あなたは温泉やスーパー銭湯に行くとき、「なんとなく」サウナを利用していないだろうか。水風呂に対して苦手意識を持っていないだろうか。
正直なところ、筆者もかつては「サウナはただ暑いだけの苦行」「水風呂はとにかく冷たくてイヤ」と思っていた。そんな筆者に、正しいサウナの入り方とその絶大な効果を教えてくれたのが本書だ。
効率的な健康法を知りたい方、仕事のパフォーマンスを上げたいと考えている方、「サウナで汗をかいて終わり」にしている人に是非読んでいただきたい1冊である。
目次
こんな人におすすめ!
- 水風呂が苦手な人
- 仕事のパフォーマンスを上げたい人
- 「サウナで汗をかいて終わり」にしている人
- 医学的に正しいサウナの入り方とその効用を学びたい人
あらすじ・内容紹介
本書は「正しいサウナの入り方」「サウナの即効性がある&長期的メリット」を医学的に紐解き、初心者でも熟練サウナーでも満足できるようにまとめた、究極のサウナ本である。
著者である加藤容崇氏は、現役医師で日本サウナ学会代表理事を務める通称サウナドクターだ。とあるきっかけでサウナの虜になった著者はサウナ研究を始め、その驚くべき効果に気づく。
まず、サウナに入ると、「集中力アップ」「アイディアを発想しやすくなる」「睡眠をコントロールできる」など、ビジネスに効く一石八鳥のメリットがある(…)
長期的にも、「免疫力アップ」「うつ病予防」「認知症のリスクが低減する」など、(…)数々の健康メリットを期待できることがわかったのです。
まさにいい事づくし。しかし、このような素晴らしい効果を知った上でサウナを利用している人は、ほとんどいないのが現状。そこで、正しい情報を皆に発信するために作られたのが本書というわけだ。
また、サブコンテンツとして収録されている「熟練サウナーがサウナへの思いを語るコラム」「全国主要都市のおすすめサウナリスト」も興味深い。サウナの魅力がこれでもかというほど詰まった構成で、非常にお得な1冊であるといえる。
※医学に裏打ちされた効用の詳細については本書に譲る。したがって本稿では、「正しいサウナの入り方」を簡単に紹介させていただこうと思う。
健康効果を高めるサウナの正しい入り方を解説!
基本の流れは「サウナ→水風呂→外気浴」
サウナの正しい入り方として、本書では「サウナ→水風呂→外気浴」が1セットだと紹介される。3つの項目をそれぞれ詳しくみていこう。
まず、サウナについては「サウナ室での座り方」と「サウナ室を出る目安」がポイントである。
おすすめの座り方として著者が推奨しているのは、「あぐら」又は「体育座り」。体の高低差を極力なくして全体をムラなく温めるためだ。理想は高低差が0になるように寝そべることだが、貸し切り状態でない限り他のお客の迷惑になるのでやめておこう。
次に、サウナ室を出る目安についてだが、これまで「10分経過したら出る」「室内テレビがCMに変わったら出る」など、独自の基準で判断してはこなかっただろうか。しかし、それも今日で卒業だ。今度からは「脈拍が平常時の2倍になったタイミング」で退室することにしよう。
例えば、平常時の脈拍が50回/分の人は100回/分になったタイミングで出るということになる。この100回/分は著者曰く「ドラえもんの歌(あんなこといいな、できたらいいな♪)と同じリズム」。脈を取りながら頭の中で歌ってみて、同じ速さになっていればOKだ。
ちなみに筆者は、自分の平常時の脈拍を把握してはいないが、ドラえもんの歌のリズムをいつも採用させてもらっている。
水風呂におけるおすすめの体勢は「浮遊」
サウナからあがったら、冷水シャワーを軽く浴びた後に、肩までしっかり水風呂に浸かろう。
ここでもやはり、体の高低差をなくすことが重要になる。理想の体勢は浮遊だ。足を伸ばすスペースがある場合は、思い切って天井を見るかたちでプカプカ浮いてみよう!
最初こそ寒くて「これは罰ゲームか!」と思うかもしれないが、時間が経つにつれ不思議とぬるく感じてくるので、信じて入り続けてほしい。
また、水風呂から出るときは、平常時の脈拍に戻るまでにかかる1分程度を目安にしよう。
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水風呂から出たら、急いで外気浴へ
最後のステップは外気浴。屋外の空気に触れることを意味する。もっと噛み砕いて言うと、「露天風呂があるエリアに行きましょうね」ということだ。
水風呂から出たあとはスピード命なので、タオルで体を拭きながら急いで外気浴へ向かおう。
露天風呂エリアには、どこかしら座ったり寝そべったりすることのできるエリアが用意されている。水風呂後の起立状態はNGなので、場所をみつけて必ず座るなどしてほしい。
もしもイスが満席の場合は、洗い場から使っていないイスを拝借してこよう(使い終わったら元の場所に戻すのも忘れずに)。自分の居場所は自分で作り出す精神である。
外気浴の目安は5〜10分程度。もしくは、足の末端が少し冷たくなる程度と覚えておくといいだろう。
雲ひとつない晴天の日に、真っ青な空を見上げながらの外気浴は本当に気持ちがいい。何度でも、できることなら毎日体験したい、心の底からそう思える5分間なのだ。ぜひ、あなたにも体験してもらいたい。
まとめ
サウナの正しい入り方と、並大抵ではないメリットを少しでも理解していただけただろうか。
あとは実践あるのみ。さあ、あなたもスマホを閉じて、温泉・スーパー銭湯へ出かけよう!
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