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『化物語』原作小説あらすじと感想【怪異×青春の、人気シリーズ開幕!】

化物語書評記事のアイキャッチ画像

〈地獄の春休み〉を経験し、人とは異なってしまった高校三年生、〈阿良々木暦(あららぎこよみ)〉。

孤独癖があり、〈友達はいらない〉などと言っていた阿良々木暦はしかし、春休みの事件を通して親しくなったクラス委員長、〈羽川翼(はねかわ つばさ)〉と共に文化祭の準備を進めていた。

そんなある日、階段から降ってきた少女、〈戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら〜)〉を受け止めたことにより、阿良々木暦は彼女の秘密を知ってしまう。

そして、戦場ヶ原ひたぎとの出会いを皮切りに始まる、様々な人物との出会いと、様々な怪異譚との遭遇。

かつて〈鬼〉と行き合い地獄を経験した阿良々木暦は、〈蟹〉〈蝸牛〉〈猿〉〈蛇〉〈猫〉に対し、どの様に向かい合い、どの様に語っていくのか。

数々の続刊が描かれ、数多のメディアミックスも行われ、今なお続き続ける遠大な〈物語〉の幕開けを告げる、怪異×青春シリーズの第1章。

こんな人におすすめ!

  • 怪異譚が好きな人
  • 西尾維新氏のファンの人
  • 軽妙な掛け合いが好きな人
  • キャラクター小説が好きな人

あらすじ・内容紹介

〈地獄の春休み〉を経験し、人とは異なってしまった高校三年生、〈阿良々木暦〉。

孤独癖があり、素行も成績もよろしくなかった彼は5月、春休みの事件を通して親しくなったクラス委員長の〈羽川翼〉に付き合わされる形で、文化祭の準備を進めていた。

そんなある日、階段から落ちてきた〈深窓の令嬢〉こと〈戦場ヶ原ひたぎ〉を受け止めてしまったことで、阿良々木暦は期せずして彼女の秘密を知ってしまう。

戦場ヶ原ひたぎには、体重が無かったのだ。

秘密を知ってしまった阿良々木暦に対して、口封じを試みる戦場ヶ原ひたぎは、ホッチキスで口を閉じるという暴挙に出る。

そんな戦場ヶ原ひたぎに対し、めげずにとある提案を持ちかける阿良々木暦。

それは、戦場ヶ原ひたぎの〈体重を取り戻す〉手助けをする、というものだった。

その日の夜、訝しむ戦場ヶ原ひたぎを学習塾跡の廃墟に連れ込む、阿良々木暦。

彼の目的は、そこに居を構える怪しげな男、〈忍野メメ(おしの〜)〉に相談を持ちかけることであった…。

そして、それを皮切りに始まる様々な怪異譚。

かつて〈鬼〉と行き合い、自らも〈鬼〉となってしまった過去を持つ阿良々木暦の前に立ち塞がるのは、重さを奪う〈蟹〉や迷子を生む〈蝸牛〉、嫉妬に駆られた〈猿〉に命を奪う〈蛇〉、そしてなんでも知っている〈猫〉。

阿良々木暦は、怪異にどのように向かい合い、どのように語っていくのか。

人気シリーズの始まりを告げる、青春×怪異譚。

『化物語』の感想・特徴(ネタバレなし)

キャラクター達の放つ、強烈な個性

何でもは知らないわよ、知ってることだけ

今作『化物語』を始めとした〈物語シリーズ〉における大きな魅力は、登場する個性派のキャラクターたちにあるだろう。

主人公の〈阿良々木暦〉は、かつて〈吸血鬼〉と行き遭ったことで、自らも〈吸血鬼〉となってしまった過去を持つキャラクターだ。

後のシリーズでは変態性ばかりが際立っていく彼は、しかし今作ではまだ寡黙でクールめなキャラクター性を保っている。

〈友達はいらない、人間強度が下がるから〉などと嘯いていた頃の彼は、今から見ると寧ろ新鮮さすら感じるかも知れない。

また、そんな阿良々木暦の周りを彩り、後に〈阿良々木ハーレム〉の初期メンバーとも呼ばれることになるヒロインたちも、非常にクセが強い。

〈蟹〉に出逢ってしまった少女、〈戦場ヶ原ひたぎ〉。

中学生時代は陸上部のエースとして活躍し、皆から憧れられる存在であった彼女は、しかし〈重し蟹〉と行き合い体重を奪われたことで、かつての活発さは影を潜め非常に攻撃的な性格となっている。

