BL漫画おすすめ15選【腐女子ならおさえておきたい!】

腐女子に絶大な支持を得る商業BL漫画。

しかし一口にBLといってもコメディからシリアスまで、キャラクターに至ってはショタからおっさん(老紳士も含む)まで、裾野は幅広い。

BLのよさとは何か?

なぜ私たちはBLに、こんなにも惹かれてしまうのか?

答えはこれに尽きる、「萌えるから」。

今回は個人的におすすめしたい、BL漫画15作品を紹介する。

『窮鼠はチーズの夢を見る』【究極の執着愛】

実写映画化も記憶に新しいBL漫画の傑作。

本作には究極の執着攻めが登場する。

主人公の大学時代の後輩にして、興信所で働く今ヶ瀬だ。

この今ヶ瀬が事なかれ主義の流され侍・恭一と肉体関係を持ってぐずぐずになっていくのが『窮鼠はチーズの夢を見る』。

二人の関係の終着点までを描ききったのが続編の『俎上の鯉は二度跳ねる』である。

優柔不断な既婚男性が一途な片想いをこじらせたはてにストーカー化してしまった後輩にいいようにされる話と見せかけて、この話はもっととんでもないところに読者を連れて行く。

結婚とは何か。

夫婦とは何か。

作中、今ヶ瀬と恭一は何度も痴話喧嘩をやらかし自分の気持ちをぶっちゃけるのだが、エゴと欺瞞が絡まり合って深みから脱け出せなくなる。

切羽詰まりすぎた彼らの叫びは胸が痛い。

相手の人生を背負い込むことへの責任や添い遂げる覚悟まで問われており、BLをもう一段階掘り下げて、恋愛関係に陥ったパートナー同士の面倒くささを突き詰めた普遍的なヒューマンドラマに昇華しているあたりに凄みを感じる。

『Drops』【ショタ好き必見!召しませ夜のお菓子♡】

南京ぐれ子の『Drops』は、人工生命体の男娼が色を売る娼館を舞台にした話だ。

本作において、売れ残りのハッカと恋に落ちるのは退役軍人のシナモンだ。

ドロップスたちの見た目はせいぜい幼稚園か小学校低学年程度、言われなければ男の子と気付かないくらい愛くるしい。

ハッカもご多分に漏れず目はでっかくうるうる、性格はとってもけなげで庇護欲をくすぐる。

しかも金太郎さんスタイルのピラピラ前掛け一枚ときてとても脱がしやすい……失礼、実用性が高いときた。

防御力の低さに定評がある。

ところがこのドロップス、客に抱かれると消えてしまうとあってまさしく一夜限りの夜のお菓子なのだ。

賞味期限に要注意。

本作はシナモンとハッカの脱出行が主題となるが、謎の多い店の設定や世界観と合わせ、読者の興味をぐんぐん引っ張ってくれる。

個人的には童顔マッドサイエンティストのジンジャーを名バイブレイヤーとして推したい。

『ケイ×ヤク あぶない相棒』【刑事とヤクザの最強バディ誕生!】

公安の捜査官とヤクザの若頭がバディを組み、巨悪に挑むサスペンスBL。

職業も性格も何から何まで正反対の二人が、ゲイカップルの体裁をとって同棲を余儀なくされる導入から面白い。

彼らには共通の知人がおり、彼女の消息を追ううちに陰謀に巻き込まれてしまうのだが……といった話で、BL要素はやや薄めだが、派手なアクションを盛り込んだストーリーは娯楽性の高い刑事ものドラマを見ているようで、終始ハラハラドキドキさせてくれる。

当初はまったく気が合わず反発しまくっていた一狼と獅郎が、共に修羅場を乗り越えるうちに信頼で結ばれ、背中を預け合えるバディに育っていくのもたまらない展開だ。

ノンケで実直な一狼とゲイでビッチな獅郎も、それぞれ魅力的で萌える。

『楽園まであともうちょっと』【苦労は尽きず?ままならない大人の恋愛】

『楽園まであともうちょっと』は『百鬼夜行抄』などで有名な今市子のBL漫画代表作。

本作の受けと攻めは両方とも仕事を持ってるいい大人。

されど攻めは別れた女房に頭が上がらないバツイチダメ男、受けは既婚上司と不倫中のゲイときて、仕事面でも恋愛面でもなかなかにままならない人生を送っていた。

この2人が徐々に距離を縮めていくのが肝だが、周囲の人々も負けず劣らず我が強く、世間体やら保身の為の嘘やら大人特有の融通の利かなさを持ちこんでしっちゃかめっちゃか事態を引っかき回し、どんどん収拾が付かなくなる。

端正な絵柄でドタバタやる話が好きならぜひ読んでほしい。

旅行会社の社長の攻めが様々なツアー企画を立てるので、穂高山やら避暑地やら風光明媚なロケーションが楽しめるのもウリ。

『毎日晴天!』【ビバ大家族!】

1女4男+飼い犬の大家族に、ある日転がり込んできたイケメンSF作家とその連れ子。

突然増えた居候に帯刀家の面々の反応は……?

