 あらすじと感想【レイプ被害を受けたジャーナリスト渾身のメッセージ】

『Black Box ブラックボックス』伊藤詩織 あらすじと感想【レイプ被害を受けたジャーナリスト渾身のメッセージ】

あらすじ・内容紹介

繰り返すが、私が本当に話したいのは、「起こったこと」そのものではない。
「どう起こらないようにするか」
「起こってしまった場合、どうしたら助けを得ることができるのか」
という未来の話である。それを話すために、あえて「過去に起こったこと」を話しているだけなのだ。

『「Black Box」(ブラックボックス)』は、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、自身の身に起こったレイプ事件を克明な実体験の描写をもとに記したノンフィクションだ。

伊藤さんは、就職相談のために、元TBS記者Y氏と食事をした夜に、お酒に薬を盛られ、ホテルで準強姦されたとしてその被害を訴えている。

二度の不起訴処分となったが、それについて実名顔出しで記者会見を開いたことで、世間での注目を浴びた。

この本には、伊藤さんが記者会見等では伝えきれなかったことが語られている。

著者の感情と事実がはっきり区別して書かれていて、読む者に吐き気を催すほどのリアリティーを与える

Black Boxの感想(ネタバレ)

真実に迫りたいという気迫

日本では、性暴力や性そのものについて語ることはタブーとされている社会である。

しかし、伊藤さんは、この事実を公にすることで、彼女の今後のキャリアが閉ざされる可能性がありながらも、ジャーナリストとして、「真実に迫りたい」という思いで、一つひとつ行動を積み重ねていく。

伊藤さんと同年代である私は、彼女のバイタリティーと才能に敬服する。

自分が同じ立場だったら、同じことができるだろうか。

自分のキャリアを棒に振り、それだけでなく、家族に迷惑をかけてまで、彼女が伝えたかったこと、彼女が投げかけた疑問について、私たちは無視することはできない。

彼女は著書を出版するにあたって、Facebookで以下のように述べている。

本を出版します。日本の性暴力に対する司法、社会のあり方について考えるきっかけとなる一冊になること願い、これまでの記録、調査、取材より書き綴りました。

そうなのだ。

彼女がこの本を書いた目的は、相手方のY氏個人や、政権批判をしたいわけではないのだ。

現在の司法や行政の癒着、権力、また、性暴力について話すことがタブーである社会に対して、命がけで問題提起しているのだ。

海外メディアでの取り上げられ方

読後感は、正直とても悪い。

このおぞましさは一体何か。

それは、おそらく、これが、私たちが生きている日本という国で起きているという事実だろう。

その上、この一連の事件について、日本のメディアは、真実の報道を追求しようという気概が全くない。

それに対して、海外ではどのように取り上げられているのだろうか。

イギリスのBBC(イギリスの国営放送、日本でいうNHK)では、”Japan’s Secret Shame(日本の秘められた恥)”というタイトルで、伊藤さんをゲストとして、一連の事件を取り上げた。

そして、その反響は大きい。

番組放送後は、ツイッターに、#japanssecretshameのハッシュタグで、感想が多く書き込まれている。

世界で広がる #MeToo運動

また、彼女の性暴力を訴えることは、今、海外で広がる#MeToo運動に繋がる。

しかし、日本において伊藤詩織さんの後に続くものは少ない。

はあちゅうさんこと伊藤春香さんが元上司からのセクハラ事件を語ったことは記憶に新しいが、その他はどうか。

これは、まだまだ日本が性犯罪、セクハラについてオープンに語る社会ではないということの表れであろう。

伊藤さんの本は、多くの人に勇気を与えてくれる。

本書は、第7回自由報道協会賞大賞を受賞し、また、5カ国語での翻訳が決定している。

また、現在、伊藤さんは、事件の傷を負いながらも、ジャーナリストとして力強く活動している。

彼女のHPやFacebookで、彼女の活動を知ることができる。興味がある人は、ぜひ見てみてほしい。

まとめ

最後になるが、本屋大賞が今年2018年から新たに取り組むノンフィクションを取り扱ったノンフィクション大賞が開催されるのだが、本書は、第1回のノミネート作品のひとつとなっている。
本屋大賞:ノンフィクション

本書がさらに多くの人の手に渡り、伊藤さんが投げかけてくれたメッセージを受け取ってほしい。

そして、次に行動を起こしていくのは、私たち自身なのだ

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