サッカー漫画の元祖にして不朽の名作『キャプテン翼』。
それまで野球一択だった日本のスポーツ少年たちに、サッカーという競技の魅力を全国に認知させたその功績は計り知れない。
日本代表選手の中にも少年時代に『キャプテン翼』を愛読し、それがきっかけでサッカーにのめり込んていった選手が少なくない。
圧倒的な人気は国内にとどまらず、世界に名を馳せる海外の有名サッカー選手たちも当時こぞってアニメを観ていたようだ。
一方で、マンガとアニメの現実離れした描写は話題になり、今でも語り草になっている。
日本サッカーを世界に導いた『キャプテン翼』の名言を紹介していこう。
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目次
- ボールはともだち、こわくないよ(大空翼)
- おれのサッカー、明和のサッカーはあくまで勝つ、負けないサッカーだ!楽しくても負けちゃなんにもならないんだ(日向小次郎)
- まだだ!最後まで全力を尽くすんだ!自分たちで試合時間を決めちゃいけない!(大空翼)
- あそびなんかじゃない。サッカーはおれの夢だ!!(大空翼)
- この試合でおれは死んだってかまわない!! (大空翼)
- おれたちのこの怒りはボールにぶつけよう(大空翼)
- 翼よ、ミッドフィルダーになれ(ロベルト本郷)
- 日向さん!!これがボクの本当に最後のラストパスです!!(沢田タケシ)
- 命令、命令、命令、アンタはこの世で一番えらいのか!アンタのいうことはすべて正しいのか!!(日向小次郎)
- サッカーは強いものが勝つんじゃない。 勝った者が強いんだ!!(シュナイダー)
- まとめ
ボールはともだち、こわくないよ(大空翼)
シュートを怖がるチームメイトのキーパー森崎に主人公・大空翼がかけたアドバイス。
掲載誌・少年ジャンプが掲げていたのはご存知、<友情>の理念だ。
「ボールは友達」という言葉は翼の生き様そのものであり、座右の銘といってよい。
サッカーボールにさえ人格を与えたこの作品は、単なるスポーツ漫画という既成の枠を大きく飛び越えていくことになる。
おれのサッカー、明和のサッカーはあくまで勝つ、負けないサッカーだ!楽しくても負けちゃなんにもならないんだ(日向小次郎)
天真爛漫な大空翼とは対照的に、冷徹に勝利だけを目指す。
それが永遠のライバル・日向小次郎のサッカー観だ。
全国の夢見るサッカー少年たちに「勝負事に楽しさは不要」という基本的な勝利マインドを植え付けた名言である。
まだだ!最後まで全力を尽くすんだ!自分たちで試合時間を決めちゃいけない!(大空翼)
小学生時代、圧倒的に不利な試合で翼が放った言葉。
「審判のフエがなるまでそれまでの最後の0.1秒までも試合では全力をつくすんだ!」というセリフも知られている。
実際にサッカーは規定時間終了後の時間帯(いわゆるロスタイム)に点が入ることが少なくない。
かつて日本代表の試合でロスタイム中の失点が起きるたびに、深いため息とともにこのセリフを思い出した人も多いことだろう。
あそびなんかじゃない。サッカーはおれの夢だ!!(大空翼)
試合中に日向小次郎に挑発された大空翼はこの言葉を投げ返した。
連載当時、多くの普通の少年たちにとってサッカーは遊びであり、暇つぶしの娯楽のひとつに過ぎなかったかもしれない。
そんな少年たちの心を本格的なプロ意識へとガラリと変えたこの言葉。
『キャプテン翼』が日本代表を世界に導いた、と大真面目に語られる所以がここにある。
この試合でおれは死んだってかまわない!! (大空翼)
全国中学大会決勝の延長戦。
その最中に傷だらけになった翼が発するセリフだ。
サッカーに対するひたむきな想いが剥き出しになっている。
そして「大空翼がこんなところでくたばってしまうやつなら ブラジルへの夢も日本のワールド杯優勝も 世界一のサッカー選手になることも すべて… そんな夢はすべてかないっこないんだ!!」と激は続く。
勝負やスポーツに挫折はつきもの。
サッカー少年たちが幾度も挫けそうになったとき、この言葉は沈んだ気持ちを奮い立たせる大きな糧になったことだろう。
おれたちのこの怒りはボールにぶつけよう(大空翼)
あどけない小学生から逞しい全日本ユースメンバーへと成長した大空翼。
ジュニアユース大会のフランス戦で審判が疑惑の判定を連発し、ハーフタイムのロッカールームで苛立つ全日本メンバーに投げかけた言葉だ。
「ボールは友達」と言っておきながら、ときにはその友達は怒りをぶつける矛先となる。
友情に厚い大空翼は同時に、燃え盛るような闘志の持ち主でもある。
そんな熱い内面が一気に顕わになる名ゼリフだ。
翼よ、ミッドフィルダーになれ(ロベルト本郷)
日系ブラジル人のコーチ・ロベルト本郷による、無類のフォワードだった小学生時代の翼へのアドバイス。
これにより翼はミッドフィールダーに転向し、一皮むけた活躍をみせることになる。
かつてフォワードかディフェンダーの二択だった日本の少年たちに、知名度の低かったポジションを一躍知らしめた言葉でもある。
地味な存在だったパス、アシストを押し上げ、サッカーの中心的役割を点取り屋からゲームメーカーに一気に変えてしまった。
このセリフの影響か、日本代表もミッドフィールダーばかりになった時期があった。
決定力不足を生み出した遠因ともいえる、功罪ある名言だ。
日向さん!!これがボクの本当に最後のラストパスです!!(沢田タケシ)
日向小次郎の舎弟である沢田タケシが試合中に叫んだもの。
沢田の熱く従順な性格がよく表れている。
パスの最中に話すには長すぎるセリフだが、このようなツッコミどころは全編を通して無数にある。
思わず笑みがこぼれるような名言やシーンを探すのも『キャプテン翼』の醍醐味のひとつだろう。
命令、命令、命令、アンタはこの世で一番えらいのか!アンタのいうことはすべて正しいのか!!(日向小次郎)
全国大会準決勝のベンチで、日向小次郎が監督に向かって放った痛烈なセリフ。
本来、少年スポーツの世界では監督の存在は絶対だ。
その慣習に真っ向から対抗することで受け身一辺倒ではなく、自分で考えることの大切さを少年たちに示したに違いない。
サッカーは強いものが勝つんじゃない。 勝った者が強いんだ!!(シュナイダー)
ワールドユース編で登場する西ドイツの主将カール・ハインツ・シュナイダーの言葉。
勝負の場において強者の威厳やカリスマ性に怖気づくことは付き物。
だが、何事も勝負はやってみないとわからない。
初心をつねに忘れないことが盤石の勝利へとつながる。
相手が弱小国の日本とあり、戦う前から油断しきっているチームメイトたちにそのことを戒め、士気を鼓舞したシュナイダー。
いっけんただの言葉遊びにも聞こえるが、サッカー以外のあらゆる世界に通じる深い言葉である。
まとめ
振り返ってみると至るところ名言だらけのスポーツマンガ、それが『キャプテン翼』だ。
個性の強いキャラの面々やアクロバティックなテクニック、ご都合主義やスローな試合展開につい目を奪われてしまうが、こうしてみると端々に登場するセリフのパワーは半端ない。
スポーツは身体を動かすだけでなく、言葉の力が大事であることを改めて教えてくれる。
チームスポーツに関わる人はぜひ『キャプテン翼』を読み返してみるとよいだろう。
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