『映画刀剣乱舞』原作小説あらすじと感想【サブカルチャーが生んだ、新たな形の歴史エンタメ!】

『映画刀剣乱舞』あらすじと感想【サブカルチャーが生んだ、新たな形の歴史エンタメ!】

物が語る故、物語。
ある本丸の刀剣男子達による
これもまた、ひとつの物語

【映画刀剣乱舞冒頭より】

これは、今年(二〇一九年)一月に公開された映画、『映画刀剣乱舞』の冒頭にて流されたものです。

映画元となった作品は、二〇一五年、DMM.comにて開始された人気ブラウザゲーム(現在は、スマートフォン版も配信中)『刀剣乱舞』。
配信当初から変わる事のない人気を誇り続けており、私も今年の一月に始め、楽しませて頂いてる作品です。

そんな人気ゲームの映画化を記念し、『映画刀剣乱舞』に関わる様々な本や雑誌が発行されました。

その中の一つとして、映画の内容をノベライズしたものも発売されました。

今回は、『映画刀剣乱舞』の感想を述べつつ、ノベライス版でしか味わえぬ楽しみについてのお話ができればと思います。

話を始める前に~刀剣乱舞世界観の説明~

映画刀剣乱舞の話をする前に、簡単な世界観の説明をさせて頂きます。

時は西暦二二〇五年。未来。

その時代、歴史改変を目論む『歴史修正主義者』と呼ばれる者達がいました。

彼らは『時間遡行軍』という軍隊を作り、それを過去に送る事で、歴史を改変しようとしています。

我々プレーヤーは『審神者』としてそれを止めるべく、戦いへ赴く事になります。

『審神者』とは、時の政府が歴史の守護役を命じた者であり、このゲームで一番重要な存在『刀剣男士』を顕現させる力を持っています。

『刀剣男士』とは、刀についている神様――、つまりはつくも神なる者達に人の形を与えた姿の名を言います。

その為、性格から外見まで、様々なところに刀にまつわる史実の影を思わせる細かな要素、設定が取り入れられており、この細かな設定が、刀剣乱舞の魅力の一つであったりもします。

今回は映画に関わる八振りの説明を、下記書かせて頂きました。

簡易的なものですが、先をお読みになる前にぜひご一読下さいませ。

平安時代の刀工『三条宗近(さんじょうむねちか)』作の太刀。

『天下五剣(てんがごけん)』と呼ばれる、室町時代頃より特に名刀と言われた五振りの中で、一番の美しさを誇るとされている刀。打掛が多く、その形が三日月に似てる事からその名がついた。

