悪魔でありながらも、天使としての性質も持つ『チェンソーマン』の天使の悪魔。
彼の性格や生い立ちも相まって、戦闘シーンは他の主要キャラに比べて多くはないものの、作中では重要な役割を担っている人物だ。
今回はそんな天使の悪魔の能力や悲しい過去、バディである早川アキとの関係性について紹介していこう。
目次
天使の悪魔はかわいい容姿と無気力な性格が魅力
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性別 | 男 |
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年齢 | 不明 |
誕生日 | 不明 |
所属 | 公安特異4課 |
悪魔 | 天使の悪魔 |
好きなもの | 田舎暮らし・故郷の村 |
嫌いなもの | 労働・疲れること |
声優 | 未発表 |
初登場 | 「公安襲撃編」4巻32話 |
第1回人気投票 | 6位 |
第2回人気投票 | 7位 |
天使の悪魔でまず語られるのは、その可愛らしい容姿だろう。
ボサボサのロングヘアと、けだるげな表情は初登場シーンから話題となり、過去2回の人気投票でも男性キャラ内では3位と4位を獲得するなど、安定した人気を誇っている。
中性的なかわいい容姿。そのモチーフは?
性別は男性だと判明しているが、女性陣の中に一人混ざって巻頭カラーを飾るなど、その容姿を活かした活躍も果たす。
また背中の羽や頭上の天使の輪からも、藤本タツキ先生がキリスト教における「天使」をモチーフとして、デザインしていることが推測できる。
もともとキリスト教における「天使」は性別がないことから、彼の容姿が中性的なのも頷けよう。
また『チェンソーマン』という作品を理解するのに、重要な台詞を数多く発言しているがこの狂言回しとしての立場も、神の御告げを人間に伝える「天使」の役割を踏襲しているのだろう。
悪魔ながらも時折見せる「天使」の優しさ
天使の悪魔は作中でアキに対し「人間は苦しんで死ぬべきだ」と発言したり、ゾンビとなった人間の屍肉を食べるなど、根底にある性質は他の悪魔と変わりない様子を見せる。
しかしそれ以外の場面ではバディのアキに、レゼ(人間の女の子)を殺させまいと自分一人で任務につく。
そして悪魔との戦いに巻き込まれ犠牲になった女性に、「キミは天国へ行くんだから」と優しく声をかけるなど天使らしい一面を見せることが多い。
物語の終盤では、はっきりとアキに死んでほしくないと本人を前にして発言するなど、バディとしての確かな絆が芽生えている様子もうかがえる。
天使の悪魔の過去とは?
天使の悪魔は海辺の小さな漁村で生まれ育ったことが判明しており、その村の住民たちも彼の寿命を吸い取る能力を恐れず、優しく接してくれていたようだ。
天使の悪魔の優しさや気遣いは、周りの人たちに愛され育ったことで培われたものなのかもしれない。
しかし、マキマの登場によってその幸せな日々は儚く崩れ去る。
「キミの力を私にみせて これは命令です」とマキマに支配された天使の悪魔は、自分を愛し世話をしてくれた村人たちの寿命を全て奪い、殺してしまうのであった。
その後、天使の悪魔は記憶を改竄されたのち、武器にしてしまった人たちに責められる悪夢を見ながら、マキマと公安のために特異課4課で働くこととなる。
彼が仕事のみならず生にすら執着を抱かないのは、おそらくこの過去が影響しているのだろう。
天使の悪魔は食いしん坊?