原作は菅野彰の同名小説で、挿絵を担当した二宮悦巳がコミカライズも手がけた。

東京下町の愉快な一家に焦点をあてたドタバタコメディと見せかけ、兄弟や連れ子が割としゃれにならないトラウマを抱えており、その克服がテーマになるので読みごたえたっぷり。

とにかく帯刀家の人々が個性的で、長所も短所もひっくるめて愛すべき性格をしているのがポイント高い。

長女の結婚によって家族となった作家と連れ子が、時にすれ違い衝突を経ながらも、帯刀家に温かく受け入れられていく過程を丁寧に見せてくれるのが好感持てた。

スッキリ綺麗な絵柄も見やすくて、BL初心者におすすめしたい。

『はつこいの死霊』【インモラルに堕ちたい人へ】

草間さかえのBL漫画はザカザカした線が特徴的だ。

この直線的な描画が、一種独特のストイックなエロスを醸し出す。

本作は10年前にアパートの隣同士だったリーマンと学芸員の再会から始まる。

さらに付け加えるなら、リーマンは学芸員の初恋の相手で、当時は学芸員の養母と不倫に溺れており、彼の家庭を壊してしまった負い目があって……というなんともこじれまくった関係だ。

受けの負い目や弱みに付け込んで攻めが犯すというのはありがちだが、見せ方がとてもエロい。

10年前は中学生と大学生、10年経てばいい大人。

されど焼けぼっくいの熾火がまだくすぶっているような、骨ばった指と指が触れ合うだけでも艶っぽいやりとりにそそられた。

『アンダーグラウンドホテル』【力こそすべて、刑務所ギャングの抗争】

通称アンダーグランドホテルと呼ばれるアメリカの監獄で、男たちの愛憎と抗争を描いた作品。

黒人ギャングのカリスマ・ソードと、日本人留学生・センのハードボイルドな絆が尊い。

刑務所が舞台の話ゆえにリンチやレイプなどバイオレンス描写もたくさんあるが、人種も生まれ育った環境も何もかも異なる2人が極限状況下で運命的な出会いを果たし、かけがえのないソウルメイトになっていく展開はとてもたぎる。

『BANANA FISH』のブロマンス要素にときめいた人ならきっと気に入る、ずっしり濃いBLだ。

『フェイクゴシップ』【攻めと受けどちらもエロい】

出典:amazon.co.jp

芸能人のスクープ狙いの無気力カメラマン・杉村が、若手俳優・椎名にはめられてドSな調教をされる話。

ドМに開発されていく、かわいそかわいい杉村の痴態と、本性とのギャップがエグい椎名の猫かぶりが見所。

内容もエロエロで満足度が高い。

攻めと受けの関係性も面白く、椎名はフェイクゴシップで干された事務所の先輩の復讐の為に杉村をレイプしたものの、彼の身体に溺れてしまい、杉村はそれを逆手にとって事を運ぶような食わせ者として描かれている。

SM漫画だが攻めと受けのパワーバランスが絶妙で、どちらが出し抜かれたのかわからないドキドキ感があった。

『体感予報』【晴れだったらお前を抱く。天気予報は「欲しい」の合図】

出典:cmoa.jp

イケメン気象予報士・瀬ヶ崎と売れない漫画家・葉の同棲ライフを描いたBL。

お茶の間で大人気の瀬ヶ崎の正体はとんでもない暴君で、ひきこもり改め在宅ワークの葉が、家事洗濯炊事のすべて引き受けている。

なんと下の世話まで!

