癖のあるキャラクターと読者を置いていくかのような、勢いのあるストーリーでおなじみの『チェンソーマン』。
登場した話数はわずか十数話ながらも、人気投票で4位を獲るなど熱狂的なファンが多い、謎の美少女・レゼ。
今回は彼女と主人公デンジとの出会いから悲しい別れまでを、その魅力や強さ、名言などを交えながらご紹介していく。
目次
レゼとの運命的な出会い!マキマさん一筋だったデンジに異変が…
出典:amazon.co.jp
雨の中の出会い、恋に落ちるデンジ
デンジが電話ボックスで雨宿りしているところに、突然飛び込んできた美少女・レゼ。
彼女はデンジの顔を見て、「死んだウチの犬に似ている」と笑い泣きをする。
泣き止ませようと、花を差し出したデンジに微笑むレゼを見て、デンジはその直前に立てた「絶対にマキマさん以外を好きになったりしない」という誓いをさっそく破るのであった。
止められない恋心に、思わずマキマさんにヘルプを出してしまう
「バイト先に来てくれたらお花のお礼をする」と言うレゼの言葉を受け、彼女がバイトするカフェに直行するデンジ。
レゼの積極的なスキンシップや思わせぶりな台詞に、彼はますますレゼに惹かれていってしまう。
デンジ君みたいな面白い人はじめて(5巻第40話)
これは飲めないコーヒーを強がって飲むデンジに対し、レゼが微笑みながら発した言葉。
デンジはこのセリフを受けて「確定で俺のコト好きじゃん」「マキマさん助けて」と、意中のマキマさんへ助けを求めながらも、転がるように恋に落ちていく。
夜の学校でドキドキデート、一挙一動が可愛いレゼの魅力
小悪魔的可愛さを持つレゼからデートのお誘いが!
一週間も続けてカフェに通い続けるデンジは、レゼとの距離をますます縮めていく。
レゼから勉強を教わりながら「レゼとなら学校行きたかったかな」とこぼすデンジに
一緒に夜の学校探検しよ?(5巻第41話)
と顔を寄せて、魅力的な提案をするレゼ。
幼い頃からずっとデビルハンターをしてきたデンジにとって、初めての青春とも呼べる誘いだった。
夜の学校へお忍びデート、そして忍び寄る不穏な影
そして夜の学校に忍び込む二人。
少し怖いから手繋いでいい?(5巻第42話)
と小悪魔的な質問をするレゼに、デンジは「体が勝手に…」とついつい手を繋いでしまうなど、往年の少年ジャンプらしいやりとりを繰り広げる。
教室で授業の真似事をしながらはしゃぐ中、レゼは小学校にも通わず16歳でデビルハンターとして命をかけて戦うデンジに対し、「公安は本当に良い場所なの?」と問うが、彼はそれに答えを出せなかった。
少年の頃からデビルハンターとして働き、マキマさんと出会って公安に来てからも戦い続けてきたデンジは、自分の生い立ちや現状について考えたことなどなかったのだ。
深夜のプールで泳ぎのレッスン
「考えすぎて頭が熱い」と言うデンジをプールに誘い、裸になって泳ぐレゼ。
デンジは「ここで脱いだらマキマさんを裏切る事になっちまう」と逡巡するが、レゼの誘惑には勝てず夜のプールに飛び込んでいった。
デンジ君の知らない事できない事 私が全部教えてあげる(5巻第42話)
とデンジに手を伸ばすレゼ。
デンジはその手をゆっくり取り、泳ぎ方を教えてもらう。
二人は一見すると青春を謳歌する、普通の若者カップルのように見えたが…。
明かされるレゼの目的、その正体とは?
レゼに迫る危険!だが次の瞬間…
「お祭りに行こう」と次のデートの約束も取り付け、夜の学校を楽しむ二人に「チェンソーの心臓」を狙う男が迫る。
男は台風の悪魔と手を組み、レゼを人質にしようと屋上まで追いつめるが、次の瞬間倒れていたのは男の方だった。
何らかの訓練を受けたと思われる動きと、男の首を締め続けながらロシア語の歌を歌うレゼ。
彼女のその正体とは…。
お祭りの夜、レゼはデンジに告白をして…!?