一見すると線の細い華奢な容姿をしている天使の悪魔だが、見た目に問わずかなりの食いしん坊な一面も見せる。
そもそも天使の悪魔の初登場は、公安襲撃編で足元に転がってきたゾンビの頭を食べているシーン(4巻34話)から始まっている。
さらにはレゼ編でコーンカップのアイスを3つ食べ(5巻41話)、世界の刺客編では早川アキと同量の山盛りチャーハンとラーメン・餃子(7巻53話)や、再度同じ店で買ったと思われるアイスを食べている(7巻55話)。
天使の悪魔は外見以上に(下手をしたら成人男性の平均より)、胃のサイズが大きいようだ。
生きる事そのものに怠惰な悪魔ではあるが、食への執着を見せるシーンは作中でたびたび描かれており、彼のいちキャラクターとしての魅力を引き立てている。
特異課4課で2番目の強さを誇る、天使の悪魔の強さや能力を解説
働くくらいなら死んだほうがマシかな…(5巻第41話)
作中で度々このような台詞を言うぐらい、やる気のない天使の悪魔。
しかし彼の強さはマキマのお墨付きで、その能力もかなり強力なものだ。
自分でもオン・オフを制御できないことから予期せぬ不幸を起こしてしまうこともある、その悲しい能力と強さを紹介していこう。
マキマも認めるその強さ
天使の悪魔の実力は「4課で岸辺隊長の次に強いのは彼(天使の悪魔)」とマキマも認めるほど。
頭に浮かぶ天使の輪は能力発動のために必要なパーツであり、背中の羽根は銃弾を防ぐシールドとして活躍したりと、天使を象徴するビジュアルもただの飾りではなく、しっかりと戦いに役立てている。
ただその怠け癖と過去の悲しい事件から、本気を出して戦うことはほとんどなく彼が自身の能力を使う場面も、全編を通して数える程しかない。
寿命を吸い取り武器に変える能力
天使の悪魔は「触れた人間の寿命を奪う」「奪った寿命を使用して、任意の武器を天使の輪から生成する」と2つの能力を持っている。
刺客編では襲い来る複数の人形たちに対し、武器を生成し一振りで彼らを倒すなど、その強さを作中で初めて披露した。
この武器のうち一本はアキにも支給されており、触れられないはずの幽霊を切るなど、特殊な力を付随させることも可能だ。
寿命を奪う能力は天使の悪魔自身も制御ができず、生まれ育った村の住民たちやバディのアキにも発動させてしまうなど、時として悲劇の原因にもなっている。
天使の悪魔は早川アキの新たな相棒に、けれどその相性は…?
出典:amazon.co.jp
姫川亡き後、アキのバディとして天使の悪魔に白羽の矢が立つ。
無気力・サボリ魔の天使の悪魔と、真面目で頑固な早川アキのコンビは対立し合い、「フリでも仲良くなれない」と結論を出すが…。
いがみ合う二人が互いを認めた感動のシーン
レゼ編にて台風の悪魔に襲撃された際、アキは自分の寿命が奪われることを知っていてなお、天使の悪魔の手を掴み助けるシーンがある。
「目の前で死なれるのだけは…もう御免だ……」と呟くアキに対し
生きてると頑張らなきゃいけないからね 死ねば頑張らなくていいし…(6巻第45話)
と死にたがっていた天使の悪魔も、何も言わずおとなしくアキに身を預ける。
大切な人たちを目の前で失った過去のある二人だからこそ、言葉はなくともその悲しみを理解し、分かり合える部分があったのだろう。
これをきっかけに、アキと天使の悪魔は少しずつ互いを認めていくようになる『チェンソーマン』の中でも指折りの名シーンだ。
アキを気遣う天使の悪魔
マキマにレゼの殺害を頼まれた際にも、天使の悪魔はアキには告げずに一人で任務をおこなう。
仕事を終え、一人屋上で佇む天使の悪魔は
ねえ…都会はいいトコかい?(6巻第52話)
とビルの屋上を走るネズミに問いかける。
アキといがみ合い「(イソップ童話を例に挙げ)田舎のネズミがいい、田舎に帰りたい」と話していた天使の悪魔だが、台風の悪魔との戦いを通じてアキへの寄り添いを見せはじめていた。
上記の台詞も都会のネズミ≒アキを理解しようとしている、健気な発言にも取れるだろう。
「悪魔嫌い」のアキを変えた悪魔の存在
またアキの方にも心境の変化が起きていた。
刺客編でコベニの車が猛スピードで衝突してきたシーンや、クァンシ襲撃の際に天使の悪魔をかばうような言動を見せる。
さらには自らの死後、両腕を失った天使の悪魔が処分されないよう岸辺隊長に紹介状を書くなど、献身的に支えようとするまでに成長した。
作中で度々露見していた「悪魔嫌い」もデンジやパワー、そして天使の悪魔との交流で少しずつ融解していったのであった。

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