その攻撃性は、あらゆる文房具を武器として用いることができ、さらに他人の口をホッチキスで閉じることに一切の迷いが無いほど。

さらに舌戦にも強く、阿良々木暦のメンタルを完膚なきまでに叩き潰す。

そんな彼女と阿良々木暦の、徐々に変化していく関係性は『化物語』を通しての大きなポイントだろう。

〈蝸牛〉となってしまった少女、〈八九寺真宵(はちくじ  まよい)〉。

永遠に迷い続ける迷子となってしまった彼女は、とあるきっかけから阿良々木暦と出会う。

ファーストコンタクトこそ暴力を伴った最悪のものであったが、その実他者を気にかけることが出来る気の良い少女だ(阿良々木暦の変態性が上がるにつれて、真っ先に被害を受ける少女でもある)。

阿良々木暦と八九寺真宵の掛け合いは、シリーズを通した名物と言えるほど完成されており、無駄のない無駄な会話を楽しむことが出来る。

〈猿〉に願ってしまった少女、〈神原駿河(かんばる するが)〉。

露出狂の変態にして、BL好きの百合。

さらに褒め殺しキャラという、異様なまでのオープンかつ明るい性格の彼女は、しかしその裏側に激しい嫉妬心も隠している。

彼女の願いによって顕現した怪異〈レイニーデビル〉は、〈物語シリーズ〉には珍しいバトル展開を見せてくれる。

また、事態が解決したのちの続シリーズでは、非常に頼もしい活躍も見せてくれるキャラクターだ。

〈蛇〉に巻き付かれてしまった少女、〈千石撫子(せんごく なでこ)〉。

阿良々木暦の下の妹、阿良々木月火の友人の1人であった彼女は、中学校内に蔓延る〈おまじない〉により、見えない〈蛇〉に巻き付かれてしまう。

その後の経緯の明言は避けるが、〈おまじない〉を解くまでの過程で見せた彼女の姿は、物語シリーズの中でも屈指の異常度を誇る。

後に信じられない変貌を遂げる千石撫子の、〈可愛い〉姿を堪能することが出来るだろう。

〈猫〉を抱え込む少女、〈羽川翼〉。

本物の天才にして、委員長の中の委員長。

そして、阿良々木暦の変態性の最初の被害者でもあるのが、この少女だ。

異様なまでの聡明さと、異常性をも感じさせる優しさを持つ彼女は、しかし〈優等生〉であるために自らの内に〈猫〉を抱え込んでしまう。

シリーズを経るうちに、その優秀な頭脳に歯止めが効かなくなる彼女の〈いたって普通な悩み〉は、読者が〈羽川翼〉という人物に共感できる数少ない描写だろう。

今後続々と増えていくことになる〈阿良々木ハーレム〉の、初期メンたちの青春模様を是非とも楽しんでほしい。

キャラクター達に降りかかる、怪異譚

ひとは一人で勝手に助かるだけ。誰かが、誰かを助けるなんてことはできない

そして、今作におけるもう1つの重要な要素が、キャラクター達に降り掛かる怪異譚だ。

前述した〈蟹〉〈蝸牛〉〈猿〉〈蛇〉〈猫〉の5つの怪異に、かつて〈鬼〉であった阿良々木暦が挑む様は、今作の大きな見所だろう。

そして、そんな阿良々木暦をサポートするのが、〈妖怪変化のオーソリティ〉こと〈忍野メメ〉だ。

〈バランサー〉を自称し、決して一方に肩入れすることのない彼の様子は、ともすれば薄情にすら見える。

しかし、そんな彼の信念や行動を理解しようとする阿良々木暦と、信念を貫きつつも阿良々木暦を気にかける忍野メメの短い会話などは、男同士の絆を確かに感じさせる。

当然、そんな真っ当なシーンはそう多くはないが、純粋な〈カッコ良さ〉も確かに秘めた作品となっている。

息も吐かせぬ会話劇

話しかけないでください。あなたのことが嫌いです

〈物語シリーズ〉全体を通しての大きな魅力は、キャラクター達の息も吐かせぬ会話劇だと言っても、過言ではないだろう。

豊富な語彙を巧みに使い熟し、軽妙なトークを延々と描き続けるのは、著者・西尾維新氏の専売特許とすら言えるかもしれない(続編の話にはなるが、気が付けば本の半分が雑談で占められていたことすらある)。

見事なまでに洗練された無駄のない雑談を、存分に堪能して欲しい。

まとめ

2006年に発売された今作は、2020年の今なお続刊が発表され続けるほどの人気シリーズとなっている。

既に読了済みの読者も少なくはないだろうが、それでも是非一度読み直して欲しい。

怪異に触れたばかりの彼らの様子を、新鮮な気持ちで読み進めることが出来るはずだ。

そして、〈物語シリーズ〉をまだ読んだことがない読者の方は、是非とも今作『化物語』だけでも、一度手に取って読んでみて欲しい。

長編シリーズのため、新規では中々手が出し辛いかも知れないが、一度ハマれば長く楽しむことが出来る作品であることは請負だ。

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