刀剣乱舞内では、藍色の衣に身を包んだ、平安貴族のような優美な姿の青年で瞳の中には三日月が存在している。

現存あり。東京国立博物館所蔵。

重要文化財、国宝指定。

近年写しが作られ、二〇一九年二月十一日、京都『藤森神社』にて公開。

安土桃山時代の刀工『堀川国広(ほりかわくにひろ)』作の打ち刀。

霊剣『山姥切長義』の写し

だが国広随一の傑作ともうたわれている。

刀剣乱舞内では、金髪に蒼緑色の瞳をした美しい青年の姿をしている。

写しとしての劣等感が強く、綺麗と言われる事を嫌がる。

その為、布を纏い、己の身なりを隠している。

しかし、国広の傑作である事に関しては誇りを持っているらしい。

現存あり(個人蔵所有)。重要文化財指定。

南北朝時代の刀工『長谷部国重(はせべくにしげ)』作の打ち刀。

名の由来は、持ち主であった織田信長が膳棚に隠れた茶坊主をその棚ごと『圧(へ)し切った』から。

しかし、名前を貰った後、家臣でもなんでもない黒田長政(黒田官兵衛の息子)に下げ渡されてしまう。

刀剣乱舞内では、その史実を基に、彼が織田信長を嫌っているという性格になっている。

さらにはその経験が理由なのか、主のことを第一に考え過ぎているところがある。

現存あり。福岡市博物館、所蔵。

国宝指定。 

平安時代の刀工『粟田口藤四郎吉光(あわたぐちとうしろうよしみつ)』作の短刀。

名の由来は『石で出来ている薬研を切る程切れ味は抜群だが、主人の腹は切らない』と評判になった事から。

戦場育ちな為、刀剣乱舞内では医術の心得があるキャラとなっている。クールな面立ちの美少年。

だが中身は、元持ち主である織田信長によせてか、見た目に反した勇ましさがある。

本能寺の変にて焼失したとも、豊臣秀吉を経て徳川家康が所有したともいわれている。

消息は不明。現存なし。

写しあり。京都の『建勲神社(たけいさおじんじゃ)』に、二〇一八年奉納。

鎌倉時代の刀工『藤三郎行光(とうざぶろうゆきみつ)』作の短刀。

名の由来は、表の櫃の中に不動明王とその眷属である、矜羯羅(こんがら)、制多迦(せいたか)を浮彫にしているところから。

織田信長の愛刀。

織田信長が酔った時、膝を叩いて「不動行光、つくも神、人には五郎左御座候」とよく歌って自慢していたという。

後に小姓の森蘭丸に渡される。

この逸話が元になってか、刀剣乱舞内での不動行光は常に酔っている。

ただし、短刀として見た目が少年に作られている為、飲むのは甘酒

本能寺の変で織田信長を助けられなかった事を悔いており、その事から自分の事を『ダメ刀』と言う。

本能寺の変にて焼身。

再刃されており、現存あり。

現在は個人蔵所有。

天下三名槍(てんがさんめいそう)』の一振り。

日の本一の槍とも言われている。

名の由来については諸説あるが、この『日の本一の槍』という点から来ているのではないかとも言われている。

黒田藩の重臣『母里太兵衛(ぼりたへえ)』が、武将『福島正則(ふくしままさのり)』から吞み賭けで勝ち取ったという伝承がある事から、別名『吞み取りの槍』とも言われている。

刀剣乱舞内では、その伝承を元にしてか大の酒飲みとなっており、常に腰に酒瓶をぶら下げている。

現存あり。福岡市博物館が所蔵。

 平安時代古備前派刀工『友成(ともなり)』作の太刀。

古備前派は古来から宝物として扱われる事が多く、鶯丸も例に漏れず。

刀剣乱舞内では、その名前を元にしてか、鶯色の髪をした、たおやかな物腰と気品が溢れる青年となっている。

宝物として雅に育ってきたからか、お茶が好きでのんびりとした穏やかな時間を好む傾向にある。

性格はなかなかのマイペース。

現存あり。

皇室経済法第七条に規定する『皇位とともに伝わるべき由緒ある物』とされており、皇室の私有財産として、現在は宮内庁侍従職が管理している。

 平安時代刀工『粟田口藤四郎吉光』作の脇差。

元は薙刀だったが、磨上げられ、脇差となった。

名の由来は、『斬る真似をしただけで骨までくだく』と呼ばれる名刀だった事から。

前持ち主は豊臣秀吉

それとは別に、三日月宗近と同じ主の元にいた事もあり、刀剣乱舞内では旧知の仲のようだが、骨喰藤四郎自身は大阪城落城の際の戦火にて焼身した事が原因で、それ以前の記憶を全て失っている。

よって三日月宗近の事も覚えていない。

記憶がないせいか、感情の起伏も乏しく、白髪の似合うミステリアスな美少年キャラとなっている。

現存、写しあり。

共に京都『豊国神社』が所蔵。

重要文化財指定。

あらすじ・内容紹介

西暦二二〇五年。

歴史の改変をもくろむ歴史修正主義者によって、過去へと時間遡行軍が送られた。

行き先は、天正十二年の六月二日。

『本能寺の変』と呼ばれる、歴史上の大きな出来事が起きた日だ。

天下人となりかけていた織田信長が、家臣明智光秀による謀反を受け、自害した変――それが、本能寺の変。

どうやら敵は、ここで織田信長を生かす事で、歴史の改変を行おうとしているらしい。

それを止めるべく、審神者は刀剣男士達を過去へと送る。

彼らは無事事態を収束させ、本拠地である本丸へと帰城する。

しかしその翌日。

審神者から告げられたのは、驚きの報告。

なんと織田信長がまだ生きているというのだ。

取り逃した時間遡行軍が、織田信長を助けてしまったらしい。

元の歴史に戻す為、彼らは再び同じ過去へ飛ぶ。

課せられた任務は、ただ一つ。

織田信長、暗殺――。

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