男を絞め殺した後は台風の悪魔を配下に置き、なに食わぬ顔でデンジの元に戻ったレゼ。
祭りの当日、人気のない穴場スポットへデンジを案内し
仕事やめて………私と一緒に逃げない?(5巻第43話)
だって私…デンジ君が好きだから(6巻第44話)
と自分の気持ちを伝え、逃避行に誘う。
だがデンジは今の仕事が楽しくなってきたことを伝え、仕事を続けながらレゼと会うのではダメなのかと尋ねる。
それを聞いたレゼは、デンジにキスをしたかと思うと、そのままデンジの舌を噛み千切り、見せつけるように微笑んだのであった。
爆弾の悪魔・レゼの恐ろしさ
とっさの事に反応ができず、なすすべもなく倒れるデンジ。
チェンソーマンへ変身しようとするデンジの手を切断し
痛いね?ごめんね?デンジ君の心臓貰うね?(6巻第44話)
と物騒な発言をしながら困ったように微笑むレゼ。
すんでのところで公安に所属するサメの悪魔・ビームによって助けられるが、デンジは心身ともに戦える状況ではない。
逃げるデンジたちを尻目に、レゼがチョーカーについていたストラップを外すと彼女の頭は爆発し、爆炎の中から「爆弾の悪魔」が現れるのであった。
驚異的な力を持つ爆弾の悪魔(ボム)の戦い方
レゼのその正体は、ソ連から派遣された爆弾の悪魔(通称:ボム)だった。
彼女もまた、デンジと同じく人間の身でありながら爆弾の悪魔と融合した存在だったのだ。
ソ連の目的は「チェンソーの心臓」を奪うことであり、レゼとデンジの出会いも偶然や運命ではなく仕組まれたものだったことが、このシーンで判明する。
レゼの戦い方
爆弾の悪魔に姿を変えたレゼ。
その力は単身で公安の退魔2課に乗り込み、中にいたデビルハンター全員を皆殺しにできるほどだった。
爆風を利用した高速移動
爆発の勢いで崖下へ一気に飛び降りたり、ビル群を素早く移動し猛スピードで走る車にすら追いつくシーンが多く見られる。
その時点では「チェンソーで切る」以外の攻撃手段を持たなかったデンジと違い、爆弾の悪魔の力やコントール方法をかなり習得・応用しているのが見て取れる。
戦闘シーンでは手足を爆弾に変える事で、パンチやキックの威力を数倍にして繰り出す技も、たびたびデンジにお見舞いしていた。
悪魔の再生能力を利用した、非常識な特攻
公安と契約している「カビの悪魔」によって、内臓にダメージを受けたレゼ。
次の瞬間、彼女は自らの首から上だけを爆破させる。
そして落ちた首を施設内部に投げ込み首から下を復活させながら、古い体を入り口にいた人間の目の前で爆破させる事で、カビのダメージを無効化させながら施設への侵入をクリアする。
これは回復力のある魔人や悪魔でも難しい、かなりトリッキーな攻撃&回避方法だ。
指を鳴らして遠距離から小爆発を起こす
デンジたちと交戦中、民間のデビルハンターに見つかるも指パッチンだけで3人を車もろとも爆破する。
指を鳴らし離れた距離でも、任意のスポットに爆発を起こすといった、かなり器用さを必要とする技だ。
だがレゼは作中何度もこれを使いこなしている事から、デンジ以上に悪魔として戦う回数が多かったのだと予測される。
体の一部を使った遠隔爆破
チェンソーマンのチェンソー部分に、ちぎった自身の人差し指を絡ませて爆破させるなど、今まで戦ってきた悪魔とは違う、繊細かつ多様な戦い方を見せるレゼ。
私たちの戦い方ってのを教えてあげる(6巻第47話)
というセリフの通り、人間の知性と悪魔の力を持つレゼならではの戦い方を見せるのであった。
レゼが持つ悪魔の力と人間の心
レゼは公安のメンバーと戦う際、「デンジを置いていけば見逃す」「できるだけ人殺しはしたくない」という旨の発言をしたり、泣いて命乞いをする公安のコベニに手を出さずその場を離れるなど、人情みのある一面を見せる。
ほとんどの悪魔は人間の恐怖や苦しみを好み、「人間は苦しんで死ぬべき」と考えているため、彼女がまだ人としての心を持っていることが分かるシーンだ。
だが、そんな優しい一面を持ちながらも、ソ連から与えられた任務のため、公安のメンバーを殺し、デンジ一人を捕まえるために街中を爆破し続ける。
ソ連のスパイであり、悪魔の力を持っている限り、彼女が平和に暮らすことはおそらく叶わないのであろう。
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