『M 愛すべき人がいて』ネタバレ感想【歌姫の秘められた恋愛事情とは?】

『M 愛すべき人がいて』書影画像

日々、世間をにぎわせる芸能人のスキャンダル。

下世話だとわかっているのに、ついそれらのニュースを見てしまうのがわたしたちの性(さが)なのかもしれない。

特に盛り上がるのが、熱愛や結婚・離婚に関するニュースだ。

もし、自分が応援している人に関わるニュースだったら余計に気になるもの。

ファン心理としては幸せになって欲しい反面、嫉妬してしまうもの。

そんな世界を垣間見ることができるのが、今回ご紹介する『M 愛すべき人がいて』だ。

さて、歌姫の恋愛模様とはいかに。

こんな人におすすめ!

  • 浜崎あゆみが好き
  • 華やかな世界に憧れる
  • 有名人の恋愛に興味がある
  • 知らない世界をのぞいてみたい

あらすじ・内容紹介

主人公は、一世を風靡した歌姫あゆ/浜崎あゆみ(はまさき あゆみ)。

あゆが経験した恋の始まりと終わりを描いた物語だ。

国民的ともいえる歌姫「あゆ」を作り上げたのは誰か。

それこそが、あゆの恋物語の相手、プロデューサーであるマサ/松浦勝人(まつうら まさと)。

マサの言うとおりに、素直に歌やダンスのレッスンを受け、だんだん有名になっていくあゆ。

有名になると同時に抱える闇や孤独。

次第にあゆは、マサに対する気持ちを抑えられなくなっていく。

あゆが書き上げた歌詞は、マサに対するラブレターといっていいもの。

マサはその思いに応え、二人は交際をするのだ。

しかし、それは世間には秘密にしなければいけない禁断の関係。

そして有名になったあゆと、プロデューサーを務めているマサは、どちらも多忙を極めマスコミに狙われる身。

だんだん、すれ違いはじめていってしまう・・・。

『M 愛すべき人がいて』の感想・特徴(ネタバレあり)

運命を変えたマサとの出会い

それは、ヴェルファーレのVIPルームでのことだった。

ヴェルファーレに通い詰めていたあゆは、だんだんスタッフとも仲良くなりVIPルームへと立ち入ることができるようになる。

でも、そこは別世界だった。

きらびやかなモデル、アイドルや女優の卵、シンガーたちが回遊魚のように専務だというマサを取り巻いている。

それに比べて、あゆはちっぽけな存在だ。

事務所に言われるがままに歌ってCDを出したって売れるわけがない。

そんな時、マサに声をかけられ、電話番号を聞かれる。

松浦さん、あのVIPルームで次のスターを探しているんだよ。

必ず、この箱に次のスターがいるはずだ、その宝石の原石を見つけ拾い上げるのが、俺たちの仕事なんだ、って

スターの原石として見いだされたあゆ。

その出会いが、人生を変えていくのだ。

誰だって、頭の片隅ではシンデレラストーリーを思い描いたことはあるだろう。

しかし、それはドラマやおとぎ話の中の世界で、実現するはずがないとわかっているのに夢想してしまう。

あゆが、そんなシンデレラストーリーの主人公になった瞬間だった。

想いを告げたそのとき変わった関係

マサの言う通り、ニューヨークで3か月ボイストレーニングとダンスレッスンを受け、帰国後もトレーニングの日々が続いた。

そしてデビューに向けて、プロモーションなどの仕事をこなしていた日々。

シンデレラストーリーが、少しずつ現実化していく大切な時期に、ひそかに想っていたマサへの恋情。

頼もしいプロデューサーとして、ひとりの男性として好きになっていく気持ちが読んでいて、痛いほどに伝わってきた。

ある日、あゆはマサが離婚したことを知る。

そして、離婚後少しずつマサに異変が起きていることを知る。

「詞を書け」と言われて書いていた詞は、何よりマサへのラブレターだった。

そして、あゆはとうとう想いを手紙で告げるのだ。

一生、隠しておこうと決めていた想いですが、告白します。

あなたが好きです。

ヴェルファーレで出会った時から、ずっと好きです。

あなたが好きだから、私は歌手になったのだと思います

そう、あゆはずっとマサを想っていたのだが、「諦めなくては」と思い、詞に想いを託していた。

そして、想いを告げた結果マサに「俺がお前を必要としているんだ」と一緒に住むことになっていくのだ。

まさに、電撃的で華やかな展開とはこういうことを言うのだろう。

幸せはつかの間の儚さ

デビューし、曲を出すごとに少しずつ売れていくようになるあゆ。

でも、世間には絶対に知られてはいけない関係だった。

売り出し中の歌手と、プロデューサーの恋愛がバレてしまったら、あゆの歌手人生は狂ってしまう。

そして、人気に火がついたあゆは少しずつマサの手助けがなくてもやっていけるようになった反面、想いは相変わらずだった。

マサも仕事で忙しくしており、すれ違いの日々が増えていく。

ラブラブで幸せだと思っていたのに、いつの間にかすれ違って埋められなくなっていたことに気づいた時の絶望と諦め。

誰しも一度は経験しているのではないだろうか。

あゆの切ない気持ちが溢れていて、読んでいるこちら側も切なくなってしまうのだ。

あの日から何も変わっていないよ。

でも浜崎あゆみは、いまこそ、翼を持って飛び立たなければならないんだよ。

あゆのいる場所は、際限のない大空で、俺の部屋なんかじゃないんだよ

別れからは逃れられない。

わかっていても悲しさは止められないものだ。

こうしてふたりの関係は終わってしまったけれど、前を向いてふたりはそれぞれの道を歩いていくのだ。

そして、あゆは歌姫と呼ばれるほど一世を風靡し、マサはエイベックスの代表となった。

華やかな世界であっても、感じる感情はわたしたちと同じだと改めて気づかされる。

まとめ

浜崎あゆみの事実に基づくフィクションとして書かれたこの物語。

あなたは、違う世界のおとぎ話だと片付けてしまうのだろうか。

芸能人だって、一般人だって感じる感情に違いはない。

そう思わせてくれた、華やかだけど切ないひとつの恋物語を、一度でいいから味わってほしい。

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