オンオフの切り替えがすごい瀬ヶ崎だが、「晴れの日しか抱かない」契約が実は葉の身体を考えてのことだったりと、隠れ不器用な優しさが垣間見えるので読者は悶える。

亭主関白溺愛攻めのイケズな言動に反発しながらも、惚れた弱みに負けて尽くす葉がけなげでキュンとするのだった。

『メリーチェッカ』【ブログから始まるBL】

作家とリーマン、人気ブロガー同士の恋愛を描いた漫画。

テキストサイト管理人同士がオフ会で出会って……というちょっと面白い設定に惹かれたらぜひ買ってほしい。

受けの潮見は昼休みもランチパックを食べながらサイト巡り、合コンよりもオフ会を優先する徹底ぶりで、なかなかに筋金入りのオタクだ。

ちなみに昼をランチパックで済ますのは、片手でブログ更新ができるからだそうだ。

照れても顔に出ないツン増しデレ受けと、わんこを通り越してクマのような包容力を持った癒し系攻めのとぼけた掛け合いには、ほのぼの笑える。

『となりの男』【隠れゲイの苦悩に注目】

隠れゲイのサラリーマンとアパートの隣に住むチャラい青年のBL。

もののはずみで始まったノンケとゲイの恋というだけでも前途多難なのに、そこに隠れゲイの葛藤まで加わってややこしいやらじれったいやら、一体2人はどうなっちゃうの!?とやきもきした。

受けも攻めも不器用で、お互い傷付くのがいやで、傷付けるのも嫌ですれ違ってしまうところが愛おしい。

アパートのお隣同士の距離感も絶妙で、2人が料理を作って食べるシーンには生活感が滲んでいた。

『ミッドナイトレイン』【おっさん攻めこそ至高!年の差BLに目覚めろ】

韓国の作家が描くアメリカ舞台のBL。美麗な絵にため息が出る。

借金で首が回らない中年イーサンと、彼の住むアパートに越してきた青年マイクのじれったい恋愛模様を描いているのだが、世間から疎外された者同士が互いの傷に惹かれて求め合うさまに、なんとも切羽詰まった閉塞感が漂っていてぞくぞくした。

攻めのイーサンはヒゲ面で胸毛も生えたおっさんなのに、ぶっきらぼうで甘え下手なマイクのちょっとした言動に一喜一憂するところが、とても可愛くて萌えてしまうことうけあい。

年の差BLが好きな人におすすめしたい。

『同級生』【これぞ青春!BL漫画の金字塔】

バンドマンのチャラ男と音痴な優等生の恋愛を描いた、BL漫画の金字塔。

同級生BLの萌えのすべてが詰まった作品である。

並んで歩く速度で四季が過ぎる帰り道。

放課後の教室を染める夕暮れ。

はじめて手を繋いだ時の甘酸っぱい胸のときめきが甦ってくるような、2人でいるからこそ何でもない日々が特別な輝きを帯びるエピソードの数々には悶絶必至。

一見クールっぽい優等生受けのピュアな言動や、「好き」に正直な攻めの一途さが尊すぎた。

『囀る鳥は羽ばたかない』【裏社会の男を描く、ヤクザBLの傑作】

元警官の部下と変態ドМヤクザの恋愛を描いた、裏社会BLの傑作。

受けの屈折した性的嗜好や、全体の仄暗い雰囲気がとてもイイ。

登場人物1人1人がドラマを背負って輪郭が濃く、「なるほどこれは映画化したくなる……」と頷かざるえない、重厚なストーリーが見所。

特に受けの矢代の存在感は他を圧倒しており、彼の危ない魅力にはまってしまったら抜け出せない。流し目の色気に即死だ。

すれ違いを重ねるほどに情念が燃え上がる、裏社会の男の愛憎劇を求める人におすすめしたい。

『ミ・ディアブロ』【まるで映画のような】

「私は、悪魔に飼われている」。

衝撃的なキャッチコピーが銘打たれた本作は、アメリカ人とメキシコ人の混血警官・ジェイクと、ギャングのリーダー・ミゲルの愛憎を描いた話。

巻数は少ないが、中毒性はとても高い。

癖の強い絵柄でまず確実に好みは分かれるだろうが、読まなきゃもったいない作品だ。

父に認められたい一心で立派な警官を志しながらも願い報われず堕ちていくジェイクの痛々しさは目を背けたくなるほどで、彼を待ち受ける過酷な運命と怒涛の如く畳みかける絶望のパンチラッシュには、「もうやめて!私のライフはゼロよ!」と叫んでしまった。

読者をあっと言わせる構成上のどんでん返しもあり、一本の映画を見終えたような満足感が味わえる。

おわりに

以上、おすすめのBL漫画15作品を紹介した。

今回紹介した作品に限らず、世の中には素晴らしいBL漫画がたくさんあふれている。

気になったものがあればぜひ手にとってほしい。

新しい世界が開けるはずだ。

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