突然ですが、皆さんはなぜメイクやおしゃれをしていますか?
「社会人としてのマナーだから」
「自分を綺麗に見せたいから」
「周りがやっているから」
など、人によってその理由はさまざまでしょう。
これを読んで下さっている方の中にはもしかしたら、
「メイクをしてみたいけどなんか面倒くさそう」
「メイクは惰性でしているだけ」
「メイクなんかしても自分は変わらない」
なんて思っている方もいるかもしれません。
ですが、そんな方にこそ読んでほしい本があります。
もちろん、「メイクもおしゃれも大好き!」という方も必見。
それが、劇団雌猫『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』という本です。
あらすじ・内容紹介
メイクやネイル、ダイエットなど、さまざまなジャンルの「おしゃれ」に熱意を注ぐ女性たち。
彼女たちが自分なりの美意識や情熱について熱く語る、匿名のエッセイ集です。
この本をプロデュースしている劇団雌猫は、平成元年生まれのオタク女性4人組のグループ。
各々がそれぞれ「推し」に情熱を注ぎつつ、オタク女性の浪費事情や恋愛模様などをテーマに、数々の書籍をプロデュースしています。
今回紹介する本のテーマは「美意識」。
アイドルやコスメなど何かしらのオタク女性をはじめ、バリキャリOLや元アイドルなど、総勢15名のさまざまな女性たちが自身のメイク事情やおしゃれへのこだわり、仕事や趣味とおしゃれの両立などについて赤裸々に語っています。
作品中には匿名エッセイのほか、アナウンサーとして人気の宇垣美里さんや、ライターとして活躍する長田杏奈さんと劇団雌猫メンバーの対談も収録。
Twitterを通して行った美意識についてのアンケートの結果も掲載されています。
普段はなかなか聞けない、自分以外の人の美意識について知ることができる、まさに秘密の宝箱のようなエッセイ集です。
『だから私はメイクする』の感想(ネタバレ)
おしゃれに自信がない人にこそオススメ
このエッセイ集には、元々自分の容姿に自信がなかったり、おしゃれに興味がなかったり、興味はあるけどどうしたらいいかわからなくてなかなか手を出せなかった、という女性たちがたくさん登場します。
しかし、彼女たちはふとしたきっかけからメイクやおしゃれに目覚め、自分なりの美意識やこだわりを確立していきます。
そのきっかけというのは「Twitterで見た憧れのお姉さんの真似」だったり、「好きな女性アイドルに認知してもらいたい一心」だったりと本当にさまざまですが、彼女たちは試行錯誤しながらメイクやおしゃれを学んでいくのです。
その過程にはとても勇気をもらえる上に参考になるので、「自分がおしゃれなんて…」と思っている人にこそ、ぜひ読んでいただきたいです。
メイクは自己表現のためのツール
この作品にエッセイを寄せているさまざまな女性たちに共通していることがあります。
それは、メイクやおしゃれをすることで、自分自身を表現しているということ。
作品中に掲載されているアナウンサー・宇垣美里さんとの対談の中で、宇垣さんはこう話しています。
メイクもおしゃれも、自分がなりたい自分、自分が好きな自分を表現するためのすごくいい方法だと思うんです。私にとっては、『魔法』と言っても過言ではない。それを重荷に感じることなく楽しめると、何をするのも楽しくなるんじゃないかな。もちろん、やりたくないならやらないという自由もある。
ザクザクのラメが入ったアイシャドウをまぶたに乗せたり、お気に入りのリップを塗ったり、キラキラのビジューがついた靴を履いたり。
メイクやおしゃれを通して、「自分はこういうものが好きな人間だ」と表現することができるのです。
自分が好きな自分、自分のテンションが上がる自分でいることは、明日への活力を生む大きな原動力になります。
しかし、おしゃれは強制ではありません。
あくまで、したい人がしたいようにすることが大事で、おしゃれをする・しないという自由は尊重されるべきものです。
理想の自分になるために
何かしらのコンプレックスを持ちながらも、それを解消するために努力していたり、時に悩みつつも自分なりの美意識を持って行動していたりと、この本に登場する女性たちには見習いたい部分が数多くあります。
仕事が多忙でもあらゆる手を使って美をキープしていたり、いろいろなコスメを試して自分に合う最高のものを見つけたり。
自分の美意識を信じて、楽しみながらメイクやおしゃれをする彼女たちはとても輝いて見えます。
そんな彼女たちの話を読めば、自分の中の美意識が鼓舞されるような感覚になること間違いなし。
きっと、自分の美意識を高めるような何かを始めたくなるはずです。
自分が美しいと思うものに、自分が表現したい何かに、自分を寄せていく。自分自身がなりたい自分、許したい自分に、少しずつ近づいていく努力が、美意識なのだと思う。
メイクやおしゃれをする理由は人それぞれ。
各々が理想の自分になるため、日々努力を重ねているのです。
まとめ
この作品に登場する女性たちは皆、なりたい自分を自分で決めて行動を起こしています。
その様子はとても楽しそうで、「ちょっと真似してみようかな」という気持ちにさせてくれます。
皆さんも理想の自分を叶えるための1つの手段として、メイクを変えたり、ネイルを塗ってみたり、ファッションを研究したりしてみるのはいかがでしょうか?
少しだけ違う明日が待っているかもしれません。実はこの本、シバタヒカリさんによるコミック版『だから私はメイクする』が最近発売されたばかり。
そちらもとても面白く元気をもらえる作品なので、ぜひ読んでみて下さい。
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