惨劇は好きだろうか。
血沸き肉躍る漫画が好きな同志は多かろうが、比喩にとどまらず耐性をお持ちなら、肝試しをしてみるのも悪くない。
グロい漫画といってもスプラッタ表現に特化したものから登場人物の精神構造がグロいものまで、内わけは様々だ。
今回は古今東西のグロい漫画15選を紹介したい。
目次
- 『ブラッドハーレーの馬車』【囚人の慰み者にされる美少女の末路】
- 『シグルイ』【死狂いの極致】
- 『ベアゲルター』【売春島スケバン乱舞】
- 『pupa』【近親相姦カニバリズム】
- 『食糧人類』【究極の自給自足】
- 『U12』【合法幼女狩り】
- 『バトル・ロワイアル』【殺るか殺られるかサバイバル】
- 『東京喰種』【人の姿して人から外れしもの】
- 『世界鬼』【家族が死んで失禁する主人公】
- 『デッドマン・ワンダーランド』【監獄で殺戮ショー】
- 『魔法少女・オブ・ジ・エンド』【魔法少女×ゾンビパニック】
- 『ドロヘドロ』【グロとグルメのマリアージュ】
- 『エルフェンリート』【リョナラーのバイブル】
- 『なるたる』【ドーピングミミズジュース】
- 『CYNTHIA THE MISSION』【女の急所に致命的な一撃!】
- おわりに
『ブラッドハーレーの馬車』【囚人の慰み者にされる美少女の末路】
沙村広明による漫画。
孤児院育ちの少女を迎えに来る篤志家ブラッドハーレーの馬車。
少女らは馬車の訪れを心待ちにしていたが、その行く先は高い壁の向こうの監獄、けだものどもの檻の中だった。
夢も希望も打ち砕く、足長おじさんの胸糞バッドエンドバージョン。
女優デビューできると信じて馬車に乗り込み、扉が開いた瞬間地獄に叩き落とされる過酷な現実が辛い。
手足をへし折られ乳首を噛みちぎられ、よってたかって嬲り殺しにされる少女たちの苦悶が壮絶。
鬱展開や救いがない話が好きならおすすめしたい。
善行に付き物の犠牲として自分の行為を正当化している元凶に一番腹が立った。
『シグルイ』【死狂いの極致】
南條範夫原作、山口貴由作画による漫画。
寛永6年、駿府城内で開催された御前試合にて、隻腕の剣士・藤木源之助と盲目の剣士・伊良子清玄が対峙する。二人は因縁の宿敵だった。
残虐美の極致ともいえる身体損壊描写のオンパレード。
試合の度に景気よく臓物が露出する。
もはや臓物全部露出狂の勢い。
劇画調の作風や耽美な描写は確実に読者を選ぶが、一巻のハードルを乗り越えたら最後まで突っ走ってほしい。
『ベアゲルター』【売春島スケバン乱舞】
沙村広明による漫画。
中国の歓楽街で起きた殺人事件には巨大企業の陰謀が絡んでいた。
やがてそれは日本に波及し、3人の女を売春島に呼び寄せる。
叛逆ズべ公アクションのアオリにピンときたら買い。
胎児を売り買いして金儲けする発想がまずグロいし、長寿を求める金持ち連中が医食同源でカニバリズムに走るのもグロい。
個人的に一番グロいと思ったのは、ヤクザの組長が座らされたア◯ル貫通+回転拷問椅子。
登場人物に占める変態の割合が非常に高く、人質の女性に全身ラバースーツを着せて水責めするようなドン引きの性癖が出てくる。
いっそ清々しいほどエログロ方面に振り切れた作風なので、とりあえず一話を試し読みするといい。

『pupa』【近親相姦カニバリズム】
茂木清香による漫画。
高校生の現と妹の夢は、親に捨てられてからというもの仲良く支え合ってきたのだが、ある日を境に夢は人喰いの怪物になりはてて……。
人肉に飢えたバケモノ(妹)の生餌となる兄。
直接的な描写こそないものの、カニバリズムがセックスの代償行為として機能しているようなインモラルな危うさが漂っている。
絵柄がファンシーで可愛らしいぶん落差が壮絶。
現と夢の前に立ちはだかるマリア、幼少期の体験のせいで壊れきった父親とそれに依存する病んだ母親など、狂気に堕ちた人間を描くのが上手い。
『食糧人類』【究極の自給自足】
原案・水谷健吾、原作・蔵石ユウ、作画・イナベカズによる漫画。
地球温暖化がエスカレートした日本、画家志望の男子高校生・伊江と友人のカズは下校中に突如として誘拐され、飼育場と呼ばれる施設に連れてこられる。
そこで二人が目の当たりにしたのは、人間を機械的に解体していく作業員だった。
今回紹介する作品の中ではトップクラスのグロさ。
屠殺と解体がセットのスプラッタ描写もエグいが、檻の中で子供を産まされ続け発狂に至る女性など、肉体面と精神面、両方からグロの波状攻撃がきてキツい。
『U12』【合法幼女狩り】
闇川コウによる漫画。
突如として誘拐され、牢獄に囚われた12人の女子小学生。
わけがわからずパニックに陥る彼女たちの前に謎の男が現れ、囚人のストレス発散を目的とするお楽しみ会こと、幼女狩りの開始を告げる。
あらすじだけ読んでロリエロ漫画を期待した読者を裏切って申し訳ないが、グロはあってもエロはない。
可愛くいたいけな幼女たちが理不尽な状況に泣き叫び、その悲鳴に興奮した小児性愛者や猟奇殺人鬼に追い回されるのだが、狩り立てられる側もやられっぱなしでなるものかと反撃に転じるのが見もの。
『バトル・ロワイアル』【殺るか殺られるかサバイバル】
田口雅之による漫画。
原作は高見広春のベストセラー小説、バトロワの略称で一世を風靡した。
修学旅行中のバスから集団拉致され、絶海の孤島に放たれた中学生42人。
国家主導の殺人実験の参加者として、最後の1人になるまで殺し合いを命じられるのだが……。
孤高の殺人サイボーグから魔性のビッチまで一部年齢詐称疑惑のある個性派中学生たちが鎌や銃、ナイフやボウガンといった様々な得物を用いてトリッキーに殺し合い、身体損壊のリアルさはトラウマ級。
性暴力シーンも多く、刺激の強い作品となっている。
『東京喰種』【人の姿して人から外れしもの】
石田スイによる漫画。
読書好きな大学生・金木研が人肉を主食とする喰種(グール)に変異し、本能と良心のはざまで揺れ動く姿を描く。
人を喰わなければ生きていけない喰種の苦悩や葛藤、悲哀に焦点をあてたストーリー性重視の作品なのだが、話の性質上カニバリズムは避けがたく、監禁された主人公がムカデを耳の穴にねじこまれ精神崩壊するなど、サディスティックな拷問が多々行われる。
それは一晩で白髪になるよなと同情した。
『世界鬼』【家族が死んで失禁する主人公】
岡部閏による漫画。
親戚一家全員から加えられる虐待に絶望していた少女は、ある日突然異空間に召喚され、世界鬼と呼ばれる異形の怪物を倒すことになるのだが……。
普段は無口無表情無気力なくせに家族が死ぬたび脳味噌お花畑で昇天、遂にはじょばじょば失禁までやらかす主人公がぶっ壊れている。
他にもそんなところにあんなモノを突っ込んで敵に向かっていくJKなど、常軌を逸した発想がグロテスク。
世界鬼のビジュアルも奇怪で端的に目を合わせたくない。
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